2024/07/03 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に『魔王』アスモディスさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」に角鹿建悟さんが現れました。
■角鹿建悟 > 落第街の路地裏。昼間でも薄暗く入り組んだそれは、土地勘が無い者からすればまるで”迷路”の様。
そんな路地裏を、黒ずくめの作業着にゴツいブーツ、という飾り気皆無の出で立ちをした青年が歩いている。
腰には携帯式の簡易工具箱がぶら下がっており、歩くたびにガチャガチャと音を立てている。
「……今日の依頼はこれで終わりか。…思ったより時間が掛かったな。」
何時もの彼らしい、淡々と落ち着いた口調で手元のメモを確認しながら呟く。
落第街にこうして訪れるのは所属する生活委員会の仕事とはあまり関係が無い。
それなりに実績をコツコツ積んだから、割と落第街の住人からも修復依頼が来るようになった。
(それは喜ばしい事ではあるんだろう…が。)
と、路地裏でもやや開けた場所に丁度出て来る。特に何の警戒もせずそこへと足を踏み出し――…
■『魔王』アスモディス > 「む?客人かえ?」
手にはツルハシ、頭には被れなかったヘルメットをつけた姿の誰かが古びた廃屋に向き合ってる姿であった
■角鹿建悟 > 「………ただの仕事帰りの通りすがりだが。」
青年、流石にその光景にちょっと歩く足が止まる。
その表情は落ち着いたままで、特に動じた様子は無い…表向きは。
(…何処から指摘をすればいいのか判断に迷うなこれは。)
ともあれ、そのツルハシを携え、ヘルメットを被り――きれていない女性?に返答をする。
「…で、そちらはその廃屋に何か用でもあるのか?」
■『魔王』アスモディス > 「うむ、まあそうだの、話せば長くはなるのだが」
呼ばれたはいいものの
どうしようとはなり、せっかくの現世だしエンジョイはしたい。
と思ったら根城にしていたチンピラに絡まれたので火の粉を払ったら
「まあ、ここにあるから魔王城(仮)として立て直そうと思っての」
■角鹿建悟 > 「……魔王城…?」
普段の生活では聞きなれない単語に首を傾げる。
ちなみに、娯楽にも疎いのでゲームや漫画、アニメなどの魔王とかも青年はピンとこないタイプだ。
(…つまり、この女性が魔王とやらなのか。……まぁ、この島には色んな奴が流れ着くから不思議でもないか)
ただ、青年的には努めて平静を保っているが気になる事が少々。
■角鹿建悟 > (…その服装は如何なものかと。目のやり場に困るんだが)
■『魔王』アスモディス > 「おお、名乗るのが遅れたの、名乗るのも烏滸がましいが、“剣帝”“大罪者”“色欲”、色々あるが、今は魔王アスモディスである」
胸を張った、揺れた。
「まあ我は建築家の才も迷宮作成の権能もないが、やれるのは我だけだしの、一番優れたものが仕事をするのが一番早いでな」
ノウハウが無いから手探りじゃな、と
■角鹿建悟 > 「…よく分からないが何か凄そうな肩書を複数持つというのは理解した。
…常世学園3年、生活委員会所属の角鹿建悟だ。…アスモディス…と呼べばいいのか?」
魔王というものがよく分かっていないのと、目の前の相手から凶悪な気配を感じないのもあり。
割と淡々としたいつもの調子で接し――胸を張られると余計に目のやり場に困る。どうしたらいい?
