未開拓地区の半分以上を占める未開拓の荒野が「転移荒野」である。
何故転移荒野と呼ばれるかというと、異世界から様々なモノが転移してくる荒野だからである。
基本的に荒野が広がるものの、異世界の遺跡や建造物、草原や湖なども点在する。
世界の変容後、この区域の時空が不安定になり、異世界の魔物・怪異などが現れるようになった。そのため危険な区域である。なお世界中にこのようなスポットがいくつか確認されている。
異世界の研究のために残しておきたいという思いがあり、常世財団側は開拓に積極的でないようである。
住民の出入りは禁止されていないものの、現在は学園の直接管理する場所ではないため、中で何が起こっても自己責任となる。
ただ、そのかわり異能や魔術などの使用は全面的に認められている。訓練のためにやってくる生徒もいるという。

選択した場所に入室します。

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参加者(0):ROM(1)
Time:08:18:28 更新


ご案内:「遺跡群」からクロメさんが去りました。 (09/15-02:21:33)
ご案内:「遺跡群」から橘壱さんが去りました。 (09/15-02:12:54)
クロメ >  
「……」

見てしまえば、そういうことなのかもしれない。
だが、それもまた無粋か。
答えは、別に知る必要もない
 
「人ならば――思い出に縋り付いた、とでもいうのだろうが。」

機械であれば、そういうものでもないだろう。
ただ、残されてしまったもの。置いていかれてしまったもの。
いや、そこにあるものは大差ないのかもしれない。

自分もまた――

「……守りたいもの、か」

ずきり、と痛む

―…ミ…

声が、聞こえた気がした

「……自分だけ永らえたところで意味はない」

ぽつり、と言葉が漏れる
どこか疲れた声だったかもしれない

「……度し難いな」

一転、デート、などと浮かれたことをいう鋼鉄鎧に冷たい目を向ける
お陰で、意識が覚める

「……もういる意味はないな。戻る」

帰ろう、という言葉に答え。
ともに飛び、戻っていくだろう。
(09/15-02:09:43)
橘壱 >  
『……最後の抵抗、と言うよりは……いや、何でもない』

あまり言及するのも無粋な気もする。
ただ、機械は与えられた役割(ロール)を全うしたのだろう。

『時代に、世界に取り残されてしまったもの……なのかもね』

ある意味では彼女と似たようなものかもしれない。
この混迷となってしまった世界で生き永らえる事、去っていく事。
どちらが幸せかなんて、決めるのは傲慢だ。
どうなるかは、きっとこれから先わかるはずだ。

『……そうだね。うん、これでおしまいかな。
 後はもうなにもない。このデータも、持ち帰るほどじゃない』

ならばせめて、此処に残しておくべきかもしれない。
何も知らない部外者である自分にできるのはその程度だ。
ドローンの抽出データを削除し、外部の写真だけを撮っておく。
此処にはなにもない、調査の必要もないことを示すための証拠だ。

『僕はどちらとも思わない。ただ、この機械(マシン)には守りたいものがあった』

それは全てをかけてでもすべきものだった。それだけだ。
モニターの奥で、僅かに笑みを浮かべれば視線を少女へと移した。

『無駄足ではなかったけどね。少なくとも、意外と悪くないデートだったかも。……なんてね』

冗談めかしに言えば、鋼が熱を帯び始める。
バーニアが光を宿しはじめ、飛び立つ準備だ。

『さて、帰ろうか』
(09/15-01:52:28)
クロメ >  
赤い霧が集まり、腕に戻る。
辺りに残るのは、力の本流が荒れ狂い無惨な姿を晒した瓦礫のあとだけ

「……最後の抵抗」

敵意はすでに消え、気配はなにもない。
残ったものは敵と認定したものと、崩れた周囲。
すべてを振り絞った結果だとすれば、実に皮肉な話だ。

そして、あとに残ったものは
鋼鉄の鎧が何かを調べている。

「機械?任せた」

理解の及ばない範囲であるし、任せるしかない。
のだが、案外とあっさりと解決できたようだ。

そして

「……………」

ドローンが映し出したもの。
誰とも知らない人が見える。
どことも、誰とも、わかるわけもない。

ただ――
幸せそうだった

「……もう、ないだろうに」

そして、もう一つだけわかるのは。
それらは、すでに失われて久しいだろう、ということ。
虚しい とても 虚しい

「……健気、というべきか。愚か、というべきか。
 機械……だったか。では、どちらでもない、のか」

もう守るものもない。もう得られるものもない。
そんなもののために、今の一瞬を生き。絶えてしまった。
皮肉にもほどがある。

「これが守っていたもの、なら。
 あとは、なにもなさそう……か?」

それであれば、仕事も終わりだろうか。

「……何も出ず、だな」

出てはいたが、結局何も残らなかったのであればないも同然だ
(09/15-01:44:23)
橘壱 >  
橘壱の反射速度は常人のそれを凌駕する。
機械の冷たい殺意を感知することは出来ないが、視界を埋め尽くす光が何かは理解できた。
咄嗟にエネルギーフィールドを展開…する前に、赤い霧が視界を埋めた。
赤と赤が交差し、凄まじいエネルギーの本流が周囲に逃げ場を求めて拡散する。
音もなく焼ききれ、周囲にまるで獣が焦げたような臭いが充満する。

