2024/07/25 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にギフタ―さんが現れました。
■ギフタ― > 音を立てて青年は倒れる
全身余すところなく傷を負い少ないとはいえ出血までしている
大きく、落胆のため息が聞こえる
「おお青年よ、倒れてしまうとは情けない。そなたの望みはその程度であったか?」
少し歪んだ鉄パイプを地面に突き立てながら仰々しく仮面の男は語る
今まさに青年をボロ雑巾に仕立て上げた犯人は演劇の様に言葉を続ける
「その程度ではまだ足りない、試練に打ち勝ち力が欲しいのではないのか!?
あぁ青年よ立つのだ!立って抗うのだ!」
青年の頭を力強く踏みしめ声をかける
言動が矛盾している男は青年に呼びかけ続け…
「……気絶か、ふぅむ。」
踏んでも声をかけても反応を起こさない青年から足をどける
試練を超えられなかった青年への興味は尽きたのだ
ご案内:「落第街 路地裏」からギフタ―さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にギフタ―さんが現れました。
■ギフタ― > 「落第街の血気盛んな青年と聞いて期待していたのだが…
むっ!もしや落第生の方であったかな?」
自信ありげな態度にある程度の実力者と判断した10分ほど前の自分を叱咤したい
もしかしたら彼は華やかな学園生活を追われ一縷の望みをかけて試練に臨んだのかもしれない!!
あぁそれを!そんな青年をこんな小汚い姿にしてしまうなんて!
「あぁ済まない!名前もよく覚えていない君よ‼
大した能力も誇れる技能も無い事を想定していなかった!」
救急箱でも持ち歩いていれば青年の応急処置でもしていたかもしれないが、それは叶わない
なぜならそんな便利なものを持ち歩いてはいない
ご案内:「落第街 路地裏」にDr.イーリスさんが現れました。
■Dr.イーリス > 全身に包帯を巻いて、松葉杖つき歩くイーリス。
全長三メートル程の漆黒のアンドロイド、《試作型メカニカル・サイキッカーMk-Ⅲ》を連れていた。
目撃してしまったのは、謎の仮面人物と傷ついた青年。
この落第街の路地裏ではよくありそうな喧嘩だろう。
「ごきげんよう、仮面の方。もう喧嘩は満足なされたでしょうか?」
小首を傾げる。
「怪我人を放っておくのもあれなので、治療でもしようと思うのですが」
明らかに青年の方は倒れているけど、一応、仮面の方にも喧嘩が終わっているか尋ねてみる。
■ギフタ― > 「ふむ?
おやおや、これはごきげんよう小さなレディ。」
声が聞こえば振り返る
小さな包帯まみれの少女と遠目でも大きいと分かるロボット的な存在
恭しく一礼する
「喧嘩とは風情の無い言い方をされる、これは試練に挑んだ結果なのだよ。
言うなれば彼は勇者!そして今は蘇生を待つ死体Aとも言えるだろう!」
鉄パイプを抜き、青年の指す
喧嘩の敗北者なんて呼ばれては有るかもわからない青年のプライドが傷ついてしまう!
へし折れているかもしれないが追い打ちなんて哀れではないか!
「彼の治療?
勿論構わないとも、だが随分とお優しい君はどこのどなたで彼のお友達か何かかな?
この街に善意で奉仕を行う様な者は皆無だと思っていたのだが。」
■Dr.イーリス > 「私は不良少女なもので、そのような風情があるものとは知らず、この落第街ではよくある喧嘩に見えました。その方が勇者なら、あなたは魔王か何かでしょうか?」
実際に青年が喧嘩で敗北した人かどうかは不明で、もしかしたら一方的にやられてしまった人の可能性も無きにしも非ず。
ただ、一般的にこのような所にはまともな人は来ない。
「私はしがない不良少女です。Dr.イーリスとでもお呼びください。その方と別に友達でもないですが、通りすがりでたまたま出会った怪我人の治療ぐらいはします」
松葉杖をつきつつ青年に歩み寄り、地面に両膝をつける。
そして薬品やガーゼなどを取り出していた。
■ギフタ― > 「魔王!中々に魅力的な呼び名をしてくれるじゃぁないか!
だが残念、私はそれほど仰々しく名乗れるほど偉大な存在ではないのだよ…そう言ったたとえで言うならレアなスキルを授ける謎のお助けキャラが正しい所か。
それにしても不良少女…なかなか風情がある言葉の響きだ。」
不良で少女、相反し気味な2つを掛け合わせた名乗りは聞く者に謎の魅了を与えてしまう
そんな風に名乗れる2つ名があればどれほどよかったのか
「ふむ、ではDr.イーリス。名乗っていただいたのでこちらも名乗り返そう!
