2024/09/01 のログ
■橘壱 >
『……!』
急速に動くが止まる感覚があった。
サブアームが止まる感覚と同じだ。
まさか、こんなにもコンスタントに使えるのか。
刹那の判断、アーム部分をパージし、即座に緊急回避。
前面のバーニアを逆噴射させた急速バック。
だが、光剣は深く装甲を切り裂いた。
焼けるような腹の痛み。"中"まで達した。
引き裂かれた装甲がショートした火花を放ち、血のように動力液が漏れる。
『っ……侮ったわけじゃないけど……本当にデタラメだな……!』
反応できまいとタカをくくったわけじゃない。
だが、あんなにも意図もたやすく停止魔法と思われる術が使える。
想像以上の力だ。一体どのようにして生えてきたのか。
いや、此処まで強大な力を持っているのなら、何かしらマークされたはず。
それこと、"突然表れた"かのような有り様。
『…………。』
例の異常に強力になった違反生徒のことが過る。
彼等のようにもしかして……。
そう考えている矢先、頭上に静音性ヘリが通り過ぎた。
風紀の救護ヘリが、目的を達成して撤退したようだ。
一応の目的は達した。此方の損傷具合からして、コレ以上の戦闘は不可能だ。
『……届くかはしらないけど、そんな無差別にやってたら、何時か本当にしっぺ返しを受けるぞ。』
力には力などと、何時か必ず別の力に押しつぶされる。
啖呵は切ったはいいが逮捕ならずとは、情けない。
一歩二歩、後退した後バーニアへ空へと高く飛び上がる。
同時に背部から落とした球体がカッ、と落第街を光に包まれた。
追撃を許さないように閃光弾だ。一時の戦いは、苦い幕引きとなったのだった。
ご案内:「落第街 路地裏」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」からマリアさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にマリアさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にDr.イーリスさんが現れました。
■マリア > 「まだ目がチカチカする気がする…」
不満気な声を漏らしながら路地裏を見下ろす可愛らしい衣装の少女が1人
昨日の戦闘で負ったダメージそのものは回復している
けれど敵を取り逃がした事を含めて不調気味ではあった
「だってぇ…うん、バトンも頑張ってくれたのにごめんね。」
また返事のないステッキへ話しかける
何をどう言われたのか、何にせよ少女は少し顔を明るくし…
自身の使命を行使する相手を見つけた
「あのマーク、確か昨日の?風紀委員って魔人さん達のマーク!」
風紀委員の腕章をつけた人物を見つけ、急降下
地面に着地しステッキを向ける
「あなたは風紀委員さん?」
単純な質問を投げかける
それによって目の前の存在を生かすか殺すかが決まるだけの単純な質問
■《フェイルド・スチューデント組》 > イーリス指揮のもと、ごみ処理係《フェイルド・スチューデント組》の組員が徘徊していた。
組員A「わっ!? びっくりしやした……! ち、違うっすよ(と、ターゲットと思しき人物に見つかったらそう答えるよう姐さんにいわれてるっす)」
組員B「ば、ばか……。腕章は外しとけと姐さんに言われてただろ(マリアさんに聞こえないよう小声)」
組員C「俺等道に迷っちまって困ってる善良の市民っす……。大通りまでの道、知らないっすか?(風紀委員をも襲ういかれた正義の味方と聞いてるっすからね……。俺等善良な市民……という指示を姐さんから受けてるっす)」
腕章をつけている組員は、慌てて外している。
■Dr.イーリス > ごみ処理係の案件。魔法少女マリアさん。
不良さんや風紀委員さん関わらず、魔人扱いして襲うらしい。死者も出ている。
落第街の大通りに拠点用トラックを停めている。
イーリスはトラックのバンに凭れ掛かる。そんなイーリスの傍らにメカニカル・サイキッカーが待機。
眼前には、四人のフェイルド・スチューデント組》組員と量産人型兵器《ジャンク・アーミー》が数体いた。
組員はそれぞれ、レーザー銃を装備している。
「ターゲットを発見しましたか。では、あなた達はうまく退避してくださいね。すぐに、そちらに向かいます」
スマホ越しに、組員達につけさせていたイヤホンを通じてそう伝える。
メカニカル・サイキッカーがイーリスを左腕で抱え飛び立った。
■マリア > 「ならその腕章は?風紀委員って人達が付けてるけど貴方達はなんで違うの?」
不思議そうに首を傾げる
市民は守るもの、けれどその市民が倒すべき魔人さんの仲間の腕章をしている
間違うわけにはいかない生か死か
それでも一般市民である可能性が有るのでステッキに光はまだ宿らない
「んー…間違ってたらごめんなさい。でも善良な市民さんなら嘘なんてつかない筈だから安心してね!」
ステッキに青い光が集まり組員の1人に向けられる
魔法少女の素敵な魔法
呼吸、脈拍、発汗、視線…
様々な状態の変化を観測して相手が正直者かどうか教えてくれる魔法
「もう一度聞きますね?
