2024/08/22 のログ
ご案内:「スラム」に伊都波凛霞さんが現れました。
■伊都波凛霞 >
スラムの一角。
下卑た嗤い声と怒号、そして無数の足音。
白と黒の仮面の集団が、一人の少女を追いかけまわしていた。
「っ、しつこい~…」
警邏中に絡まれて、無用な争いはと一旦退いたつもりがどんどん増えて、この始末
「──、こっち!」
走っている最中、曲がり角すぐの廃ビルと廃ビルの狭い隙間へと滑り込む。
お誂え向けにドラム缶も放置されていたので、その裏へと飛び込んで───。
……………
ドラム缶を背に、大勢が走り通り過ぎる音を聞く。
「………ふぅ~」
深く息を吐いて、乱れた呼吸を落ち着ける。
あれが噂の仮面の集団…。
報告にあったのは確認していたけど、ほんの数日前に警邏に来た時はあんな人達いなかったはずなのに。
ご案内:「スラム」にシアさんが現れました。
■シア > 「……?」
少女は首を傾げた。
またもやってきたこの街には、仮面をつけた者たちが無数にいたのだ。
先日まではそんなことはなかったと思うのだが。
その上、それは非常に騒がしい。見境がない。しつこい。
相手をするだけ無駄だと思い、廃ビルの上にあがる。
「……よくなさそう、頭は。」
しばらく、あちこちを探り駆け回る姿を観察して、どこかに立ち去るところまでを見送る。
これで落ち着いて歩ける……と思った矢先。
また別の集団がやってくる。
聞いたことがある。一匹見かけたら三十匹はいると思え、というたぐいのやつだこれは。
どうするか、と思って見ていると集団の走る先には一人の少女の姿。
見覚えのあるその姿は、廃ビルの隙間に入っていく。
「……ん」
それなら、と。手近にあった崩れたビルの小さなコンクリート片を少し離れた方に放る。
地面に落ちたそれが音を立てると、集団はそちらに向かって疾走していった。
「……うん」
聞いた記憶がある。レミングスだったか。違うのだったか。
まあ、どちらでもいい。少女は、するりとビルを降り……
見知った少女が隠れた先に進んでいく。
■伊都波凛霞 >
とりあえずほとぼりが冷めるまで。
飛び込んだ時に制服は汚れたし、箚さくれた壁面に引っ掛けてニーソックスが破れたし、最悪である
「にしても。報告書の数と比較しても随分増えてない…?」
まるで感染病のよう。
みんなして仮面をつけて、反逆だの、ギフトだのと──。
「このあたりは本当に騒動にことかかな───」
ぽつりと零した独り言。
その最中に、人の近づく気配に勘づく。
今やりすごした連中…ではなさそうだけど場所が場所。
念の為、立ち上がって身構える。
■シア > 「……」
できるだけ静かに、騒がすこと無く隙間に入っていく。
荒れ果て、色々なモノが飛び出したり崩れたり、混沌としている。
少女は迷うことも、戸惑うこともなう奥へ進んでいく
「……ん」
先の薄暗闇の中で、動く影。
殺気のような類はなく、静かな動き。
おそらくは、見知った相手……だと思う。見間違いでなければ。
「……り……」
そういえば、こんなところで名指しで呼んでいいのかな、と思い口を開けかけ、噤む。
少し考えて、無防備とも言えるような様子で、そのまま奥まで進んだ
■伊都波凛霞 >
先制攻撃──までは考えないにしても、
とりあえず即座に反応できるよう気を張って。
その気配が近づくのを待つ、と……。
薄暗い中に浮かんだ人物は見知った顔で、思わず眼を丸くする。
「──、なんだ、キミかぁ…」
ほ、と胸をなでおろし、警戒を解く。
さすがに大きな声は出せない、こっちへ…と手招きして、とりあえず物陰に隠れられるように…。
「どうしたの?こんなところで…」
ひそひそ。
■シア > 「間違ってなかった」
見間違いではなかったようだ。視力も記憶力も問題なさそうである。
ひとまずは、安心。さて。
手招きされたので、軽い足取りでそちらに向かう。
ドラム缶の影か
「ん。見学」
どうしたの、という問いに対する解答。
この島を、この場所をよく知るものであれば、明らかに場違いな発言。
それを、少女は至極真面目ぶって答えたのだ。
「そっちは? さっき、追われてたけど仮面に。」
首を傾げて聞いた。
そういえば、風紀委員だった。なにか事件とかなのだろうか。
それとも住まいがこの辺……?
■伊都波凛霞 >
「け、見学…?
危ないでしょ、こんな場所…」
ひそひそ。
ドラム缶の影に隠れる二人。
それなりに密着することになるのでひそひそ声でも聞こえるハズ!
にしても、見学とは。
好奇心が強そうな子だとは思っていたけど…。
「私は見回りのお仕事…。
…だったんだけど、仮面の連中に追い回されちゃって」
はぁ、と溜息。
一体彼らはなんなのか…。
「なんか見回りだけじゃなくそのへんの調査もしなきゃいけなくなりそう…」
言いつつ、ドラム缶に背をもたれる。
制服が汚れそうだけど、もう今更である。
■シア > 「そう?」
危ないでしょ、と言われて首を傾げる。
確かにあの仮面をつけたのはめんどくさそうだけれど、危ないとまでは思わない。
この場所なら、そういうものなのだろうと思っていた。
「見回り……そうなんだ。
あれ? 調べてたとかじゃないんだ、あの仮面を」
ちょっと前までいなかった気がする仮面の集団。
てっきり、それを調べに来たのかと思ったらそうでもないようだ。
「……なんだろうね、あれは?」
すでに、おそらくはどこか遠くに行ったであろう仮面たちの行き先を遠く眺めて、首を傾げる。
「変なのだった、なんか」
変、としかいえない。なんとなく、尋常な人間ではない気がする。
けれど、それ止まりだ。
「はやりなのかな、あれ?」
■伊都波凛霞 >
「そうだよ。うっかり迷い込んだ生徒なんかが危険な目にあったり…。
特に女の子なんかは…えっと……色々されたりとか、大変なんだから」
首を傾げている少女にちゃんと忠告。
もしかしたら腕に覚えもあるのかもしれないけど…、
常識で計れない怪物もいるかもしれないような場所なのだ。危険には違いない。
「そう、なんだけど…調べることになりそう。
噂だけはいっぱい流れてるけど、確証的な情報はないし…」
そろそろ行ったかな?
