2024/09/14 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にギフタ―さんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」に橘壱さんが現れました。
ギフタ― > 日々喧騒の絶えない落第街
そんなにぎやかな街の路地裏、怪しげな一角
今日は珍しく派手に迷える子羊達を集めてはいない

「そう、派手にはしていないとも!」

欠けた穴は埋めたくなるのはだれしもある感情
メジャーな所で言えば金継ぎか

魔法少女が倒れて数日
新たな種火でも無いかなと探しているここ最近
この場所へ導かれるのは果たしてどんな存在なのか…分かっていても楽しみで
運命の悪戯が彼をここに導くのをただのんびりと待ちわびている

橘壱 >  
此れは導かれたのか、
或いは運命なのかはわからない。
少なくとも、二人は相対することになった。
夜の宵闇より昏い落第街の路地裏。
生暖かい夜風に白衣が靡き、
少年は白黒(モノクロ)の仮面と対峙する。
酷く鋭い碧の双眸が、レンズの奥で仮面を睨んだ。

「お前は……そうか。
 お前がそうなんだな。」

風紀委員、公安委員会。
様々な目撃情報等と合致する。
"ギフター"。今回の騒動の中心人物。
逃亡者(弟切夏輝。)不死姫(エリザベト)魔法少女(マリア)etc...
数多の異能違反者に分け与えた謎の人物。
重厚なトランクを握り手に、無意識に力が籠る。

警邏(パトロール)だけのつもりだったけどな……。
 アンタがギフター。今回の首謀者で間違いないな?」

低い声で、問いかける。

ギフタ― > 例えば、壁の模様が気になった
あちらの方で音がした気がする
今日は遠回りをしてみよう
そんな些細な切っ掛けでつい出会ってしまう
運命と言うには仰々しいが、そういう者は確かに存在している

「お待ちしていたである、機械戦士…橘壱殿。」

ニンマリとスマイルを浮かべる
風紀委員所属、橘壱
機械の鎧を纏い平和をもたらさんとする正義の味方
彼に目線を向ける

「自己紹介が不要な様で嬉しい限り、そんなに怖い声を出さずにリラックスすると良いである。
今日は君に会いたくてこうして街角で思い人と会う少女の如く待っていたのだから。

お茶でも飲むであるか?」

お互いの緊張を解くためにも一度ティータイムを挟む、名案ではないかと尋ねる

橘壱 >  
わざわざ"待っていた"等と宣う。
何を、どうして、とは思わない。
一切の警戒を解くこと無い。
生温い夏の夜に、剣呑な空気を崩す事はない。
気味の悪い仮面(うわっつら)とは対照的、
何処までも鋭く、どことなく怒気に満ちた少年の表情(かお)

「思ったよりも冗談(ユーモア)のセンスはないんだな。
 そんな気取った見た目をしてるんだ。
 気の利いた事の一つでも言えるのかと思ったよ。」

怪人、道化、異形。
人のような形をした謎の何か。
落ち着け、まだ熱くなるな。
奴の言葉を真に受ける必要はない。
仮面を射抜く碧の双眸は、瞬きすることもない。

「……何故、人に異能を、能力を与える?
 いや、ただ与えているだけじゃないな。
 あの魔法少女(マリア)みたいに、手を加えてるだろ、アレ。」

少なくとも対峙した彼女は、
まともな精神状況とは言い難い。
能力の副作用というよりは、
まるでイジられたような
妙な違和感ばかりが残っている。
思えば今回の騒動、付きない疑問ばかりだ。

「思えば、お前の行動は不可解な事ばかりだ。
 ただの愉快犯ならみみっちいだけだが、何が目的なんだ?
 手駒でも増やしたい割には、何もしない。お前は何者なんだ?」

異能を与え、他人を改ざんするだけ。
当の黒幕に動きは見えない。
勿論、与えられた異能者が暴れ、
事実被害は出ているが、それだけだ。
黒幕(ギフター)自身の目的が不明瞭だ。
或いは、自分が思うよりだいそれた目的ではない
可能性もなくはない。……まともに答えてくれるか
期待はしていないが、問いかける意味自体はあるはずだ。

