2024/05/29 のログ
桜 緋彩 >  
その後何度か17以上の分割を試していたが、うまくいかなかったようで。
後片付けをしてその場を後に――

ご案内:「訓練施設」から桜 緋彩さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」にジャスパーさんが現れました。
ジャスパー > 常世学園内訓練施設
異能の区分ごとに色々と訓練設備が整ったこの島ならではの場所である
もう何年も居るジャスパーにとっては勝手知ったる…家よりも身近に感じられる施設

「さぁて、やりますかぁ…」

体育館のようになった白塗りの部屋で、ぐ、ぐ、と伸びをする
一応見物もできる設計だが、今は誰も居ないようだ

例え戦闘に使える異能以外でも…この学園では成績に異能の制御も加味される
勉強はほどほどにやる主義の少年だが、この訓練は楽しくできるので気に入っている
その訓練の内容とは――

「えーっと…どうしようかな。じゃあ精度重視、発生速度は中速で
時間は10分間…と。……開始!」

備え付けられた機械を操作し、訓練を開始する
異能に合わせて作られたこの訓練施設は、一定時間ごとにドレミファソラシドの音をランダムな位置からランダムに放つ
全て進行した後に確認フェイズがあり…正しい順番に彼の異能で再生し、今度は施設の方に録音させて答え合わせ
正答であればスコアが加算される…という仕組みだ

素早く音を取り込み、それがどの音かを把握
そして正確に録音リストを並べなおして再生する必要がある訓練である


 ド ラ

ソ レ シ ド ファ

施設のあらゆるところから…中速設定であるためそれなりの速度で発生する音を拾い、異能の球体の中に収めていき
更に、いくつ収納したかを数えながら並び替えて再生…!

ジャスパー > 「はっ……!」

身体はそれほど動かさないものの異能の制御には集中力を使用する
彼の顔には汗が滲み、耳がひくひくと動いて次の音を探し

この試験の難しいところは、音を拾い損ねると正答が絶対にありえなくなること
更に中速以上からは、たまに重なって音が再生される
であるので、適度に指向性を付与して望みの音を取得する必要があり…

(っ、ミ 拾い損ねた…!)


何度も何度もこの訓練をしているが、それほど成長は速くないタイプなのかまだまだ制御が甘い
それでも、ゲームのようなこの訓練は気に入っている
80%以上の正答で合格であり、軽やかなファンファーレが鳴るのだが…

「くぅ~~~!!」

1回目の結果は78%
何度か音を拾い損ねて正答にならなかったのが痛手であった

「はー……、ぽんぽん進級していく人らはすげーよなー…」

一旦休憩して、端に置いてあるペットボトルからお茶をごきゅごきゅ

ジャスパー > 吸い取って、再生
吸い取って、待って、再生
どの音をどう再生するのか
それに、彼の異能を無生物に対して再生するには制限があるため
ちょこちょこは動かないといけない
それがまた思考を乱し、ぱっと鳴ってそれっきり鳴らない音を拾い損ねる原因となる

(並び変えて、再生…!よし…)

段々と調子が上がってきて、拾う速度も再生速度も上がってくる
音を返して、受け取って…ズルをするならリピート再生を仕込んだりでズルはできるのだが…
それで点数を取っても…今は試験でない以上、自己満足が満たされるかどうかの話しになってくる

彼としての考えは満たされない、であった
どうせやるなら自分の力で…とこの訓練を何年も…彼を知る者からすれば意外にも真面目に続けている

「―――よっし、…ぁー、ただ81パーかあ…ギリギリだ」

5回目の挑戦で…パラパラパラパラパパーと軽やかになったファンファーレにガッツポーズを見せる
しかし、次の段階に進む推奨点数は85%以上だ。もう少し足りない

「ん~~~~~~……くっ、はぁ……ちょっと休憩…」

1時間近く、小休止を挟みながらとはいえ集中していたジャスパーはぐぐ、と背伸びをして…そのまま床に大の字に寝転んで休憩だ

ジャスパー > ――結局今回は目標数値に達せず、少し悔しく思いながら訓練施設を後にした
ご案内:「訓練施設」からジャスパーさんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に霜月 雫さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」から霜月 雫さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に霜月 雫さんが現れました。
霜月 雫 > 「よし、っと」

やたらと長い竹刀袋を背負って、訓練施設に顔を出す。
そして、しばしのウォーミングアップの後……。

「……やるかあ」

竹刀袋から、一振りの刀を取り出す。

霜月 雫 > 普段振るう大太刀とは異なる打刀。
銘を『瑠璃月』。
霜月に伝わるいくつかの『特殊な性質を持つ刀』の内の一振り。
だが、シズクは正直、この刀を扱うのは苦手だった。

