2024/11/12 のログ
ご案内:「違反部活群-開発中止ビル群-」に橘壱さんが現れました。
■橘壱 >
落第街深部 某所。
如何なる事情があったかはわからない。
ただわかるのは、開発途中で放棄されたビル群が立ち並んでいること。
こういった建物群は違反組織にとってはありがたい場所だ。
場所を用意せずとも、寝蔵としてはこの上ない。
但し、こうした立地条件のいい場所が必ず安全とも限らない。
違反部活同士も決して、一枚岩ではない。
当然ながら反目しあい、敵対する組織も数多く存在する。
今やこのビル群もまた、火の海に包まれていた。
そこら中から怒声と爆炎が暗がりの夜空を照らし、
大気を揺らすほどの衝撃が降りしきる大雨をかき消した。
『─────違反部活「カルティケイヤ」及び「メタルハーバー」を確認。公安の情報通りだな』
カルティケイヤ。危険な魔術を極めようとする非合法魔術集団。
所謂禁書庫指定の魔術本や遺物を集め、
知識のためなら如何なる非道な手段も厭わない危険集団。
メタルハーバー。同じくして自らの科学技術を高め、実験を行い、
そこには如何なる人道的な部分を捨て去った過激派集団。
科学と魔術。誰かが水と油なんて言うが、
今となっては機械と魔術の融合製品も珍しくはない。
が、やはり反目し合う連中は反目し合うらしい。
どうにも互いの主義主張、そして"領土"の問題でついに抗争に発展したようだ。
そんな血で血を洗う光景を、水色の一つ目が見下ろしていた。
大雨に打たれ、濡れた蒼白の鋼鉄の体の中。
モニターの光に照らされる少年は、そこに映る光景を見て口元を緩めた。
『僕としてはメタルハーバーを応援したい所だけど……見過ごせないな。
行こうマリー。一斉検挙だ。……"僕等"の実力を実戦で見せつけよう』
自らの相棒に語りかけると同時に、大雨切り裂きビルから飛び降りた。
■橘壱 >
鋼鉄の全身に武装された黒鉄の兵器。
両肩側面に装備されたコンテナ発射口が排除され、
豪雨に紛れて発射された多弾頭ミサイル。
白煙を巻き上げ、大雨を切り裂き地面に一直線。
着弾する前に水しぶきを巻き上げ爆裂し、
"巨大な白玉"が雨代わりに降り注ぐ。
広域制圧用トリモチミサイル。
突然の乱入者に違反生徒達は混乱してる内にトリモチに押し潰される事になる。
粘着性抜群。おまけに電流まで流れる非殺傷兵器。
先ずは数を減らす為の奇襲だ。混乱に乗じて、
蒼白の鋼鉄が水しぶきと煙を巻き上げ着地した。
『狙いは重畳────!マリー、次だ!』
煙の奥、青白い一つ目が光り輝き、
腰部にマウントされたライフルを両手に装備し、
ブースターが青白い炎を吹き出し、高速スライド移動。
狙いを定めないように銃口から放たれる青白い閃光は、
非殺傷性の電磁ライフルの閃光だ。
正確に狙いが次々と違反生徒の意識を迸る光とともに奪っていく。
ご案内:「違反部活群-開発中止ビル群-」に夜見河 劫さんが現れました。
■違反組織群 >
互いが争っている中で、突如乱入してきた機械戦士。
混乱の中で次々とメンバーが制圧され、それでも何とか立て直した者が、今度は
乱入者――恐らくは風紀委員と思われる者に向けて反撃を開始する。
だが、一度広がった混乱と恐慌というものは、後ろ向きな考え…悪く言えば「臆病風」を吹かせ易いもので。
『――だ、だめだ、これじゃ持たない!』
『何を言ってる! いくら装備が上物でも相手は一体だぞ!』
『だったら何で簡単に制圧されてんだ!』
『やってられるか…俺は逃げるぞ!』
「機械」に対する反骨心で以て、反撃を繰り出すカルティケイヤのメンバーに対し、
メタルハーバーの構成員は、たとえ外道といえ科学技術の輩であった。
早い話が怖気づいて逃げ出す者が幾らか発生したのである。
特に後ろに控えていた、「逃げ易い」ポジションの者達が顕著であった。
■橘壱 >
電磁ライフルを連射しつつ、
背部に折りたたまれた砲身が頭部側面を横切り展開される。
非殺傷性の電磁機関砲。
砲身が回転し打ち出される青白い光弾の数々が弾幕として放たれる。
数という絶対の戦力差を覆すための"単騎"での電撃作戦。
今でこそ混乱してる連中を的当てしているだけだが、問題は此処から。
『此処までは順調。後は……来る!』
意識を変えさせる<ALERT>音。
寄せ集めの半グレ組織ならまだしも、奴等は"組織"。
末端の意思の折れた連中は我先にと逃げ出したが、
統率の取れた連中は厄介だ。そんな連中を尻目に、
左右から飛んでくる誘導ミサイルと魔法撃の閃光。
鈍色の殺意と七色の敵意の挟み撃ちに、即座に急速後退。
寄りかかるGを相棒に相殺制御を任せ、連鎖的爆発が目前に迫る。
雨水を肩切り、続く急上昇。旋回で振り切り、
矢継ぎ早に放たれるトリモチミサイルが大地を再び真白に染め上げる。
『目標制圧は65%……逃走分を入れれば75%……もう少し!』
単騎である以上追撃に割く戦力はない。
敵が此方を認識した以上、ここからが本番だ。
援軍到達は期待していない。やれるかはわからない。
だが、やることに意味がある。
重りとなった両肩コンテナを排除し、上空でバーニアを燃やしていると……。