2024/07/08 のログ
■緋月 > 「はい、筋肉痛は慣れるまではどうしても付き纏いますから。
筋肉痛が少なくなってきたなら、その動きに身体の筋肉が慣れてくれたって事です。努力は裏切りません!」
ぐ、と手を握って力説。経験者は語る。
「やる気の後押しになれたなら何よりです。
折角ですので、その木刀は差し上げますよ。私の手製なので、少し造りが荒いのは…その、見逃して貰えれば!」
ちょっと頬を掻きつつ、木刀は譲る構え。
桐の木刀は材質上、どうしても丈夫ではないので、使えなくなったりしたら此処に置いてあるものを
借りて使うとよい、と最後に一言。
「異能の研究、ですか。
えと、それはつまり私に協力して欲しいと?
私が出来る事でしたら、喜んでご協力しますが。」
何の実験だろう、と気にはなったが、力になれるのであれば、と快諾の返答。
■黒羽 瑠音 >
「努力は裏切らない、いい言葉ですね」
「うん、何時からだって、努力していいですよね、私も……」
「こう、上手い事危ない目にあったら逃げれるくらいの力は欲しいなって」
えへへ、とちょっと照れ臭そうにしながらも力説する緋月さんの姿を目に焼き付ける
言葉の重みってやつを感じた気がする、きっと私には思いもしない経験をしてるんだろうな
「って、えぇ!?いいんですか、いや嬉しいですけど、そんな……あ、じゃあとりあえずこれ、貰ってください、一応手製です!」
代わりに差し出すのがはちみつレモンである、どう考えても見合ってませんね、はい
「はい、えっと……私の『異能』なんですけど、『下位互換』って言って」
「私が触れたものを、同系統で私が『変わってほしくないもの』に変える力なんです」
「同系統っていうのは、飲み物なら別の飲み物に、って事ですね」
「研究員さん曰く、この『変化先』の基準がどうやって判定されているか知りたいらしくて」
「その調査のための実験が『誰かに飲んでもらう』ために能力を使って、その中身を飲み干してもらうって事なんです」
「だからお願いしたい事は、今から私がコップに入れた飲み物を飲んでほしい、って事なんですけど……」
「あ、一応ですけど、危ない中身になった事は無いから大丈夫、だと思います、はい」
今までが無かったからとはいえ、今後絶対にないとは限らない、とはいえ
この異能の都合上、私以外に大きな『悪い事』を起こす事は無いだろうという信頼はあるんだけど……
兎も角、ちょっと長いけれど自分の事情を緋月さんに説明するのだった
■緋月 > 「ええ、努力はいつ始めてもいいものです!
大事なのは最初の一歩と、それを続ける持続力です。」
と力説しつつ、頂いたはちみつレモンは有難く頂戴する。
「いえ、私も汗をかきましたし、とても助かります。
――お、さわやかな味わい。これもいいですね。」
と、はちみつレモンを飲みながら、茶髪の女生徒の説明に真剣に耳を傾ける。
「ふむふむ。……何と言うか、難儀な能力ですね。
異能も決して得な力ばかりではないという事、ですか…。」
しみじみと呟く。
一通り説明を聞けば、一つ頷く。
「成程、その「基準」を測る為に、沢山の例が必要だと。
それで、私がその入れた飲み物を飲めば良いという事ですね。
分かりました、その位でしたらお任せください!」
と、請け負う構えを見せる少女。
決断が早いというか、悪い事が起きないなら大丈夫だと見ていると言えば良いのか。
■黒羽 瑠音 >
「うん、だから一先ず、頑張ってみます、此処に来てからの日課って、友達とのメールくらいだったし」
「あ、本当ですか?よかったー、おおむね好評ではあったんですけど、量とか変じゃないかなって」
言いながらとりあえず桐の木刀をありがたく持たせてもらう、護身用……にはならないか、何時かは持ち歩いたりするのかな、私も
「そうなんですよ、ちなみにこう、『下位の方になってほしい』ものがある場合それにはならなかったりします」
「ほら、お賽銭には5円がいいって言いますよね?それで5円が欲しい時に10円や50円を変化させても、5円にはならない、みたいな」
「はい、じゃあやってみますね… 」
そういって私はプラカップを取り出す――(続)
■プラカップの中身 >
注がれた薄く白がかった色のスポドリが、前触れも変化の様子も無いままに一瞬にして濃茶色の液体に変わる
手に持って飲めば、濃い目の烏龍茶、それでいて飲み口はすっきりした味わいのお茶の味だ
知っているならば、上等な黒烏龍茶の味だと思うかもしれない
■緋月 > 「…何と言いますか、どこまでも難儀な能力ですね。」
異能の扱いに苦労してそうだなぁ、という思いの籠った一言。
取り出されたプラのカップを覗けば、見る間に色が変わっていく。
「ぉ、おぉ…本当に色が変わっていく…。
これは、何でしょう……見た所、お茶のような色合いですが。」
目の前で起こった出来事に驚きながらも、カップを受け取り、特に躊躇う事もなく中身に口を付ける。
「――こ、これは!