「ふぅ……はっ!」

霜月流の基本である平正眼に、まずは構える。
そして、一振り。

……その一振りの軌道に合わせて、瑠璃色の刃が飛び、前方に設置されたターゲットを切り裂いた。

ご案内:「訓練施設」に桜 緋彩さんが現れました。
桜 緋彩 >  
今日も今日とて鍛錬鍛錬。
先客のいる訓練室の前を通り過ぎ、

「おや?」

ちょっと戻って窓から覗き込む。
見知った姿が、しかし見知らぬ刀を振るっている。
彼女が振る刀は斬撃など飛ばさなかったはずだ。

「飛閃……とも違うようですが……?」

自身の流派にも似たような技はあるが、どうもそれとは違うものだ。
興味が沸いたので、扉を開けて一礼、入室。

霜月 雫 > 「これはいいんだよね、これはまだ……」

刀身を見つつ、一つため息を吐いて構えなおそうとして……入室の気配に、そちらを見る。

「あれ、緋彩?どしたの?」

取りあえず刀を鞘に納めて。

桜 緋彩 >  
「雫どの、お邪魔いたします!」

彼女にびしっと一礼し、歩み寄る。

「いえ、日課の鍛錬をと思ったのですが……」

彼女の持つ刀に視線を移す。
何やら不思議な気配を感じる刀。
妖刀――と言うには澄んだ気配。

「雫どのが飛閃と似て非なるものを放っておりましたゆえ、少し気になりまして」

霜月 雫 > 「ああ、あれね」

言って、ちらっと切り裂かれたターゲットを見てから、瑠璃月を抜き放って。

「あれは技じゃなくて、この刀……『瑠璃月』の性能。
この刀、三つほど特殊な性能があるんだけど、それを使いこなす練習をしようと思ってさ」

そう言って、思い出す。
目の前の少女、桜緋彩の遣う流派は、ちょうど、この瑠璃月の性能の一部に似ている技を持っていたはずだ。

「……ねえ、ちょっとお願いがあるんだけど、いいかな?」

桜 緋彩 >  
「ははぁ、やはり霊刀神刀の類ですか」

技ではなく刀の性能。
加えて妖気を感じない、どこか神秘的な雰囲気を感じる刀。
となるとやはりそう言う類のものか。

「他ならぬ雫どのの頼みとあらば、断る理由などございませぬ! この私に出来ることであれば何なりとお申し付けくださいませ!」

違う流派とは言え、共に剣の極みを目指さんとする同士。
同学年で良き友人である彼女の頼みであれば、一も二もなく承ろう、と、ドシンと拳で胸を叩いて二つ返事。

「して、どのような頼みでございますか?」

霜月 雫 > 「うん。他にも何振りかあるんだけど……私が使ってるのはこれくらいかな」

特殊な性能、とは別に、魔を祓う性質を持つ霊刀。
その清廉な霊気は、シズクとしても気に入っていた。

「ありがと。
この瑠璃月には三つの性能がある……って言ったけど、一つはさっき使った、斬撃を飛ばす性能。
そして……」

内容も聞かずOKしてくれることを嬉しくも思いつつ、素直過ぎる気もするなぁなんて考えながら一振り。
すると、その斬撃の軌道から少しずれる形で、複数の瑠璃色の斬撃が瞬間的に発生した。

「複数の斬撃を同時に発生させる性能。それと……」

次は、床を斬るように一振り。
今度は、その斬撃箇所から瑠璃色の光が床を伝って走っていき、先ほど斬ったターゲットの付近で斬撃の形で突出。
ターゲットを更に切り裂く。

「斬った箇所から斬撃を伝播させる性能。まあ、これはいいとして……一つ目と二つ目の技、緋彩の遣う『桜華刻閃流』の技に似てると思ってさ。
どう遣うか、ってのをアドバイスして欲しいんだ。霜月流は、こう言う特殊な技はないからさ」

桜 緋彩 >  
「ふむ、なるほど」

飛ぶ斬撃と、分かれる斬撃。
なるほど、自身の流派によく似ている。
顎に手を当ててその様子を眺める。

「同じものではないにしても、起きる現象としては同じものですね」

どう使うか、と言う問いに対して、さてどう説明したものか、と少し考えて。

「飛閃については、単純に間合いを埋める手段や相手を動かすための牽制ですね。普段の距離で使って無理矢理押し切る、なんてことに使ったりもたまにやります」

こちらはまだわかりやすいだろう。
中遠距離への射程を埋める手段だ。

「嵐剣についてですが、これは様々ですね。一番多い使い方は複数を同時に攻撃することですが、それ以外にも相手を囲って逃げにくい攻撃のためだったり、タイミングをずらして避けたり受けたりをしづらくしたり」

見てもらった方が早いでしょう、と端末を弄り、的を出す。
設定は、攻撃を察知して避ける設定。
ある程度の速度やタイミングを合わせないと当たらないやつだ。
自身の刀を竹刀袋から取り出し、抜いて、的目掛けて振る。
刀による本体の斬撃を避けた的だが、タイミングをずらして放たれた斬撃がそれを見事に捉えて真っ二つ。