2024/10/18 のログ
ご案内:「訓練施設」に武知 一実さんが現れました。
■武知 一実 >
放課後の予定もなく、バイトもなく、懐も心許ないとないない三拍子揃った時は、頭空っぽにして運動するに限る。
そんなわけでランニングマシンを使い、黙々と走り続ける事小一時間。
走破距離はフルマラソンには及ばないが、それなりな距離を記録し運動意欲も満たされた。
「んーッ……シャワーでも浴びて来るか」
まあ、1㎞ほどランニングマシンの上を歩いてからだ。
上がった呼吸を整えながら、シャワーの後のこともぼんやりと考える。
せっかくだし、武器の扱いとか確認しようか。それとも異能の制御訓練か。
どちらにせよシャワー前の方が良いかなどと考えてふと気づく。……一般的な男子高生が考える事じゃねえような。
■武知 一実 >
「とはいえ、異能の制御ったって精神統一とかそういうのになるんだよなあ……
あるいは適度に発散させれば不意の漏電もしなくなる……のか?」
自分の身に宿っている雷の異能は未知だらけだ。
ただ自分の体は電気を起こせる、そして電気をある程度自由に操れる。それだけ分かっていれば、わりと十分だと思っていたのも事実。
現状、その認識を少し改めた方がいいか、という段階なのでもう少し自分の力について深堀が必要……なのかもしれない。
「とはいえ、どう深掘れっつーんだ」
そう、それが問題だ。
既に思いつく限りの方法は取っているし、体が縮むという反動もあるから無限に試行錯誤出来るもんでもない。
あとは研究所からオレに関する資料を……オレが転入した時に棄てられてんだろうなあ。
■武知 一実 >
「……やっぱシャワー浴びっか」
走ったことで汗もかいたし、一旦サッパリすれば考えもまとまるだろう。
ランニングマシンの電源を落とし、オレはトレーニングルームを後にする。
確か、この部屋からシャワールームまでは少し距離があったはずだ。
まあ、いますぐ浴びないと不快すぎるというほど汗をかいたわけじゃないから、ついでに異能の訓練してる人が居ないかと見ながら向かうのが丁度良さそうだ。
「とはいえ、あんまり気配がしねえんだよな……」
今日は世間的にはトレーニング向きの日じゃないのだろうか。
そんなことを考えつつ、通路を進む。
■武知 一実 >
結局、シャワールームに辿り着くまでの間に異能の訓練を行っている部屋は無かった。
やっぱり日が悪かったのかと少し落胆しつつも、オレは暑いシャワーでその考えも洗い流す。
シャワールームから出れば、もう今日は帰りたい気持ちが強くなっていた。まあ、そんなもんだよな。
「よし、帰りがけに蕎麦でも食ってくか」
ざるそば食いてえ。
意識したら急に腹も鳴り出して、オレは意気揚々と訓練施設を後にしたのだった。
ご案内:「訓練施設」から武知 一実さんが去りました。