常世島北部には研究区として様々な研究所が密集している。
ここで行われる研究は多岐にわたり、名目としては異能・魔術・異世界などが現れたこの世界のために、それらを研究して世界との融和させることとしている。
その他の学問についても研究されており、この区域は他にも類を見ないアカデミックな場所となっている。
学園公立の研究所から私立の研究所まで様々であり、研究系の部活も研究施設などを利用することができる。研究者は教員・生徒など問わない。
とある公立の研究所では異能開発や人体実験めいたものも行われているとの噂もあり、謎の多い場所である。
※フリー設定ルームです。利用したい研究施設など思いつきましたら、部屋の設定を変えてご自由にどうぞ。このルーム説明文をそのまま貼り付けても構いません。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:10:05 更新
ご案内:「研究区」からノーフェイスさんが去りました。
■ノーフェイス >
『いまや神性の研究はそう――ホットなテーマですからね』
「資金も人材もサンプルも潤沢でありながら、喪われたものがある……か」
頷けない話ではない。
時代が進み、技術が進み、認識が広がり――喪われゆくもの。
大変容によって、地球人類は得たのか、失ったのか。
「ボクとしては……人類にとって好ましい変化ではあるとは思っていますケド」
それに解答を出すのは、受け止めた結果ではない。
人間の、在り方、進み方にあると考えている……否、信じている。
我知らず唇が三日月を描いた。
「神秘だとかいう連中が、なぜだか進んで俎板に乗ってきてくれたんだ。
それなら全部、解き明かしてやってこその研究でしょう?」
去りがてに、唇のまえに人差し指を立てた。
「ぜんぶ美味しく頂くべきだ。人類の未来のために。
神も、悪魔も、宗教も神秘も――なにもかも、あまねく人類のためだけにあるべきだ」
――違いますか?
■ノーフェイス >
『――そう、大変容に際した数多くの遺跡の浮上は、我々に多くの課題と宝を齎してくれたのですよ』
「大変容直前にさえ、ユダの福音書が見つかるような有り様だったという話ですからね。
手つかずの海底油田を掘り当てるよりもセンセーショナルだったに違いない」
熱を込めて弁を振るう彼の話に付き合っていると、それなりに時間も過ぎた。
どちらかといえばロマンチシズムに満ち溢れた青年で、
解明よりは未知にふれること、その過程の途を重視するタイプ。
それなりに話も合いそうだった。
『――ただ、すこし残念でもあるのです』
「というと?」
『解答があることが明白でしょう』
少しだけ淋しげに翳らせた彼に、首を傾いだ。
『大変容前には、神の実在は公に定かではなかったのです。
変容前……僕の曽祖父の代になりますかね。
いるのかいないのか、定かではないものだからこそ、
その痕跡を追い、解き明かすことが夢だったのです』
「……それが、大変容によって、先んじて実在を証明されてしまったから」
『そう。その時点で、神性の研究は夢ではなく、現実的なものになってしまったのです。
これは祖父の受け売りですけどね。人間の幼年期が終わり、夢から醒めてしまったのだ、と……』
「神秘といわれていた事象のすべてが我々にとっての現実にダウングレードされたと」
■ノーフェイス >
「ちょっといいですか」
それなりに若そうな研究者に声をかけた。
顔を見た瞬間ぎょっとされたが慣れている。
先日のラテアートの新人店員にも同じような反応をされた。谷だ。
「第二方舟はどちらに?
