2024/08/02 のログ
■橘壱 >
「ぶっ!!ゲホッ……!う、煩いな!気にするだろ!?
男と女だぞ!?異性!そりゃちょっとくらい気にするだろ普通!!」
なんかでた。口からなんかでた。
多分エクトプラズム的な何かだ。思い切りむせ返りもした。
真っ赤な顔をしながら声を張り上げた。どういうタイプかはご覧のとおりである。
「全く……人のことからかうなよ。
入る気はないって事は、入学はしてないんだな。そういう事もあるか……。
そんなにこう、ナナの異能?とかそういうのは厄介なもの、なのか?」
確かに此処は技術の異最先端、小さな島に様々な物が詰まっている。
何かしら特別な事情があるみたいだ。彼女自身は把握しているのだろうか。
彼女自身がそういうのに無自覚だったり、或いは伏せられている可能性もある。
にしても、そんなにみっちりなのは余程目をつけられているようだ。
たしかにそれなら退屈してしまってもしょうがない。
「確かにまぁ、毎日箱詰めなら退屈だよな。
授業を聞いてるだけでも嫌な人はいるだろうし……。」
「ん……まぁ、そうだね。此処は危ない場所で、まぁ、なんていうのかな。
スラム街?みたいな場所。自警団っていうより、僕はちゃんと警察官。
此の島の警察官、風紀委員として此処に見回りに来ているんだ。」
トントン、と腕章を軽く指先で叩いた。
「だから、仕方ない。こういう場所に警官が来ると疎ましく思われる。
……仕事だし、別に犯罪者でもなければ彼らの保護や生活保護の手助けもする。」
「けど、そう上手くはいかないみたいなんだよね……。」
苦い表情を浮かべて仰々しく両腕を広げてみせた。
ご覧の通り、彼女以外は皆遠巻きだ。
厄介事になりかねない存在は、此処では当然疎まれる。
■ナナ > 「別にあんまり気にしないけどなぁ。実際にキスするわけでもないんだし?」
少しから買ってみたら思ったより面白い反応が返ってきた
からかうのも程々に、話題の修正はできてきている
「何だったっけなぁ、確か変身がどうとかだったかな?
まぁ私も真面に使えないし検査の中身もよく分かんないしでチンプンカンプンなんだけどね。
あ、やっぱりそうなの?異能関係の学園って言ってもやっぱ勉強は多いんだ。」
風紀委員が警察官の代わり、と聞いて内心舌打つ
まさかそんなややこしい連中が居たとは
そもそも学生が警察擬きとして活動するなんてどうなってるんだと言いたくなる
スラムの住人が嫌がる合点がいった
「悪いことしてる人は近づきたくないよねぇ、触れられたくない事情を持ってる人もそうだろうし。
壱君良い人っぽいのにね、真面目に頑張ってる人嫌いじゃないよ。」
■橘壱 >
「そういう問題じゃ……ハァ、ナナはなんか逞しいな……。」
自分が気にしすぎなだけなのだろうか。
それとも、無駄に貞操概念が高すぎるだけなのだろうか。
とは言え、こんな事を人に聞くようなものでもない。
童貞オタク、気にするなというのも難しい。
とりあえず気持ちを落ち着かせて溜息だ。
「変身の異能か……。
わざわざ研究区のお世話になってるってことは制御不全とか?
案外珍しくないよ。異能制御とかの名目で入学や検査する人も多いからね。」
異能というのは漫画みたいな都合の良い能力じゃない。
時には発現者さえ制御できないし、マイナスに働く病気みたいなものだってある。
そういうのの解明、制御、抑制目的で入学はポピュラーな理由だ。
重症者は病院や研究区にお世話になることも多いらしい。
ということは、彼女もだろうか。それにしては……。
「…………。」
普通に元気そうに見える。
勿論、今が落ち着いているだけの可能性もある。
あるのだが、なんだか妙な違和感。
おかしい。そういう説明位はされるはずなのに、やたら物を知らない気もする。
いい知れぬ違和感が胸に残る。眉間の皺は、深まった。
「生憎、いい人ではないよ。僕は、自分をいい人間だと思ったことはない。
……つい最近まではね。それこそ、そういう振る舞い方をしてきた。」
一言で言えば無礼、傍若無人。
そんな立ち振舞で人を遠ざけてきた。
勿論、今日始めて出会った彼女がそんな事を知らないのは当然だ。
取って付けただけのおだてた会話。それだけに過ぎない。
いや、だからこそだろう。レンズの奥、真っ直ぐとした視線をそらさないまま問いかける。
「……ナナ、キミは何者なんだ?
