常世島北部には研究区として様々な研究所が密集している。
ここで行われる研究は多岐にわたり、名目としては異能・魔術・異世界などが現れたこの世界のために、それらを研究して世界との融和させることとしている。
その他の学問についても研究されており、この区域は他にも類を見ないアカデミックな場所となっている。
学園公立の研究所から私立の研究所まで様々であり、研究系の部活も研究施設などを利用することができる。研究者は教員・生徒など問わない。
とある公立の研究所では異能開発や人体実験めいたものも行われているとの噂もあり、謎の多い場所である。
※フリー設定ルームです。利用したい研究施設など思いつきましたら、部屋の設定を変えてご自由にどうぞ。このルーム説明文をそのまま貼り付けても構いません。
参加者(0):ROM(1)
Time:20:42:30 更新
ご案内:「第六異能研究所」から落花彩晴さんが去りました。
■落花彩晴 > 「…っし!…美味しいモノでも食べに行きましょうか!」
パァンッ!と、徐に両手で自分の頬を叩いて気分を無理矢理持ち直す。
空元気に近いかもしれないが、このまま沈んでても何にもならないのだし。
勢いよく立ち上がれば…ハッ!?とする。幸い周囲にあまり人気が無かったから助かった。
乙女としてはちょっとはしたなかったかもしれない…と、反省しつつ研究所をそそくさと後にしよう。
■落花彩晴 > (今は私自身の精神力と気合と、あと諸々で一応は安定化させてますけど…)
それも束の間の平穏に過ぎない。激昂したり極限状態に追い込まれたら勝手に『呪い』が漏れ出すのも経験済み。
解呪が出来ない以上、抑制が一番効果的だがその為の必要なものが全然足りないのだ。
「……祭祀局だったらその手の道具はありそう…ですけど…。」
【永久除籍】を喰らっている自分は、祭祀局には出入り禁止であるから、そっちはまぁ無理。
今、呪いを抑え込めている精神もかつて同僚から奪った分強化されているから一応抑えていられるのだ。
「…人から奪ったモノで自分を保っているというのは…本当、嫌になりますね…。」
あー駄目だ、これは悪循環に陥りそう。軽く頭を振って気を取り直す。
前だけをずっと見ていけるほど強い生き方は出来ないが、下ばかり見たらあらぬ方向に進んでしまう。
■落花彩晴 > (…まぁ、だからといって。辛いものは辛いし…しんどいものはしんどいんだよ…当たり前じゃないか。)
それを苦にしない、顔にも態度にも心にも浮かべない強さを自分は持っていないから。
周囲にあまり人気が無いからか、心中ではあるがつい素の口調で漏らしてしまう。
心の中でくらい、そうやって吐き出すくらいならいいだろう…というのも甘えだろうか?
「……なんて逃避行動はこれくらいにしときましょうかね…。」
現実に目を向けよう。取り敢えず、目下の課題は片眼鏡の新調だ。前々から検討はしていたけど。
「…呪詛抑制効果に特化した摩導具…のカテゴリーになりそうだけど、意外とそういうの貴重なんですよね…。」
そもそも、特化型となると性能が尖っている分、効果は非常に高いと聞くし。
少女の場合、抱えている呪いが最低でも百は超えているので、相応に性能が高くないと常時抑えきれない。
■落花彩晴 > 奪ってしまったモノの重みがまるで全身に圧し掛かってくるみたいだ。
この『重さ』をこれから先もずっと背負っていかなければならない。
下ろす気にはならない――それこそ無責任にも程があるから。何時か、返せる時が来るまで。
…返還したとしても、失われた人一人の命は二度と戻ってはこないけれど。
「……弱音なんて吐いてられないですけどね…。」
片手を拳に変えて、コツン、と額にぶつけるような仕草をしながら。
自分より苦労している人、もっと過酷なものを背負っている人達は自分が知らないだけで沢山居る筈。
それを考えたら、このくらいで弱音なんて漏らせないし『呪い』と向き合ってなんていけない。
■落花彩晴 > 「…前者はお金と伝手が足りないですし、後者は…それこそ何年先になるやら、ですね…。」
現実的に考えるなら、今は片眼鏡を新調して呪詛抑制効果を引き上げる事を優先するべきか。
…とはいえ、相応のお金と定期的なメンテナンスは必要になるのだけれど。
(…二度と私の『呪い』で余計な被害を出したくない…けど。道は遠いなぁ…。)
小さく吐息を零しながら、研究者に礼を述べてから席を立つ。
きちんと部屋を出る際にも一礼をしてから研究室の外へ。後は帰るだけだが…。
「…ちょっと一息ついてから帰りましょうかね…。」
ロビーのソファーに歩み寄れば、少し疲れたように腰を下ろす。
何度も同じ結果を聞いているから、正直もう分かりきっていた事ではあるけど。
■女性研究者 > 「――それと、貴女のその左目の副作用…視力の低下、霊障の増加、突発的な記憶障害…に、ついても緩和は多少出来ても完全に抑え込む事は不可能ね。
―—祭祀局の【不朽祭器】、あるいは【荒守】辺りならどうにか出来る…かもしれないけれど。」
ただ、どちらにしろ博打に過ぎると研究者は口にする。不確定要素があまりにも多過ぎる、と。
「…予防策として、貴女のその片眼鏡の呪詛抑制効果を今より引き上げるか…貴女自身が『呪い』の群れを完全に制御化に置くか。」
このどちらかが、副作用を最小限に抑える方法に他ならない、と彼女は続けた。
■落花彩晴 > 「――そう、ですか……。」
目を伏せる。ならば、ずっとこの罪悪感は抱え続けていかなければいけない。
奪ってしまったものを返す事が出来ないのならば…それを乱用せず、彼ら彼女らの誇りを少しでも守りたい。
…なんていうのは、不可抗力とはいえ奪った当人である自分が考えていい事でもないだろうか?
