2024/09/26 のログ
■オモイカネ8 > フォン
■青霧 在 > 青霧がその歩みをさらに早めようとした時、制服のポケットに仕舞われたオモイカネ8から重低音の通知音が鳴った。
青霧は連絡はすぐに確認するようにしている。
交流が委員会や同級生、友人に限定されている青霧にとって無視していい通知は存在しない。
手が離せない状況でも無ければ、即座に反応するようにしている。
焦燥の中にありながら慣れた動作で取り出したオモイカネ8を指紋認証で突破し、その通知を確認する。
『《インスティゲイター調査部》で一件のメッセージ』
『各員至急確認してください。関連が疑われる記録が発見され・・・』
「まさか」
焦燥とは違った昂りを感じる。
指の震えを感じながらチャットアプリを開いてメッセージを確認する。
覗かれている可能性も、電波傍受の可能性も忘れる程に青霧の関心の的となったメッセージの内容は
■《インスティゲイター調査部》伊藤佳弥子 > 『ギフト関連の取り締まりの中で同一人物と思しき違反者が十数名確認されました』
『そのすべてに共通する特徴として、殺人や誘拐などの重大な違反行為は確認されていない事と、捕縛を試みた委員から問題なく逃れる能力を所有している事などが確認されています』
『さらに、類似した特徴を持った人物が島内各所の監視カメラで確認されており、いずれも生徒や教員、その関係者のリストと一致しません』
『以下が詳細な報告と記録のリストです』
■青霧 在 > 「隠れ蓑があり、目立った事はしていないということか」
その情報はかなり確実性に欠けるものだ。
《インスティゲイター》との関連性は全くもって不明な上、下手をすれば捕縛されていないだけの違反者のリストの可能性すらある。
だが、各員が高い能力を持つ事や目立った悪事を働いていない事、ギフト騒動は潜伏するには丁度いい隠れ蓑でもあること。
更に島内全域で確認され活動している事が明確であり、不法入島者である可能性が非常に高い事。
もし《インスティゲイター》でなかったとしても、相当に怪しい人物のリストが判明したのだ。
「調査が進むな」
伊藤佳弥子は確か公安に属する生徒であった筈。
公安の調査能力に改めて脱帽しながらも開示されたリストを確認、しようとして手を止める。
(覗かれるのはマズイな)
もしこれを《インスティゲイター》に知られてしまえば、更に深く潜られてしまう可能性がある。
リストを確認するのは帰宅後だ。そもそもここで確認するものではなかったと反省してオモイカネ8をポケットに仕舞う。
先ほどまでの焦燥は何処へやら。
安定した足取りで踵を返し、異能も併用しながら落第街から撤収を開始する。
遅くとも明日の昼過ぎ、早ければ今からでも対策会議が開催されるはずだ。
調査部にはroomというアプリをを使用したweb会議を導入している課の委員が参加している。
深夜も早朝も関係なく会議を行える。つまり、これから会議が行われる可能性がある。
そんな青霧の予想を裏付けるように、ポケットの中のオモイカネ8が通知音を鳴らす。
通知音に背中を押されたように、異能による補助を全開にし落第街を駆け抜け委員会街へと向かった。
ご案内:「落第街 路地裏」から青霧 在さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にギフタ―さんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」からギフタ―さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」にギフタ―さんが現れました。
■ギフタ― > 夜の時間が早まってきた今日この頃
路地裏の一角、と言っても奥まった場所ではなく大通りから外れる事数本の開けた場所で端末を眺める
「イーリス嬢もツンツン状態であるなぁ。
会いたい人物…はて、身近な者であれば例のワンコ君であろうか?」
2人きりのデートという事であれば喜び勇んで馳せ参じるが
どう見てもそういう訳ではないし以前までの可愛らしい文面と違いチクリと胸が痛くなる文面
とくに『会う勇気すら持てないあなたを追い詰めていくだけ』という文面が見ていて悲しくなる
結城が無いと思われているなんて!
「さて、どうしたものか。
丁重にお断りするのも味気なく、はてさてイーリス嬢とティータイムを楽しんで何かが見つかるかもわからず。
悩ましいであるなぁ!」
怪人は一人悩む
すぐに結論付ける必要性も無くどうでもいいと運で決めるには少々思い内容
周囲には人影もなく1人切り
頼りになるギフトの子達も居ない
■ギフタ― >
返信内容はあらかた決めているが、さてただメッセージを返すなんてしてもいいのだろうか?