「…建築家…迷宮作成?……ちなみに設計図とか大まかなイメージは出来ているのか?」
青年、いきなりズイッと魔王様との間を詰める。さっきまでの動揺は欠片も無い。
■『魔王』アスモディス > 「ふむ、ケンゴ、んむ、覚えたぞ
ディスでも魔王様でも、好きに呼ぶが良い、呼び名は他人からの評価からなるものゆえな」
つまりはえらぶるつもりはないらしいし、威圧感は無いけど何となく前に立つタイプの人?みたいなキャラは感じる。
「おぉうケンゴよ、いきなり詰めるなおどろくじゃろが、お主、その手の技巧持ちなら我は助かるが」
手を握ってくる、距離感バグである。
■角鹿建悟 > 「…変に畏まった呼び方は苦手だからな…じゃあ、ディスと一先ず呼ばせて貰おう。」
気さくというか、威圧感も緊張感も無い相手だが…前に立つ…リーダー気質がありそうな部類に思える。
「……む。…すまない、取り乱した。…異能と俺自身の技能の組み合わせになるが、出来ない事は無い。
…ただ、大掛かりなものとなるとそれなりの日数と”素材”が必要になるぞ。」
建築家とか迷宮作成とか、創る者として目覚めたばかりの青年には結構刺激ワードだ。
それはそれとして、手を握られた…距離感大丈夫かこの女性は。青年もさっきバグったが。
「…取り敢えず、今の段階で俺にやれる事があれば手伝っても構わない。」
手を握られたまま、努めて平静を保ちながらそう続ける。
■『魔王』アスモディス > 「うむ、かまわぬ、ケンゴよ」
手をにぎにぎ
「まあ、魔王の常として城は欲しいが、イメージしかないの、王であって創るものではないからの」
むむと悩みながら
「少しでも我は助かるの、なんせ我がやるよりは早い、餅は餅屋、であったかの?」
「素材はまあ、なんとかなるじゃろ」
絡んできたやつらから“貰う”とか荒仕事で稼ぐとか。
「任せてもよいぞ。まあガワがあれば、後は迷宮作成で弄り回せるからの」
ダンジョンを作れるらしい。
手を握ってブンブン振る
■角鹿建悟 > 女性から手をにぎにぎされるのは流石に初めての経験だ。
…と、いうか女っ気が普段から無いので握手すらあまり無いが。
まぁ、それはそれとして。
「…城を作るとなると、認識阻害や透明化の機能が無いと無駄に悪目立ちすると思うが。
…ディスがこっちの世界の知識がどの程度あるかは分からないが…。
下手すれば風紀委員とかも流石に目を付けると思うぞ。後はこの街の連中のある程度が。」
魔王には城が常なのか…よく分からないが理解はした。
悩む魔王様を尻目に、城を作るならどの程度掛かるか、と生真面目に考えている青年。
「…いきなり城を作るのは流石に俺でも色々と準備や伝手の手を借りる必要がある。…が。」
魔王様の後ろにある廃屋を指で示してみせる。
「…その廃屋を基点にして、ある程度の取っ掛かりくらいは何とかなるかもしれない。」
そう、淡々と口にするが…ガワがあれば魔王的には何とかなるらしい。迷宮作成とはまた変わった能力だが。
「…一先ず、”仮”の城として廃屋を再設計するのがいいかもしれないな。廃屋の”中”はディスの力で弄れるんだろう?」
■『魔王』アスモディス > 「寧ろ来てもらわんと“欲”が吸えんのだが、荒事が大事になるのは困るの」
悩ましい、ねじ伏せる力が無い以上はどうしようもない事は理解した
「むう、こちらにも騎士や勇者みたいなやつがおるのか、まあ“擬装”は出来るからそうさせて貰おうかの」
普通っぽい認識の誤魔化しは出来るらしい。
「うむ、領地として我が認識すればある程度はの」
内装はどうとなるらしい。
「ケンゴを領民“建築士”と迎える」
脳内に“魔王お抱え建築家”“魔王城の創造”の称号を得たと言う何かが流れたような気がした。
■角鹿建悟 > 「……欲?」
首を傾げる。いや、意味は勿論分かる。だが欲を吸う事に何か利点があるのだろうか?
本当に魔王方面の知識などはサッパリなので、こういう反応になってしまうのだが。
「…騎士や勇者というより…憲兵隊とかそういう感じになると思うが。」
ファンタジーに例え直すとどういう呼び方がしっくり来るのか。青年にはいまいち分からないが。
ただ、偽装は出来るような事を彼女は口にしたので、あくまでガワに注力すればいいと判断する。
「…認識が重要な力なのか?」
いや、それより何か領民にされているんだが、どういう事なんだろうか?