(…少なくとも、視力と腕力、あと精神はもうどうしようもないし…。)
そして、奪った命は戻らない。ならば、残った異能だけは使わないように努めなければ。
少女が本来持つ未申請の異能と、かつての同僚から奪ってしまった異能。
どちらも、今まで一度もこの島に来てから、あの時に奪ってしまったと自覚してから使った事は無い。
■女性研究者 > 「――残念ながら、現時点ではどうしようもないわね…。
不可逆の略奪…貴女が『呪い』の暴走の余波で奪ったものは…残念ながら持ち主達には返せない。」
デスクの上のマグカップを手に取りながら研究者は淡々とそう結論を語る。
この少女が奪ってしまったもの――視力、腕力、精神、異能、そして――命。
特に最後のソレは、既に該当者が荼毘に付されているのでもうどうしようもない。
■落花彩晴 > 「――【三級監視対象】…監視対象の”ボーダーライン”とも言われている等級に引き上げられます…ね。」
僅かに苦笑を浮かべて。そうならない為にも、『呪い』に関してはかなり気を遣っているつもりだ。
そして、『呪い』に関しては気になる事がもう一つ。
「……先生。私が…かつての同僚達から奪ってしまったものは…矢張り返還は不可能、なんでしょうか?」
神妙な表情に切り替えて、背筋を正しながら真っすぐ研究者を見据えて質問を。
自身の『呪い』の暴走を引き起こしてしまった時の被害者…彼ら彼女らの事は今もずっと…引き摺ったままだ。
■女性研究者 > 「…そうね。今の所、貴女のその『左目』から発せられる『呪い』特有の波長は安定傾向にあるわ。
ただ、貴女の呪いは…何しろ数も種類も膨大だから、私達も貴女自身ですら把握しきれていないのが現状。
…今更、念を押す事でもないでしょうけど…自分を律する事は怠らないように。」
研究者らしい、淡々とした冷徹な口調に思えるが…その表情は穏やかだ。
何度もこの少女の検査を担当しているのもあり、彼女の置かれた状況や状態は相応に把握している。
「…けれど…【四級監視対象】…次に『呪い』で被害を齎せば――…」
■落花彩晴 > 本日は月に一度ある検診日。何時も通りの検査を先ほど終えて、今は恒例の研究者の所見を聞く時間。
研究室の簡素な椅子に腰かけながら、顔馴染みとなった女性研究者の言葉に耳を傾ける。
「異常は無し……と。良かったです…。」
ほっと一息。少女の場合、異能というより自身が抱える『呪い』が非常に厄介だ。
その『呪い』のせいで、かつて祭祀局で問題を起こしたのは今も記憶に新しい。
―—と、いうより忘れたくても忘れられない…忘れる事は何より自分が一番許せない。
ご案内:「第六異能研究所」に落花彩晴さんが現れました。
ご案内:「魔術学会 名無しの研究室」から緋月さんが去りました。
■緋月 >
「うーむ…そう言われると途端に悩みますね…。
服は、その…慣れてるものを着るのが当たり前、みたいな所がありましたから。
――いや、「戦装束」と考えればいい、か。
うん、少し思いつくものは、いくらか見えて来ました。」
モノは言いよう。
そう言葉を置き換えれば、自然とイメージはいくつか湧いて来る。
今は眠ったままの「先生」のような服……いや、やめよう。
別に当て擦りや嫌味をやりたい訳ではないし、文句の類は直接会って言うのが一番。
そんな事を考えつつ、話し合いをして――またいくつかの約束が交わされるのだろう。
全ては、「不可能」の真実を問い質す……あるいは「可能にする」為に。