2024/09/04 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に九耀 湧梧さんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にマリアさんが現れました。
九耀 湧梧 >  
「……。」

先日のあれこれで、少し反動が身体に残っている気がする。
多少体に疲れがあって、かすり傷を少々受けた程度なので、大したことはないといえば大したことがないが。

「……何だか、妙な予感がするな。」

少し、過敏になっているのか。
ともあれ、黒いコートの男は、今日も落第街を静かに往く。
――その先に、何があるのか、今はまだ分からない。

マリア > 路地裏の奥、そこでは暴力の嵐が起きていた
血に濡れて倒れるもの、冗談の様に壁に体の半分が突き刺さった者
そして意識はあるが逃げる算段がつかず倒れたまま動けない者

それを起こした原因、黒い紋様が体中に浮かんだ黒いオーラを纏う少女

「魔法少女マリア、今日も頑張ります!」

呪いに体を蝕まれながら一時的な対処法を見つけ出し更なる強さを得た魔法少女
それと引き換えになったのかは分からないが、彼女の魔法が放つ光は白から黒に変わっていた
その性格も、元から大人しいとは呼べなかったそれが暴力性を増している

以前と違い魔人を甚振る楽しさを覚えた少女は赴くままに正義の狩りを楽しんでいた

九耀 湧梧 > 「――――――。」

奇妙な勘、というものは、往々にして当たるものである。
同時に、嫌な予感と言うものも概ね当たるものである。
特に、嫌な予感は本人が「悪い事態」と認識する事態の斜め上を往く形で。

「………こりゃまた。」

嫌な音を聞きつけて、路地裏の奥に向かった黒いコートの男。
その目の前には、凄惨な光景。

そして、黒い文様と黒いオーラを纏う、一人の少女。

「……成程。
こいつが噂に聞く、「自称魔法少女」という奴か。」

思わずため息。

「これ」に比べれば、狙う相手を絞り込んでいるという意味では、つい先日事を構えた剣姫の方が
余程大人しいし、弁えていると言ってもいい。

マリア > 最後の1人を血に沈めて満足げに呼吸を整える
何とかというグループだったらしいけれど、結局は魔人が集まっていただけ
正義を行い街を守った満足感と、少しの残念な気持ちが入り混じる

(これでまたあの痛い時間が…頑張って魔人さん達をもっとやっつけないと。)

戦いが終わればまた痛みが来る
それを思うと少し気が億劫
けれど背後から声がする
自称魔法少女なんて言葉が耳に入る

「あら、まだ残ってましたか。」

感じるのは喜び
まだ敵がいる、それは痛みを感じる時間が遠のくという事

九耀 湧梧 >  
少女が振り向いた先に居るのは、黒いコートに赤いマフラーの、壮年の男。
軽く顎髭を撫ぜながら、流れて固まったように赤黒い双眸が、値踏みするように少女を映す。

「――どうも、こんにちは。いやこんばんは、か?
まあどっちでもいいか。

で、お前さんが最近噂の「自称魔法少女」か?
随分と悪い噂は聞いているぜ。
今日もまた、随分と派手にやらかしたようじゃないか。」

丸腰の男は、かしゃり、と音を立てて、和の鎧のような形状の装甲に
包まれた右腕を鳴らし、顎に手を当てる。

「全くひどいものだ。
誰が掃除や後片付けをするのか、考えた事はあるのか?
片付けの出来ない子供はママに叱られるぜ。」

言っている事は割合正論だが、いちいち挑発するような物言いである。
加えて、「自称」をやたら強調する語調。

――無論、男は目の前の少女が正義の魔法少女だ、などとたわけた事は、
それこそ小指の爪の先程も思っていない。

マリア > 前に跳び、黒く染まった拳を振るう
男の言葉に怒りを感じたからと言う訳ではない

戦闘中に武装した者が現れたならそれはほぼ敵である
以前の少女なら相手が誰かの確認位はしたかもしれない
けれども正義の執行と呪いからの逃避が混ざり合い、敵かどうかの判断がかなり曖昧になっている
要は戦いが続くのならどうでもいいのだ