私の名前はギフタ―、試練を与え乗り越えた者に力を授ける存在である。
殺戮兵器を引き連れ小さな善行を行う不可思議な不良少女Dr.イーリス、君に望みはあるかな?」
治療の準備を始める小さな乙女に問いかける
■Dr.イーリス > 「勇者にレアスキルを授ける、という事は魔王ではなくて神様とかそっち方面に似た人でしたか。なるほど、この方はあなたの設けたレアスキルを授かる試練に落ちてしまった勇者という事ですね」
青年の治療をしつつ、そう口にする。
「風情……あるでしょうか。実際にやっている事は、風情も何もありませんよ?」
不良である。かつあげや万引き、みたいな行為に風情も何もあったものではないだろう。
「ギフターさんですね。望みは、そうですね。ちょうど、倒したい強敵がいます。とても強力なアンデッドの“王”……。あなたの試練を乗り越えれば、そのアンデッドの“王”をも上回る力が手に入るという事でございますか?」
きょとんと小首を傾げる。
■ギフタ― > 「うむ、概ねその認識で問題ない。理解が早くて私も助かるのである。
何を言う、幼子が不良に染まる理由や過程、その結果を考えればこれほど味わい深いものは無いではないか。」
なぜそんな事をしているのか、何か大きな理由があるのか
その辺りを考え出せば妄想はとどまる所を知らない
これだけで数冊本が書けそうである
「ふむ、アンデッドに対抗する力が欲しいと。
それならば…………」
男は両の手で自身の頭を掴む
数秒もせずに答えは出る
「実際にそのアンデッドを見ていないのであるが、物によってはそう言った力はあるぞ不良少女よ。」
そう口にした
■Dr.イーリス > 「……いえ、私はこう見えても14歳です。私は自分で自分の体を改造していまして、予期せぬ事に体の成長が止まってしまいました。不良に染まった原因は、色々あったのは確かですが」
やがて青年の治療を終えて、ひとまず安静にしておく。
立ち上がって、ギフターさんの方に振り返った。
「さすがは神様、頼りになります。強大なアンデッドの“王”に対抗する力とはどのようなものでしょうか?」
どのような力なのか気になり、再び首を捻った。
■ギフタ― > 「ふぐぅっ!子供が自身の体を機械仕掛けにしてしまうとは!!!」
顔を抑え涙が溢れるのをこらえる
彼女に何があったのか、それを書くには2冊目の執筆が必要になるだろう
「焦らずとも良い機械仕掛けの少女イーリスよ、しかしその質問の前にこちらも聞いておきたい事があるのだ。
なぜ君は再び王熊に挑みたいのだい?敗北した救世主イーリス…いや、今は敢えてこう呼ぼう!爆弾の乙女よ!」
男は再度問いかけた
■Dr.イーリス > 「成長が止まった事は非情に悲しい事ですが、そこまで悲観なされる事は……。体を改造した方が、私にとっては便利でしたので」
体の改造に関しては自主的に行ったもので、凄く感慨に浸ってくれているのを申し訳なく思い、あわわと説明する。
「……ご存知でしたか。私は、救世主なんかではございません。何も成し遂げられなかったどころか……愚昧に犠牲を増やしてしまっただけでした……」
“王”との戦いの事を思い出しつつ、視線を落とす。
「犠牲を増やし、被害を拡大させてしまったのは私です……。だから、今度はちゃんと、私が“王”に引導を渡さなければいけません。それに、“王”とは色々と浅からぬ因縁もあります」
イーリスは“王”に呪われ、その呪いを通しても因縁を深めていっていた。
その度に、この手で“王”を撃たなければいけない、と意志を強めていっていた。
■ギフタ― > 「うむ、あの配信は見事であった。私もスパチャ応援をしたかったができなかったのでしなかったぞ!
成程、では敢えて更に問おう。かの王に生きる爆弾とされた君はなぜ今青年の治療等しているのかね?」
仮面が指すのは応急処置がされた青年
心なしか呼吸も穏やかになっている
「困難に挑み負ける、これ自体は罪ではない。むしろ勇気を称える行為である。
だが、君は今目の前の青年含めこの街そのものを危険に晒している。
目の前で傷ついた者を放っておけないのにソレより遥かに多くの命を危機に晒している。
この矛盾を君はどう肯定する?
