2024/07/26 のログ
■Dr.イーリス > 「神様も漫画を読まれるのですね。親近感が湧いてきます。機械の体ではありますけど、生物部分もありますし、お風呂に浸かればぽかぽかと気持ちいいのは変わらないですね」
スキルを授ける神様も日常では普通の人間みたいに漫画読んだりしているんだ、と思うと中々に好感を抱いたりもする。
「ギフターさんの期待に応じれるよう、頑張りますね。試練を乗り越え、これまで私に力を貸していただいた方々の友情を胸に“王”を倒してみせます」
凛々しく笑みを浮かべた後、漆黒のアンドロイドを動かして青年をお姫様抱っこする。
「はい。この方は私にお任せください。それではまた」
そうして、イーリスはギフターさんに手を振った後、青年を抱えるメカニカル・サイキッカーと共に立ち去っていく。
青年はその後、イーリスの治療で歩ける程に元気になったという。
ご案内:「落第街 路地裏」からギフタ―さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にナナさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」からナナさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にナナさんが現れました。
■ナナ > 落第街の一角
薄暗くとても快適とは言えない場所でソレは息を潜める
呼吸は荒く異様な目を見開きどんな音も逃さぬよう周囲を探る
「グウウゥゥ…フウウゥゥゥッッ!!」
今やるべきなのか、でも今やらなくてはならない
人の子らしきそれは傷だらけの自分の体に意識を集中する
■ナナ > 傷口から血が混じった弾丸がコツコツと出ていく
遺物が内側から押され排出された後はゆっくりと傷が塞がっていく
「うぅっ、はぁ…はぁ……」
痛みと異物感はマシになる
けれどもまだ真面に動くのは難しい
血を流しすぎた…何かで補充しないと
視界の端で薄汚れたネズミが近くを通る
ご案内:「落第街 路地裏」にDr.イーリスさんが現れました。
■ナナ > 僅かな体力をすり減らし、飛び掛かる
ネズミを捕まえ骨も肉も関係なく貪り、血を啜る
足りない…こんな物ではまるで足りない
もっと大きな獲物が必要だ
■Dr.イーリス > 潜む存在がいる路地裏。
しかし、まだその息を潜める存在に気づかずイーリスは歩いている。
そんな時に、ふと、立ち止まってスマホを取り出した
「通知ですね。この辺りに生体反応あり、ですか……」
この辺りに何かが潜んでいるのだろうか……。
あるいは、何かしらの生物が巣をつくっているとか。
「……? 小さな生体反応が一つ消えましたね?」
何かが今、死を迎えた……という事だろうか。
例えば、蛇が鼠を捕食したとか。
■ナナ > 少量とは言え補給は補給
呼吸が少し落ち着くが食事の余韻を味わう間もなく音を拾う
何かの足音、耳をすませばかすかな声
「女の声…1人?追っ手?」
もし追いつかれたなら状況はまずい
けれど不可解な事がある、耳をすましても匂いを確かめても1人の気配しかない
しかもその気配も妙に感じる
「確かめる。」
声のした方へと歩き出す、お互いを見つけるのにそう時間はかからない筈
■Dr.イーリス > もし鋭く気配を感じる事が出来るなら、イーリス以外にも上空で気配を感じられるだろう。人ではない、一機のメカの気配。
「蛇のような生物が何かを捕食したのでしょうね」
気にせず歩き出そうとした時、ふと、足音が聞こえたので振り返る。
そこにいたのは傷ついた子供だった。
外見のみで判断するなら、見た目はイーリスの方が年下だが実年齢はイーリスの方が年上だと判断できる、そんな子供。
「……ごきげんよう。このような所で傷だらけだなんて……何があったのでしょう?」
その子は、少年なのか少女なのかはよく分からないけど美しい顔つきだった。
心配げに、その子供を眺める。
よからぬ事がよく起こる落第街。子供が傷つく悲惨な出来事もあるものだ。それはそれとして、傷ついている子供を見るのは心配にはなる。
■ナナ > 近付けばまた別の気配
静かなせいで見落とした声とは別の存在
「(機械っ!)」
後悔する時間はもう無い
最初に感じた気配の相手、自分と同じ位の人間みたいな少女
小さく息を整える
もう遅いのなら切り替える
こんな所で終わらないと
「こんにちは。」
にっこりと笑顔を浮かべる
人に不快感を与えない美しい顔で完璧な笑顔と声音
相手が返事をしようとするか見惚れる一瞬
深くしゃがみ、地面をけり出しほぼ地面と水平に少女へと飛び込む
もし組み付ければまず喉を掴もうと手を伸ばす
■Dr.イーリス > 上空を飛ぶのはメカである《試作型メカニカル・サイキッカーMk-Ⅲ》。そしてイーリスは改造人間。
普通に人間とは異質。気配で機械と分かるなら、生物部分を残しつつ機械的な改造を施されたイーリスは人間でありながら機械、という気配が感じられるだろうか。
笑みを見せる相手に、イーリスもほんのり微笑んでみせる。
しかし、その笑みを見せるその子供にいったい何があったのだろうか……。
イーリスのようにスラムの子供で、落第街の悪党に危害を加えられた……?