「変な武器を付けた魔人さんですね、でも負けません!」

右腕の装甲を武器と判断したらしい
その右腕に向かっての殴打、威力の程はこの惨状を生み出した事を思えば分かるかもしれない

九耀 湧梧 >  
「――やれやれ。」

ため息と共に半身に構え、向かって来る少女を迎え撃つ体勢。
確かに、この惨状を作り出した少女の力は侮っていいものではない。

だが、それは――敢えて悪く言えば、極めて単純な「力によるゴリ押し」の面が強い、と、男は判断する。
今、己に対して出した行動――恐らく、殴ればミンチに出来る、と考えての殴打だろう、その行動が実に分かり易い。
しかも狙いがよく見える。

「――――ふっ!」

例え力が圧倒的でも、それを十全に生かす「技」がなければ、ただの「暴」に過ぎない。
寸前での見切り、から腕を捉え、相手の殴打の勢いを利用する形で放り投げようと試みる!

――投げられた場合、行き付く先は頑丈そうな建物の外壁だ。

マリア > 男の判断は殆ど正解である
この惨状はマリアが暴力的な力のみで生み出した
今もまさにそのまま、力を振るうだけの攻撃

「あらっ…?」

腕を掴まれ、放り投げられる
迫る壁には拳を叩き込み、その反動で威力を殺す
音からして、人体がぶつかった音ではない

ぱんぱんと埃を叩き落して、改めて少女は向き直る

「武術の覚えがありますのね?
殴れば倒れる魔人さん達ばかりでしたので丁度いいですわ。赤と黒の魔人さん、お相手してください。」

ニタリと笑い、構える
そしてまた前に踏み込みこぶしを握る

九耀 湧梧 >  
「――――はぁ。」

軽くため息。
身体能力については大したものだ。其処だけは評価に値する。

だが、それ以外が酷い。
完全に人の話を聞こうとしないし、何なら他人の事を「悪の手先」…でなければ「ごっこ遊びのエネミー」
程度にしか思っていないように見える。
何にせよ、とんだ破綻者としか言いようがない。

「無駄だと思うが訊いておくとするか――」

その言葉と共に左手をコートの内側に入れると、まるでコートの裏地から滑り落ちて来るように
一振りの刀が現れ、その左手に収まる。
同時に、問い掛けの声。



「さっきから魔人、魔人と喧しく謳ってるが――

そりゃ一体何だ
此処に散らばってるのは皆人間だぞ?」
 

マリア > 刀を出した、本気という事だろう
武器そのものの相手はした事は何度もある
今更その程度で億したりはしない

「はい?魔人さんは魔人さんです。
やっつけるべき敵で存在したらいけないんですよ?」

首を傾げ、まぁいいやと跳ぶ
男の前で着地、震脚をもってして地面を砕き目潰し代わりに破片を飛ばす

胴に隙が見えれば拳を叩き込もうとするが、はたして

九耀 湧梧 >  
「………。」

発せられた言葉に、男は明らかに嫌悪感を浮かべた顔を見せる。

(こいつは、子供(ガキ)だ。力を振り回して喜んでいる、ガキだ。
恐らく、何某かの形で認識を狂わされているのだろうが、それにしたって、性質の悪さにも限度がある。

――――なら、)

震脚の構えを見せられれば、先んじて目を瞑る。
攻撃が読み易い分、次に仕掛けて来る攻撃も予想が出来るし、どう動けばいいかの
シミュレートも充分に取る事が出来る。
胴に向かう一撃を身体を捻りながら回避し、右手を刀の柄にかける。

「――なら、
その寝ぼけた目玉に現実って奴を見せてやる。」

すらり、と刀が居合の要領で振り抜かれる。
繰り出される一刀は――――
 

九耀 湧梧 >  

「――――虚栄ヲ、砕ク(不視斬り)。」

 

九耀 湧梧 >  
――放たれる一刀は、目に見えぬモノを斬り裂く一撃。
受けた者の身体に傷を残す事はなく、しかしその「虚栄」を――「誤った認識」を切り崩し、
「現実」を叩き付ける一撃。


その両の目で確と見ろ。

流れた血を、飛び散る肉を、砕けた骨を、無惨な屍骸を。

これが魔人? 笑わせる。

正義の魔法少女? 寝言も休み休み言え。

これが現実だ(夢から覚める時間だ)
すべてお前の仕業だ(お前はただの殺戮者だ)
 

マリア > 「そんなの…!えっ…!?」

拳が空振る
迫る刃に合わせてその手で防ごうとするが、刃が手をすり抜ける
振り抜かれれば跳びのき距離を取る
傷は?痛みは?
どちらも無い、今のは攻撃では無い?