貴方は風紀委員の仲間ですか?」
にっこり笑顔のままもう一度尋ねる
■《フェイルド・スチューデント組》 > 組員A「くううぅ、魔人め……! 俺達を誑かそうと……!」
組員B「違う! 俺達は魔人じゃない……! 信じてくれ!(否定するなら風紀委員ではなく、魔人である事を否定してほしいと姐さんに言われてたっす。言われた通りにする俺等、姐さんの言う通りに出来て優秀っすね)」
彼等は単に、イーリスに指示されているだけ。
素敵な魔法の前では無力。
しかしである。
魔人ではない事は本当である。つまり、正直者判定される。
■マリア > ステッキの青い光は変わらない
彼等は嘘は言っていない、正直者である
「良かったぁ、魔人さんじゃないんですね!
……え、なぁにバトン?」
守るべき市民に攻撃をしてしまう所だった
ステッキを下ろそうとするが途中マリアは聞こえないバトンの声に耳を傾ける
「風紀委員かどうかは答えてない……そうなの?」
そう指摘されてそう言えば?と彼等の言葉を思い出す
魔人め…魔人じゃない…
確かに風紀委員の仲間かどうか聞いたのにその答え自体はもらっていない
「えとえと、ごめんなさい。大事な事なのでこっちも答えてください!
貴方は風紀委員の仲間ですか?はいかいいえでお願いします。」
正直者の彼等は嘘なんてつかない筈
信頼している、けれど大事な事ははっきりさせたい
はいかいいいえの答えを待つ
■《フェイルド・スチューデント組》 > イヤホンからイーリスの声「黙秘してお時間稼いでください」
イーリスからの指示。
組員達(も、黙秘っす……。黙秘……!)
■マリア > 解答は沈黙
確かに魔法は嘘と判定しないが答えているのと変わりない
眉尻を下げ悲しそうに呟く
「バトンの言う通り…なんですね。
守るべき人達だと思ったのに…私悲しいです。」
ステッキの光が青から白へと変わる
正義の色、全てを塗り替える純粋な色に
「最後に聞きます、やっつけられる前に正直に話す気は有りますか?」
嘘つきのままやっつけられるかどうか尋ねる
マリアなりの善意で有り真心であり、敵としてやっつけるという殺意でもある
■《フェイルド・スチューデント組》 > イヤホンからイーリスの声「では、魔人さんではないと正直に答えてあげてください」
組員A「正直に話すっす!」
組員C「俺達!」
組員D「魔人では!
組員B「ないっすよ!」
■Dr.イーリス > そうしている間に、イーリスとメカニカル・サイキッカーが現場に到着した。
マリアさんと組員達の間に降り立った。
「魔法少女ではないですか! ごきげんよう。近くで見たくて、つい降りてしまいました。正義のお仕事でございますか?」
そう明るく口にして、イーリスは微笑んだ。
ちなみに腕章はつけてない。
■マリア > 「そうですか…スターライト…」
落胆と失望
この距離で使えば今日は一度で済ませられる筈
心が晴れないままやっつけようとした時、声がかかる
「わっ…!
黒い機械…騙されません!あなたはそこの彼等の仲間ですね!」
黒い機械と共に降りたった自分と同い年ぐらいの少女
けれどもうだまされない、見るからに悪の機会を引き連れて風紀委員を助けに来た彼女は魔人さんだ
心が揺れる弱い自分を振り払うようにステッキは煌めく
■Dr.イーリス > 「そうですね。この島に住むお仲間ではありますが、魔人ではありません」
イーリスが話している間に、組員達すたこらさっさ。
「魔人、というのはどのような存在なのでしょう? 黒い機械? ちょっと人外染みている存在……ではないみたいですね」
きょとんと小首を傾げた。
純粋に気になる議題。魔人ってなんでしょう。
■マリア > 「魔人さんは魔人さんです!」
倒すべき敵であり悪であり存在を許してはいけないのが魔人
ではその判断基準はどこにあるのか
何をもって魔人と断定し駆除しているのか
「魔法少女の私には分かります!