『ごめん、助かった。わからないけど、そういうモノかもしれない。
 あるいは何かの管理システムなのかもしれない。攻撃してくる以上は……、……』

だが、携行(マウント)された武器を取ることはなかった。

『……いや、もう終わったみたいだ』

視界が晴れる頃には、張り巡らされた光はまるで生気を失うように消えていく。
音もなく、終わりを示すかのようにやがて赤い光は消えていく、残るのは探索ドローンの光だけ。
その超常の感覚にも"敵意"と呼べるものはなく、二度と動く気配も感じない。
正しく、最後の一撃だったのかもしれない。

『何かを守っていたとしたら、最後まで忠実に命令(プログラム)を実行したのかもしれない』

ある種機械らしい。鋼の足音を響かせ、塔の付近まで近づいた。
見上げてみると、何とも大きい建造物だ。上が見えない。
スキャンセンサーが分析を開始すると、壱は僅かに目を見開いた。

『……ゴーレムの類かと思ったけど、これは機械みたいだ。
 なにかはわからないけど、恐らく制御中枢みたいな……ん、なにかデータが……』

モニターに映る解析結果の数々は今の技術系統とは違うものだ。
少なくとも壱の知る機械技術には存在しないものだ。
この岩肌の奥には緻密な鉄が血管のように張り巡らされている。
興味深そうに眺めていると、読み取り、ドローンがそれを映し出した。

それは、何時かの光景、何処かの景色。
知らない無辜の人々の日常が映し出された写真データ。
顔も名前も知らない。何時の時代、何処の世界かもわからない。
ただ、この機械だけが覚えていた景色なのだろう。

『…………恐らく、コレが守っていたもの。なのかもしれない…………』
(09/15-01:20:26)
クロメ >  
「道理か」

わからないから調べる。そういうことだ。
あまりにもそのままではある。
となれば、最近存在が知られた、とかそういうことだろうか。
考えても今は意味のないことか

「む」

眼の前の塔が輝く。魔力の光。それが、全体へと広がっていく。
なるほど、まだ"生き"ていたか。
それはいい。いい、が

「歓迎か」

どうやら認められていないらしい。当然の帰結ではある。
なにしろ、こちらは向こうにとっての侵入者だ。
弁解の余地もない。

問題は――

「……」

無数の殺意。あらゆる場所から、こちらに向けられる糸よりも細い、それ。
詳細までは読み取れないが、自分であればたとえ細切れになろうと死ぬこともあるまい。
だが、人間などはひとたまりもないだろう。

となれば、その鋼鉄の鎧がどれほど役に立つか、だ。
そこまではわからない。少なくとも、通常の鉄鎧であればバターにナイフを当てるがごとく、となろう。

「面倒な」

瞬時に手が崩れる。崩れた手が瞬く間に赤い霧となって両者を包みこむ
その間、わずかに0.01秒。

遅れて、赤い光が二人に達した。
死の嵐が吹き抜け、地が裂け、壁が割れる。

しかして
赤い霧に触れた光は、ねじれ、曲がり、跳ね
目標へと到達することはなかった。

「防衛機構かなにかか? 好かれてはいないな。
 どうする?」

鋼鉄の鎧を見上げる
壊すだけならできるだろうが、それを自分で判断する気はない。
なにしろ、紐付きなのだから
(09/15-00:53:03)
橘壱 >  
『いつも通りどうも。……事前情報があるなら、此処は未開拓地区にはなってないさ』

その事前調査一つだって命がけになりえるのだ。
凡その事は機械が偵察も可能だろうが、最終的な部分は人の手になると思っている。
容易く開拓できるのであれば、今頃住宅地の一つや二つ立っているだろう。

『その厄介事かどうかを調べに来た。謂わば、僕等が先遣隊……、……!』

不意にセンサーに反応。軽い音とともに、目の前の塔が光り輝いた。
エネルギー反応を検知しているが、それがどんなものかはわからなかった。
塔の全身を血管のように貼り巡る赤い光は、文字通り周囲の壁や地面に広がっていく。
まるで、それら全てが一つの生命体のように鼓動するかのようだ。