そう感じる前に、視界に映る
先程迄魔人達が転がっていた場所
そこに転がる人間達を…

「……えっ?」

目の前の存在を魔人と認識した際に起こる紋様が、消える

九耀 湧梧 >  
「――――。」

コォォ、と、残身の呼吸。
じ、と、赤黒い目が、「魔法少女」に振り向く。

「――どうだ? 「現実」を見た気分は。

言って置くが、俺が斬ったのはお前の「認識の誤り」だけだ。
これは、幻でもなければ、夢でもない。

全部現実だ
この光景はお前が作ったものだ

さて――改めて質問だ。

お前今までどの位魔人とか思ってた奴を潰して回った?」

悪い子供は、叱られなくてはならない。

最も効果的なのは、悪い事をしたせいでどんな大変なことが起こったかをしっかり見せつける事。

「さあ、目をしっかり開いて見ろ。
これがお前のやった事だ。」

ひゅ、と、軽く刀を振る音、そしてぱちり、と納刀の音が、いやに大きく響く。
 

マリア > 「はっ…えっ、何…何で……」

混乱する、気持ち悪い
魔人が消えて人になった
でも目の前の人はそれは違うと言う

今まで魔人だと思っていた魔人さんは………人だった?

「……………」

魔法少女なのに人を傷つけた

そう認識しした瞬間、少女は地面に倒れる

九耀 湧梧 >  
「……。」

小さく息を吐く。現実に耐えかねて、失神でもしたか。
だが、だからと言って少女のやらかした真似が帳消しになる訳ではない。
――お説教で済ますには、この少女は少し「やり過ぎた」。

「…情状酌量の余地があるとするなら、認識が狂ってた…あるいは誰かに
狂わされていた可能性、辺りか…。」

それであっても厳罰は免れないだろうな、とは思う。

さて、このまま放置しておいてもいいが、血の気の多い落第街の住人に見つかって
報復の血祭りに上げられたら流石に寝覚めが悪い。

「…少し気が進まないが、風紀委員がやって来るまで待つか。」

今回も大きな騒動だ、暫く待てば風紀委員辺りがやって来るだろう。
 

マリア > 『と、思っていたであるか?』

ぐるりと顔をそちらに向けて、少女が声をかける
声も姿も変わらず少女のまま、ただ違うのは雰囲気といった所
先程倒れた少女はため息交じりに立ち上がった

『よくもまぁ連日ややこしい相手にばかり見つかるであるなぁ。
ただピンチになるならともかくその格好で精神干渉なのはずるいである。』

パタパタと服に着いた汚れを払う
少女たるものいつも清潔に、汚れは衛生的にもよろしくない

さて、どうしようかと顎に手を当てた

九耀 湧梧 >  
「――成程。」

一瞬、立ち上がった少女の異質な声に眉をしかめるが、同時にため息。
凡その先が繋がった。

「どこの誰だか知らないが、その子供の身体を遠隔で動かしているな。
――お前がこの子供の認識を歪めた張本人か。

全く大した奴だよ、この糞外道が。」

辛辣な言葉を容赦なく叩きつける。
裏で糸を引いていた者が居るなら、そいつが全ての元凶だ。

「子供の認識狂わせて大量殺人者にしやがって。
全能者気取りか、この悪趣味が。

自分は夢と希望を与えただけですよ~、などとふざけた言葉を吐いて見ろ、貴様を探し出して
八つ裂きにされた方がマシだと思う目に晒し上げてやる。」

久しぶりに胸糞が悪い。こういうフィクサー気取りの輩は猶更に癇に障る。
 

マリア > 『初対面で失礼な挨拶であるなぁ。
私は少女に幸せな夢を見せているだけである。』

くるりと回ってカーテシー

『糞外道とはまた口の悪い、情操教育に響いたらどうするである。
ふむ、なら敢えて言って見せようか。

この少女にとっては今の状況こそ夢に溢れ希望に塗れた世界である。
よく知りもしないで勝手な妄想で盛り上がって人を悪者にするのは良くないと思うである。』

ステージの上の様に謡う

『勝手な事をと思うなら、逆に今ここで会った貴殿は少女の何を知っているである?
名前は?
経歴は?
好きな物や嫌いな物は?
具体的に私が何をどうしたかを知っているであるか?』

