2024/09/07 のログ
ご案内:「特殊訓練区域」に緋月さんが現れました。
ご案内:「特殊訓練区域」に桜 緋彩さんが現れました。
■緋月 >
特殊訓練区画。
通常の訓練区画以上の現実を再現可能なこの区画に、ひとつの小柄な人影があった。
暗い赤の外套を纏い、刀袋を手にした、書生服姿の少女。
「――――。」
今は真っ白なこの空間で一つ息を吐き――
「……空きがあったので折角だから借りましたが、ここを使っても大丈夫なものでしょうか…。」
ちょっと心配になっていた。
居候先の彼女との都合がようやく合ったので、以前に交わした約束の為、
訓練施設を借りて待っていたのだが、この真っ白な空間はどうにも落ち着かない。
「本格的な戦闘演習は、此処を使うと言われてますが……手合わせの為に借りるのは、
何と言うか、贅沢というか……。」
動かし方がよく分からないので、所在なさげに視線を彷徨わせている。
■桜 緋彩 >
彼女に遅れて訓練施設にやってくる。
腰に刀を二振り差し、胴着と袴を身に着けた稽古スタイル。
「あぁどうも、お待たせしてしまったようで」
同じ部屋に住むとは言え、風紀委員の仕事を終えてから来たため待たせてしまったかもしれない。
謝罪の言葉を口にしながら彼女の方へ。
■緋月 >
「いえ、お仕事おつかれさまです。」
風紀委員の仕事があるので遅れるかもしれない、という事は事前に聞いていた。
お陰で待ちぼうけにはならず、先に施設の予約と此処で待っているという言伝を
受付の方に伝える事が出来たので、幸いである。
「――さて、では先に形式と終了条件は決めて置いた方が良いでしょうか?
下手に当たっても死なない、とは言われていますけど、終える為の条件や、使う得物の取り決めは
先にして置いた方が、お互い気兼ねなくやれるでしょうし。」
そう提案しつつ、外套を脱ぐ。
軽く畳んだ外套を邪魔にならない端に置いておくと、すたすたと歩みを進め、施設のちょうど中心に近い方へ。
■桜 緋彩 >
「そうですね。
得物に関しては、まぁお互いにコレでしょう」
自身が腰に差したものと、彼女の持つもの。
お互い、刀以外にあり得ないだろう。
「怪我はしないとは言え、お互い動けなくなるまでと言うのもあまりにあまりですし。
しかしお互い動けるのならば動けるまで動きそうでもあります。
であれば、良いのを貰ったと判断したなら降参、と言うことで如何でしょう?」
怪我をしないと言うのは良いのだが、自分も彼女もそれをいいことに割と無茶をするタイプに思える。
なのでその辺は自己判断でセルフジャッジするのが良いだろう、と。
お互い幾らなんでも負けを認めないほど負けず嫌いではあるまい。
■緋月 > 「分かりました、決まったかはお互い自己判断で、ですね。」
提案を受ければ、それを了承。
手にした刀袋の紐を解き、中から取り出すは柄巻も鞘も白い刀。
鍔の金色が目を引く。
「では……えーと、環境設定、でしたか?
この場の設定はどうしましょうか…。
本当なら、道場辺りを設定して置きたかったのですが、説明が難しくてさっぱりやり方が分からず…。」
此処で文明の利器に対する理解力の無さが脚を引っ張ってしまっていた。
待ち人が来る前にそちらの設定も行っておきたかったのだが、残念ながら諦めてお任せする事になってしまう。
■桜 緋彩 >
「ふむ。
まぁ私も詳しい方ではないのですが……」
とは言え風紀の訓練で何度か使ったことがある。
適当にパネルをぽちぽちすれば、風景が変わる。
「――いや、いつ見てもこれがARとは思えませんね……」
どこからどう見ても道場。
板張りの床とや壁、その質感どころか、窓から差し込む光まで現実そのままだ。
硬質な床だったはずの地面をドンドンと脚で踏めば、板張りの床特有の感触が返ってくる。
行きつくところまで来たな、と言う感じ。
「準備運動などはお済みですか?
