2024/07/24 のログ
ご案内:「訓練施設」にシアさんが現れました。
シア > 「訓練場……此処が」

きょろきょろと辺りを見回す。
十分な広さと、よくわからないけれど頑丈そうな雰囲気を持ち合わせた施設だ。
異能や魔法を使っても大丈夫な場所らしい、と少女は聞いていた。

「んー……」

コンコン、と地面を叩く。
人が使うからには、無闇に硬いわけでもないがそれでも確かにしっかりしてそうだ。

次いで、壁も叩いてみる。
こちらも、わからないけれど硬そうだ。

「まあ、魔法も異能もないけど、ボクは」

しばし、興味深げにあちこちを叩いたり触ったりして歩き回る

ご案内:「訓練施設」にエルピス・シズメさんが現れました。
シア > 「さて……と」

一通り歩き回って少女は元の位置まで戻ってくる。
そして、軽く足元を確かめるように飛び跳ね

「……っ」

走る

側転、前方転回、バク転……
様々な動きをして

「……お?」

そして、止まる。

エルピス・シズメ >  
事の発端はこうだ。

「あれ、思ったよりお金がない。」

なんやかんやで出費が重なったエルピス・シズメは学内で何かアルバイトのようなものは無いかと尋ね、
その結果として【訓練施設の備品整理】を請け負う事となった。

生身の左手と義手の右手にコンテナを抱え、更に何故か映えているもうひとつの機械腕で長物を運んでいる。

長い栗色の髪を揺らしながら備品を運んでいれば、物珍しそうに動き回っている人物がいることに気付く。

「……運動中? おじゃましちゃったかな。」

シア > 「あー……」

ぽりぽりと、軍手をはめた手で頭をかく
少し困惑したような様子で

「運動中だけど、あれ?
 ダメだったかな、今」

なにかまずかったかな?という顔をする。

「一人だと思ってた、ボク。
 使うかな、あなたも。いっぱいあるし、荷物」

どうやら、たくさんの荷物を持っている貴方を見て、なにかするのかと思ったようだ

エルピス・シズメ >  
「申請していれば大丈夫だと思うよ。」
「申請してなくても大丈夫だと思う。……たぶん。」

 (歩いていた限り、この辺りの設備を使いそうな人は居なかったし……)

 そんな考えからぼんやりとしたOKを出しつつ、
 『自分も使うか』と尋ねられると首を横に振る。

「ううん、僕はバイトで施設の備品整備。
 ここ最近色々と出費が多くて、お金が……ね。」

 苦笑しながら否定する。
 今日は訓練ではなく、アルバイトで来たのだと。

「荷物はここの……奥の仮備品置き場に置けばいいみたい。」
 

シア > 「大丈夫……なのかな、それは」

でも自分よりは詳しそうな人が大丈夫というのなら大丈夫なのだろう、と納得する少女。
駄目なら駄目で、そのときはその時。

「お金稼ぎだ、ばいと。
 しようと思ってるんだ、ボクも」

お仲間では?と考えたようである。
なにしろ、金無し、家はあるけれど基盤はなし。
ないないづくしである。

「荷物運び。あるんだ、そんな仕事も。」

それなら自分でもできるかもしれないな、と考えた様子。

「大変?それ」

エルピス・シズメ > 「その時はいっしょにごめんなさいしよっか。」

 冗談っぽく笑う。
 その時はその時だ。

 合間に荷物を組み直し、姿勢を直す。
 簡単な曲芸にも見える。

「ん、いいね。この島はお金のかからないものも多いけど、
 何かしようとするとお金が掛かるし……」

 エルピス自身も家はあるけどお金は少ない。
 機械腕のテスターとしての収入源も無くなってしまった事情もある。

 それはさておきと、纏め直した荷物を指定された場所に置いて戻ってくる。

「大変かはどうかはどうだろう? 学園でお願いしたら、能力に見合ったお仕事を用意してくれると思うよ。
 頼むひとやところにもよるかもしれないけど……」

「あとは、商店街とか異邦人街とかにもおしごとはあるかも?
 海の家の出店とかもあるかもしれないしけど、海のライフセーバーの方は、色々と要求されるかも。」

シア > 「ごめんなさいをする、一緒に。あるんだ、そういう方法も」

なるほど、と頷く。
もちろん、そんなことない方が良いに決まっているのではあるが。

「ん……力持ち……器用……腕……?
 を持ってるね、色々を貴方」

そういえば、そもそも腕が多い、と気づく。
それを加味しても曲芸のように腕を動かすこと自体が、すでに技である。
ほう、と感心の声を漏らす。

「大変、お金がないはね。
 苦労してる?貴方も」

何をするにもお金、というのは原則ではある。
けれど、それになれない少女にはなかなか厳しい世界である。

「色々ある、バイトは。そっか……
 探すと良いわけだ、いっぱい。」

ふむふむ、と頷く

「……うん。いい人だね、貴方は。
 そうだった。シアだよ、ボク」

エルピス・シズメ >  
「……うん? そうだね、そういう方法もあるよ。」

 彼女の言動や所作の端々に、新しいものの違和感を覚える。
 シアの仕草に、どこか浮世離れしたようなした印象を感く。

 (学生か、異邦人か。装いは現代人のそれに見えるけど……)

「ん、そうだね。苦労しているけど楽しい苦労かな。
 意外と色んなことを経験できるし、お金も貰えるし。」

 アルバイト終わり。後は報告だけ。

「そうだね……常世学園の一般学生なら、色々とよくしてくれるところがあると思う。探してみるといいよ。」
「歓楽街の方は、ちょっと危ないから行かない方がいいかも。特に奥は……」