だから…消えて下さい。スターライトスプラッシュ!」
ステッキから弾ける光の散弾
目の前の少女と機械を昨日の様に無視できない強敵と判断
逃げていく組員達には目もくれず攻撃を始めた
■Dr.イーリス > 「《イリデッセント・リング⦆!!」
イーリスが《イリデッセント・リング⦆をつけている右手を前方に伸ばす。
すると七層もの障壁が展開され、光の散弾から、イーリスとメカニカル・サイキッカーを守る。
光が障壁に阻まれる。
「つまり、魔人というのはご自分でも言語でご説明できないぐらい、あなた自身が何が何やら分かっていない存在だという事でございますね?」
再び小首を傾げた。
イーリスは微笑みながらも、マリアさんの表情や仕草を観察していた。
イーリスには医療知識がある。マリアさんの表情や仕草から、薬物依存が読み取れないかどうかを確認している。
■マリア > 「変な魔法、でも昨日そういうのはたくさん見てます!」
謎の障壁に阻まれる
手応えから今のをスプラッシュで抜くのは難しい
ステッキを構えて次に切り替える
「魔人さんは魔人さんです!スターライト…レーザー!」
放たれた光線は先程より貫通を重視した攻撃
障壁の出力がどれ程の物かは分からないので大技はまだ撃てない
マリアには薬物依存の独特な生体反応は無い
けれど言動は全てそう言った依存者独特の妄想に類似している日そう言うのはたくさん見てます!」
謎の障壁に阻まれる
手応えから今のをスプラッシュで抜くのは難しい
ステッキを構えて次に切り替える
「魔人さんは魔人さんです!スターライト…レーザー!」
放たれた光線は先程より貫通を重視した攻撃
障壁の出力がどれ程の物かは分からないので大技はまだ撃てない
マリアは魔法少女、薬物に関して依存などしている筈はない
けれどもマリアの体にはちらほらとそういった疑いが見える
■Dr.イーリス > 「魔人さんは、魔人さん……。魔法少女の役目というのは、その魔人さんを倒してしまう事にあるわけですね?」
やはり、実際に会ってみれば妄想癖など薬物依存な言動が見られる。
妄想にとらわれて周囲を魔人と見なして殺害までしてしまう……。
厄介な相手……。
そう口にしながらも、左腕でイーリスを抱えるメカニカル・サイキッカーが上空へと飛ぶ。
推進エンジンで、高速飛行。散弾は回避し辛くても、真正面からの直線のビームはまだ避けやすい。
魔術生成AI起動……。
AIにより生成されたその魔術は、光の散弾であった。
「スターライトスプラッシュ!!」
上空から、メカニカル・サイキッカーの右腕よりマリアさんに光の散弾が襲い掛かる。
ただし、名前はイーリスが言ってるだけのもので、全く別の技。
「ふふ。魔法少女というのもちょっと楽しくはありますね」
魔法少女の技っぽいものを真似て、魔法少女をちょっとやってみた。変身してないけど。
■マリア > 「そうです!魔人さん達を全滅させて平和を守るのです!」
躱される、スプラッシュと違い躱されやすいのがこの魔法の難点
と、続けてあり得ない光景を見る
「な、何で…!?スターライトウォール!」
光の壁が襲い掛かる光の散弾を防ぐ
なぜ自分と同じ魔法を、その疑問は防げば何となくだが分かる
見た目は似ているがこれは全く別物の魔法、そう手応えで感じた
「コピー魔人さんですね…!もう怒りました!」
ステッキを構え、光を収束させる
先程迄よりも溜めが長い
■Dr.イーリス > 「平和を守るのは、とても素敵な志しだと思いますよ。あなたのお力をもう少し、勘違いなく正しき方向に扱う事を私は望んでしまいます」
見よう見真似で形だけ、されど威力は強力にしてAIが生成した魔術。
偽スターライトスプラッシュが防がれてしまった……。
先程の技といい、かなりの強敵であるらしい……。
リスクを取るしかないかも……。
「違法改造異能……。《星空からの強襲光》!!」
天に、無数の星が形成されていく。
それらの星が、だんだんと光を増していく。
その光により、周囲がとても明るくなった。
こちらも溜めている途中。
「ぐ……」
科学により違法に改造された異能は強力であるが、それはイーリスの体内コンピューターとメカニカル・サイキッカーの演算処理が凄まじいものになる。
それによるオーバーヒートによりイーリスとメカニカル・サイキッカーから煙があがり、熱を放っていく。
イーリスは、苦し気な声を漏らした。
■マリア > 勘違い、そんなものは無い
魔法少女として敵の言葉に惑わされてはいけない
先に仕掛けたのはマリアだった
「スターライト、スレイヤー!!」
ステッキから溢れ出た光線は先程のレーザーと同じ類のもの
違いはその圧倒的な大きさ
そして大口径の光は夜空を切り裂く剣となる
先程のレーザーと違いマリアのステッキからは光が放出され続け
そのままの状態で横一閃に薙ぎ払う
■Dr.イーリス > 上空で光が増していくお星様の数々。
「射て!」
イーリスが右手を前に出す。
それを合図に、無数にある上空のお星様が次々と光線を放っていく。
いくつかの光線が、マリアさんの放つレーザーとぶつかった。
「うぐ……。ぐぬ…………」
マリアさんの放つレーザーとぶつかると、イーリスとメカニカル・サイキッカーの演算に、さらに負荷がかかる。すると、さらに熱を発して、イーリスは苦しみ始める。
それでも、星空の光線はレーザーと今のところ拮抗していた。
星の数は多い。
マリアさんを直接狙う光線もまた、無数に、次々と降り注いでいく。
それは、星からの襲撃。
■マリア > 星が光を落としそれをマリアの光が迎え撃つ
真昼の様な明るさの中でマリアにも星の光が突き刺さる
「うっ…くぅっ!!」
大口径のレーザーが撃ち落とし損ねた攻撃はマリアから鮮血を流れさせる
けれどもそれは攻撃を緩める理由にはできない
致命傷になる部分はスターライトスレイヤーが搔き消してくれる
ならこのまま痛みに負けず押し切るのみ!
