2025/11/07 のログ
ご案内:「黄泉の穴」に幣 美奈穂さんが現れました。
■幣 美奈穂 >
こんな時期ですから、気合たくさんな美奈穂です。
そう、出雲に神様が遊びに、いえ、会議……やっぱり宴会で遊びに行っている時期。
危険な場所の結界が緩みやすい時期です。
そんな中でも、物理的よりも霊的な危険な場所。そこをきちんと閉めてーー締めて?いえ、絞めるかもしれません。
そんなお勤めをする美奈穂です。
「いってきまーす」
うさぎさんリュックを背負った美奈穂、送ってくださった方々に手を振ります。とても頑丈な装甲車、その上、霊的防護もしっかりしたそれら。
美奈穂が離れる際には、陣も周囲に敷いておきます。
ここから先は、結界が厳しい場所。そして、物理的脅威よりも霊的脅威が高い場所です。
その境界まで送っていただいたのは、美奈穂は物理的にはとことんだめだめで、霊的なものにとことん強いからです。そう、この脅威な場所まで来る方が美奈穂には危険で、ここから先の方が安全なのです。
結界の手前で、二礼二拍一礼しまして。
そして結界に手を掛けると横にスライド。まるで襖を開ける気軽さ。
「お邪魔しますわ」
縁(境界)を踏まないようにして、結界の中に入り、そして閉めておきます。開けっ放しだと、なんか漏れちゃうかもしれませんから!
いつみても、理不尽に思えるような神力系の力です。
意識して使っている訳ではないのですし、本人は無頓着なのですが。
■幣 美奈穂 >
「むむむ……ちょっと緩んでおりますわね?」
要石を確認していきます。
大事なお役目です。
要石の周りを歩き回り、ほへ~っと眺めて。そしてペタペタ触る美奈穂。なんか神聖さとか緊張とかまるで見られませんが、きちんとお仕事です。
その眼には緩んでいる所が見えたり、欠けている部分が見えたりします。編み棒をリュックから取り出しますと、神様の髪の毛で緩んでいるところを編み編み。ぎゅっと絞っておきます。
今日は一通り見るつもりですから、暫く持つように応急処置。
「Bの4、ちょっと緩み、っと」
きちんと報告用にノートに記録しておきます。
実際、ここまで普通に来ようとすると、かなり厳しい。魑魅魍魎悪意邪気悪魔異形のモノなど、様々にある上に、中の空間も歪んでいるので地図が役に立たないからです。
結界のメンテナンスでも相当な装備と人員が必要になるでしょう。
そこらへんが、美奈穂の神聖系の力技で押し通しているのです。
「えと、次は……こっち?」
なんとなく書かれている地図。
役に立ちません。
というか、空間が歪んでいるし変化していくので役に立たないという以前に、美奈穂、地図を上手く読めない子です。
結局、勘で進んでいるだけです。
■幣 美奈穂 >
「ふ~……あともう少しですの」
流れてもいない額の汗をぬぐう仕草。
日頃からよく歩く美奈穂、足腰健康です。
予定していた確認、きちんと時間までに出来そうです。
というか、ここ、空間が歪んでいるので、その空間を勘で開くとショートカットが出来る場所があるのです。
まるで青い猫人形が持つ「ど〇〇もドア」みたいな感じです。
「―――っ!?」
次の場所に向かっている途中、無効から無数の手、無数の顏を持つ黒い塊のようなものがゆっくり動いていてきているのです。
なんかヤバい感じ、そう、外に出れば大勢に負な悪意と狂気を人に限らず生きているモノに植えるような、そんな「種」になるような存在。5mぐらいあるでしょうかーー少し透けており、どうも人の目には見えないような精神体のような存在。
お互い、出会ってしまってびくっ!
じりっ、じりっ、とにらみ合うような立ち位置。
でも、美奈穂が一歩、ぱんっ、と前に小さく踏み出せば押し込まれたようにその存在は後ろに下がります。
実は、相手から見れば。
巨大な光が目の前に現れたような感じです。
「――穴の中に帰ってくださいませ」
ゆらり動く美奈穂の両手。
最近覚えた、相手を威嚇する構え――レッサーパンダさんの構えですっ!しゃ~っ!
迫力はありません、微笑ましく見えてしまうポーズ。
でも、邪な塊には、レッサーパンダの幻影が見えたかもしれません。
■幣 美奈穂 >
しかし、美奈穂の渾身の威圧?にも拘わらず、なんとか現世に出たい、その邪なモノ。
左にそれようとすると、美奈穂のびしっとしたしゃ~!
右にそれようとすると、そちらでも美奈穂のびしっとしたしゃ~っ!
見えないだけで、神力がそちらに伸びてとうせんぼです。
「――帰らないのであれば、反さなければなりません」
少し悲し気な美奈穂。
ちょっとまっててくださいませ、とリュックを下ろすと、中から除霊する為の物を取り出します。
「――このお塩で!」
いや、他にもいろいろあるのでしょうが。
今回、選んだのはお塩……岩塩。
それも丸く小振りに整えた岩塩です。きちんと聖別していますし、頑丈になるようにおまじないもしてあります。
誰かが見ていたら、明らかに相手に背を向けてしゃがんでリュックを下ろしてと、かなり余裕がある様にしか見えませんが。
ともかく、この岩塩。
美奈穂が遠距離武器を手に入れたと言えます。そう、投げつけるつもりなのです。
じりっと、届きそうな距離まで近付かねば。
今は10mぐらい。
遠いのです。もっと近づかないと……と足を一歩出せば、その一歩分、相手が下がります。
もう一歩、と逆の足を前に出せば、やはり相手が一歩下がります。
「逃げちゃ駄目ですっ!」
単に美奈穂の神力に押されているだけ、理不尽。
むむむっ……10歩も前に出て、10歩分下がる相手。これでは当てられません。
「ちょっと待ってくださいませ」
リュックの所まで戻り、中をガサゴソ。
さっと取り出した榊。それを地面にえいっと指します。
広がる結界、そして結界に押し飛ばされる邪なモノ。
「あっ、まってっ!」
余計に離れたので、急いで追いかけます。それで美奈穂の神聖保護に更に飛ばされる邪なモノ。触れた部分がちりちりと浄化されています。
「あっ!」
なんで相手が近付けないのかやっと分かった美奈穂。
えいっ、と自分の保護を意識して小さめな範囲に。
ご案内:「黄泉の穴」から幣 美奈穂さんが去りました。