話を聞けば聞くほど、キミはどうにも学園のことを知らなすぎる気もする。
研究区の人たちにお世話になってる割には、どうして僕にそんな事を聞くんだ?」
■ナナ > 「そんな感じなのかなぁ、こんなことなら異能なんて欲しくなかったよ。」
本当に、欲しくはなかった
異能が無ければ今頃、なんて考えても無駄な事
そろそろ限界が来たようだ
「立ち振る舞いなら時と場合で選んだ方が良いし悪くないと思うよ。
他人によく思われたいとか何とも思われたくないとか、私だってニコーって笑って適当にごまかすこと多いもん。」
やはりその場で組み立てた話だと色々と歪みが出る
第一の対応で笑顔なんて浮かべずに中指を立てて嫌悪の顔を浮かべればよかった
でも飲み物は美味しかったし風紀委員とやらについて知れたので全く収穫がないわけではなかった
「研究区ってさぁ、実はクソゴミどもが沢山いてさぁ。
そいつら全員生きてるだけで泣き叫んで殺してくださぁいって言わせたいだけの、ただのナナちゃんだよ?」
指が猛禽類の様に鋭くなる
自然の造形美に人間の意志を混ぜてできた武器、そんな様相
「ここで暴れたい?私は良いよぉ、別に誰がどれだけ巻き込まれたってどうでもいいから。
風紀委員の壱君は周りが血だらけになって戦う経験ってある?私は前に一回だけあるよ。」
美麗な笑みを浮かべる
■橘壱 >
「──────……。」
"異能なんて欲しくなかった"。
多分、此のぼやきは本心だ。
異能を欲する程に何も無い非異能者の自分には思うところがある。
が、それこそ此れは彼女にとっての"マイナス"から来た発言だ。
貼り付けた笑みが、文字通り剥がれた。
雰囲気が変わる。まるで猛禽のような鋭い雰囲気。
獣のような獰猛さに空気が歪んだ。
だが、それに気圧されはしない。相応の修羅場はくぐった。
自然と、トランクを握る手に力が入った。
「……そうだな。僕もそう思っていた。他人なんてどうでもいいってさ。
何れ蹴落とす存在になるなら、愛想を振りまく理由はないって。」
「けど、意外とそうじゃなかったらしい。
人間一人じゃ生きられないって、思い知らされたよ。」
孤高だと思って選んだ道は、唯の孤独な痛いやつだった。
社会という中で生きるには必要な経験、繋がり。
その必要性を嫌と言うほど理解してしまった。
その獰猛さからは考えられないほどの綺麗な笑み。
少年はただ黙って、静かに見据える。
「かつての僕なら遠慮なくだったけど、周りに被害が出るのは困る。
彼等の命もそうだけど、そんな事をされたらナナを取り押さえなきゃいけなくなる。」
公務執行、是非もない。
そうなってしまえばもう対話の余地すらない。
そうはなってほしくはない。そう言ってるのだ。
「奇遇だな。僕も一度だけあるよ。初めての経験だった。
……僕はナナの事を良く知ってるわけじゃないし、キミが理由なく殺戮を行うなら此の場で捕まえなきゃいけない。」
「……研究区で何があったんだ?強い憎しみみたいなのを、キミから感じる。
そこまでして研究区を目の敵にする理由はなんなんだ?」
■ナナ > 「悲しい事言うね、壱君。
はは、なら良いじゃん。他人のありがたさが分かると良いよね。
本当にどうでもいい他人も居るのは変わらないけど。」
巻き込まれるのは困る、ならそこから組み立てよう
取り繕う必要はないのでシンプルに
シンプルはいつでも物事を解決してくれる
「前提として、私はここで意味もなく殺戮を行える。
でもそんな事はしないよ?痛くもないお腹の中を探ろうとしなかったらさ。」
理由を問われれば、少し悩む
出来るだけ簡単に正確に彼にこの想いを伝えるにはどうしたらいいのか
「ぶち殺す理由があるからだよ。それ以上でも以下でもない。
過去現在未来の私の為にあそこの連中には一部皆殺しになってほしいんだ。」
■橘壱 >
「……もし、本気で此処でやる気なら、止めるさ。
風紀委員……いや、多分僕の性分だな。ナナのことが知りたくてつい、ね。」
ピリついた空気が肌に纏わりつく。
これは殺意か。多分、こっちが彼女の本性なのかもしれない。
多分此れはハッタリではない。それこそ意図もたやすく出来るだろう。
それこそ朝食をとるような気分で、虫を払うような気持ちでやってくるのだろう。
退く気は一切ない。何時でも"コレ"を抜く準備はできている。
「……、……キミは一体、何をされたんだ?」
かつて、人を殺したことがある。
初めてAFに乗った時、正当防衛だった。
あの時でさえ、酷い不快感と吐き気に襲われたものだ。
なのに、そんな行為を自ら平然と行えるほどの意思。殺意。
それを抱くほどに、その研究員の一部の連中に何かをされたんだろう。
「僕もかつて、人を殺した時は酷い気分になったものだ。
そこまで言えるってことは、余程の事されたんだろう。
事情も知らない僕にどうこう言われても仕方ないのかもしれない。」
「けど、見過ごす事はできないな。ナナの事を。
……だからこそ、聞かせてくれないか?何があったのか。」
■ナナ > 「ナナちゃん飛ばして呼び捨てとか、距離の詰め方えぐいね。」
カチ、カチ、爪と爪が当たる音
脅せば引くと思っていたのにまた予想が外れてしまった
やはり自分にはこういうのは向いていないのかもしれない
「何をされた…ん~……何でも?