耳に手を当ててそちらに向けた

九耀 湧梧 >  
「その幸せな夢ってのが、「正義の魔法少女」が「魔人」とやらを倒してめでたしめでたし、ってか。
――その「夢」の為に何人死んだと思ってる。」

大きくため息。
芝居がかった行動がいちいち癪に障る。

「ああ、俺は全く何も知らないね。
名前も、経歴も、好きな物も嫌いな物も、貴様がどんな悪趣味な真似をしたかも、だ。

だが一つだけ言えるのは、その「幸せな夢」の為に貴様は人を玩具か何かのようにそこの子供に潰させた。
それだけは確実な事だ。

この街に居るのが例えどんなロクデナシ共だろうが、そいつらにも知人がいる、家族がいる、何より必死で生きてた。

それを塵みたいに潰させるのが「幸せな夢」とはね。

全くあまりに下らない冗談が過ぎて笑いも出ねぇ。」

かしゃり、と右手が音を立てて少女の姿を借りた何者かに向けて指を指す。


「はっきり言える事は、だ。
そこの子供はどんな事情があろうが大量殺人者で、お前はそれを何らかの形で教唆した奴だろう、って事だ。」
 

九耀 湧梧 >  
「何が幸せな夢だ、笑わせんな。
お前はただ混乱をぶち撒いてそれを楽しく笑ってるだけの、「観客気取りの反吐が出る邪悪」だ。」
 

マリア > 『少女にとって幸せな夢なのだから、それが全てである。
生きていく上で他の誰かを犠牲にする、多かれ少なかれ人類みなしている事は同じである。』

少なくとも少女は幸せだった
少女が幸せならそれで良いではないかと
仮に大多数が少女と言う名の理不尽に反逆するなら、それはそれ

『くっくっ…何を言うかと思えば、博愛主義も甚だしいであるなぁ。
この少女が幸せになる過程で知りもしない他人が死んでいく。

だからどうしたである

混乱結構、混乱の中で生まれると言うものもあろう!
観客結構、観客がいてこそショーは華やぐというもの!
私が邪悪?それも大いに結構!善悪など所詮個人の私見、どうせなら大いなる邪悪と呼ばれた方が泊がつくである!』

パチパチと拍手を送る
周囲からも響いてくる拍手の音
万雷の喝采の中で少女は嗤う

『それで?
そんな邪悪と邪悪に唆された少女を貴殿はどうするであるか?
その立派な刀で斬り伏せて少女を永遠の眠りにつかせるであるか?』

九耀 湧梧 >  
「――――――。」

最早、黒いコートの男は表情にいら立ちを隠そうともしない。
それ位には、腹を立てている。

「――済まんな、一つ付け加え忘れていた。
この自己陶酔甚だしい大いなる勘違い野郎が。」

その言葉と共に、すらりと刀を抜き放つ。
よく見れば、その刀は鋼色が殆ど剥がれ落ち、木目も露な、しかしまるで金剛石の如く
黄金に輝く、奇妙な材質で出来たもの。

「生憎俺は正義の味方でも何でもなくてな。
今回は仕掛けられたから、其処の子供に現実を見せてやっただけだ。

其処の子供なら、もっと正義感に溢れた若人が何とでもしてくれるだろうよ。
多分、もう何人かは動いてるんじゃないかね。」

軽く刀身を返す。――その刀に、刃はついていない。
如何な材質とて、刃の無い刀に人は斬れぬ。

「だが、たった今、少し気が変わった。

観客席で眺めてれば安全だと勘違いしてる阿呆に、例え僅かだろうが意趣返しをしなけりゃ、気が済まん!」

ゴオォ、と唸るような呼吸、それに合わせ、刃の無い刀に剣気が宿る。

「――魔人は何処にもいなかった。
だがな――――」
 

九耀 湧梧 >   
――――「魔剣士」は、此処にいる。

それは、都合のいい世界に生きる少女に叩き潰される一山いくらの都合のいい雑魚ではない。

常ならば斬れぬモノを斬る、埒外の剣技を扱う、正道ならざる剣の鬼。

「――――空ヲ断チ、時ヲ裂ク。」

その一刀は、操られる少女と操る「何者か」の繋がりを辿り、
観客を気取る悪趣味な者に届かんとする、空間と時間を飛び越える一太刀――!
 