宜しければ早速始めようと思うのですが」
振り向き、投影された道場の開始線へ立つ。
こちらは本部からここまで走ってきたので、身体はすっかり温まっている。
■緋月 >
「お、おぉ……凄いですね、何処からどう見ても道場です…!」
こちら初体験。
ブーツを履いたままだったが、軽く地面を蹴り、板張りそのものとしか思えない感触に驚愕。
「……こんな事ならブーツを脱いでくるんでした。」
ちょっと甘く見ていたなぁ、と反省。
始めるかという道着の少女の問い掛けには一つ頷く。
「ええ、待っていた間に軽く体を動かしておきました。
何時でもいけますよ。」
自身も歩みを進め、開始線に立つ。
――例え幻に近いモノとはいえ、そのものとしか思えない感覚。
道場で体を動かすのは、久方ぶりだ。
思わず、少し懐かしむ気持ち。
(…地下の隠し道場に比べると、明るさなどは随分違ってますけど。)
そんな事を片隅で思いつつ、ふぅ、と息を一つ。
「宵月壱刀流、緋月……一手、御指南頂きたく。」
その言葉と同時に、す、と纏う空気が真剣そのものと化す。
■桜 緋彩 >
「かしこまりました。
では――」
こちらも刀を抜き、その場で軽く跳躍。
刀を持った右腕を身体の前に垂らし、格闘技のようなステップを踏む。
「桜華刻閃流、桜緋彩。
いざ、参る」
表情は微笑みを湛えたまま、しかし纏う空気は彼女と変わらず張り詰めたものに変わる。
ステップを踏みながら彼女の周りを時計回りに周り、
「――シッ!」
九十度ほど回ったところで弾けるように距離を詰める。
半身で彼女から見える投影面積を最小に、ボクシングにおけるフリッカージャブのような軌道での、下から払う様な突き。
■緋月 >
(速い! …けど!)
視界から外れつつ、奇妙な軌道での突き。
流石に最初から全開で回しては来ないだろう。様子見がてらの挨拶…と言う所か。
「…シィッ!」
こちらもステップを踏み、距離を取って突きの範囲から逃れる。
手にした刀を中段に構え直しながら向き直り、相手を視界に収め直し――
「フゥゥ――」
軽く息を吐きながらゆらり、ゆらりと身体と手にした刀を、非同期で動かす。
どちらかに目を奪われるか、視線が泳いで注意が削がれたら、一息に襲い掛かる蛇の如き動き。
(――右、否、左から!)
注意が少しでも落ちたタイミングを見計らい、自身から見て左――受ける側から見れば
右側からの鋭い横薙ぎが走る!
■桜 緋彩 >
突きは距離を取って躱された。
深くは追わず、しかし絶妙に間合いの外で再びステップを刻んでサークリング。
タン、タタンと一定ではないリズムで床を踏み鳴らす音が響く。
「――ふむ」
彼女の身体と刀の動きが合っていない。
こちらと似た様な、剣術の理の外に理を求めるものの動きだ。
自身の視線は刀には向かず、彼女の全体をぼんやりと眺めている。
彼女のしたいことはなんとなくわかった。
なので、全体を見ながら、視線の中心だけを身体とはズレて動く剣にチラリとずらせば、すかさず剣が飛んでくる。
「甘いッ!」
それに合わせて突っ込む。
ドォン!と床を踏み鳴らす音が響き、勢いよく加速するこちらの身体。
剣を右肩に担ぐように右から迫る彼女の剣を受け、それを止めずにこちらの剣を持ち上げる。
結果、彼女の剣は自分の上をまたぐように通り過ぎるだろう。
こちらはその勢いのまま刀を回し、お互いの間合いの内側で、彼女の剣の上を滑らせるように剣を左から振る。
■緋月 >
「ッッ!?」
――やはり、簡単には決めさせてはくれないか!
内心そう叫ばずにはいられない。
放った薙ぎは刀で受け止められ、丁度体の上を通り過ぎるような形でいなされる。
そして、隙を晒した己に襲ってくるのは、愛刀の刀身を滑るように襲い掛かって来る一太刀。
流石にこれを躱すには…体勢が崩れてしまっている。
「――――参りました。」
一見すれば降参の言葉。
しかし、真意はさに非ず。
■緋月 >
「――凛霞さんに続いて、こんなに早く「これ」を切らされる事になるとは。
まだまだ未熟ですね――。」
■緋月 >
己の未熟を自嘲する言葉と同時に、滑るように迫る刃を鍔で受け止める。
――が、然るべき衝撃は、いずれにも襲い掛からない。
まるで羽毛を斬ったような手応えのなさと共に、書生服姿の少女の身体が
大きく吹き飛ぶ――否、宙に舞っている!