ギフタ― >  
「うーむ、警戒心が剥き出しであるなぁ。
冗談?私はいつでも本気である!偶にそれらしい事を良いわするが概ね本気である!」

想いが伝わらず悲しみが胸にこみ上げる!
自身の胸に手を当ててそう答えてみるも、変わらず怖い顔
つれないであるなぁ、とティータイムは諦める

「マリアとの戦闘も見ていたである。
まさか機械技術だけでアレと戦いになるとは思わず感動したである。

ふむ、質問には答えるのが礼儀なので答えるならば…
求められたから、であるな。」

手を加えたとは優しくない言い方だ
丁寧に刺繡を施し皴の無いよう整えて完璧に調整したのだから
適当にやったみたいな言い方は納得いかない、悲しみが怒りに変わるが大して大きい怒りでもないのですぐ鎮火する

「答えを急いで知りたがるのはあまり美点とは言えないであるぞ橘君。
私はギフタ―、理不尽に反逆する者である。
目的については現状で私は満足は出来なくとも不満も特にないのでこれからもこの慈善事業を続けるつもりである。

風紀委員の皆様におかれては更なる職務への没頭を期待しているのである。」

彼等にも感謝している
落第街が完全に崩壊しないのは彼等の様なストッパーが居るから

心からの感謝とこれからの更なる活躍を祈って一礼する

橘壱 >  
「本気だと……ふざけているのか?」

それこそ本当に道化のような言動。
此方の神経を逆撫でるのが目的なのか。
警戒するなって言うのが無理な話だ。
相手は黒幕も黒幕、本命だ。
個人としても、風紀としても、
警戒しないというのがおかしな話だ。

感情、激情がふつふつの腹の奥から
沸いてくるのを感じる。問答など
コイツを捉えてからでも充分出来る。
トランクを離しかけたその時、脳裏に過る言葉があった。


引き出したい言葉があるなら、もっと簡潔にわかりやすく相手を誘導しなさい


落ち着け、激情に身を任せるのは後だ。
ただ、忘れないように、微動だにはせず、
その白黒(モノクロ)を見据えている。

「……そりゃどうも。操縦には自信があるんでね。
 そう言うからには、マリア(あのこ)は自信作だったか?
 今はどうしているかは知らないけれど……ろくでもなさそうだな。」

そうだ。先ずは相手の言動を理解しろ。
自分の感情だけで思い込むな。
先ず、相手の言い分を噛み砕いていけ。
胸中、大きく深呼吸。

「……思ったよりも、自分が分け与えた相手には思い入れがあるんだな。
 ……、……"理不尽"、ね。その"理不尽"。お前の言う"理不尽"っていうのは、なんだ。」

「少し興味がでてきたよ、お前に。」

此れは多分、自らが非異能者(もたざるもの)だからだろう。
なんとなく、何が言いたいのか。
何を訴えたいのか、憶測ながら理解できる。
だからこそ、相手の口から聞かねばならない。
今度はゆるりと、問いかけを重ねていく。

ギフタ― >  
「ふざけている様に見えるであるか?見えたとしても私は本気であるとも!」

質疑応答についてふざけた覚えは一切ない
ティータイムも本気だし彼への答えも嘘は無い
最初からきちんと真面目なのに、と悲しくなってくる

相互理解の壁の高さを再認識しながら言葉を続ける

「マリアならどこぞの剣士や天才少女達に敗北したである。
今頃どうなっているのか…心配で睡眠時間が少し削れた気もするのである!」

あぁ、可愛いマリアは今頃どうしているのか
拷問等されていないか心配で昼は眠れない

「勿論である、私がギフトを与えた相手は全員覚えているのだから!
理不尽が何か?
それは君がよぉぉぉく理解しているのではないかな?」

首を大きく傾げる
その言葉を待っていたとでも言いたげに

「血を吐く努力も無く超常の力を持った者達をどう思う?
怪我を負えばベッドの上でいくつもの処置を重ねなければ真面に動かない自分の体をどう思う?
機械の翼も無しに空を飛ぶ者達を見て君は何を思う?
そのトランクが無ければそこらの悪い子供達に蹂躙されてしまう自分をどう思う?

