常世学園も学園都市という一つの都市であるために、闇の部分も生まれていった。
その代表がこの落第街であり、このスラムであった。
落第街の路地に形成された貧民街では、学園都市から見捨てられた落第生が二級学生、不法入島者などが集合住宅やバラックに居住している。
ここはそう言った場所であり、そういう境遇の人間が何かの事件や実験に巻き込まれたところで、よほどのことがない限り表に出ることはない。
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Time:00:09:13 更新
ご案内:「スラム」から紅き死毒ノ女王蜘蛛さんが去りました。
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 > その生命、覚えたぞ。次は必ず殺してくれる…!
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 >
殺戮の感触が、ない。
屍骸として蘇生してきたモノも、ない。
―――逃げられた、か…。
ご案内:「スラム」からナナさんが去りました。
■ナナ > 遠く離れた場所
巨躯も遠近法で小蜘蛛に見える程遠く
地面から這い出る幼女の姿
幼く、白い髪と翡翠の瞳の幼女
ナナは体を縮め血肉のストックも殆ど捨ててここまで逃げ出した
骨で固めた爪で土を掘りモグラの様に地中を進む
初めて試した博打だったが、何とかなった
「一生地面を叩いてろ、くそグモ!」
地獄に堕ちろのハンドサインを送り、バレない内にとたとた走る
生きる為に逃げる、そこに疑いの余地や思う所は有りはしない
いつかリベンジはする、必ずあの巨大な蜘蛛には地獄を見せる
だが今は生きるためにただただ逃げるのだった
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 > ――違和感。
警戒。
そこにあるのは、肉でも骨でもない。
であれば―――
これは―――
…どこかに逃げられたことを、意味する―――?
■ナナ > 踏み潰せば感触が伝わるのは粘液を叩いたそれ
固形の感触は土ぐらいのもの
そこに肉や骨と言った感触はなく念入りに踏み潰してもそれは変わらない
何かが飛び出してくる事もなく静寂が訪れる
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 > 紅き毒液が滴り貴殿を殺めんと
絡めとったところへ毒を注ぎこむ
これで殺し切ったなどと油断することはない
徹底的に殺戮する
これこそ紅き屍骸の殺害欲
毒に、酸に、…跳躍から落下しての踏みつぶし―――
次々放たれる殺戮の手数――ッ!
■ナナ >
「ハハ……嘘でしょ…」
乾いた笑いが漏れる
あの質量で高く跳んだ、化け物がふざけるな
糸がへばりつき毒液が注がれる
動けない、何もできないままでの嬲り殺し
次第にナナ自身の動きも無くなり溶けた血肉と毒液が混ざったソレが広がる
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 >
オラオラオラオラオラオラァァァァァ!!!
怯め怯め怯め怯めッッッッッ!!!!!!!
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 > あとたった数歩。
そう思い込んでいた貴殿の遥か頭上。
その巨脚の爆発的な跳躍力で飛び、
至近距離に
来ていた
貴殿に
待ち構えていたかのように
糸と毒雨が注ぐ
今度は広域ではない
貴殿がそこに来てくれたおかげで
一点集中で毒雨が注がせられる
少しでも怯めば糸が絡め取り
嬲り殺し
怯め――
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 >
蜘蛛は――跳んだ。
■ナナ > 元々この紅い化け物共は皆殺しにしてやりたい
それは呪いを受けて更に感じている所
だがそれよりも何よりも、ナナの中では大きな思いがある
それは生き物が全て持つ真っ当な感情
「こんなとこで、死にたくないっての!」
近付けばどうにかなる、あの生意気な頭から中身を潰す!
以前ドラゴンを屠った方法
それ以外にあんな巨体を下す方法なんて思いつかない
酸液の薙ぎ払いを躱す、高く跳びそれでもなお足を潰されても迫る
もう少しあと数歩で届く
そう、油断する
■紅き死毒ノ女王蜘蛛 > ――何故か、
――被弾しているのに
歩みを止めぬ…?
だが、少なからず当たるという事
当たれば殺害欲が侵食する筈
なのに
死ななければそれでいいと割り切った動き…ッ
怪異は理解する
即死になり得る攻撃をせねばならないと
故
次なる一手は――
人体の3倍ほどの幅を持った酸液の束での薙ぎ払い
先の細い束とは違う
射出しては広範囲を薙ぎ払って融解し尽くす
その束を1,2,3,4,5―――
斜線を次々に描く
その度に辺りの地形が崩れて砕けるッ
巻き込まれれば丸ごと融解して即死するか―――ッ
近づくほどにその被弾の危険性は高まる
が
距離はどんどん近くなる――!
■ナナ > 広範囲をやめ狙いを絞ってこちらを狙ってくる
当たれば即死、速さも有り弾丸寄り多少マシな程
迫る死を前にナナは笑う
「おつむ迄でかくなくて良かった!」
あのまま毒の雨と糸でもって嬲り殺しにされる方が結果的には不味かった
得意の複眼であれば激酸の攻撃を見切るのはそう難しい事ではない
身体に関しても即死さえ免れればそれでいい
血肉の補充はもう十分すぎる程に終えている
痛覚神経を最低限に抑え被弾しながらも確実に距離を縮める
見上げればあり得ないサイズの巨体、こんなものどうすればいいのかと考えを巡らせる
一先ず肉薄すれば少し余裕が出来る筈と信じて走る