そして、よく分からない幻聴が脳内に流れた気がする…【直し屋】以外の肩書が増えた感じがする。
「……一先ず。その廃屋に手を加えておくか。…外観の希望はあるか?流石に廃屋が基点だから派手なのは無理だが。」
そのまま、スタスタと一度魔王様の横を通り過ぎて廃屋に歩み寄り、無造作に右手で触れながら問いかける。
■『魔王』アスモディス > 「悪魔じゃしの、欲望を力に変えれるのじゃよ、そのための城でダンジョンが欲しいのじゃ」
名声、金銭、探求、それらの欲を纏めて効率良く集めるのが“城”
らしい。
「ケンゴは欲が薄いのか?枯れとるのか?」
そう言う格好なのは意図的らしい。
「何も無い所を領土と言い張っても説得力が無いじゃろ?」
そう言う事らしい。
「取り敢えず雌伏なのは理解したぞ、確かに憲兵は面倒じゃな、なら“フツー”の感じが良いの」
悪く言えば丸投げに聞こえるのだが、信頼から来る移譲、依頼に近い響きがする。
■角鹿建悟 > 「……成程。欲望を力に変えるとなると、かなり強力そうだな…。」
人の欲なんてきっと尽きる事は無いだろう。人類が滅びるその時まで。
ただ、欲が薄いやら枯れていると問われれば、何とも言えない表情を僅かに浮かべる。
「……さてな。自分では分からない。」
少なくとも、薄めなのは確かだろう。枯れているかどうかは…いや、同年代の男子に比べたら枯れているか。
悪友とナンパに繰り出す羽目になった事も前にあったが…正直自分には未だにアレの楽しさがよく分からん。
(…つまり、ディスの格好は”そういう事”か…。)
そこでやっと気づいたというか納得したのか頷いて。
まぁ、この青年からはそもそもあまり欲は絞り出せないかもしれないが。
「…普通となると、単なる”巻き戻し”で事足りるな。
…ただ、路地裏とはいえ人の往来はある。侵入対策などはそちらでやってくれ。」
防犯設備まで作る、となると流石に材料が足りないし細かい作業なので体力も消費する。
――基点確認、逆行開始。
青年の右手の甲から、歯車だらけの機械仕掛けじみた時計盤のようなものが出現。
その長針と短針が、いきなり目まぐるしく反時計回りに回転していき。
――逆行加速、外観再生最優先。
そして、外観のみを重視して廃屋がみるみる立派な一戸建ての家へと変化していく。
…いや、在りし日のそれへと巻き戻っていく。それが青年の能力の”基本”だ。
「……こんなものでいいか?」
ディスへと顔を向けて、相変わらず淡々とした物腰で尋ねる。
■『魔王』アスモディス > 「まあ“この世界は”居るだけであるならば問題ないぐらい生命力も魔力もあるがの」
あれこれやるにはやっぱり力が居るのだ
「ん?まあ誘惑してるわけではないから気にするでない」
まあ見られて困る体はしておらんし、と胸を持ち上げるそぶり
「んむ、任せた」
一歩下がり、廃屋を立派な屋敷にしたその力、その異能を
「んむ、素晴らしい、良い、良いぞ、有難い」
ぴょんぴょん跳ねる、色々揺れる
「礼はどうしようかの、何が良い?」
■角鹿建悟 > 「…欲を吸収できるなら、まぁ自然と糧が舞い込んでくるようなものか…。」
表も裏も、特にこちら側は欲には特に事欠かないだろうし。
あと、誘惑されても青年的には本気で反応に困るので多分固まるしかなくなる。
…あと、そこの魔王。胸を持ち上げるような仕草をするな。一応は男の端くれではあるんだ。
「……これくらいしか俺には取り柄が無いからな…まぁ、それはいい。」
何か飛び跳ねていた魔王のあれこれが揺れているが、そこは鉄の精神力で無視をする。
…何を試されているんだろうか俺は、という気持ちにもなるが。
「――別に礼はいらん。強いていうなら、俺が要請したら手を貸して欲しい、くらいか。
…端的に言えば”伝手を増やしたい”…人脈が多くて困る事はないからな。」
少し考えるが、欲しいのは物より人、人脈であると答える。