お茶ですね! お値段が高くて、そうそう手を出せないんですが、時折大きなお店に置かれている――
そう、黒烏龍茶といいましたか、アレの味にそっくりです!」
びっくり。
そうそう簡単に口に出来ない代物、しかも割と好きな味を味わえるチャンスを得られてしまった。
すごく嬉しそうである。実際嬉しい。
■黒羽 瑠音 >
「はい、でも……折角私に宿ってくれた力ですもん、使わないのも何か、可愛そうというか、やだなぁって」
「だからこの異能を少しでもうまく使ってあげられるようになりたいんです」
「私が学園に転入してきた理由が之ですね、研究して貰えれば何か分かるかもって思って」
あはは、と頭に軽く手を当てながら息を吐く、実際難儀だと思われるのは当然だろう
それでも、一応今のところは概ねうまく付き合えている、と思う
まぁ役に立てられてないのは変わらないんだけど!
「本当だ、お茶……あ」
一気に飲みに行く緋月さんをみて、ごくりと息をのむ、そしてその反応に……ちょっとだけ安堵した
「よかったぁ、いや、ある意味良くないのかな……美味しかったですか?」
「黒烏龍茶!わぁ、コンビニとかでも高い奴ですね、そっか、美味しくなったんですね」
そういって取り出したメモに小さく内容を書き記す、結構人数溜まったなぁ
「えへへ、ありがとうございます、口直しはいらないかもですけど……良ければスポドリもお代わりどうぞ?」
といって嬉しそうな緋月さんにスポドリのお代わりも用意しつつ、自分の注いだ分に『異能』を使ってみる
直ぐに液体は薄く黄色い、お茶のような色に変化した
「……わんちゃん、わんちゃん」
ぐいっ
「にがっ!!?」
思わず目を白黒させる、これ、なんだろう、苦い、死ぬほど苦い!!
