2024/06/19 のログ
ご案内:「転移荒野」に倖月 保志さんが現れました。
倖月 保志 >  
「あ~…ここ、いいですねえ~実戦経験するにはうってつけです。」
「ボクの実家にいる頃を思い出します~」
「地下にはこんな風にモンスターが出るダンジョンがありましたねえ~」

どこか昔を懐かしむように荒野を一人歩く少年。
ここには一応風紀委員としての生態調査と安全調査という名目で仕事をしているが実際にはこの学園都市でどれだけ実力が通用するか。そんなところだ。

さて、歩いていけばそろそろ魔物が生息するエリアに到達する。
ざっとみて数体。
他にも隠れていそうだが
数える先に左肩から伸びている大太刀の柄に手をかける。
近い魔物は蜘蛛の魔物。土蜘蛛とか言われている類か

倖月 保志 >  
土蜘蛛…体の高さは少なくとも一階建ての建物程…4~5m程だろうか?
そんな巨躯にも関わらず地を這うスピードは等身大の蟲をそのまま拡大したかのようだ。
時速は80㎞にもなる。当然それに追随する動体視力も人間のそれとは凌駕する。

土蜘蛛が前足四本振り上げる。
端的に言えばそれは大地を砕く4連撃が持ち前の動体視力を持って正確に保志の体を貫かんと1コンマの狂いもなく迫る。

だというのに

「あ~数に頼った連撃ですかぁ~悪くはないんですけどもうちょっと搦手とセットで使った方がお得ですねえ~」

暢気な声が後ろから聞こえる。保志の声だ。
次の瞬間、大太刀が風を切り、土蜘蛛の後ろ足4本が瞬時にすべて3等分になる。
土蜘蛛は焦って何とか方向転換をし、再び前足を振り下ろすが保志は土蜘蛛の目の前に現れた。
土蜘蛛は保志を補足しきれないようだ。

「こんな感じかな…よいしょっと」

飛び掛かる膝蹴りと共にドパン、とまるで水風船が破裂するかのように土蜘蛛は破裂した

倖月 保志 >  
「はーい、おまけも気を抜かずに~深呼吸して~ゆっくりと~」
「焦らずに自分のペースで~」

自分に言い聞かせるかのような独り言は音声だけ聞けば実戦経験のない新兵が自分に言い聞かせて落ち着かせるようであろう。
ただ、よく耳を澄ませば自分に言い聞かせてる割には落ち着き過ぎてるしこんなものはある種のルーティンに過ぎないと吐いて捨てられるものだ。

次いで10m以上にもなるムカデ。
ああ、こいつは中々に手ごわい。
故にこれでお相手をしよう。

「本国総合武闘術~………"毒蛇這"」

その大太刀の切っ先を地面につける。
瞬間、保志の体が消える。
次の瞬間、赤熱した大太刀を引き摺った跡が大地に残る。これが技の名前の所以だ。
さらに次の瞬間、10mにもなるムカデが乱雑に、それでいて命に届くレベルにぐだぐだに切り裂いていた。
何が起こったかは常人の目でしては不明

倖月 保志 >  
「ふぅむ、ここは昆虫…いえ、蜘蛛とムカデは厳密には昆虫ではないですねえ」
「昆虫、ではなく蟲系の魔物やら怪異が多いようですねえ~」
「適当に駆除して報告書に書いて提出しましょうねえ~」

次いでカマキリの魔物が現れた。
こちらも人間の背など軽く凌駕したサイズである。
それでいて鋭い鎌のような両腕と鋭い顎を持つ。
先ほどの二体の蟲もそうだが一体一体が普通は熟練した異能や魔術を持ったハンター5~6人が担当する案件であろう。

保志単独でありながら誰もが見てもハラハラしない安定感
次いでカマキリの鎌の猛攻に対するカウンター。
技名は不明。どういった術理かは常人の目では観測しきれない。
ただ、三枚おろしにはなったろう。
別にデカいカマキリを三枚おろしにしたところで誰も食いはしないが

「粗方害虫は駆除しましたかねえ~」
「ふぅ…この時期のお外はジメジメ蒸し蒸しと…いまいち好きになれないんですよね~」
「報告書を書くのはシャワーを浴びた後にしましょうか~」

ご案内:「転移荒野」から倖月 保志さんが去りました。