さっきまでの話しだけどさぁ、私の異能って変身なんかじゃないんだよねぇ。
こういう事が生身で出来るって時点で男の子なら察してほしいんだけどなぁ。」
算段を立てる
彼を反撃も許さず制圧、もしくは殺せるのか
けれども警察機関と自称していた相手の殺害はまずい
派手な大立ち回りも面倒ごとであることには間違いない
ここまで考えての強気な態度なら中々策士である
「周りの人達が幸せなのは、私達が大人しく別れる事だと思うよ?
最悪は…まぁ言わなくても分かると思うけど。」
■橘壱 >
「個人的にちゃん呼びのがキツいんだが……
その気になれば暴れるって言ってる奴から目を離せるわけ無いだろ。」
とは言え呼び捨ても確かに馴れ馴れしいのか。意外と難しい。
脅しのつもりだったのだろうが逆効果ではある。
護るべきは別に表の彼等だけじゃない。
その場の命が脅かされるというなら、此処で退いてしまう事こそ風紀の名折れ。
彼女の算段は逆効果なのだ。
「……、……違反行為であれば、教えてくれたらこっちでも調査が出来る。
ただ、その言い方。僕等が逮捕した所で、キミの気持ちが晴れるってワケでもなさそうだな。」
恐らくは心無い研究員の犠牲者。
何が起きたかはそれ以上聞かないが、非道な行いに違いない。
なら明確な違反行為だ。此方で摘発し、幾らでも処分は出来る。
それで解決出来る話でもなさそうだ。
彼女から目を離すことなく、白衣の裏からコロコロと何かが転げ落ちる。
鉄製の小さな玉。ダンゴムシのような何かが周囲へとコロコロ転がっていった。
「……それならキミから先に退くべきだな。
僕から退いて、此処が惨劇ってなったらそれこそ意味がない。」
「それと、僕を余り見くびらないほうがいい。
落第街に来る時点で、それなりの用意と実力は自負している。」
■ナナ > 「仕方ないよ、私の明日とここに居る人達。
どっちが大事かなんて比べられるわけないでしょ。」
重さが違いすぎて比べるのもおこがましい
想像よりも真面目な考えをお持ちな事に内心ため息をつく
脅しが無意味となるなら、別の事を考えなければ
「研究区でのおおやけにできない研究を、警察…風紀委員だっけ?
そんなのが真面に騒いでどうにかできる訳ないでしょ。
最高傑作の私が、私の手であいつらを全員地獄に叩き落すから意味が有るんだよ。」
公僕らしき風紀委員とやらを信用はしない
そんなものが真面に機能しているなら私はこんな事になって居ない
中身の伴わない理想を聞くと思わず血が騒ぎそうになる
「それでいいなら、勿論そうするよ。
私はゆっくり向こうへ行く、壱君も落とし物もそのトランクも…大人しくしてたら何も起こらないよ。
ただ、何かしたらここの皆の安全は保障しないから。
研究区から逃げ延びた化け物を相手にしたいならなってあげるよ?」
そう言って、手を元に戻し一歩下がる
何もなければそのまま二歩、三歩と歩き出す
■橘壱 >
「……どっちも大事だろ、そりゃ。優劣なんて無いよ。
委員会も出来る限りの事はしているつもりではあるけどね。」
命の比重なんてものこそ、比べることも烏滸がましい。
それこそ怒りに身を焦がす理由も理解するし、憎しみだってそうだ。
だけど、それが比べてもいい理由にはならない。
だからこそ委員会として皆が皆奔走している。
出来ることなら落第街だって、なくなるべきなんだ。
「少なくとも、キミが思うような組織じゃない。
研究区もそうだけど、どれだけ組織が膨大なのかを理解すべきだ。
……勿論、全てが綺麗とは言う気はないけど、皆が皆そうじゃない。」
「それは、"一部"と言ったキミもわかってることじゃないか?」
それだけははっきりと言える。
小さな島国ではあるが、そこに社会性、学園が機能している学園都市。
それが現状生きている以上は少なくとも必要な機関は働いている。
勿論、大きな組織だからこそ足元が見えなくなることだってある。
その時の隠蔽は完璧だった。けど、今はそうじゃない可能性もある。
尤も、その被害者である彼女が公僕である自分を信じろというのは難しい話かもしれない。
歯がゆい話だ。そんな簡単な話じゃないからこそ、思わず奥歯を噛み締めた。
「……しないさ。出来ればナナとは戦いたくない。」
本心だ。嘘偽りもない。
「僕からすれば化け物とは思わないけどな。
