2024/06/04 のログ
ご案内:「遺跡群」にマトさんが現れました。
ご案内:「遺跡群」からマトさんが去りました。
ご案内:「遺跡群」にマトさんが現れました。
■マト >
遺跡群をぺたぺたと歩く音がする
サンダルにワンピースといった場所柄相応しいとは言えない服装だが
その足取りは軽やか…というよりふわふわとしている
「~~~ ♪」
たった一人で鼻歌交じりに遺跡群を散歩しながら薄桃色の髪を揺らして
■マト >
言葉は無い、余り独り言をいう性質では無いのだろうか
ただ、その目は周囲を興味深そうに観察しており
時折かがみこんでは何かを拾い上げ、肩から下げたポシェットに入れている
「…… ?」
何かを見つけたのか、ぴょん、と音がしそうな跳躍と共に、崩れた遺跡を登っていく
穏やかな風になびいてワンピースが翻るが、中にスパッツを履いているようだ
「…… 」
見つけたのは遺跡群から突き出した柱のようで
柱の上に飛び乗った後、両手でバランスを取りながら先まで登っていく
■マト >
「…… ぁ」
急に突風が吹き、ぐらりと体が揺れて落ちそうになるが
そのまま柱に手をついて、くるんっ、と一回転
「…… 」
ぴしっ、とポーズまで取って元の場所に帰ってくる
心なしか自慢げである、誰も見ていないのだが
そのまま移動を再開し柱の先までたどり着くと、柱の先を手でぺしっ、ぺしっ、と埃を取る様に拭う
そのまま先に腰掛けると、ポシェットから今度は布に包まれた何かを取り出した
■マト >
「お茶、梅、おかか、たくあん、卵焼き」
布の中身は小さなお弁当箱とペットボトルのお茶
お世話になる事になった堅磐寮の寮母さんが、お出かけの際に持たせてくれたもののようだ
曰く、一般的なお弁当のセットだとか
柱の上から地平線を見やる、太陽が照り付ける中、程よい風が吹き
眼下に見える遺跡群の数々を見下ろしながら、一つ頷く
どうやらお弁当スポットとしてはまずまずと判断したらしい
「いただき、ます」
同様に教えられた食事の始まるを告げる言葉と共に手を合わせ、手づかみでたくあんをぽりぽりと
「 ♪」
どうやら食感が気に入ったらしい、暫くぽりぽりとよく噛んで食べている
■マト >
「……うん」
「お茶」
ごくりと飲み下してお茶を口に含み、一度味をリセットしている
続いて手に持つのは梅おにぎり、味が分かる様に頂点にもちょっとだけ梅がついている豪華仕様だ
「…… ん」
海苔ごと大きく口を開けて、4分の1ほどを口に含んでもしゃもしゃと噛んでいく
「…… うん」
良く噛んだ後また頷いてお茶をちょっとだけ口に含み、飲みこんで
「合う、たくあんとも……成程、定番というだけあるね」
納得したようにうなずきながら、ぱたぱたと足を遊ばせている
声色こそ落ち着いているが、傍から見ても上機嫌なのは何となくわかるだろう
■マト >
「次はおかか」
そのままおかかおにぎりをもう片方の手に取って同じように頬張る
両手に花ならぬ両手におにぎりで交互にかじりつく形だ
「味わいの差……個人的には梅の方が好みだ」
「香ばしさは嫌いではないけれど、梅の鮮烈な酸味でお茶を進めたい」
「僕の口内で唾液がどんどん分泌されていく感覚が好ましいな」
意外と食べている間は饒舌になるタイプらしい、誰もいないのに食レポを始めている
脚をぱたぱたする動きも強まり、上り切るまではどちらかというとクール然としていた表情にも緩みが見られるだろう
「此処で卵焼きを……」
■マト >
酸っぱいと香ばしい、そして歯ごたえの間に差し込まれる卵焼き
所で卵焼きの味付けは各家庭分かれると思うが如何だろうか
今回用意されたものは牛乳砂糖多めのふわふわで甘い卵焼きである
「柔らかくて舌の上で甘さが広がる……間というより最後に食べたい味」
「僕としてもこうはっきり甘い味の方が多分好みだ」
「帰ったらお礼を言おう、ありがとうは大事な事らしいからね」
所謂最低限の常識、と言えることを習った際の事を思い出しているようで、何度か深くうなずいている
なお本当に最低限しか教えられていないため、実際に他者とかかわった際は齟齬が生まれやすい状態だったりするのだが
「ふぅ、ご馳走様でした」
そうこうしているうちに小さなお弁当箱の中は空になっていた
最後にお茶を飲み干してきゅっ、と締め、布の中に包みなおす
■マト >
「ん」
もう一度遺跡群を見下ろして、今度は空を仰ぐ
雲一つない青空の先を見通すかのように目を瞬かせながら
大きく手を伸ばして、何かを掴もうとする仕草をし……止める
「……帰ろっと」
ひょい、と柱の先から飛び降りて、自由落下
そのままとすっ、と軽い音と共に着地すると、何事も無かったかのように歩き出す
ワンピースをひらひらと揺らしながら、帰り道も何度かしゃがみこんで何かを拾い集めつつ
今の住まいである堅磐寮の方へ迷いなく足を進めていった
ご案内:「遺跡群」からマトさんが去りました。