「うぅ、やっぱり自分で飲もうとするとこうなるんだな……」
と肩を落とす、こんな行為ももう何度した事か……
■緋月 > 「――なるほど。瑠音さんは、頑張り屋さんなのですね。
どれほど難儀な力でも、きっと上手い使い道があると。
だからこうして、実験を頑張っているという事なのですか。」
頑張る姿はよいものだ。
その頑張りが報われて欲しいと思いつつ、スポーツドリンクのおかわりも頂く。
「うん、汗を流した後にこれを飲むのは、やはり良いものですね。
水より余程染み渡ります。それ用に作られている、というのもあるのかも知れませんが。」
と、しみじみしていた所に突然の悲鳴。
「る、瑠音さん!? 大丈夫ですか!?」
思わず、茶髪の女生徒の持っているカップの中身の匂いを嗅いでみる。
あまりに苦くて飲めない、それがお茶であるなら――恐らく、中国茶のような、しかし渋みのある匂いがするかと思って。
■黒羽 瑠音 >
「頑張り屋かぁ、ふふ、そうだったら嬉しいですね」
「もしかしたらあるはずだ!って思って意固地になってるだけかもですけど」
ちょっと照れながらも嬉しさに体を思わず揺らしてしまう
――後にあの悲鳴である、そりゃまぁ吃驚させちゃうよね
「(体は)だいじょうぶです、でも死ぬほど苦かった……ブラックコーヒーが甘く感じるくらい」
「の、飲んでみます?おすすめはしませんけど」
まだ半分くらい残ったプラカップの中身からは軽く渋みのある匂いがする
だが――もし口に含むなら、舌には痺れにすら感じられるほどの渋みと苦みが拡がり襲うだろう
余談だが、瑠音が生成した『ソレ』はセンブリ茶といい、テレビでは罰ゲームに使われたりするお茶だったという
■緋月 > 「――――。」
コップの中身の匂いを嗅いで、軽く渋い顔。
里に居た頃、胃を痛めた時に薬と共に出された覚えのある匂い。
「…センブリ茶ですね、これ。
消化の不良や食欲がない時に効くんですが…凄く苦いお茶です。
昔、胃の調子を崩した時に薬と一緒に出されて嫌々飲みました…。」
何の予備知識もなくこれを口にしたら、到底耐えられないだろう。
彼女の異能の難儀さを、正しく目の当たりにしてしまった。
「…これを飲み干すのは難しいですから、ちょっと悪い気がしますけど、水道とかに流してしまいましょう。」
と、対処を提案。これなら一番被害が少ない筈。
■黒羽 瑠音 >
「ぬ、ぬぅう」
「聞いたことがあります、テレビの罰ゲームで… 存在と、味は知ってました、飲んだ事は無かったけれど」
「――」
緋月さんの説明と自身の記憶を結びつけつつ、対処については……うん、それがきっと正しい、だが……
『瑠音、悪戯でその力を使ったら、ちゃんと自分で後始末はつけるのよ?』
母さんの声がリフレインする、そう、晩御飯でこっそりししとうのお皿に異能を使う悪戯をしたら
全部激辛になって……みんなでひぃひぃいいながら消費したあの時の記憶!
そう、ちゃんと自分のした事には責任を取るのだ、瑠音!!
「いやっ、此処は――」
鼻をつまみ、目を閉じる、精神集中!
「うぉおおーーーー!!!」
ぐびぃっ、と残った液体を一気に飲みこみ、レモンの蜂蜜漬けを数枚口に放り込む
「んぐぅうう、にぎゃぁ…!!」
はちみつとレモンのすっぱ甘さとセンブリ茶の暴力的な渋さと苦さが戦い、口の中が関ケ原
だが、そのまま勢いで飲み干し、ぐびぐびぐびっ、とスポドリを注いで追って飲み干した
「ぷはぁ~~~!!たべものは、むだに、しません!!」
なら最初から異能を使うな、は禁句である、ただしいから
……あ、なんか勢いでやったけれど緋月さん引いてないだろうか、滅茶苦茶今勢いで行動してたし……
と、恐る恐る目を向けるのである
■緋月 > 「――――。」
なんたる覚悟。普通であればこっそり処分しても誰も怒らないのに、綺麗に飲み干すとは。
「……瑠音さん、」
思わず、ぐ、と肩に片手をかける。
「――がんばりましたね!!」
ただ一言。
余計な修飾は必要ない、シンプルに、力強く、あの恐ろしく苦いお茶に挑んで飲み切った覚悟を称える。
あなたは偉い。あなたは頑張った。
真剣な瞳で、それを伝える。