今度の見学会に参加しようと思ってるんですケド」
にこやかに問いかける。流石に管轄外の研究所の所在を聞くのは失策だったかも。
『ああ、それなら――』
而して感触は悪くなかった。
所属員ではないのだろう、首からかかった名札には知らない研究所の名前がある。
『あなたも神性研究に興味が?』
そういうことらしい。
彼が研究しているのは遺物、史跡のほうであり、現象や神性そのものの解明とはすこしはずれているが、
テーマとなる存在が同一だから、ある程度の認識はあるのだと。
「――ええ。この時代においては、結構ホットなテーマでしょう?」
■ノーフェイス >
とはいえ研究所そのものに踏み込むのは別問題。
相当なセキュリティが敷かれていることは言うまでもなかろうし、
白亜の巨塔から地面にめり込んだボールよろしくの半球、
バロック調の城からコンクリートのサボテン――バリエーション豊かな建造物のどれもが、
多くの機密と智を抱えた秘密の宮殿である。
(……ハズなんだけど、申請すりゃ入れるって話なんだよな)
第二方舟。
あの女に示された名は、驚くことにインターネットで検索をかければすぐにヒットした。
正式に公開されている研究機関であり、目的は神性の研究――この時代ではそこまで珍しくもない。
さすがにあの自称モルモットの女が案内のなかでピースサインとともに映っていることはなかったが。
(いや……でも予想以上に広いし迷うな。場所だけは確認しときたかったケド)
広場にたどり着く。語り合うものたちの会話内容が非常に興味深くっていけない。
この雰囲気は、ひどく懐かしくもある。
故郷が学術都市の近郊だったこともあるのだろう。教育者を目指すひとが近くにいたのもある。
オープンキャンパスに時折連れられていったこともあって、その時の空気を思い出すのかも。
■ノーフェイス >
行き交う者たちの様相も、歩くたびに切る空気も、
学生街のカジュアルな空気とはまるで別世界だ。
そも研究機関の色も濃い島である。
此処こそが本体――というには島外に存在する財団本部の気配が強すぎるものの、
重要性のランクでいえば相当高い区分になることは言うまでもない。
(――けど、入れたな。入れちゃったというべきか?)
手持ちの学生証の有用性は推して知るべしではある。
あるが、こんな場所に自分が踏み込むことを赦していいのか、といえば――
(些末な問題ってコトだろうな。間違っちゃいない)
何かやらかそうというハラでもなし。
なんだったら、彼の生活委員から色々情報は行っているだろうし。
無数にある監視カメラに紅の髪がなびこうと、それが何程かということ。
ご案内:「研究区」にノーフェイスさんが現れました。
ご案内:「研究区 調査ミッション」からDr.イーリスさんが去りました。
ご案内:「研究区 調査ミッション」からナナさんが去りました。
■Dr.イーリス > 「……今はですね、帰ってゆっくり休息です」
無理に、急いで心まで納得させる必要はないだろう……。
ゆっくりと甘いものを食べて、美味しい晩御飯を食べて……。
今日も一緒に楽しくお喋りして、遊んで、そうしてナナさんの心が少しずつ整理できるのなら、それでいいと思う。
「ふふ。私、これでもかつていた不良集団の方々には『姐さん』なんて呼ばれているんですからね」
ナナさんを抱きしめる腕を解き、ワッフルを食べるナナさんをにこっと眺めた後、イーリスも先程の食べかけのシュークリームを口にした。
甘くてとてもおいしい。
ナナさんには申し訳ないけど、懲らしめるという点は凄く協力させていただきたいけど、殺害という行為には否定的ではあった。
《月輪の王》は死者なので、成仏するべきだという考えがあったけど、宝生は生きている。
しかし、である。ナナさんは宝生さんのせいで苦しい日々を暮らし、やっとの思いで逃げてきたのだ。
イーリスの主義が不殺とは言え、ナナさんの殺意を安易に止められようか。
ナナさんが宝生を殺害した時、ナナさんが罪に問われないよう裏工作する準備を整えていた方がいいだろうか。
「では、帰りましょうか」
イーリスはシュークリームを食べ終え、サイドドアを開ける。ちょうどミケちゃんが帰ってきて、トラックに乗り込んだ。
イーリスは運転席に乗り込み、拠点用トラックが発進して、『数ある事務所』へと帰っていく。
帰ったらエルピスさんが夏バテで寝ており、イーリスは頑張って看病するのだった。