丹精込められたメッセージ、そのお返しに趣向を凝らさないとは何事か
指を鳴らせば背後に現れる机と椅子
そしてその上には小学生でも簡単、昔懐かしいドラゴンが描かれた習字セットと紙が一枚
椅子に座り、墨汁を硯に注ぎ心を落ち着かせる
「私の心は凪…一点の曇りもない青空の如くである。」
筆を取る
そして心の内を筆に伝える
■ギフタ― >
『イーリス嬢、元気そうで何よりである。
居場所を晒せという文面を見て恐怖に震えながら筆を取らせていただいた。
いつ追いつめられるか分からないと言う恐怖に私の自我は耐えられそうにないのでイーリス嬢のお誘いを受けさせていただくのである!
つきましては第一希望日から第三希望日ほど日時の連絡が欲しいのである。
追ってこちらより連絡する為それを待っていただきたく思うのである。
追伸、冷房はつけっぱなしの方が意外と電気代に優しいので惜しまず使う事をお勧めするのである。』
■ギフタ― >
「ふむ、こんなものであるな。
我ながら達筆じみているけれども読みやすい字である。」
紙に書かれた文面を見直す
特に問題も無く伝えたい事がきちんと伝わるであろう文面に満足しつつ髪を折り畳んでいく
「矢文…うむ、そうしよう。」
少しだけ物騒な後の予定を考えつつ一仕事終えれば一息つく
そして考えるのは三者三様の結末を迎えた異業者の3人の事
ただギフトを配るだけではなく特別手の込んだ仕掛けを施した彼女達…
一応偶々女性3人だっただけで男女差別はしていない
■ギフタ― >
魔法少女は他でもないイーリス嬢に敗れ捕縛
逃亡者も同じ様に捕縛
不死姫に関しては少し意外な結末で成仏した
三者三様の生き様を見せてくれた彼女達には感謝してもしきれない
そして考える…
「次は何をしてみようか…
イーリス嬢の言う通り私が何かするのも悪くないであるなぁ。」
このギフト騒乱のお陰で得るものは多かった
結果にも不満ではなく満足気味
ギフトを受け取った子供達についても楽しそうなので良きかなとも思えてくる
だからこそ今以上に劇的な変化が必要だとも考えられる
■ギフタ― >
ギフトを得て理不尽を噛み砕いた者は多い
だがそうはいかずただ敗れ去った者達も更に多い
「足りない…これではまだまだ全く足りていない。」
こんな調子ではまた同じ結果に終わる
足りないのは何か?ギフトを得て暫く経って何が不足している?
「やはり、恐怖であるか。」
ポツリと漏らす心中
結局これが無いとどうにもならないのかもしれない
その声音は暗く重い静かなもの
「君はどう思うであるか?」
そう声をかける
ご案内:「落第街 路地裏」にアッシュさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」にエルピス・シズメさんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」からエルピス・シズメさんが去りました。
■アッシュ >
「"乾き"だよ。マスクマン」
暗闇から返事をする者。
長いさらりとした金髪の、長身痩躯の男。
パンキッシュなファッションの男はゆらりと幽鬼の様に影から現れる。
「御機嫌よう。ミスター・ギフター。
会うのは初めてだっけな?それとも二度目?いや三度目かな?
幼馴染とか許嫁だったかも知れねえな? HAHA」
冗句を謳う様に、仮面の前へと──。
「ご機嫌だねェ。
街中授かりものを得た連中がウロウロだ。
楽しんでるかい?仮面の兄貴」
■ギフタ― >
「乾き、であるか。
ある意味ではその通りであるな。
御機嫌よう幽霊と思えてしまいそうな現れ方をした青年よ!」
突如現れた青年
バンドマンの様なとても顔が怖い彼に一礼する
いきなり現れたのには驚かない、割とそういう感じで声をかけてくる者が多いので
「私の事を知ってくれているのであれば自己紹介は省略である。
残念ながら初めましてであるな。
その様に怖い顔を私は忘れたりしないのである。」
お互いの距離が近付く
手を伸ばせばすぐ手が届く距離
「楽しんでいるか、と聞かれれば答えは勿論イエスであるな。
私が楽しまねば私を信じ、続く者も楽しめまい。
そういう貴殿は如何であるか?」
■アッシュ >
「くっく。半端なヤツほど"力"を手に入れたら"ある程度は満足"しちまうからなァ」
「此処は落第街だぜ?
今更幽霊が出ようが怖ぇツラの男が出ようがなんてこともねェだろう」
まるで舞台上で語るかの様に、男は大仰に胸を開き両手を広げて見せる──。
「俺ァ灰人ってんだ。よろしくな怪人。
──楽しんでるかどうかってのは、微妙なトコだな。仕事が上手く行ってねェんでな」
「アンタのせいだぜ?