■黒羽 瑠音 >
「緋月さん…… 」
肩に手をかけられ、見上げれば緋月さんと目と目が合う
「… へへっ」
そしてサムズアップ、まだ口内が苦みのカーニバルだけど、やりきったぜ……
何だか誇らしい気分になる、冷静に考えると自業自得なんだけど
「ありがとう、ございました…… 何だか、一皮むけた気がします――って違う違う」
「えっと、実験への協力に、それに素振りも見て貰って、ありがとうございます、何だかすっごい得した気分かも」
「その、もしよかったら連絡先、交換しませんか?」
一区切りついたところで、そんな提案をする
緋月さんも之からまだ訓練をするだろうし、何時までも邪魔をするのも悪いだろう
でも、この知り合った縁を大事にしたいと思うのだ
「もしかしたらまた、時間があったらお付き合いとか、遊びに行ったりしたいなぁ、なんて思ったりして」
「だめ、ですかね?」
■緋月 > 「いえ、途中からは本当に良く出来ていましたよ、素振り。
これ以上は基礎以上になるので、私が教えられることは今の所もうありません。」
後はあなた次第です、と最後に背中を押す言葉をかける。
連絡先の交換については二つ返事で了承。
「ええ、私は構いませんよ。
えっと……あ、あったあった。確か、これをこうするんでしたっけ。」
と、取り出して操作するのは、最新型の生徒手帳であるオモイカネ8。
ちょっと操作の手つきが覚束ないが、この手の端末の操作にはまだあまり慣れていないらしい。
「――はい、私の方は用意できました。
たぶん…これでいいはず!」
ちょっと自信なさげなお言葉。
■黒羽 瑠音 >
「そ、そんなぁ~……えへへへぇ」
いや絶対お世辞だって!と思いながらも褒められると嬉しいのは変わりない、それに、ちょっとだけ自信もついた気がする
「凄いですよねえオモイカネ8、此処に来るまで使ってたスマホよりずっと性能もいいし、便利機能も色々…」
「っと、こっちもOKです、じゃあ…」
ぴろろろ、と電子音と共にあっさりと連絡先の交換が完了する
「よし、之で私と緋月さんは顔見知りから上位の関係にランクアップです!」
再度サムズアップして生徒手帳をかざす、こうして一人ずつ手帳の人数が増えていくのは、何というか特有の嬉しさを感じるなぁ
■緋月 > 「色々出来る事が多すぎて、私はまだ全然なんですよね、これの使い方…。
電話をかけたり、身分証に使ったりが精々です。」
文明の利器に疎い方の少女。
これでも頑張って色々覚えたのだが、如何せん機能の多さに理解が追い付かない。
「ぉぉ…実際やると、便利なものですね。
では改めて、これからよろしくお願いします、瑠音さん!」
サムズアップに対しては笑顔でピースサイン。
「――さて、私はそろそろ帰る準備をしなくては。
瑠音さんは、どうします? 帰るのでしたら、女子寮であれば一緒に戻りますか?」
そう声をかけながら、帰宅の準備。
上の着物を着直し、借りていた木刀を返してくると、畳んだ外套を身に纏い、刀袋を手に持って、帰宅準備は万全だ。
■黒羽 瑠音 >
「あー、確かにやる事多いと逆にどれから使っていいか悩んじゃいますもんね」
「それなら、そこなら私もお手伝いできるかも……?」
「よければ帰りに教えますよ、素振りのお礼です!」
えへん、と胸を張る、やっとちゃんとお礼が出来そうなものが見つかった
今時の14歳として、スマホ(ではないけど)の弄り方についてはそれなりに熟知している自信があるのである
「あ、いいですね、私も女子寮でルームシェアしてるんです!」
「それなりにデータも取れましたし、折角だから一緒に帰りましょう!」
帰りに何を話そうか、なんて頭の片隅で考えながら片付ける
やっぱりあのマント似合ってるなぁ、かっこいいなぁ、と考えながら横に並んで
「それじゃ、れっつごー♪」
そうして帰りにオモイカネ8の使い方や、好きなもの何かのたわいもない話をしたりして
緋月さんと一緒に楽しく女子寮へと帰るのでした
ご案内:「訓練施設」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」から緋月さんが去りました。