2025/03/02 のログ
■青霧在 > 「……あぁ」
暁が言う名。古めかしい響きの通り名を元に記憶を探る。
そしてすぐに思い出した。
顔も本名も知らないが、暁の口にした通り名とやらかしたという話は知っている。
そして、優れた刀匠であることも。
「…分かった。世話になった」
それ以上は知らない。更に聞こうにも、暁は素早く去っていく。
行動が早すぎる。いつもの事だが、決めるのも調べるのも動くのも全てが早い。
せっかち…というより意思決定が自律しており素早い。正直かなり羨ましく思える。
振られた手に振り返し、来た道を通って作業場を出る。
受付の委員に帰る旨を伝え、そのまま駅を目指して歩く。
「武器の扱いか…」
暁は気にするなと言っていたが、自分が武器をかなり無茶に扱っている事は理解していた。
一品物の高価な武器を破壊の起点かつ通り道として利用するなど、どう考えても壊れるか激しく損耗する。
それこそ、壊れない武器でもなければ許されない用途だ。
「…俺の力量不足だな……」
知識と経験、そして技量が必要だ。
それらが足りないから、力押しの手段に頼らざるを得ないのだ。
明日にでも自分の戦闘データを……
「……今から行くか……」
暁を見習って、自分も素早く行動するべきだろう。
思い立ったが吉日なんて言葉もあるぐらいだ。
このまま帰宅する予定だったが、委員会街方面行きの電車へと乗りこんだ。
ご案内:「風紀委員のある部署」から青霧在さんが去りました。