2024/08/14 のログ
■ノーフェイス > 「…………いや」
端末を閉じて、ひょいとバッグへ戻した。
呆けていた唇が、笑みを浮かべた。
「ちょっと予想外が起こっただけだから」
……笑み。それは、少なくとも。
こちらには都合の良い予想外であるらしかった。
――伝えないということは。
そちらにとっては、いかばかりか。
「……ま、好きにしなよ。キミの……キミのためだけの舞台だ。
誰にも奪われないように、誰にも邪魔されないように」
立ち上がる。観客席からも、人が掃け始めていた。
「――『飛び立とう。いますぐに!』」
都合のいいヒーローの言葉とともに、皮肉っぽく手を差し伸べるのだ。
■シャンティ > 「そう」
伝えない。伝わらない。
それでも、伝わることは存在する。
「巻き、こんだ、側が……腑抜け、なけ、れば……それで、いい、わ?」
くす、と笑う。
むしろ、研ぎ澄まされるのであれば好きにすればいい。
互いに、触れ合う部分と触れ合わない部分があるのは、そういう間柄だから。
「そこ、は……そう、するの、ね?」
くすくすと笑う。
この舞台だけが、守るべきもの。
それを彩るものもまた、大事なもの。
「……まさ、か……そんな、セリフ、まで……ね?」
くすくすと笑い続け
その手を取って、席をたった
ご案内:「3番ボックス」からノーフェイスさんが去りました。
ご案内:「3番ボックス」からシャンティさんが去りました。