何らかの事件に巻き込まれている……?
心配が尽きない……。
どれぐらい助けになってあげられるか分からないけど……まずどういった事情なのか聞いてみたい……。
そう考えていたら、子供は深くしゃがみこんだ。
イーリスはその外見から想像できる通りの身体能力しかない。だから、突然の出来事に全く反応できなかった。
「なっ……!? ぐっ……ぁぁっ!!」
イーリスはあっさりと喉を掴まれる事となる。
喉を掴まれて、苦し気に喘ぐ。
途端、上空のメカニカル・サイキッカーが瞬時に急降下。子供の背後に着地した。
■ナナ > 「この機械を止めろ!さもないと目から抉り殺す!」
首を掴んだのとは別のて、その指先が少女の目先で猛獣の牙の様に変わり突きつけられる
突然現れたメカには今更驚きはしないが無防備な背後を取られているのも事実
故に…
「迷ったら殺す!この機械に殺されても手だけになってもお前を殺す!」
首はあくまで拘束の為、無理に締め上げはしないが簡単に抜け出されるほど緩めはしない
少女の目的は?奴等と関係があるのか?もしかしたらただの一般人では?
こんな場所で戦闘機械を連れた機械仕掛けの存在を警戒しない理由にはならない
最大限の殺意と共に少女の選択を待つ
■Dr.イーリス > 「ひっ……!?」
子供の指が牙のようになってイーリスの眼球を突き刺そうとしている光景に、顔が青ざめる。
何かしらの異能なのだろう。
このような場所では警戒心が強まり、攻撃的になる人もいる……。この子と戦う理由なんて、イーリスにはない。
こくこくと頷いて、要求を呑む事にした。
イーリスの体内コンピューターによる命令で、護衛に連れていたメカニカル・サイキッカーが停止し、その場で直立したまま動かなくなった。
「……機械を……止めました」
喉を掴まれながらも、なんとか声を発する。
■ナナ > 「…よし、お前ここで何をしてる?なんでこんな兵器を連れてる?」
恐らく一度メカの方は停止した、再起動するにも一瞬時間は必要なはず
首を抑え構えた手もまだ下ろせない
この質問でこの後の動きが大きく変わる
瞳と耳に集中する
嘘の気配を感じれば迷わず仕留める為
「何か探しにここに来たのか?
