2024/06/14 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に『フォキシィ』さんが現れました。
『フォキシィ』 >  
路地裏。

そこに、4人の男女がいた。

153cmピンクロング髪女性。アジア系で、ギャルのような見た目。
170cm黒髪男性。
163cm似た容姿の金髪男が、2人。

全員、チンピラ、と称すにふさわしい見た目。

それらがどうして、こんなところにいるかといえば。

『よぉよぉ、ハロー? 聞こえるかい、ボーイエンドガールズ』

待ち合わせ。

その場所においてあった、唯一の女性が無線を手に取った。

「誰もいないとか、聞いてない」

その集団のリーダーのようなポジションの少女が、無線で文句を言っている。

『おやおや、仕方ないじゃないか。今は物騒なんだから。取引には問題ないだろ?』

クツクツと、喉を鳴らす無線の先。
主導権を握られてる感じがして、少女は苛立った。

‐‐そう、これは、取引現場、だ。

『フォキシィ』 >  
『それで。欲しいものは何だっけ?』

「銃。4つ」

ここにいる者たちは、別にそれらを使って暴れようとかそういうことを考えているわけではない。

最近、このあたりも物騒で。なんだったら自分等も襲われるかもしれない。
自衛のためには持っていたほうがいい。

そのために、調べて、足がつかなさそうな、新しいマーケット、で、手を出したのだ。

『おーけいおーけい、それで。用意はできてるのかな?』

「スマホアプリから、いつでも入金、できるから」

そのあたりの調整はお互いにすり合わせ済み。

しかして、『誰かが見ていないこともない』、から細心の注意を払って、男3人をわざわざ連れてきたのだ。

周りを見張ってもらっている。

「はやく、モノをちょうだい」

『おっとっとぉ、先に入金が先だよ、ガール。流石に、持っていかれると困るからね』

「は?」

すんなり行くと思っていた、少女は自分たちの予定と違うことに、焦りを感じた。

『フォキシィ』 >  
『それはそうだろう? 入金が確認できないと困っちゃうんだから。でもそのままとんずらされるかもって、不安な気持ちになるのもわかる。だもんで、ほら、そこのゴミ箱、開けてご覧?』

無線から届いた声に、したがってゴミ箱を開ける。
そこには銀色のトランクがあった。

『ふふーん。そん中に、入ってるけど、入金が確認できないとあかないようにキーが付いてる。それは、とある協力者につけてもらったものだ。だから、ほら、にゅーきん、しなよ』

「それが本当って印は?」

『どこにもないさ。でもね、あんまり、舐めないでもらいたいね。これでもこれから売ろうっていうお店。その評判を落とされかねないことをこちらがしないと思いたいよ。

今後とも、ご贔屓にしてもらわないといけないからね』

たしかにそうだとも思う。

から、入金手続きに。

「したよ」

『おーけーおーけー。ありがとうガール。聡明な判断に感謝を。さてではアフターフォローとさせてもらうよ。ちゃんと、お家に帰るまでが、お買い物だ』

なんて、あとは何事もなければ、取引は終了だ。

『フォキシィ』 >  
『ご利用ありがとうございましたー』

簡単に、そういった防衛手段が持てる。
そう、広めていくことが大事だ。

だから小さな小さな需要にも応えていかないと行けない。

無線を置き去りに、ピンクの少女が見えなくなって。

すぅっと、顔を出したのは一人の女性だ。

これで、ひとまず終わり。

見送り、ふぅっと息を吐いた。

「ふふーん。良かった良かった」

無線をバキッと、踏み壊した。もう、用事がない。
帽子を深くかぶる。

「さて1仕事したあとだ。今日はいい日になりそうだなぁ」

ぐーっと、伸びをした。

『フォキシィ』 >  
「さて。しかし、いろんな事件が起きてるねぇ」

スマホを弄りながら、今までの出来事を確認する。
できうる限り。

(装備大破、その修復も取引材料にしないとか。うーん、なんとも。資金がかかりそうだけど、初期投資、にはもってこいのタイミングか)

今動こうと思ったのは、『関心』が向いたと思うからだ。
危機意識、どこが襲われるかわからない。
こういう裏の街道でも、表の街道でも。

表でも、裏でも。

準備しておかないといけないと、思った今が需要があるとき。

「とこコレ、なんていうイベントもあるみたいだしね」

そなえアレば憂いなし。

『フォキシィ』 >  
『お嬢』

そんなとき、見張りからの通信。

「はいはい、なーにー?」

『"来るぞ"』

「まじ?」

それなりの準備はしたが、どうやらそう簡単にはいかないらしい。

「客は?」

『2人、捕まってる』

「半分かぁ。侮れないねぇ」

風紀委員。それとも別なジャスティスマン? どちらにせよ、やるものだと思う。

「逃げないとじゃん」

『もう2人よりも、お嬢の安全が優先だ。素知らぬ顔して、そこを抜けてくれ』

「やばくなったら?」

『"尻尾切り"だ』

「ウィ。しょうがないね」

鼓動が上がる。早歩きに、なってしまう。

「追いかけられっこは苦手だぜ」

『フォキシィ』 >  
「まぁまぁ、もう二人も時間の問題だよねぇ」

『そうかもな。どれくらい囲まれてるかは知らんが』

イヤホンからながれる飄々とした声に、笑みがこぼれた。

「楽しくなってきたねぇ」

こういう事態、警戒してるときだからこそリターンが大きくなる。
リスクは最初から承知の上だ。

「結構深くまで来るなぁ」

まだセーフゾーンであるという言葉はなし。
安心できない。

『フォキシィ』 >  
「逃げ切ったかなぁ」

ほぉっと一息。

『お嬢。おつかれ。そのまま、直進。車、控えてる』

「あいあいさー」

なんとか、無事。さて、次は‐‐

「ハイド頑張らないとねぇ。バイバイ、またねー」

まだ会わぬ、ジャスティスマンに挨拶して。

狐は車に飛び乗り、車が発進していく‐‐

ご案内:「落第街 路地裏」から『フォキシィ』さんが去りました。