■『魔王』アスモディス > 「まあ味はせんしな」
薄味のすぽどり?みたいな感じらしい。
「まあ魔王的にはおーるおーけいではあるのじゃが、おんしはそうではないじゃろ?」
なんとなくそう感じるらしく
「まあ誘惑するのは悪魔の常みたいな、そう言うもんじゃ、ラッキーだと思っておくが良い」
生態に近いもんだから仕方ない。
「良かろ、魔王へ貸しとは、良い買い物をしたの、ケンゴ、我がこの島を支配したならば半分をやろう」
唐突に魔王様っぽい事を言う
「でもまあこれは資材分じゃし、貰っておくと良い、ほれ」
金属の板だ、黒く輝いている。
「魔界産の魔力伝導率100%の金属じゃ、この世界だとオリなんとか、とかヒヒイロなんとかに近い、かの?」
■角鹿建悟 > 「…味がしたらそれはそれで何か微妙な気分になるな。」
欲望に味はあるのだろうか?…さっぱりイメージ出来ないが。
「…少なくとも俺にその気は無いし、むしろ反応に困るぞ。」
とうとうはっきり口にした。まぁ、そういうのに疎い青年でも魔王がナイスバディなのは分かるが。
つまり、誘惑するのも前提でその格好か…ラッキー……まぁ、そう思っておこう無理矢理。
「…いや、別にいらんから。」
真顔で即拒否。そういう所も欲が無いと言えば無い。
あと、魔王に関しての知識が無いので、マジ返し傾向もある。
「…何だこれは?…妙な気配がするが。」
渡された黒い金属板。初めて見る金属だな…と、思いながら裏返したり軽くコンコンと叩いたりしてみる、が。
「……オリハルコンとかヒヒイロカネ……?」
報酬にしては破格にすぎないだろうか?受け取った黒い金属板を繁々と見る。
…これで頑丈な工具とか作れないだろうか?まず武器とかへの発想にならないのがこの青年。
まぁ、折角なので工具箱の空きスペースにその金属板を仕舞っておこう。
使い道は今すぐには思い付かないし、じっくりと考える事にする。
「…さて、”依頼”も一先ず済ませたし俺はそろそろ戻るが。…ディスは?内装でも整えるのか?」
■『魔王』アスモディス > 「まあ人から直で貰う欲望にはあるの、苦い後悔や歓喜の甘さは感じるぞ」
あるらしい
「じゃろうな、聖職者か宦官かと疑ったが、求道者ではあるの」
抑えてるのではなく、少なめだなあと魔王様曰く。
「ダークメタルとか呼ばれてたが我は知らん」
魔界でしか取れん事ぐらいしか知らないらしい。
「そうじゃの、次は茶か何か出せるぐらいにはしておこうかの、遊びに来ると良い」
かっかっかと笑う、お主なら擬装は引っかからんしな、と、しょうごうこうか?らしい
■角鹿建悟 > 「…味があるのか…。」
そうか…世の中広いんだな…と、変な所で悟る青年。
求道者、と例えられれば一瞬、何とも言えない表情になるが否定はせず。
”そのせいで”やらかして挫折を経験した事もあるとはいえ。
「…ダークメタルか…まぁ、何かに使わせて貰うとする。」
魔界でしか取れないとか貴重どころではない気がするが。
要するに異世界産のこちら側ではそうそう手に入らない物だ。
もしかしたら、異邦人街辺りなら何処かにこっそり売り出している可能性もあるが。
「…まぁ、城に関してもきちんと相談は必要だからな。…じゃあ、俺はそろそろ行く。」
魔王とは対照的に、こちらは不愛想な無表情のままそう言い残して歩き出すが、一度だけ振り返り。
「…魔王に言う言葉ではないだろうが、あまりやんちゃはするなよ。城を立てる前に捕まりでもされたら困る。」
と、彼にしては冗談?ぽい事を口にしてから、軽く右手を挙げてから今度こそ立ち去ろう。
■『魔王』アスモディス > 「息災にな、ケンゴ」
手を振り
「魔王を心配する不敬、だが許す、お主はそれで良い、ではな“魔皇権能”」
小さな屋敷が、大きな魔王城に一瞬見え、ブレてから、廃屋の姿になって見え、魔王様も、消えていった
ご案内:「落第街 路地裏」から『魔王』アスモディスさんが去りました。