その超常の感覚ならば感じるかもしれない。
余りにも旧い、魔力に近いエネルギー根源。
これは一瞬の瞬き、命なき命の輝き。
放っておいてもやがて朽ちるものである。
そんな古木めいた塔が、"敵意"を以ていることも。
それらを感じ取った瞬間、閃光が視界を埋め尽くす。
赤い閃光、か細いレーザー光線。当たれば瞬く間に真っ二つになってしまうが…?
(09/15-00:33:43)
クロメ >  
「……度し難い」

相も変わらない軽薄な言葉。
いや……昔よりも更に軽薄になっただろうか。
ブレない、という意味では立派なものである……と、いえるのか

返す言葉はいつもどおりだが、どこか緩かった

「ふむ……」

超常の感覚で探ってみる、が。
どこか歪んでいるようでもある。
みえている通りの空間ではないかもしれない。
案外、見た目よりも小さいかもしれないし
見た目通りかもしれない

「……そもそも。事前の情報はないのか?」

今更だが、基本的なことを突っ込んでみる。

「いわれだの、厄介ごとの匂いだの」
(09/15-00:23:29)
橘壱 >  
『気難しくて横暴な可愛い女の子』

どう思っているかなんて、それ以外何があると言うのか。
相変わらずそういう口の軽さは変わらないらしい。
鋼鉄の体が、空を切り重力に引かれていく。
頃合いを見て全身のバーニアを吹かせば勢いが殺され、ゆるりと互いに並走するように落下していく。
深い、想像以上に深く、そして予想以上に広い。

『本当に広いな……レーダーのマッピングも追いつかないだ。
 地面もまだ……いや、流石に地面はあるみたいだ。流石に奈落じゃないみたいだね』

最悪底なしの闇も考えていたところにありがたい。
どれだけ落ちていくのか、と考えている頃合いに漸く石畳が見えた。
重苦しい音を立て、鋼の両足が石畳を踏みしめる。
辺りは変わらず、暗闇のまま。

『明かり、つけるよ』

言い終わると同時にバックパックから飛び出す小型ドローン。
飛行音と同時に周囲をまばゆい光が照らし、全貌を映し出す。
辺りは素材もわからない石のような作りであり、壁は見えないほど広い。
ただ、目の前には巨大な何かが鎮座していた。一言で言えば、塔。
巨大な岩の塔が二人の目の前に悠然と立っている。先端も見えないほど巨大だ。

『大きいし、此処は広いな。どこがどこまでだ?』

ドローンを使いマッピングを開始するが、これは時間がかかりそうだ。
(09/15-00:10:31)
クロメ >  
「相性だな。ただの鎧くらいならいいが」

それなら服と大差ない。まさか全裸で通り抜け、などとも言わない。
だが、科学満載の鋼鉄の塊となれば別だ。
それはクロメの理解の範疇の外でもあるし、まともに術の効果を反映できる保証がない。
要するに、機械を魔術で直せないという話に近い。壊すだけなら別なのだが。
ただそこまで説明をする義理もないので、あえて言わない。

「術、というほど大層なものでもない」

現代人の認識でいうのであれば、テレキネシスに近いものか。
不可視の力場で一体の瓦礫を浮き上がらせている。
細かいものまで浮かんでいるのも、まとめて持ち上げているからである。

「残りたければ、残れ」

片道になるかもしれないからな
怯えるなら、ここにいれば良い、と言わんばかりである

「無用だ」

手を貸すという言葉をあっさりと切り捨てる。
そのまま、ばさり、と羽を広げ迷いなく穴に飛び込みゆっくりと降りていく。

「私を何だと思っている?」

降りる。当然、鋼鉄の鎧も飛び込んでくるだろう。
それにしても……この空間は、正しく見たとおりであろうか。
どこか魔術的に歪んだりしているのだろうか。

先も見通しづらい黒い空間は様々に考えさせられる。
(09/14-23:55:24)
橘壱 >  
『確かにAF(コイツ)には対攻性魔術用の防御が施されているけど……相性かな?』

機械と魔術。技術と奇跡。
よく対立テーマとしてあげられるし、今は融和性だって持つこともある。
しかし、言ってしまえば彼女は古い存在だ。
最新技術、未来の塊であるこのAFとは相性が悪いのかもしれない。

『まぁ、穴じゃなくてクレーターを作ってもいいなら……っと、流石』

そうこう言っているうちに目の前で瓦礫が、砂粒が宙に浮いていく。
魔術の奇跡。宙に浮かす魔術の類だろうか。
ただ、此処まで細かいものを浮かせるのは精度もきっと凄いものなのだろう。
身につかぬものとは言え、その凄さは何となく理解できる。

