2024/08/19 のログ
■金狼《フォッケウルフ》 >
「…まぁ、しょうがない。変な奴らが蔓延って、困ったもんだね…。
と、そうだ…のんびりしてるわけにもいかないか……」
さっさとこの場からは離脱…。
そして組織の仲間に情報を共有する必要もありそうだ。
「赫、ね。おっけー…。ちゃんと返しにいくからさ。
今日のことは一応他言無用で頼むよ。…あ、えーと……じゃあ『ハインケル』って覚えといて、名前」
無条件に信用する…ってわけにもいかないけど、
即興で命を張ってくれるような少年、べらべらと今夜のことを吹聴したりはしないだろうという信頼くらいは置いてもいい。
「それじゃ、人も集まってきそうだし…助かったよ。ありがとう赫。また!」
手渡されたジャケットを羽織った。ハインケルと名乗った少女は浅く一礼して、とん、と地を蹴る。
地を蹴り、壁を蹴り、そのまま廃屋の屋上へと───姿を消した。
後日、ジャケットを返しに現れた少女はゴートマスクを身に着けず、何処にでもいそうなカジュアルな服装に身を包む、あまりにもフツーな少女の姿であったことだろう。
■赫 > 「流石になーー。万が一復帰でもされたらお互い体を張った意味がなくなるし。」
軽口が返せる程度には何とか平静を取り戻した。偉いぞ俺!まだ動揺消えないけど!
「おぅ、ハインケルな?分かった、覚えとく。他言無用も了解だ。」
そこは迷いなく頷いた。他言無用と言われたからには黙っておく。そのくらいの口の固さはあるし…。
まぁ、オチがこれだからそもそも今夜の出来事は口に出来ん。
まぁ、何だ。お互い何とかこの場を切り抜けられて良かった。そこは素直に思うのだ。
「あいよ、またなーハインケル!帰り気を付けてな!」
うん、ジャケット一枚だから色々見えそうだしな…余計なお世話かもしれんが。
ともあれ、浅く一礼と挨拶をくれて離脱する少女に手を振って見送り。
「っは~~~~…本当に今日は色々起きすぎだろ…。」
まぁ、思わぬ災難と同時に出会いもあったから、厄日…ではないかもしれない。
ともあれ、少年もさっさと離脱しようとダッシュでこの場を去るとしよう。
――後日、ジャケットを返しに来た少女の姿にぽかん、としていたが直ぐに笑って応じる少年が居たとかなんとか。
ご案内:「スラム」から金狼《フォッケウルフ》さんが去りました。
ご案内:「スラム」から赫さんが去りました。
ご案内:「スラム」に『虚無』さんが現れました。
■『虚無』 > 情報の共有は受けた。
それを受けてスラムを歩くのは1人の青年。黒いマスクで顔を隠す。
「本当に次から次だな」
思わずため息が漏れる。一つが終わればまた次だ。
とはいえ、正直に思う。今回の件、果たして”俺達”が動く案件だろうか? ということ。
例えば仮面でもって表への反逆を行おうと画策する。それであれば介入するには十分だ。
例えばこれを口実に風紀委員が一斉に攻め入ってくる。これでも介入する理由だ。
だが、異能をバラまくだけ。これは果たして関与するべきか否か。
「正直、関与する案件とは思えない……が」
一応はスラムを歩いて調査するこの辺りにどれだけ影響が出ているか。それ次第という所もある。
■『虚無』 >
であればどうするか。根本を締め上げる必要はない。組織としてそれはあり得ないように思える。なにせ別に奴は異能をバラまいているだけ。強くなる薬物をバラまくなど今までいくらでもいた。
組織の末端から力でもってなり上がった奴を始末する。これも論外だ。組織の内輪もめにまで介入していてはキリがない。
「……となると制圧するべきは表に攻め込む馬鹿か」
一定数今後出ると思われる奴ら。それこそが”俺達”の攻撃対象。そう思える。
それらが軍団規模になって風紀と本格的に戦争になりそうになった時。その時が自分達の動くべき時ではないかと。
とはいえそれはあくまで現状の主観。今はまだ調査を続ける。
だがスラムは今もあまり大きな変化は感じない。噂として挙がっている程度だろう。
■『虚無』 >
しばらく歩き回っていたが、まだ大きな変化は訪れていない。よくも悪くもいつも通りだ。
仮面をつけた相手によって理不尽な暴力を振るわれる住民などはいるのかもしれないし、そのせいで犯罪が増えたりもしているのかもしれない。
だが時折起きる事によって犯罪率が変化するのは”よくある事”であって普通だ。
奏詩としてはなんとかしたいが虚無としてそれを助ける事は何も出来ない。
とりあえず、現状の評価としてはまだ動くべきではない。それが自分の思った結論だった。
「とはいえ、金狼はどうするか」
別に手を出すなと指示を出された訳でもない。彼女が動くべきだと判断したなら動く事を止める気もなければ咎める気も無い。
そしてもし事態が大きくなるようなら自分もまた介入する。ただそれだけ。つまりは
いつも通りの落第街だった。
ご案内:「スラム」から『虚無』さんが去りました。