それを理不尽と言う以外にどういうのである?」

橘壱 >  
「……見た目と言動で、大分。」

少年はノンデリです。正直者と言える。
だってそうだもん。余りに胡散臭いし。
此等も狙っていての発言なのか、測りかねる。
思えば、味方によっては親しみやすいのか。
もし、気持ちが弱っている時、心が休まらない時
ちょっとクスリときそうな道化風味。
成る程、人の心の隙間には刺さりそうだ。

「……、……そうか。」

敗北。死亡してはいない。
安堵が胸を撫で下ろした。
曲がりなりにも、安否を気にしてはいたのだ。
誰のことかは判別しかねるが、
恐らく風紀以外の誰かだ。
委員会側(こっちがわ)なら、情報が入る。
その人物に善性があることは祈ろう。

「…………。」

非異能者(もたざるもの)の葛藤。
言われるまでもない。身を以て知っている。
心の奥底で、妬み嫉みがあったとも。
羨望、情景、どれほどそんな世界(そら)
見上げてきたか、良くわかっている。
落ち着け。一呼吸。夜風が黒髪を撫でていく。

「……お前が今まで贈り物(ギフト)した相手は
 僕のような飢えた連中、或いは、欠けている連中だったとでも?
 だけど、それならアンタの話は少しおかしい。」

あの子(マリア)にそういった過去があったとして……
 あの人(弟切夏輝)はどうだ?少なくとも
 非異能者(ぼく)のような"不足"は感じないんだが……。」

アレは所謂超人の類だ。
異能がなくても、それに匹敵する力の持ち主だ。
魔法少女がそうだと仮定しても、
彼の言う対象にはならなそうなものだ。

ギフタ― >  
「あっ、それ結構傷つくである。」

悲しい、もうそんなのどうしようもないじゃないか
これからはどれだけ頑張っても胡散臭いとしか思われないのかと未来を考える

「大量殺人鬼が生きていると聞いて安心する辺り、君も甘いであるな。
まだ生きていたのかと憤怒してもおかしくないと思うである。」

マリアのした事を考えれば、大多数がそうだろうと

「異能を持っていない君は異能を持っている者の何を知っているであるか?
今まさに自分の口で吐いた言葉がどれだけ理不尽か考えた事は?」

声のトーンが一つ落ちる
落ち着いた、静かな声音

「異能が有るのだから苦悩は無いのか?
特別ならば何が有っても耐えられるのか?
今まさに君が吐いた様な言葉に傷つかないと、言い切れるのであるか?」

異能と言う名の才能が有った
持つ者と持たざる者、その差が小さいとは言わない
ただし結局は、そんな差が有ろうと人は脆く傷つき易い

「マリアとて、君はマリアを何も知らない。
何が有ってあぁなったのか、見えたのはその時点でのマリアと言う存在とその言動。
全てを知りもしない相手を自身の価値観で当て嵌めるのは、随分と残酷な行為とは思わないかい?」

橘壱 >  
「不可抗力だろ……仮面に"如何にも"な格好。
 喋り方。何から何までそういうキャラ付けだろ……。」

もしかしてマジで言ってるのか。
此れが"素"とか言わないよな。
流石にちょっと表情も引きつる。
呆れるよ。そりゃあ。

「……人を殺したからって、殺されて良い理由にはならない。
 罪は罪で、償うべきだ。司法が決める事で、個人が決める事じゃない。」

例えその結果が死であっても、
犯した罪の数がそうなっただけだ。
それに、今の時代、国によれど、此処は学園都市。
余程更生の余地がなければ、酌量の余地はある。
最も、同時に長い更生生活の始まりかもしれない。
何にせよ、だからといって死んで良い理由にはならない。
人によっては、甘い善性だろう。
それでも、大真面目に口にしてやる。

「…………それは。」

言葉が詰まる。けど、視線は逸らさない。
決して怯んではいけない。呑まれるな。

……怪人の雰囲気が変わった。
そう、言っていることには正しさはあった。
あの子(マリア)の事も、あの人(弟切夏輝)のことも、
全てを知っている訳では無い。
何なら、きっと自分は知らないほうだ。
言葉もろくに交わしたことだって無いのだから。

「…………。」

何よりもそうだ。
異能があるからといって、
苦悩がないわけではない。
それで悩み、苦しんでいる人を知っている。
世界には、それこそ異能を病状として
扱うことも少なくはない。
社会的不平等、理不尽。
格差、と言っても良いかも知れない。

「……アンタは、全部、それを無くしたいのか?
 そのために、僕のことを待っていたのか?」

ギフタ― >  
「そいうって何なのである!
個人のアイデンティティをもっと労わって!優しくしてほしいのである!!」

個性そのものの否定に泣き崩れそうになる
ギフタ―だから我慢できた、ギフタ―以外なら耐えられなかったかもしれない

「随分と立派なお言葉であるなぁ、マリアの被害に遭った遺族の方達にも聞いてもらいたい言葉である。
恐らく罵詈雑言と石当たりが飛んでくるであろう!