くっく、こうもインスタントな異能者が蔓延ってちゃ組織への勧誘もままならねェ」
責める様な言葉とは裏腹に、男は目を細め愉快そうに笑っている──。
■ギフタ― >
「怖い顔をした相手が幽霊の様に出てくる、その状況が与える恐怖感を今一度考えてほしいであるな!」
ふと初めて会うこの青年に対して親近感の様なものを感じる
何故だろうか、話し方が似てるとかだろうか?
どちらにせよ友好的な相手の様なのでうれしい限り!
「アッシュ殿であるな、仕事が上手くいかない理由を私に向けられても困るであるなぁ。
勧誘の際にお得なクーポン券でも渡してみると良いである、魅力的な組織なのであれば自然と人も集まるであろう!」
楽しそうな様子に自分を狙う風紀委員達やその他大勢とは違い楽しいお話が出来そうだと気分が高揚する
一先ず紅茶でも出してみようかと考えるが…多分飲まないだろうと諦める
「見る分には楽しそうで有るが今宵はどうして私の元へ?
仕事の邪魔だからと言われても私のする事は変わらないであるが。」
■アッシュ >
「カカッ、恐怖がどうとか言ってたじゃねェか。それなら丁度良かったろ」
常に笑みを浮かべた様に今ひとつ笑えないジョークを並べ立てる。
さて、それも続いた仮面の男の言葉にはやや鳴りを潜め──。
「ところが関係大アリなんだぜ。アニキ。
"俺等"の勧誘対象は強力な異能者だ…。
フェイクをあちこちで生み出されちゃ業務妨害もいいトコだぜ。
ああ、クーポンの配布ってのはいいアイデアだ、採用させてもらうか」
軽く肩を竦めながらそう答える。しかし、それが本題ではない──。
「アンタのその力は何だ?」
「ソイツは、アンタの異能か何かなのかい?」
強力な力を、異能者を生み出せる──。
それにリスクはあるのか?ないのか?
強力な異能者の招集を任とする組織の男には、気にかかるところ。
──無論、さらりと答えてもらえるとも思っていないが…さて?
■ギフタ― > 「ふぅむ、知らず知らずの間に大きな弟が出来たものである。
強力な異能者のみ誘う組織とは、随分とあれな所であるなぁ。」
肩をすくめる
強力な異能を持っている者を誘う組織
誘われる条件からして怪しさが凄まじい上に選民染みた思想を感じる
そんな匂いがプンプンする!
「ふむ…なんだと言われればただのそういう力、能力である。
異能なのかと聞かれればどう答えたものか…そうでもあるしそうではないかもしれないであるな。」
端的に答えた内容は満足するには足りないかもしれない
「私ができる事の詳細については怪人のアクセサリーである秘密と答えさせてもらうのである。
だが、それを聞いて次は何を問いたいであるか?」
■アッシュ >
「俺もアンタみたいな兄貴がいたとは今日始めて知ったぜ」
冗談の掛け合いのような会話。
しかし本質のやりとりは、確実に続いている。
「わからねェのかい?
アンタがそういう能力者ってんなら──ウチに勧誘しない手はねェってことだ。
なんならクーポン券の第一刷第一号をつけてやるぜ?」
異能を、力を与える力。
詳細を省けどもそんな力の持ち主は──"強力な異能者"の括りに入るだろう。
「秘密ね。
リスクの有無ぐらいは聞いておきたかったが──まァいいか。
人間少しくらい秘密があったほうが面白い──アンタが人間かどうかは知らんが」
■ギフタ― > 「勧誘とはこれはまた。
何とも大胆な告白を受けて鼓動が止まらないであるなぁ。」
このギフタ―を勧誘と言われては考えてしまう
無所属の個人として下積みを積んだ苦労が報われるのかと
よくよく思い返せばそんな苦労も思い出も存在しなかったのだが
「秘密で着飾るほど人は魅力を増すというものである。
加えて私はれっきとした人類なのでそこはきちんと伝えておくのである。」
怪人も人は人なのだ
人外扱いは悲しい気持ちになってしまうので御免被りたい
「勧誘は評価されているという事で嬉しいのであるが、はてさて強力な異能者を集める組織とは一体全体どんな組織であるか?