こうして出来た暗い昏い深い穴。
一つ目(モノアイ)が覗き込み、センサーの類も届かない。
どうやら相当深く、広いことだけはわかった。

『勿論、降りるさ。片道……ってことにはならないだろうけどね。
 一応聞くけど、抱えて飛び込んだほうがいいなら手を貸すよ?』

勿論確証はないが、やめる理由もない。
万一にないことを聞いておいた。
勿論、承諾するなら冷たく硬い両腕で抱えて飛び降りるだろうが、実際は一人で真っ先に降りることになるだろう。
(09/14-23:40:48)
クロメ >  
「別にそこは期待していない」

ないものはない。現実とはそういうものだ。
……ないものを与えることは? 時としてありうるのだが。
しかし、なんであろうと今からは現実的ではあるまい
いや、一つだけ――

その考えに至って、首をふる。
それだけは、ありえない

「通り抜け……は、私ならできるだろう。
 お前は……生身なら……だが。失敗するかもな」

途中で途切れる可能性もある。かべのなかにいる、というやつだ。
そのリスクを背負ってもいいなら。いずれにしても鋼鉄の鎧ごと、とはいかない。

「……穴掘り、か」

穴掘り自体ならできなくもない。
が、この瓦礫の様子からして下手なことをすれば崩れ落ちそうでもある。

「で、あれば。こう、か」

指を鳴らす。途端に瓦礫が少しずつ宙に浮き始める。
パラパラと崩れる砂粒すらも、宙にとどまる。
次第に、下へと続く……どこまでも暗い空間が見える。

「その図体ほどになる気はない。が、大きくくらいはなれる」

意味も必要もないからそうしていないが、と付け加え

「さて、どうする?」

黒ぐろと口を開けた穴を指し示す。
瓦礫は宙に浮いたまま。その気になれば、鋼鉄の鎧ごと入れそうではある。
(09/14-23:27:02)
橘壱 >  
相変わらず、人に対して排他的だ。
推測の範囲の経歴を考えればその辺りは仕方ないのかもしれない。
ある意味聞き慣れたやり取りだ。ふぅ、とため息混じりに肩を竦めた。

『悪いけど、魔法とかそういうのはからっきしなんだ。
 そういう適性はないんだってさ。0には何かけても0だよ』

『……だからといって、畳まれるのは困るなぁ』

流石に死ぬ。見事に赤いシミになってしまう。
自分から使える魔法など有りはしないし、人間は小さくなる能力はない。
超越者と言えど、出来ないことは出来ないのは当然だ。
万能というわけにはいかないようだ。

『通り抜けの魔術とか……も、無理?
 静かに穴掘りが出来る手段とかはないかな。』

『僕がやったら、此処一帯を潰すことになりかねないからね』

ご覧の通り、と軽く両手を広げて見せつける。
各種部位にマウントされた黒光りする兵装達。
外用の実戦向けの兵器だ。その破壊力は言うまでもない。
だからこそ、こんな場所でぶっ放せばどうなるかは語るに及ばず。
機械に加減なんて出来はしない。

『そういうキミが小さすぎるんじゃないかな?』

軽口で返してみた。
彼女から案が出なければ、此方からやるしかないが、さて。
(09/14-23:00:08)
クロメ >  
「……ふん」

社会的貢献。実に耳触りのいい言葉だ。
だからこそ、胡散臭くもあるが。この相手と論議するようなことでもない。
それに、それを受け入れないほど狭量でもない。

「人は弱いからな」

人は弱い。弱いからこそ未知を、脅威をより恐れる。
それはわかる。

しかし恐れ、離れるのではなく、抑え込もうとする。
そして、ときに過ちを犯す。
そして、ときに過ちに気づかず……

考えても詮無いことだ。

「そういうことだ」

鋼鉄の足音に合わせ、軽く宙に浮きながらついていく。


たどり着いたのは、廃墟と見まごうような遺跡。
原型を止めず、ただ荒れ果てた瓦礫の山ばかりが転がる。
それはいかなる者の手によって作られたのか。
それすらも、此処からではうかがい知ることはできない。

「さて……」

見たところだけで言えば、風化のようにも見える。
それだけの時を経ている……のだろうか。
鋼鉄の手が崩した残骸を見ながら、小さく呟く。

……これらも、見捨てられたのか。
それとも……いや、考えたところで答えなど得られまい

「――例えば、だ」

バサリ、と小さな音がして手が崩れる。
崩れた先から小さなコウモリと化していく。
それらが瓦礫の隙間から潜り込むことはできるだろう。

「が。お前は……潰れてみるか?」

小さく畳めば入れないことはないだろう。
命の保証?それはできないかもしれない。

「他、となると……」

少し考え込む。如何に強大な力を持つといえど、できないことはできない。
特に、他者の操作、ともなれば。

「そもそも、大きすぎだ」

鋼鉄の鎧を見上げて言う。調査には不向きだろう、と。
(09/14-22:50:48)