理性だけですべてが解決するのであれば人は戦争からも脱却できるであろうよ。」

司法に委ねるべき
正しい回答だ、理性的な人間としてあるべき姿
だが、そんな物で押さえつけられるほど人の感情とは大人しい存在では無い
恐らく彼も風紀委員として、人としてそれを嫌と言う程知っている筈

「甘えるなである。」

そう、言い切った

「私が何をしたとして、この世から理不尽が全て無くなるなんて思い上がりである。
私は神ではない、しかしてこの手の届く範囲で足掻く者達に手を差し伸べる存在である。」

そして、そんな手の届く中で目に入ったのが彼
こうして彼を待っていたのも、ただそれだけ

「私に賛同する必要はない、私を崇める必要もない。
ただ壁を超える為の踏み台。それ位に思えばいいのである。

私は君の全てを知らない、ただ君は足掻き続けていた事だけは知っている。
君が私を使いたいと言うのなら、理不尽へと反逆をしたいなら私は手を貸そう。
それで君が何を成すのか、そこからは君自身が選び掴めば良い道である。」

言葉が終われば、再び一礼

「さて、どうであるか?
この私、ギフターに何か望みは有るかな?」

橘壱 >  
思ったよりも、手厳しい言葉がとんできた。
道化師としての風体と思っていたが、成る程。

「…………ただの愉快犯じゃないらしい。」

思ったよりもはっきりとした言葉だ。
夢物語のような事を謳っていたが、
そう言う割には現実を見ているような言い方。
大体言いたいことは聞いた。
その言葉を反芻し、僅かに口元が緩んだ。

「そうかもしれない。
 理屈じゃないのは理解した上で、そう言っている。」

被害者からすれば、
八つ裂きにしてやりたいだろう。
事実、此の目で彼女が人を殺した姿を見た。
報復されるべき気持ちは理解する。
理不尽、不条理、ままならない話だ。
どちらが飲み込まなきゃ行けない、輪廻の話。

少年が一歩、怪人(ギフター)へと歩み寄る。
深淵に自ら近づくように、一歩、また一歩の近づいていく。

「……望みか。
 そうだな、改めて出来たかも。
 けど、だからわからないな。慈善事業というけど、
 キミ自身無欲とは思えないな。手を差し伸べるお人好し……」

「求めるままに答えて、踏まれるままに踏まれる。
 足掻き続けた事実を、不条理に反逆するもの。
 ……で、キミ自身はどうしたいんだ?」

それこそ、気さくに、
あたかも友人のような気軽さで訪ねた。

ギフタ― >  
「ふむ、評価の上昇を感じるのである。」

何だかそんな気がする
最初の鬼気迫る表情よりは近付けたかも?と淡い期待

「意外であるな、そんな事を言うとは。」

不思議な感覚
思わぬ所で思わぬ結果を得た様なそんな感覚
あぁ、なんて素晴らしい夢心地

「私は無欲ではないのである。
だが、私の欲は私でしか満たす事のできない厄介な物。

ただその目的の為にこうして慈善活動に勤しんでいるだけである。」

明るく、気さくに
こうして手を取る瞬間は何事にも代えがたい

それが本心からなのであれば尚の事であったか

「私は君の全てを知らない、だが足掻いていた事を知ってはいるのである。
いつから君は大量殺人の黒幕とも言える相手と仲良くなる様な人間になったであるか?橘君。

感情を御して私に近付こうとする理性、やはり素晴らしいである。」

橘壱 >  
笑みを浮かべたまま、少年は肩を竦めた。

「そうか。キミには僕がそう見えるんだな。」

感情を御して黒幕と手を取る好青年。
お人好しの非異能者。成る程。
そう見えるならそう見えるで結構だ。
どうせ、本当はそう思っちゃいないんだ

もう充分、嘘でも真でも、
怪人(ギフター)の言葉は充分聞き出した。
目前、白黒(モノクロ)を見据えて首を振った。

「そう言えば、僕の望みを言ってなかったな。
 今の僕の望みは、ただ一つ。」

ぐ、と何よりも強く握られる握り拳。

橘壱 >  
 
                  「こういう事だ、クソ野郎。」
 
 

橘壱 >  
直前、仮面(がんめん)目掛けて突き出される拳が空を切る。
超人達のような殺人級のものではない。
ただ、少年は人間単位の中では優秀だ。
並のアマチュアボクサーよりは鋭い拳が
何の迷いもなく、振り切られる
その顔面は、隠し持っていた怒気に強張っていた。

ギフタ― >     
 
 
                  「素晴らしい!!」


 

ギフタ― >  
振るわれる怒りの拳
それを受けたいが、今は耐える
万が一生身の彼に怪我なんてさせたら後悔が絶えない

バック転して再び着地
点数は75点と言った所!