「魔法、少女は……負けません!」
防御も回避も無視してただステッキに魔力を籠め続ける
相手も苦しむ様子が見える
魔法少女として、平和の使者として心が折れる訳にはいかない
■Dr.イーリス > 「…………うぐ」
熱暴走して苦しい……。
苦しみながらもイーリスは目を細めて、マリアさんを眺める。
傷つきながらも諦めない。とても真っ直ぐな子。
彼女は、どこで道を踏み外してしまったのだろうか……。
薬物依存は理由の一つになり得るけど、おそらくそれだけが理由ではない。
話してみて、純粋な子である事はなんとなく理解したけど……何が彼女を歪ませたのだろう……。
イーリスが、ごみ処理係のこの案件が気になったのは、彼女にどこか純粋な心を感じたから……。
かつてイーリスも道を踏み外していた。
必死に生きるために……闇に……堕ちてしまっていた……。
だけど、色んな人に出会って、助けられて、闇から這い上がる事ができた。
だから……マリアさんも…………。
「マリア……さん……。戻ってきて……ください! あなたは正義の魔法少女……。闇に……とらわれたらだめです……!」
そうマリアさんに叫んだ。
(私とメカニカル・サイキッカーのコンピューター……もって……ください……)
そう願っても、もう星からの光線でマリアさんのスターライトスレイヤーを受け止めきれない……。
マリアさんの信念は凄まじいもの。スターライトスレイヤーは、どんどんイーリスへと迫っていた。
そして、レーザーがそのままイーリスとメカニカル・サイキッカーを呑み込み、天空をも貫く。
天に浮かぶお星様は砕けて、消え去った。
■マリア > 夜空に伸びる一筋の光
星々と、魔人の少女、そして黒い機械を全て吞み込む
「っはぁ!はぁっ…!」
スターライトスレイヤーは消え、再び静かな夜の路地裏
流れた血と痛々しい傷と限界まで振り絞った魔力の反動は軽いものではない
それでも、マリアは倒れなかった
「勝った…勝った!勝った勝った勝ちました!
アハハ!アハハハハハハハハ!!」
やはり正義の魔法少女は負けない
勝利の余韻に浸る
「何が!闇にとらわれるですか!私は魔法少女のマリア!闇はお前等だろうが!」
叫ぶ、慟哭する
けれど息をのんで口を押さえる
今自分はなんて言った?正義の魔法少女にあるまじき言葉だった
「な…なんですか今の…?」
動揺、戦闘中でさえ感じなかった程のそれはマリアの鼓動を早める
考えてはいけない、これ以上踏み込んではいけない
倒した筈の少女がどうなっているかも分からない、けれどマリアは飛び去って行く
それは勝者の姿とはとても言えない脱兎の如き逃走だった
■Dr.イーリス > 飛び去っていくマリアさんにしがみ付くもの。
それは、上空から振ってきた、下半身と左腕と顔の左半分が消し飛んだイーリスだった。
イーリスは、マリアさんの背後から彼女につかまる。
いや、そのイーリスはどこかおかしかった。
それは──。
■《紅き機械ノ女王》 >
──紅き屍骸。
■《紅き機械ノ女王》 > 紅き文様が体に浮かび、どこか不気味とも言える姿に変化していた。
イーリスは紅き屍骸化し、《紅き機械ノ女王》と化していた。
「……ずっと、ありもしない魔人を倒し続けますか。闇に、堕ち続けますか。なら……あなたにこれを残してあげますね……」
そう耳元で囁く。
もしもの時の事前策。
メカニカル・サイキッカーもバラバラになっていた。
だがそのバラバラになったメカニカル・サイキッカーから異形の触手が生える。
異形の触手は、魔獣アンデッドの類。メカニカル・サイキッカーもまた、《紅き機械ノ女王》により、紅き屍骸と化していた。
触手が、イーリスごとマリアさんを捕えようとしている。