少なくとも週末に集まってフットサルを楽しむ類のものではないであろう。
名を連ねるにはそれ相応の判断材料、具体的に言えばパンフレットを所望するのである!」
■アッシュ >
「そうりゃあそうだ。返答は俺達を知ってもらってからでいい…」
近くの壁に背を預け、やや気怠げではあるが、鋭い視線を仮面の男へ。
「俺達が囲ってるのは"生まれつきの強異能者"だ。
知っての通り、強力すぎる異能者はその使用を制限される──。
──それは法であり、社会であり、秩序であり、人であり、まぁ理由は色々さ」
「子供の頃から大人と同じくらい腕力のある子供がいたら、
親は喧嘩をするな…あるいは加減しろと教えるもんだ。
──そいつが持っている尖った長所をわざわざ閉ざす」
嘆くように、謳う様に男は言葉を続ける。
「──当然の不満だろう?」
「そんなヤツらを集めて、優れた才能や力を押し込める全てを破壊してやろうってのサ。
──アンタのやっていることとは、似たところはあっても或る意味真逆かもな」
それでも勧誘の言葉を向けた。
能力者を欲していることには変わらない。
何かを破壊するのにもっとも必要なものは力以外にあり得ないからだ。
そして、眼の前のこの男は──力を生むことが出来る。
「法や掟ってのは、弱者や馬鹿のために作られる。
そんなもんに強者や頭の切れるヤツが遠慮して縛り付けられるのは馬鹿くせえ、って話さ」
■ギフタ― > 「思ったよりも丁寧な説明に感謝であるな。」
強すぎる異能者が受ける理不尽への反逆
なるほどなるほど、聞いてみれば理不尽に反逆している理念そのものは嫌いではない
彼の言葉の通りやっている事は真逆に近いのだが
「強者が受ける理不尽を生まれ持った力でもって打ち砕く。
私がしているのは弱者と呼ばれる持たざる者達に牙を授け理不尽を覆す機会を与える。
並べてみれば真逆ではあるが似ているとも言えるであるな。」
そしてそんな彼等の組織に自分を誘う理由
少し考えるだけでも候補が多くて頭が痛くなる
「最後の最後で随分簡単に纏めたであるな。
そう言うのは嫌いではないのである!
嫌いではないという所でアッシュ殿の誘いに乗ってみたいとは思うであるが…私は組織に所属したとしても
この活動をやめる気は無いであるがその辺りは如何か?
そこが相容れない以上首を縦に振るう事は出来ないである!」
■アッシュ >
「そこだ」
組織に属したとしても、今の活動を止めるつもりはない──。
それは困る。
「アンタもご存知とは思うが、この島の秩序機構ってのはなかなか優秀でね。
それこそアンタの覚醒させた異能者をなぎ倒すレヴェルの連中がうようよいるのさ」
「俺達としては、過充分な"力"が揃うまでは大っぴらに宣戦布告はしねェってトコでな。
アンタの今の活動は、少々目立ちすぎる」
壁から背を離し、再び、仮面の男の前へとゆらりと立ち、金眼が仮面を見据える。
「しばらく水面下でおとなしくしてくれるってだけでもいいんだが…無理そうだな」
やれやれと男は肩を上げて、大げさなリアクションを見せながら──。
「この街で起こってること、俺達以外にも存外に多くの人間が見ているぜ?
───気をつけなよ、仮面のアニキ。そうそうは、楽しいばかりじゃ終わらないかもしれないぜ」
■ギフタ― > 「そこであったか。」
嫌な予感とは往々にして当たるもの
こうして今日もそれは当たった
「目立ちすぎるとは真っ当な評価をありがとうである。
これだけばら撒いてまだ島の維持ができている辺りから色々と察する事は出来るであるな。」
抑止力として存在する彼等が居なければ島が崩壊していてもおかしくない
それだけばら撒いたし、調整もしていた
「残念であるなぁ。
ギフトを、私を求める声がある限り私はギフタ―であり続けるのである。」
実質的な交渉決裂
折角の大手所属に成れると思っていたがそう簡単にはいかないらしい
「見られる分には大いに結構!
例え艱難辛苦に苛まれどのような苦難に襲われようとも私は私!
ギフタ―である!」
両手を広げ点を見上げる
薄暗く星も見え辛い夜空、今日は月は良く見えない
改めて向き直り、一呼吸
「外部協力者の様に名前を使うのは好きにしてほしいである。
思惑が重なれば協力する事に否は無いので、是非ファンレターでも送ってほしいである。」
■アッシュ >
「クックック…。
アンタの活動はこの島の秩序を乱す行為には違いないが──」
「或る意味同種の抗争だ。
アンタの正義が勝つか、社会の正義がアンタの信念を駆逐するか。
酒の肴にでも眺めさせてもらうとするぜ」
メインディッシュになれる逸材だったが、残念だ。
「GOOD LUCK、ミスター・ギフター♪」
話は終わった。
考えようによっては…組織の良い隠れ蓑にもなってくれる。
真逆といえど近しい──奇妙な一致の信念は僅かにすれ違い…離れてゆく。
──まァ、信念ってのは己自身。己自身ってことは、それぞれだ。
それを笑うも否定するも同調するも自由。──無論駆逐するも、滅ぼすも。
背を向け、大きく片手を振って見せ、男は落第街の闇へと消えていった──。
ご案内:「落第街 路地裏」からアッシュさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」からギフタ―さんが去りました。