君が生ける爆弾となった時多くの人間が君の孤独な死を願ったがそれについてはどう思う?」
■Dr.イーリス > 「配信を見て応援してくださったのですね、ありがとうございます」
ぺこり、ギフターさんに一礼した。
「……目に入った傷つく人を放っておけなかった、程度のものです」
大した理由はない。目の前で傷ついて倒れている人がいたから治療した。
ありふれているちょっとした思いやり程度のもの。
「爆弾の事を仰っているのでしたら、爆発までの猶予はまだありますね。私に込められた爆弾に、安全処置を施してくださっている方もいたりします。万が一のために、落第街やスラムから出ない、人が多く集まる所に行かない、といった対処を行ってはいますね」
孤独な死については、イーリスも考えたところであった。
「実際に、私を殺害しようと襲ってくる人はそれなりにいました。孤独な死は、未だ選択肢にはあっても安易には選べるものでもありません。呪いを抱いた私が死ぬ事になれば、紅き屍骸として蘇る事でしょう。そうなれば私も“王”の手先となり、さらなる被害を及ぼします」
少し考える仕草をして。
「神様であるなら、呪われた私がアンデッドとして蘇る事なく、爆弾を抱えた私の命のみを散らせる事は可能ですか?」
その質問は冗談染みたものであった。
■ギフタ― > 「ほほう安全装置!それならばある程度安心であるな!
優しさも持ちきちんと考えて対策まで行う、偉いなぁDr.イーリスよ。」
また涙が溢れそうである
それに比べてなんて意地悪な質問をしたのだと自責の念…はあまりなかったので涙も流れなかった
「それは簡単な事であるな、私が力を授けるまでもなく君自身で完結するレベルの問いである。」
そう言い切った
「加えて言えば、残された猶予の中でかの王を君が討ち取る方法も存在する。
嘘だと思うであろう?しかし条件と状況と運の内条件は既に揃っているのである。」
■Dr.イーリス > 「……凄い爆弾で肉片残らず爆破、みたいなあれですか? それは私が考えている最終手段であって、神様ならもう少しスマートな方法があるのではと期待していますが」
イーリス自身もアンデッド化せずに自害する方法を既に考えているが故の、冗談半分な問いであった。
それを見越しての問いであるならば、中々に食えぬ神様であるらしい。さすが神様。
「別段、嘘だとも思いません。一度目にしてデータ収集を行っている敵、勝算がない事もありませんからね。ギフターさんは、既に勝算がある者にスキルを授けないという縛りはありますか?」
そう問いつつ、ギフターさんを見据える。
■ギフタ― > 「そんな木端微塵で悲しい散り方は嫌であるな…Dr.イーリス は中々過激派であるな!」
受け取った答えギフタ―の中にある者よりかなり過激な内容であった
このギフタ―、少女をミンチに変えたい過激派ではないのである
「このギフタ―、試練を超えればたとえ老若男女。どのような者にも望む力を授けるのである!
試練は望むものによって様々ではあるが、試練を超える以外に縛りなど存在はしないのである。
して、Dr.イーリスはどの様な力を望むのであるか?」
■Dr.イーリス > 「悲しくはありますが、被害を食い止めるための手段の一つです。呪われた私が、埋め込まれた爆弾を処理つつゾンビとして蘇らない方法としては、堅実な方法ですからね」
ギフターさん、神様だけあって慈悲深い返答であった。
実際に神様かどうかはともかく、イーリスの中では神様と解釈している。
「とても公平なのですね。では、私が望む具体的な力……。力……」
腕を組んで考えてみる。
これまで、力は自らの技術力で手に入れてきた。
望みの力は、自分で考えてこの手に納めてきたわけである。
加えて、“王”を倒す方法もある程度固まってきている。
ならば、あと必要なものは……。
「そうですね……。私は“王”に破れ……そしてこれまでいくつか苦難を乗り越えて、なんとかここまで辿り着きました」
ちらり、と青年を目にしてからギフターさんに視線を戻した。
「私が望む力は、試練を乗り越えた後に身につけた力。おそらく、あなたの試練はとても厳しいものなのでしょう。その試練を乗り越えた時、私はさらに成長を遂げて、強くなっているのかもしれません。試練を乗り越えた私は、アンデッドの“王”をも上回る程、強くなっているのかもしれません。ならば、私が求める力は、試練を乗り越えた先にいる私です」
そう口にして、凛とギフターさんを見据えた。
■ギフタ― > 「勿論、公平でない試練などただの嫌がら背にしかならんからな。
因みに、この青年は純粋に自分の異能を強くしたいと願ったので異能で私を倒すのが試練だったぞ。」
結果としては美少女の介抱を受けたのだからプラスマイナスで少しプラスだと思える
問題はその実感が彼にはなくボロ雑巾にされて応急処置されたという屈辱感が残るだけなのだが
「ふむ……成程。」
顎に手を当てる