■ナナ > 「…そうだね、その通りだよ。」
分かってはいる
頭では理解していても心までは納得してくれない
普段は強くかっこよく、なんて思っているのに
抱きしめられて、体はこっちが大きいのに
これでは普段の扱いと逆みたい
「イーリスは、やっぱり偶にやる時はやるよね。お姉ちゃんぶってさ。」
笑みを浮かべ、とりあえずワッフルを食べる
ちょっとした甘さが優しい味
勢い任せに食べて呑み込んだ
「いいさ、辛くてもその百倍はあいつを苦しめて地獄に落としてやるから。
懲らしめるんじゃなくてぶち殺すよ、ちゃんとね。
さ、家に帰ろイーリス。あいつの木が変わったりしたらめんどくささいし!」
1人なら辛くても大事な人が居るから頑張れる
諦めない、必ず復讐を果たす
だから、もうちょっとだけ待っててね
■Dr.イーリス > 「……混乱もしますよね。混乱しちゃっても……大丈夫です。宝生さんの事……。004番さんの事……。あの白いお部屋はなんだったのか……。どうして人がいなかったのか……。聞きたい事、考えなければいけない事いっぱいありますが、ゆっくりで構いません。頭や心を整理する時間もとても大切ですからね」
核心に触れる情報までは辿り着けなかったけど、得た情報は有用だ。
宝生さんには、潜入したという事しかバレていない。成果ある調査だった。
「そうですね。お家に帰って、今はゆっくりしましょう。ナナさん、甘いものはいかがですか? 甘いものを食べるとちょっと幸せです」
そう言って、イーリスはケーキスタンドのワッフルやチョコレート、シュークリームを勧める。
ナナさんのお礼に、イーリスは柔らかく笑ってみせた。
イーリスはパイプ椅子から立ち上がり、そっとナナさんを抱きしめて、髪をゆっくりと撫でて。
「もう、あなたに辛い思いはさせませんから、大丈夫です。大丈夫……。宝生さんを懲らしめたいと願うなら、私もあなたに手を貸したいと思っております……。家族、ですからね」
■ナナ > 「大丈夫…大丈夫、ちょっと色々混乱したしやっぱりあいつは殺したいけど大丈夫だから。
とりあえず、色々分かった事も多いから良かったよ。」
心は乱されっぱなしだったけれどこちらが得た情報も多い
それに加えて自分がまだ優位に立てている事も再確認できた
「元々私の抱えてた問題にイーリスが協力してくれてるんだから、そんな事言わないでよ。
…とりあえず、家に帰ろ。エルピスにもいろいろ伝えておかないとだし。」
こちらに向けて微笑んでくれるイーリス
彼女が暗い路地裏で拾ってくれたから今もまだ人並みで居られる
1人だったら、自棄になって何をしでかしていたかもわからない
「……ありがとうね、イーリス。」
だから、少しだけでも思っている事を伝えたくなった
■Dr.イーリス > 探知を受けている痕跡もなく、ナナさんの言葉を聞いて、ナナさんに手を握っていただいて、キーボードを叩く手を止めた。
ナナさんの方へと向く。
「推測でしたか……。し、心臓に悪いです……」
安堵するように息を吐いた。
「ナナさん……今日は、辛い思い……しましたよね……。ごめんなさい……」
イーリスの手を握ってくれたナナさんの手を、イーリスは包み込むように両手で握った。
「ナナさんの思い出したくもない事……あの研究所にいっぱい、ありますよね……。それにも関わらず、今日は調査に付き合ってくださり感謝です。もう、ナナさんはあんな研究所に帰る必要はありませんからね。エルピスさんも私も、あなたの事が大好きですから、どのような追っ手がナナさんに迫っても、絶対連れて行かせません」
イーリスは瞳を細めて、微笑んだ。
004番さん、その他の追っ手が迫っても、ナナさんを連れて行かせなんてしない。
ナナさんは大切な家族だ。
その家族を奪おうとするなら、いずれその落とし前をつけてもらおうか。
■ナナ > 探知を受けた痕跡はない
逆に言えば建物に入ってから蚊程のサイズのメカを検知したことになる
そしてあの言動、余裕を見せているのかどうなのか
「……多分、ただの推測。
ここがバレてるなら多分…落第街で私を襲った子が仕掛けてきてる。」
大丈夫、と手を握る
ああやって推測で何でも知った風な口を利く
嫌な話し方をするのは変わらない
ため息交じりにモニターを見る
既にミケちゃんと合体して建物から離れている所
「問題ないよイーリス、収穫としては大満足だよ……」
疲れた、頭が痛い
もう治したのに落第街で殴られた所が痛む気がする