九耀 湧梧 >  
                    《――虚空飛刃!》
 

マリア > 『酒に酔うよりは自分に酔った方が健康的であるぞ。
ふむ、刀を変えたであるか…気になっていたが、貴殿は魔剣士と呼ばれる存在に近いであるな。』

抜かれた刀とは言えない調度品の様な物体
武器として使えるのか?そんな疑問を持ちそうな物でも魔剣士と呼ばれる連中が持てば話は別

『ふぅむ、意外と熱い男であるな。』

真面な物と思えない武器
+
魔剣士
+
今の状況

やれるのか、それをと笑みを浮かべる

マリア > 少女と彼は異能で繋がっている
それを辿って斬撃を飛ばすとつもりなのか

馬鹿げている、そう思っていた

『……見えないのが残念であるな。
よもや繋がりを辿って相手を斬るとは。』

ひらひらと右手を振る
少女には何もない、当然の事
しかし彼…遠く離れたギフタ―の腕には文字通り斬撃による傷が刻まれた

『これは流石に初めてであるなぁ、呪いの類なのか何なのか。
そこに私が居ない事が本当に残念でならないである。』

腕を眺める仕草
興味、好奇心を隠せないでいる

九耀 湧梧 >  
「届いたようで何より。
――そいつは最初の「宣戦布告」とでも思っておけ。

いつか――俺ではない、誰かが、貴様の喉元に――
今度はかすり傷では済まない――怒りの牙を叩きつける時が来る。」

生憎、自分が主役を張る時代はとうに過ぎたと思っている。
だから、これだけで充分。

今はたかが浅いかすり傷程度だろうが、悪意の源を断とうとする若人が…この悪意の源の存在を知れば、
必ずや現れるだろう。

だから、今はこれだけでいい。
無責任かも知れないが、後は若い者達の出番だ。

「それと、最後にもう一つだ。」
 

九耀 湧梧 >  

「馬鹿と思われる位に打ち込めば、見えないモノを斬る事だって
異能の無い男にも出来るんだよ。

超常者気取りが上から目線で偉そうにふんぞり返りやがって、
ただの人間の底力舐めんな!」

 

マリア > 『ふぅむ…宣戦布告とまで言われては私もそれらしい言葉を返さねばなるまいな。』

腕を見るのをやめ、向き直る
相変わらず笑みを浮かべたまま

『大層な努力をした事、感涙である。
自分をただの人間と言って卑屈に下から見上げる貴殿に敬意を表するである。

せいぜい戯れに踏み潰されない様上を向いて歩いていると良いである。』

明確に煽り、嗤う

『舞台に上がるつもりがあれば、面白かったのであるが老いて乾いた老人には難しいであろうな。
いやぁ残念!涙が溢れそうである!!

気が変わればいつでも言ってほしいである。名も知らぬ老人殿。
私、ギフタ―に会いたければいつでもお待ちしているのである。』

ふわりと少女は浮かび、空へ飛ぶ
闇夜に溶ける様に黒い光を纏いながら

九耀 湧梧 >  
「――その似非黒幕態度、どれだけ続くか、遠くから眺めさせてもらうぜ。

覚えたぞ、その名乗り。」

小さく鼻を鳴らしながら、ふてぶてしく呟く。

――証言だけで風紀委員が動くかどうか、それは自信がない。
だが、少しなり、楔を打ち込む事は可能だ。

『凶行に走る自称魔法少女の裏には、ギフターと名乗る何者かが潜んでいる。
その何者かが少女に「夢を見せ」、凶行に走らせた』。

(――さて、この情報で動くような物好きがどれだけいる事やら。)

ともあれ、黒いコートの男は空を飛ぶ少女から目を離さない。
下から見上げるが、卑屈どころか不遜な程にふてぶてしい表情で以て。
 

ご案内:「落第街 路地裏」からマリアさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から九耀 湧梧さんが去りました。