2024/06/16 のログ
ご案内:「訓練施設」に武知 一実さんが現れました。
武知 一実 >  
浜辺での風紀主催の懇親会から丸一日経った日曜日。
結局、閉会まで居座った上に片付けまで付き合った所為かさすがに体に疲労が残っている。
特に顔。夏間近の海辺で鉄板見てるのは、確かにつらい。
というわけで、今日も喧嘩はしない方向で、喧嘩と縁の無さそうな訓練施設へと赴いたオレだった。

「次は得物持って、って話だし何があるか確認くらいはしとこうかね」

向かう先は訓練用の模造武器が置かれている武器庫。
普段の喧嘩ならステゴロ一本だが、武器が扱えないわけでもない。
相手が武器を使う方が良いってんならこっちも武器を使う、逆なら逆、そういうスタンスなだけだ。

武知 一実 >  
「武具保管室……ここだここだ。 さてさて、どんな業物が眠ってるかね」

両開きの扉の前で足を止めると、そこが目的の部屋であることを確認して扉を開ける。
中は窓も無く暗いので手探りで照明のスイッチを探り当て、点灯させれば……まあ、あるわあるわ多種多様な武具が。 模造だけど。

「ま、業物なんかはあるわけねーわな。 授業なんかでも使うらしいし……」

別にお宝発掘に来たわけでもない。 何があるか見に来ただけ、というのが正直なところだ。
けれどこうも様々な武具が並んでると、男子としてちょっとワクワクしてしまう部分もある。
オレだって一介の男子高校生なわけだし、それくらい当然当然。

武知 一実 >  
部屋の中にはそれぞれ分類分けされた陳列棚がずらりと並ぶ。
正直な感想を言うならまるで図書館だ。 まあ本の類は殆ど無いが。
使用される頻度の差か、あまり埃を被っていないものからクモの巣が張られているものまで様々で、ここの清掃区分ってどうなってんだと思わざるを得ない。

「……ま、これだけ色々あっちゃ気が散って掃除どころじゃねーわな」

が、気持ちは分かる。
ひとまずぐるっと巡ってみようか、と比較的使われる頻度の多そうな棚から眺めていく。
案の定というか何と言うか、刀剣類がずらりと並んでいた。

武知 一実 >  
「剣、刀……まあ扱いやすさならこの辺だろうな。
 一口に剣って言っても片刃両刃……刃渡りの長さから色々あんだな」

刀剣の棚を過ぎて今度は銃器が並んだ棚だ。
こちらも使われる事が多いのか、比較的綺麗な方。 掃除が行き届いてるというよりは、掃除中に手に取っちまうから汚れにくいってだけだろうけど。
そういや、オレも異能用に調整したのを一丁部屋に置いてたな。

「あれもメンテ出しとくか。 使う機会はあんまねーけど」

それから鈍器、暗器、攻城大弩と様々な武器を見て回る。
……攻城大弩!? 何の訓練で使うんだよ、城攻めなんてしないだろ!?
理由は不明だがあるには使われるんだろう。 埃被ってるけど。

武知 一実 >  
「……幾ら滅多に使われねえからって、埃被ったままってのもな。」

気付かなければスルー出来たろうが、気付いてしまったからにはスルー出来ない。
自分のそういう性分を呪いながら、オレは一旦武具保管室を後にした。


数分後、バケツと雑巾を手に戻って来たオレは日頃掃除がサボられてる棚を拭いていく。
日曜だってのに何してんだろ、オレ……いや、考えるな。心を無にしろ。精神修養みたいなもんだ。

武知 一実 >  
せっせと休日返上の気分で掃除をすること数十分。
見違えるほど……とはいかなかったが、それなりに均一に綺麗になった武具保管室にてオレは達成感に包まれていた。
まさか2日連続で奉仕活動に精を出すとは思わなかったが、お陰様で良い気分で寝れそうだ。


「……じゃなくて! そもそも何しに来たんだっけっつー話よ!!」

いかんいかんいかん、目的を見失ってた。
オレは再び刀剣類の棚へと戻ると、どれにしたもんかと頭を悩ませながら得物を物色したのだった。

はぁ、本当に休日に何してんだかな……

ご案内:「訓練施設」から武知 一実さんが去りました。