(…さて、今回は少し真っ直ぐに行きましょうか。)
空中で体勢を整えると、今度は「空を蹴り」、大小あれ戸惑いを持っているであろう相手目掛け、
疾風の如き勢いで迫り、八相からの袈裟懸け――!
■桜 緋彩 >
「む」
自身の剣の勢いと相手の体勢、そこから想定される衝撃が返ってこない。
そして、その割に大きく弾かれる彼女の身体。
かと思えば、そのまま空を蹴って自身に迫ってくる。
「なかなか、芸達者ですね!」
袈裟に振り下ろされる刀を下から振り上げた刀で迎撃。
同時に三本の剣閃を刀と別の軌道で放つ。
刀で刀を受け、それとは独立した剣閃で本体を狙う。
■緋月 >
「――そういう、緋彩さんも…やりますね!」
割と力を乗せて放った一刀だが、真っ向から受け止められてしまった。
加えて襲い掛かるのは複数の剣閃。
このままでは被弾必至。
「――ふ。」
思わず、小さく口の端が持ち上がってしまう。
強い。本当に――!
片手を素早く腰の鞘へと伸ばし、逆手持ちのように抜き取ると――
―流レヲ、断ツ…!―
その一刀は、「剣閃」という「流れ」を断つ魔技。
無論、如何な魔性の技とはいえ、鞘で斬撃を迎え撃てば、鞘を斬り裂かれる可能性は否定できず。
が、この少女には「鞘でも斬撃を迎撃出来る」異能がある――。
「――斬月!」
鞘の先端から放たれる斬撃で以て三本の剣閃の「流れ」を断ち、其処から
鍔迫り合いを続ける相手目掛けて、薙ぎ払いの一撃!
■桜 緋彩 >
剣閃はあっさり鞘に薙ぎ払われる。
彼女固有の何かしらの異能によるものだろう。
桜華刻閃流の者として、そんなものにいちいち気を取られるわけにもいかない。
迫る鞘と、自身の刀を抑える刀。
今度はこちらが多重の剣を迎え撃つ番。
彼女のような異能も無いし、刀を振れないのであれば嵐剣も使えない。
「ぬゥん!!」
だから全力で彼女の身体ごと弾き飛ばす。
地面を蹴る脚で神槍を放ち、蹴る力をブースト。
推す腕にも同じ作用を働かせてさらに強化。
力自慢の不良生徒数人ぐらいは楽に吹き飛ばせるような衝撃。
力こそパワー。
■緋月 >
(やばい――っ…!)
一瞬高まった氣。
それに反応して直前に軽功法を重ねなければ、すっ飛ばされて地面に転がっていたかも知れない。
鞘からの一撃は空を斬り、軽功のお陰で「跳ね除ける力」で地面を転がされるのは
何とか避けられた――が、何分かかった力が強い。
空中で体勢を整え直す事に集中せざるを得ず、先のように反撃を行う余裕はなかった。
「――すみません、先に謝って置きます。
今更ですが、本当に強いですね、緋彩さんは――。」
そう――――
■緋月 >
『斬りたい』と思う位には――。
■緋月 >
その気持ちに枷をかける事をやめた事で、書生服姿の少女の気配が一瞬で変貌する。
――敢えて形容するなら、その有様は「抜き身の刀」。
相対するモノ、総てを斬らんとする刃。
其処に殺意はない。純然たる「斬撃」の意志があるのみ。
そのまま、ゆらりと中段の構えを取り直す――。
■桜 緋彩 >
「ありがとうございます。
剣技の魅せ合いであれば、そうそう負けはしないと自負しております故」
さて、ここからだ。
ここからが本番。
自身に彼女のような異能はない。
ただ純粋な剣技を持ってそう言う輩と渡り合っている、と言えば聞こえはいいが、それは言い換えれば「技術で大きく上回っているだけ」なのだ。
彼女と自分にそれほど技量の差はないだろう。
むしろそう言う戦いに慣れている経験の差で渡り合っているだけだ。
ならば、そこに彼女の異能が上乗せされれば。
「――久しく感じてはおりませんでしたが、やはり楽しいところですね、死地と言うものは――」
背中に嫌な汗が浮かぶのがわかる。
刀を握る手に力が入る。
「斬る」と言う意志のみを放つ彼女の剣気に、しかし浮かんだ感情は笑み。
目を見開き、口の端を吊り上げ、野生動物の威嚇を思わせる獰猛な笑み。