007という数字に聞き覚えは?」
■Dr.イーリス > 「……私はこう見えて、スラム出身のしがない技術者です。現在、この街で問題となっているとある事柄のデータ収集及び解析を行っていました。あのメカ、メカニカル・サイキッカーは私が造ったもので……空中からのデータ収集をしていました。他に護衛や助手まで勤められて、とても便利なのです」
事実の発言なので、特に嘘をついているといった不自然な動きを見せない。
「……何かを探しているわけではありません。007……心当たりがあります。今朝、私が造った必ず7が出るサイコロメカに、《007号》という名称をつけました。ど、どうしてその事をご存知なのですか……!?」
今朝の出来事がなぜこの子供に知れ渡っているのか。
びっくりして目を見開いた。
■ナナ > 「………」
嘘の気配はない
この状態で誤魔化されないという自負もある
牙の様に変化した指は元の人らしいそれに戻る
首の拘束も意味がないと離される
「悪かった、あいつらと関係ないみたいだ。
私の勘違いで危害を加えた。
後、そんな変なサイコロの事は知らない。」
そもそもサイコロに7なんて出目は無い筈、気のゆるみからかそんな事を考えてしまう
■Dr.イーリス > 「げほっ……。げほっ……。はぁ……はぁ…………」
解放されると、その場で両膝をついて息を整える。
「疑いが晴れたならよかったです。このような所ですからね、何かしら疑惑を持つのも分かります。私こそ、突然首を絞められたものですから、背後のメカで驚かせて申し訳ありません」
少しずつほんのりとした微笑みに戻る。
「サイコロメカは偶然でしたか。なんと、サイコロには本来7がないはずながら、転がすと必ず半分に割れて、合計が必ず7になるのですごろくで有利に進められる画期的なメカなのです。例えば、半分に割れて3と4の目が出れば7、5と2の目が出ても7というように、ですね」
楽し気に、物凄くどうでもいいであろう解説をする発明家。
「私はDr.イーリスと申します。これまでのあなたの行いから察するに、あなたは何かに追われているようですね」
傷ついた体、かなりの警戒心の強さ、用心深さ。
この子には追っ手がいるのだろう。
■ナナ > 「…すまない。」
恨み事でも言われた方が楽だった
不意打ちをかまし殺害寸前の状態だったのに微笑まれるのは何とも居心地が悪いものを感じる
「サイコロを2つ振るのと変わらないんじゃないのか…割れるサイコロなんてズルだろうし。」
どうしても立派な発明には思えずそう口にしてしまった
「……私はナナ、お前が言う通り追われてる。特にこういうのを揃えた奴等にな。
お前の事もあいつらの仲間か依頼されたのかと思って襲ってしまった。」
こんこんとメカを叩く
今回の勘違いの大半はこれの存在だったりするのだ
勿論焦っていた自分の判断ミスが原因なのだが
■Dr.イーリス > 「あなたには何か事情があるようですし、気になさらないでください。ただ、この辺りは無法地帯なので、変に敵意を見せると面倒な事になりかねなくはありますね」
大分息も整ったので、立ち上がる。
このような子供がイーリスを警戒して襲わなければいけない程、この子にとって緊迫としているという事だ……。
恨み言など出ようはずもなかった。
一方で、落第街には『相手の事情なんて知るか』なんて人もいると思われるが。
「このサイコロは、サイコロを一つしか振ってはいけないというルールでも7を出してしまう優れものです! ズルです……ズルですよね……」
ちょっと落ち込んでしまう。
完璧にズルである。わいわいすごろくで盛り上がってる中で《007号》を使おうものなら友達なくす。実用性を考えさせられるサイコロであった。
「ナナさんでございますね。メカを揃えた方、という事はどこかの研究施設から逃げられたのですね。研究区……。いえ、あなたがこの街にいるという事は違法部活の可能性も……。私は誰かから依頼を受けて行動しているわけではないのでご安心ください」
違法部活なら、非道な人体実験が行われていた可能性もある……。
このような子供に人体実験……同じ技術者として、嫌悪すら覚える。
実検したいなら、自分の体でやればいいのだ。と、自分の体を改造したマッドな技術者が内心で苦言を呈す。
「あなたのいた研究施設……どのような所だったのでしょうか?」
■ナナ > 「そう言ってくれるならそうするよ、ありがとうイーリス。」
張りつめていた緊張の糸が緩む
と同時に、なんだこの善意の塊みたいな娘は…なんて事も思ったりする
すぐに騙されたりしそうだななんて事も考える余裕ができた
「あぁ、研究区…から逃げてきたんだと思う、細かい場所は必死だった分からないけど。
……人と他の生き物の融合、完成された生き物の創造だったかな。
割とイカレタ場所だったよ。科学と宗教がごちゃ混ぜになった感じの所。」
話したところでどうなる、と言われればどうにもならない
でもそういう場所が存在していると広まればあいつらも動き辛くなる可能性が有る
どう考えたってあそこで行われている内容は表に出せる類の物じゃない
■Dr.イーリス > ナナさんからのお礼に、微笑んでみせて。
「研究区から、でしたか。それなりの距離を走ってきたのですね……さぞ大変だったでしょう」
研究区からとなると、多少の距離がある。交通の便を使える立場ではないだろうし、大変だっただろう……。
「子供を実験として使い、人と他の生物の融合を試みる施設……。外道ですね……」
その施設に対し、嫌悪感がはっきりと出る。
だがすぐに心配げな表情になる。
先程、ナナさんの指が鋭い牙のようになった事を思い出したのだ。
「……先程あなたが見せた体の変異。あなたも何らかの生物と融合させられたという事になるのですね……」