なんてドラム缶を乗り越えて、廃ビルの隙間から表を覗いてみる。
人知れず誘導してくれたシアのおかげで、一旦このエリアからは遠のいてくれたらしい。
「……ふぅ。とりあえずどこか行ったかな…。
………やだなぁ、あんなの流行してるとしたら…」
■シア > 「色々?」
なんだかはっきりしなくて首を傾げる。
よくわからないけれど、大変らしい。大変なのかな。
「なんだろうね?
宗教? 儀式? 修行?」
調べることになりそう、という言葉にまた首を傾げる。
少女にとっては、ただの仮面のなにか変な集団、でしかない。
「よくなさそうだけれど、頭は。
変なの」
ドラム缶の影から抜け出て、遠くを見る。
少なくとも、この近辺からは消えたようだ。
「始めた人がいる、流行なら。
それはそれとして。三十人はいそうだけど、一人見たら。
ぞろぞろと」
流行や、教え、儀式、なら始めた人が居ておかしくない。
さもなければ、仮面を作った人とか?
「なにしてるんだろうね?」
誰かを思い回す姿しか覚えていないので、目的までは見えてこなかった。
なにか意味があって、あれは存在するのだろうか
■伊都波凛霞 >
「い、色々……暴行、とかね」
ちょっと口にはしづらい。
「どうなんだろうね…。
宗教じみてはいるし、噂が本当なら儀式みたいなこともあるのかもしれないし。
修行…とは思えないけど……」
頭が悪そう…というか、
短絡的な行動に出るあたりは、単純ではあるのかもしれないけど…。
仮面の連中のみんながみんな、そうとも限らない…。
「…最近急に、だしね。
誰かが意図的にはじめたことだとは思うけど…」
スラムの通りへと出て、ぱんぱんとスカートについた汚れをはたき落とし、彼らが向かっただろう方向を見る。
「うーん…私を追い回したのは…風紀委員に恨みでもあったとか?」
くい、とズレていた腕の腕章を直す。
■シア > 「そう」
微妙に首を傾げつつも、一応の納得はする。
暴行は確かに大変な目なのかも知れない。
「同じような仮面してる、みんな。楽しいのかな?
それとも関係あるのかな、あれが。」
なんだろう、とまた首をひねる。
もちろん、それでなにか答えを得られるわけではない。
「ん……」
通りへと出れば、ゆっくり辺りを見回す。少なくとも、さきほどの集団様はいなさそうだ。
そこだけは確実である。おそらく。
「ファンとか、凛霞の?」
そういえば、訓練施設ではやたらと視線を集めていた気がする。
じつは、ああいう理由だったり……はしないか。
■伊都波凛霞 >
「…そうだね、何かしらの制約とか…共通意識…。
掟、条件、戒め、崇拝、信奉……行動は無秩序に見えるけど、何かはあるんだろうね」
そのあたりも、ちゃんと調査しないことにはわからなさそうだ。
「……ないない。…多分」
いや、自分のファンだったとして、
それが白黒の仮面をつけて追いかけてくるとか、かなり怖い。
「とりあえず、シアちゃんも気をつけてね。
このあたりにはなるべく来ないほうが無難、だとは思うけど…」
■シア > 「調査する、あれ?」
推論は立ててみたものの、そして大半は眼の前の少女が考えたものの。
当然答えなど、すぐにはでない。
であれば、調べてみたほうが良さそうだな、という結論。
なにをどうすればいいのかは、思い至らない。
「敵だと思ってる、風紀委員を?
それとも……見せたいだけ……?」
首を傾げる。
結局答えなどは出ないのだが。
「ん……気をつける。」
こないとは言わない。
知り合いの中にはこの辺の人もいる。こないとは言い切れない
「なにをしたいんだろう、最初の人は。
……」
派手な行動になっていることにも意味があるのだろうか
■伊都波凛霞 >
「とりあえず、委員会にお伺いを立ててみてから、かな。
勝手に単独で調査に動く…っていうわけにもいかないから」
あくまでも、組織の中にいる人間。
そこは履き違えないし、慌てて行動をすることもしない。
状況を見ると、早めに判断をしたほうが良い感じはするけれど…。
とりあえずは、上に進言だ。
「敵だと思ってる人は、元々この辺りには多いからね…。
見せたいだけ…? ……うん、そういうのも、あるのかも…」
ギフト…天恵。
彼らが口にするギルトとは、異能などといった力…だと思われる。
そして理不尽への反逆を口にする。
得た力を、見せつけたいのか…それとも。
気をつける、と返事をしてもらえば、よし、と笑顔で頷く。
本来なら一般生徒はまず近づくべきではない場所。
とはいえ此処に訪れる人の事情もそれぞれ…危険を知ってもらった上での自己判断に委ねよう。
「…何がしたい……かぁ……」
「今のところ、悪戯に混乱を招いてるだけな感じがするけど……」