この先を乗り越えねば明日はない。
気を練り上げ、十六の剣閃を束ね、纏めて剣に纏う。
ダンダン、と地面を脚で叩き、先ほどよりも激しいステップを踏む。
右に左に、ステップとは思えない移動距離で小刻みに動く。
■緋月 >
「不謹慎ですが…私も、楽しいです。」
遠慮なく、刀を振るえる場面というのは、中々に少ない。
故に、この機会はとても貴重。
本当に――此処が人を死なせてしまう恐れがないのが、助かる。
……何となく、予感はする。
此処からは、もう長くない。
互いに己の持てる力の、あるだけのぶつけ合い。
どちらに転ぶか予想は付かないが――決着は、些細な切っ掛けで瞬時に着くだろう。
ならば、相手に恥じぬよう、己に悔いを残さぬよう。
出せる限りを出し切るだけだ。
(……氣が高まっている。
一刀では、破れないでしょうね…。)
相手の少女が気を練り上げているのは分かる。
その性質が、読み切れない。
(……ならば。)
ホォォ、と、奇妙な呼吸音。
それを合図に、縮地法を起動する。だが、通常の高速移動の形ではない。
するり、するりと、流れる水か、揺らぐそよ風のような、ゆったりとしながら、奇妙な速度を併せ持つ動き。
その動きの儘、大回りに向き合う相手の視線を揺さぶり――――
「――――。」
ごく、自然な動き。まるで軽く手を振るかのような自然さで、抜き打ちのように逆袈裟を放つ。
無論、刃の距離は大きく離れており、届くはずもない。
が、同時に飛ばした斬月の「斬閃」は届く!
不可視の斬閃とは言え、対する彼女ならば感知する事も可能だろう。
それが切り払われて消える前に、奇妙な動きを崩す事無く、不規則な速度と間の取り方で以て
斬閃を追うように迫り――――
■緋月 >
『斬月――醒。』
放たれるは、多数の「不可視の斬撃」が一閃の後に続く、奇怪な斬撃。
迎え撃つにせよ、避けるにせよ、見えぬ斬閃が襲い掛かる、初見に対しては脅威となる一太刀!
■桜 緋彩 >
明らかに間合いの外で剣を振るう。
自然な動きで普段の所作に紛れ込んではいるが、それは明らかに「刀を振る」と言う目的を持って行われたもの。
であるならば、当然それは「攻撃のための所作」だ。
剣の間合いの外での攻撃手段を持つ自身にはわかる。
「シッ!」
こちらも刀を振って応戦。
十六に束ねた斬撃を飛ばす、「飛閃」を持ってお互いのちょうど中間で炸裂し、相殺。
同時にまっすぐに突っ込み、同じように迫る彼女の刀を迎撃するように刀を合わせた。
その後の剣閃は見えはしないが、間違いなくそこにある。
攻撃の気配と言うか匂いと言うか、とにかく明確な「意図」がある。
自身の刀に八の剣閃を纏わせ、残りの八を「それ」合わせた。
――――――――――――
以前から、考えていたことがある。
嵐剣、神槍、飛閃。
自身の流派の技は、どれも「斬撃」を増やすものだ。
剣を振った結果表れる斬撃を増やすもの。
であるならば。
「増やした斬撃を放つ剣」も増えていなければ道理が合わないのではないか?と。
――――――――――――
■桜 緋彩 >
斬撃に斬撃を合わせれば、それはお互いを斬り合って消えるだろう。
どちらかの斬撃が強ければ、強い方が弱い方を打ち破るのだろう。
しかし、合わせ八つの内の一つ。
「それ」だけは斬撃ではなかった。
彼女の斬撃を打ち破り、直後に砕けたそれは。
「――はは、やはりここは良い!」
刀。
魔力とか剣気とか、そう呼ばれるもので編まれた実体を持った刀だ。
消費は斬撃の非ではない。
作るどころか維持をするにも気力を消費する。
それでも、至った。
桜華刻閃流の向こう側。
「あぁああ!!」
叫び、鍔競り合う彼女を弾き飛ばす。
間髪入れず残った気力を全てつぎ込み、再び刀を作り出す。
出来たのは三振り。
手に持つ刀と合わせて、四つの刀。
「嵐、剣――弐式ィ!」
それら全てで十六の剣閃を繰り出した。