2024/08/23 のログ
Dr.イーリス > 探知を受けている痕跡もなく、ナナさんの言葉を聞いて、ナナさんに手を握っていただいて、キーボードを叩く手を止めた。
ナナさんの方へと向く。

「推測でしたか……。し、心臓に悪いです……」

安堵するように息を吐いた。

「ナナさん……今日は、辛い思い……しましたよね……。ごめんなさい……」

イーリスの手を握ってくれたナナさんの手を、イーリスは包み込むように両手で握った。

「ナナさんの思い出したくもない事……あの研究所にいっぱい、ありますよね……。それにも関わらず、今日は調査に付き合ってくださり感謝です。もう、ナナさんはあんな研究所に帰る必要はありませんからね。エルピスさんも私も、あなたの事が大好きですから、どのような追っ手がナナさんに迫っても、絶対連れて行かせません」

イーリスは瞳を細めて、微笑んだ。
004番さん、その他の追っ手が迫っても、ナナさんを連れて行かせなんてしない。
ナナさんは大切な家族だ。
その家族を奪おうとするなら、いずれその落とし前をつけてもらおうか。

ナナ > 「大丈夫…大丈夫、ちょっと色々混乱したしやっぱりあいつは殺したいけど大丈夫だから。
とりあえず、色々分かった事も多いから良かったよ。」

心は乱されっぱなしだったけれどこちらが得た情報も多い
それに加えて自分がまだ優位に立てている事も再確認できた

「元々私の抱えてた問題にイーリスが協力してくれてるんだから、そんな事言わないでよ。

…とりあえず、家に帰ろ。エルピスにもいろいろ伝えておかないとだし。」

こちらに向けて微笑んでくれるイーリス
彼女が暗い路地裏で拾ってくれたから今もまだ人並みで居られる
1人だったら、自棄になって何をしでかしていたかもわからない

「……ありがとうね、イーリス。」

だから、少しだけでも思っている事を伝えたくなった

Dr.イーリス > 「……混乱もしますよね。混乱しちゃっても……大丈夫です。宝生さんの事……。004番さんの事……。あの白いお部屋はなんだったのか……。どうして人がいなかったのか……。聞きたい事、考えなければいけない事いっぱいありますが、ゆっくりで構いません。頭や心を整理する時間もとても大切ですからね」

核心に触れる情報までは辿り着けなかったけど、得た情報は有用だ。
宝生さんには、潜入したという事しかバレていない。成果ある調査だった。

「そうですね。お家に帰って、今はゆっくりしましょう。ナナさん、甘いものはいかがですか? 甘いものを食べるとちょっと幸せです」

そう言って、イーリスはケーキスタンドのワッフルやチョコレート、シュークリームを勧める。
ナナさんのお礼に、イーリスは柔らかく笑ってみせた。

イーリスはパイプ椅子から立ち上がり、そっとナナさんを抱きしめて、髪をゆっくりと撫でて。

「もう、あなたに辛い思いはさせませんから、大丈夫です。大丈夫……。宝生さんを懲らしめたいと願うなら、私もあなたに手を貸したいと思っております……。家族、ですからね」

ナナ > 「…そうだね、その通りだよ。」

分かってはいる
頭では理解していても心までは納得してくれない
普段は強くかっこよく、なんて思っているのに

抱きしめられて、体はこっちが大きいのに
これでは普段の扱いと逆みたい

「イーリスは、やっぱり偶にやる時はやるよね。お姉ちゃんぶってさ。」

笑みを浮かべ、とりあえずワッフルを食べる
ちょっとした甘さが優しい味
勢い任せに食べて呑み込んだ

「いいさ、辛くてもその百倍はあいつを苦しめて地獄に落としてやるから。
懲らしめるんじゃなくてぶち殺すよ、ちゃんとね。

さ、家に帰ろイーリス。あいつの木が変わったりしたらめんどくささいし!」

1人なら辛くても大事な人が居るから頑張れる
諦めない、必ず復讐を果たす

だから、もうちょっとだけ待っててね

Dr.イーリス > 「……今はですね、帰ってゆっくり休息です」

無理に、急いで心まで納得させる必要はないだろう……。
ゆっくりと甘いものを食べて、美味しい晩御飯を食べて……。
今日も一緒に楽しくお喋りして、遊んで、そうしてナナさんの心が少しずつ整理できるのなら、それでいいと思う。

「ふふ。私、これでもかつていた不良集団の方々には『姐さん』なんて呼ばれているんですからね」

ナナさんを抱きしめる腕を解き、ワッフルを食べるナナさんをにこっと眺めた後、イーリスも先程の食べかけのシュークリームを口にした。
甘くてとてもおいしい。

ナナさんには申し訳ないけど、懲らしめるという点は凄く協力させていただきたいけど、殺害という行為には否定的ではあった。
《月輪の王》は死者なので、成仏するべきだという考えがあったけど、宝生は生きている。

しかし、である。ナナさんは宝生さんのせいで苦しい日々を暮らし、やっとの思いで逃げてきたのだ。
イーリスの主義が不殺とは言え、ナナさんの殺意を安易に止められようか。
ナナさんが宝生を殺害した時、ナナさんが罪に問われないよう裏工作する準備を整えていた方がいいだろうか。

「では、帰りましょうか」

イーリスはシュークリームを食べ終え、サイドドアを開ける。ちょうどミケちゃんが帰ってきて、トラックに乗り込んだ。
イーリスは運転席に乗り込み、拠点用トラックが発進して、『数ある事務所』へと帰っていく。


帰ったらエルピスさんが夏バテで寝ており、イーリスは頑張って看病するのだった。

ご案内:「研究区 調査ミッション」からナナさんが去りました。
ご案内:「研究区 調査ミッション」からDr.イーリスさんが去りました。