2024/09/03 のログ
ご案内:「スラム」にキングさんが現れました。
■キング > 異世界生活…もう何日目でもいいか
荒野に飛ばされその後親切な人間に助けられ
水騒動でちょっとだけちやほやされてから数日
今日も今日とてスラムの端っこでダラダラしていた
「暇なのだ…すげー暇なのだ……」
あれ以来蛇口はよく分からなに電子ロックとかにされてどうにもできず
お腹が空いたらなんだかんだと色々周りのおじじおばばが恵んでくれたりする
野生の中で生きていた強くたくましいスライムから
なんか気が付いたらご飯が貰える環境に甘えた堕落スライムになっていた
■キング > 堕落の仕方ってな、200種類あんねん
何せもともとが食っちゃ寝しながらぽよんぽよんしてる種族
異世界テンションであくせくわちゃわちゃしてる方が珍しかったのだ
「ふあぁぁ……にしても今日はおじじの方が来ないのだ、おばばはさっき来たのに。」
今日のおやつはまだかぁ!と思っているわけではないものの
殆ど毎日顔を合わしてる相手が来ないとなると少しもんにょりする
寝転がったまま動きたいがそこは頑張れるキング、よっこらしょと立ち上がりおじじの住居へ歩き出す
■キング > ぼろっちぃ家
元が奇麗だったのかと言われると初めて見た時からぼろっちぃ
玄関を開けておじじーと声をかけても返答無し
ただ奥でガタガタと音はしている
「おじじ、居るならとっとと返事するのだ。今日の我のおやつは何なのだ?」
とことこと音のしたほうへ
にしても部屋が沢山あって良いなぁなんて思いながら奥の部屋へ
扉を開ければ後ろ手に縛られ猿ぐつわもされた老人の姿
「おじじ何遊んでるのだ?」
近付く、そしてその頭上からナイフが振り下ろされる
■青年 > 「くそっ、めんどくせぇタイミングで来やがって…はぁっ!?」
強盗に押し入った青年の仕事は簡単なはずだった
老人を脅し金目の物を根こそぎ頂いて逃げる
ただそれだけの筈だったのに邪魔者が現れてしまった
幼い声に咄嗟に待ち伏せて襲い掛かったのだ
殺し迄やる予定はなかったのに、そう後悔する暇もなく…目の前の光景に声をあげる
■キング > 「ん?何か……何してるのだお前!?」
頭部への衝撃、見上げてみたら知らない男
何か叩かれた?と触ってみたら深々と頭に突き刺さったナイフらしきもの
知り合いの家に来ただけなのにいきなり知らない相手に不意打ちで頭にナイフを突き刺された
いつから落第街とはこんなにも危険な場所になったのか…割と最初からでもある
「しかも頭にこんな小っちゃいナイフなんて普通刺さらないのだ、骨の硬さを舐めきってる証拠なのだ!」
ズポン、とナイフを抜いてはい、と返す
そしておじじの拘束を解き始めた
青年はと言えばナイフを返され我に返れば大急ぎで逃げだす
頭にナイフが突き刺さりそれを気にする様子も無い相手、間違いなく強力な異能持ちだと勘違いして
■キング > 助けられたおじじの方はそれはそれで大慌て
普通は死んでもおかしくない怪我をしている筈なのに血も流れないし痛がる様子も無い
おじじの瞳に少し恐怖が見える
「安心するのだおじじ…さっきのは我の異能なのだ!」
ここでこの世界での生活の知恵が輝く
少しスライムとしての能力を使って怪しまれてもここでは異能だと言えば大抵みんな納得する
本当は異能なんて持ってないし知らないが、それを理由にすれば大抵何とかなる
おじじもおじじで異能だったのかと安心する始末
■キング > その後、お礼と番犬代わりにおやつもちょっと豪華な食事もご馳走になった
そして強盗に入った青年は青い髪のヤバイ子供の異能持ちが居ると仲間内に話したりしたが…
割と危険な異能持ちなんてそこら中に居るのと更にやばそうな連中が最近暴れているという事もあり噂にすらならなかったらしい
ご案内:「スラム」からキングさんが去りました。