「相手に取り入り情報を得ようとするその理性、さすがは理性の鎧を身にまとっているだけは有るのである。
惜しむらくは人間言葉だけでそんなすぐに変わらないという悲しい性の生き物であると私が知っていた所であるな。

いやぁ惜しい!もう少しである事ない事話してしまいそうだったのである!」

ギフタ―は笑う
目の前の彼とは真反対の歓喜の感情で

橘壱 >  
空を切る拳、思わず舌打ちだ。
思ったよりも、いや、想像より
動けるのかも知れない。
神出鬼没の謎の怪人。
或いは、本当に人間ではないのかも。

「……良く言うよ。
 お前の言うことは、何もかもデタラメばかりだ。
 あること無いことだの、散々"それっぽい"事ばかりだ。」

効率よく嘘を吐くのは、
真実を程よく混ぜることらしい。
何処かに本心が混ざっていたのかも知れない。
本当なら、情報収集に充てがうべきかも知れない。

だがもう、充分だ

レンズの奥、見開いた碧に怒りが燃える。

「何が慈善事業だ。何が手を差し伸べる、だ。
 お前の言うことは、何もかもヘドが出る
 それっぽい言葉を耳障り良く並べただけだ。
 お前は彼女(マリア)に、あの人(弟切夏輝)に何をした?」

「お前が大凡の元凶だろうが。
 理不尽に反逆するもの?冗談。」

お前のがよっぽど理不尽だ……!!」

お題目の良い言葉ばかり並べ立て、
差し伸べた手の先は知ったことではない。
殺戮の魔法少女がああなったのだって、
他ならぬ目の前が元凶だというのに、
コイツは悪びれることすらなく、寧ろ、


自ら仕立て上げたものを殺戮者と宣うのだ


家族に責めたれられるべきは、コイツ以外何者でもない。
イタズラにばらまいた力で、只々不幸をばら撒いている。
よくもまぁ、あんな事が言えるものだ。
地面にトランクを放り投げ、土煙を上げる。

「……お前の御託はもう充分だ。
 愉快犯よりタチの悪いただの悪党
 お前に言ってやれるのは、一つだけだ。」

眼鏡を外し、白衣の裏へ。
思い切り右足でトランクを踏み抜き、
トランクは大きくひしゃげた。

橘壱 >  
それがまるで流動体のように
少年の全身を包み込む。
あっという間もなく、
その全身は蒼白の鋼に包まれ
青白い一つ目(モノアイ)が光り輝いた。
蒼白の機人。科学の鎧、AssaultFrame(アサルトフレーム)

『────狂言回しギフター。』

静かにはらんだ怒気を吐き捨て、
鉄仮面の奥、輝くモニターを睨みつける。

『お前を、逮捕する。』

ギフタ― >  
「うむぅ、これは心外である!
これでも私なりに真摯に向き合っているのであるが…主観は個人それぞれなので多くは語るまい!」

躱せたのは恐らく何かが来ると身構えていたから
鋭い拳も銃弾も、来ると分かっていれば割とどうにかなりはする
そんな事よりも彼と自分の間に埋まらない溝ができた事の方が悲しい

「何をした?望まれ、必要だったことをしたまで。
私を理不尽と呼ぶならそれも良し!

私や彼等彼女達と同じく存分に理不尽に反逆するといい!」

この場所への入り口、気付けば屋上からも多くの視線
観客達は盛り上がりに我慢の限界と言った所

「狂言回しとは、なんだかカッコいいのである!
怪人ギフタ―とどちらがらしいか…やっぱり怪人ギフタ―が良いであるなぁ!」

ステージに上がる観客達
皆それぞれ魔術に武術、異能を持った者達
蒼白の機人に注がれる

「諸君!正義の風紀委員殿は歓迎を所望している!
いざ存分に煌びやかに!激しくもてなして差し上げるのである!」

注がれる幾重もの悪意と攻撃の中ギフタ―は笑う

ギフタ― >  
 
 
          「ごきげんよう!誇り高き機人!
         あわよくばその理想が折れぬ事を願うのみ!!」
 
 
 

ギフタ― >  
 
高らかに声をあげ、怪人は消える
残ったのは数多くのギフトの子達