……頼むから変なことはしないでくれよ。そうなったら、僕は戦わなきゃいけない。」
被害者である彼女を苦しめたくはない。
初めてだ。AFを用いた戦いを望んでいたのに、此処まで戦いたくはない相手は。
少年は真面目な男だ。言った言葉に一切の嘘はない。
だから、手は出さない。彼女の姿が消えるまで、じっとその姿を見守るように真っ直ぐ見ていた。
ご案内:「スラム」からナナさんが去りました。
ご案内:「スラム」から橘壱さんが去りました。
ご案内:「スラム」にアッシュさんが現れました。
■アッシュ >
狂騒は突然に。
スラムの片隅で突如爆音と共に始まったGIG。
その中心にいる男は時も場所も弁えず、ただ感情と衝動を音に乗せ、叫ぶ───
「"Can you say what you can't do?"」
「In the darkness of probability A destructive voice approaches──」
迷惑そうに耳をふさぐ者。
突如始まった喧騒に身を乗り出す者。
音への反応は、人それぞれだ。
■アッシュ >
不満だろう?
窮屈だろう?
解き放て、音と声に乗せて。
それだけで、案外気分ってのは変わるものだ。
「I want to show you the fight」
「That's what real pain is like」
「what it takes to bring you down」
「I resist you like a spark」
現実という名の敵。
その敵(お前)へと抗う、反骨心を剥き出したLYRIC。
その攻撃的な音と詩は、鬱屈を溜め込んだスラムの住人へと手向けたもの。
■アッシュ > 「───WAR!」
「ready to blow you away!!」
ギターが掻き鳴らされ。
ドラムが激しく躍動する。
暗雲を裂く様なシャウトが轟渡り───。
「───Thanks scumbag」
終わりは、聴衆への感謝の言葉と共に
■アッシュ >
「あ゛ー……これこれ。これに限る…」
ライヴを撤収し、メンバーのそれぞれが帰路につく。
男は一人、路地の薄汚い壁に背を預け、口元に何かを咥える。
煙草?大麻?
NO、ハニーポップ。
シャウトと酒で灼き潰した喉にはこれが効く。
今の歌唱法を取り入れてからは、いつ喉とオサラバしてもおかしくない。
それはそれで、刹那的に活きる男にとっては構わないのかもしれないが。
「ククッ…い~い街だ…。人も街も眺めてるだけで無限にLyricが湧いてくる…」
曇天を見上げながら誰ともなしに、そう零す。
■アッシュ >
此処に済む住人、例えば男一人とったとしても。
その身振り、表情。身嗜み。あらゆる情報が、こんな場所で過ごさねばならない理由を物語る。
実に雄弁だ。
人の人生たかだか数日分と比較しても、一曲に籠められる歌詞など只の泡沫。
同じ様な歌詞を繰り返したって良い。
同じ様な人生をあちこちで違う人間が繰り替えているのが現実なのだから。何もオカシクはない。
しかし。
「(そう、しかしだ)」
コロリと口の中でハニーポップが踊る。
実に甘美、甘露、喉にも優しい。素晴らしいな。
言葉を形として紡ぐ以上、ただの理想で終わらせるべきなのか。
思いの丈を、理想を、語るだけならば夢想家で終わる。
結実を望むならば行動あるのみ、ただし行動には常に責任が伴う───。
失敗すれば全ては理想のまま、終わりだ。
では理想を叶えるために必要なものは何か。
力だ。
■アッシュ >
「クク…いい加減、お伺いを立ててみるかぁ…?
それとも、まだまだ"ゾーク《Zorch》も人が足りねえか"」
───ゾーク《Zorch》
"力"在る異能者を募る、落第街の地下組織。
所謂『危険な異能』の持ち主を集めている。
危険な力だというだけで今の時代のアイデンティティー足り得る異能を抑制され、
己の存在を狭く小さく押し込められる不条理に抗う。
……などと言えば聞こえが良い。
では危険な異能を持つ人間を集めて何をしようというのか?
此処は落第街。
そしてゾーク《Zorch》は違反組織だ。
やることは、決まってる。
危険な異能を大いに活かし、反旗を翻す。
己を押し込めた、危険というレッテルを貼った、体制そのものに。