悩むしぐさを見せたまま言葉を続ける
「これはまた厄介な希望を望んだものであるなぁ。
だが、良かろう。
成長、力を望むので有れば私はそれを授けよう。
そしてそれにふさわしい試練、もとい内容であるが…二度と目覚めぬ永遠の眠りにつくかもしれんがどうするかね?」
仮面が近付く、すぐに触れられる距離まで
「試練を超えれば今よりも確実に強くなるが、試練を超えられない限り二度と現実に戻る事が出来ない。
はっきり言って結果に対してリスクが高すぎる試練なのでおすすめしないのである。」
■Dr.イーリス > 「公平だからこそ、安心して試練に挑めるわけでございますね。試練の内容は、得られる力によって決まるのでございますね」
ならば、試練の後の自分を望むならば、相応に厳しい試練が待っているという期待も持てるというもの。
「ありがとうございます、ギフターさん。成長するには、相応のリスクがいるという事でございますね」
二度と目覚めなくなるかもしれない試練。
しかし、その試練をもし自分の技術力のみで乗り越える事が出来たのならば……きっと、さらなる成長が見込める。
“王”をも倒し得るだけの、成長が……。
「分かりました、私、その試練を受けます。ただ、試練は今すぐではなく後日にしていただいてもよろしいでしょうか?」
そう口にして、首を傾げる。
■ギフタ― > 「相応と言い切れるかは時と場合によるのである。
成長ではなく死を抑える力や月に対抗する力かと思っていたので少々驚きである。」
実際驚きではあった
試練を超えた先の自分を望む、そんな相手は極稀だ
そんな言葉を子供から聞くのがさらに驚きではある
「んま!割と強欲であるなDr.イーリスよ。
でも今回は面白い提案なので好きにするのである、試練に挑むかどうかは当人次第。私が強制するものではないのだから!」
唐突に試練を押し付けるなんて迷惑な神みたいなマネはしない
人気のディナーの様に予約制は設けていないが今回は面白そうなので受け入れる
■Dr.イーリス > 「死を迎える力は先程言った凄い爆弾を使えば済みますし、月に対抗する力は私の方で既に用意していますからね。ならば後は、未熟な私を厳しい試練で鍛える事です。いくら対抗手段があっても、私自身が未熟ならばまた同じ事を繰り返してしまう事でしょう」
そう言って、ほんのりと微笑んだ。
自分の努力、技術力を以て手に入れた力だからちゃんと扱う事ができる。なら、望むものは、成長のきっかけがいい。
「感謝です、ギフターさん。ちょうど、試練前に傷を癒したくもありましたからね。このような傷をつくってしまったのも、私が未熟故……ですね」
今包帯ぐるぐる巻きになっている理由は、ゴブリンにやられてしまったからであった。未熟な点は、探せばいくらでも出てきてしまうものである……。
「それでは試練を受ける際の日程などを連絡し合えればと思いますので、連絡先を教えていただけないでしょうか?」
スマホを取り出して。
■ギフタ― > 「ストイックであるなぁ、その幼さでそれとは世界はかくも厳しいものか。」
考えはともかくそれを子供が口にするのはどうなのか
少しもにょッとした気分になってしまう
「気にすることは無いのである、あと打ち身には温泉が効果的なのでおすすめするぞ。
連絡先なら…あったあったこれである。」
少し型落ちのスマホを取り出した
……なんだか恥ずかしい!機種変更を考えさせられた
「本当ならマジカルアイテム的な物の方が見栄えは良いのだが、やっぱり便利現代科学!」
■Dr.イーリス > 「スラムで育った不良は、そうやわな考えはしていないのです」
そう言って、胸を張る。
「ありがとうございます。お金がないものでして、温泉なんて贅沢なものには浸かれないですね。お風呂メカあたり造って、温泉気分でも味わう事にします」
イーリスのスマホは正規品ではなく、なんと自作。
性能はともかく、見栄え場は最新機種に見えないのはイーリスも同じであった。
「はい。科学は、人々の希望を叶えてくれる夢です。死を迎える力も、月に対抗する力も、まさしく科学でなんとか出来ます」
そうしてギフターさんと連絡先を交換して。
「それでは、私はそろそろ行きますね。ギフターさんの試練を乗り越えられるよう、準備しておきます」
■ギフタ― > 「悲しいのである、悲しいから今日は帰って少年漫画でも読むのである。
あぁ失敬、そう言えば機械の体であったな。確かにダイナミックすぎる電気風呂は体に良くないのである。」
連絡先の交換、戒めも込めて登録名は機械の不良少女(Dr.イーリス)としておく
多くない連絡先が一つ増えてワクワクである
「こちらも楽しみにしているのである。
試練を超え、仲間と共に王に挑む。是非楽しく見させていただくのである。
あ、ついでに彼も運んで行ってあげるとありがたい。」
応急処置を受け眠る青年の事もついでに任せる
恐らく彼女もそうした方がすっきりする…筈!