 暗に一般学生でなけえばどうしよう、と不安を抱えつつ。

「そうかな? どうなんだろう。
 ……っと、シアちゃんって言うんだね。僕はエルピス。よろしくね?」

 荷物を置いて空いた生身の左手で、握手を求めるか。

シア > 「……あれ?
 なにかおかしい?ボク。言葉とか?
 慣れてないんだ、人里は」

違和感を抱いた様子を、何となく察したのかやや首を傾げる。
相手の抱いた感覚まではわかっていないようだが。

「楽しい、苦労?
 楽しいこと? 苦労するのは
 いいことなのはわかる、いろいろな経験は」

きょとん、としたように首を傾げる。
微妙に、感覚がずれているようにも見えるし、誤差の範囲のようにも思える。

「奥、歓楽街の。危ない処、そこは?
 覚えておくね、それ」

ふむふむ、と頷く。
闇深い奥の方を知らない、ようにも見える。

「エルピス、よろしく」

軍手の手を差し出した

エルピス・シズメ >   
「人里……ううん、ちょっと気になっただけ。
 学生証は持ってる? 身分の証明や色々な手続きに使うから、携行しておいてもいいかも。」

 事情がやや複雑そうな少女だと判断しる。
 それとなく、学生証は常に持っておくことをおすすめした。

「うん。僕の力と技術は外付けみたいなのはおいといて……
 経験は大変だけど、いいことだよ。色々としてみるといいかも。」

「交通機関はさすがに使ったかな……?」

 ずれを察しながら、どうにか会話をすり合わせていく。

「もし迷い込んだら、無暗に人に話しかけないでそっと歩いてね。」

 (落第街はお仕事も多いけど、さすがに教えるのは危ないよね……)

 懸念を内心にしまいつつ、握手と名乗りを交わす。

「これからよろしく、シアちゃん。僕はアルバイト完了の報告に行くけど、
 シアちゃんはもう少しここを使う?」

シア > 「ガクセイショウ? ああ、持ってるよそれ。
 えっと……いいかな、これで?」

ジャージをしばしごそごそとすると、するり、と出てくる。
そして、それを迷うこと無く見せてくる。
確かに、彼女の顔と名前がそこに確認できるだろう。

「いろいろな経験……確かに。此処にはできないことがありそう、お山では。
 ああ、それ!」

ふむふむと頷きながら話を聞いていたが、聞かれたことで、おお、と反応する

「コウツウキカン。使ったよ、此処に来る時。フネとか、ヒコウキとか。
 まだだけど、デンシャとかは。」

一応、使った……らしい。
が、どこか怪しい感じもある。嘘をついている、というわけではなさそうではあるのだが。

「歩く……そっと……
 感じは、野性の熊を相手するよう……」

ふむふむ、と忠告を噛み砕いていく。

「あ。試したから大丈夫、此処の使い心地を。
 用事はすんだかな、ボクも」

エルピス・シズメ >   
「ん、よかった。大事なものだから無くしちゃだめだよ?」
 
 携行していることに安堵。
 名前と顔も一致している。

 話題が交通機関へと移れば──

「電車も凄いから、一度乗ってみても良いかも。
 電車があれば、色々な場所にもすぐいけるからね。」

 怪しい素振りに言及する様子はない。
 今の所、追及する理由がないから"慣れてないのかな?"程度の認識。

「熊よりもだいぶ、狡猾かな。」

 多少の補足を入れる。
 大体は人か、人の形をした何かだ。

「そっか。それじゃあ一緒に報告に行く?
 もしかしたら何か別のアルバイトとかを振って貰えるかも。」

シア > 「わかってる。命取りだからね、無くし物は。
 どうなるかわからなくなる、なにか足りないだけで。
 でもありがとう、忠告は」

独特な価値観を口にしつつ、ぺこり、と頭を下げる。

「凄いんだ、デンシャ……
 じゃあ、使おうかな今度」

凄い、と聞いて眼を丸くする
どういうモノを想像したのだろうか。

「狡猾、熊よりも。
 危険が危ない、それは」

補足を真摯に受け止めて、真面目な顔をする。

「行っていい?一緒に。いいね、それは。
 もっといいね、ばいと、がもらえるかもなら」

迷うこと無く、肯定の頷きを返した。

エルピス・シズメ >    
「あることが前提だからね。都会って」

 彼なりにニュアンスを理解しようとしたのか、
 そんな答えが返ってくる。

「うん。だからとても気を付けて。
 不良や賊は怖いから。」
 
 とりあえず忠告を受け止めて貰えたと見れば、安堵。

「貰えるかどうかは、わからないけれどね。
 行くだけ行ってみようか。」

 肯定に応え、数歩歩いて先導する。

「こっちだよ。行こう。」

シア > 「都会……ああ。
 都会の洗礼、これが」

なんだか妙に納得したような顔で、頷く。
少女にはわからないことがまだ多いようだ。

「不良、賊……
 そういう輩か、そっか。」

こちらも、妙に納得したように頷いた

「可能性だけで十分、今回は。
 運が良いと思うだけ、もしあれば」

別に完全なる期待をしているわけではない、と答えて

「うん、いく」

素直に貴方の案内についていく

ご案内:「訓練施設」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「訓練施設」にエルピス・シズメさんが現れました。
エルピス・シズメ >  
 案内の先にたどり着けば、簡単な運搬の仕事と小遣い程度のバイト代を貰えた──かもしれない。

 エルピスは一足先に戻り、後はシアのがんばり次第だ。

ご案内:「訓練施設」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「訓練施設」からシアさんが去りました。