落第街の大通りから一筋外れた路地裏では学園都市の闇が燻っている。
事件が起きても闇から闇へ、よほど大規模なものでなければ判明することは難しいだろう。
路地裏は非常に危険な場所であり、危険な取引もここでなされる。健全な学生はまず近づくべきではない場所だ。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:17:49 更新
ご案内:「落第街 路地裏」から泳夢さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から廿楽 紫音さんが去りました。
■廿楽 紫音 > 「笑えそうなら笑ったげる」
なんて、人の不幸をつまみにするのは失礼だろうけど。
でもこのくらいの冗談を言える方が、楽しいもんだ。
だからこの帰り道は、はははと笑いながら冗談言いつつ、帰ったことだろう。
■泳夢 >
「ガチャみたいで?」
ギャンブルを楽しむかのような心持、というやつなのだろうか。
少女に賭け事をする趣味は無かったが、それでも人々がそれが好きなのは知っている。
だから、冗談めかして返せるくらいには納得して。
「鬼も蛇も出てこなくても、がっかりしないでくださいね」
案外と、そう思われるのも悪くはないなと思いながら、車椅子に背を預ける。
今はその言葉を新設に甘えて、少女は帰路へと付くのであった。
■廿楽 紫音 > 「何が出るかもわからないから、面白いんじゃない?」
やっぱりリスクの中にいるのは、面白いから。
そう言う意味で彼女は、火傷する可能性も大きい分、魅力的にも見えた。
異性としてはちょっと若いけど、そんなのは些細な差だ。
「何か面白いものが出るの期待してるよ。じゃ…そろそろいこっか」
車椅子を押して、そのまま、岐路に向かって。
■泳夢 >
「私に? それこそ、ナンパでもそんなこと言う人、中々いないと思いますけど」
そう返すのは隠すことのない本心だ。
手足がないことに興味を示すのならば、まだ普通。
容姿を見て狙うとすれば、ある意味下種の思考。
真っ当なナンパをするのならば、車椅子の時点で除外だろう。
彼の言葉を借りて言うなら、一目でわかるリスクの塊が泳夢という人間だ。
だからこそ、興味の理由を怖いもの見たさと称されたのには、少しだけ驚いて。
けれどもくつりくつりと、変り者を見るような視線を向けて少女は笑う。
「何が出るかもわからないのに、よくやりますね」
落第街の外、帰路へと付く道を進みながら、肩を竦めて少女は語る。
彼の冗談を、同じく冗談で返すように。
■廿楽 紫音 > 「ん?あぁー・・ないことはないけど」
頭を少し掻いて。
「強いて言うなら、えいむちゃんに興味があるって所だよ」
手足のない乙女に興味があった。
その体で、まじめ、、、ともまた違う、知識を求める様に少し異様さを感じた。
その探求の為に落第街の奥の奥までやってくる向こう見ずさも。
生物として謎多き少女に、知ってみたいという興味があったのは、事実。
「なんて、ナンパみたいか。
さっき言ったように、怖いもの見たさかな?
オレ、スリルは結構好きみたいでさ。リスクは負いたくないんだけどね。」
後は冗談めかして、そんな風に煙に巻く。
これもまた、嘘でもないし。
■泳夢 >
こくりと頷きつつ、また小さく礼を今一度伝えて。
「……そういう先生こそ、何か気になるものがあったから、付いて来てくれたんじゃないんですか?」
それからそんな、ちょっとしたカマかけを投げかける。
それもまた何とも形容しがたい直感のようなもの。
教師だから、というだけで、付き合ってくれたわけではないのだろうと。
推察にも満たない、妄想に近い想像からの問いであった。
■廿楽 紫音 > 「ん、帰りまで送ってくよ」
ここまで付き合ったんだ、最後に襲われたじゃ笑いものにもなりはしない。
「面白いもの見つかるといいね、えいむちゃん」
これは本心。
本心で、面白いものが見つかって、彼女自身が面白く変わっていけたらいいと思う。
そしたら、きっといいものが見れそうだから。
■泳夢 >
「……はい、今回はこれでいいんです」
彼の勘は恐らくだけど正しいだろう。
なにせ自分でも、もう数度は行き来するだろうという予感があるのだから。
しかして、自分の直感と言うものから目を逸らす事もまたできない。
だから、今はこれぐらいでいい。
何も変わらないならそれはそれで、今後もチャンスはあるのだから。
「たぶんそう、まだ早いって事なんですよ。
機が巡るまで、変わらないほうが良いっていう」
……と。少女は自分の直感をそう解釈する事にしたらしい。
「それじゃあすいませんけど…このまま戻りますね?」
■廿楽 紫音 > 「いいの?」
穴は目の前というわけではないけど、もう目前だろうに。
急く気持ちもあるだろうに、…不安も交じってるんだろう。
「これは勘だけどさ。
この先の穴の前、何度も行ったり来たりする姿が思い浮かぶよ。
止はしないけど、踏み込んだ時は一瞬だ。
なにか変わるといいね、そこに飛び込んだときに」
ちょっとだけ、教師の側の思考からのアドバイス。
これで何か変わるか、何も変わらないかは、今はぶっちゃけどうでもいい。
■泳夢 >
少女はしばし考えるように義手の指先を口元に当てる。
目的地の"穴"はまだ見えない。
そこに至る道だけが、薄らと、穴のように続いている。
「……いや、今日は辞めておきます」
それか程なくして、少女はまだ平坦な道で車椅子をUターンさせた。
鬼が出るか蛇が出るか、それを確かめられるのならばよかったが……
魂が告げていた。今日は行くべきではない、と。
今はまだ、その道なりを確認できただけでも上々だろう、と。
■廿楽 紫音 > 安全を考えて、なんてことは気にしない。
この娘はどうかわからないけど、自分はこのアングラな街の奥に興味があった。
だから、彼女が行くのならついていくだろう。
この今にも崩れそうな道のりを。
「いく?えいむちゃん」
■泳夢 >
「ん、怪異の方……。
でも昔なんかあった、とかじゃないかな。たぶん」
こんな身体になる以前の記憶は少女にはない。
だから断言もできず、けれども形容しがたい興味と意欲がそこには在った。
「趣味…なのかなぁ?
でもまぁ、勉強じゃない事だし、趣味って事でいいかぁ」
ぼやくように、少女は自身に疑問を投げかけながら、荒くなっていく道を進んでいく。
そうしていれば、やがては車椅子では少々難しそうな道へと変じていく。
安全を期して戻るのならばここまでが限度、であろうか。
■廿楽 紫音 > 「怪異の方の、みたいな?
怪異探すってのも殊勝だね~。怖いもの見たさってわけでもなさそうし。
それに何か昔やられたとか?」
素朴な疑問を投げかけながら、マスクをつけなおして案内していく。
行けそうなところまでの付き添い、そこから先は…多分入るにはもう少し苦労しそうだけど。
「えいむちゃんも随分珍しい趣味もってんなぁ。
ま、面白くて俺的には嬉しいけど」