2024/06/21 のログ
ご案内:「学園地区郊外」に『』さんが現れました。
■『』 > 学園地区と外部を隔てる壁の外。未開拓地区というには学園地区から近すぎる場所。
やや傾いた陽の下、スライムのようなそれが、身体を引きずりながら北上し続ける。
気配は壁の向こうと、来た方向に感じるが…それでも北へと這い続ける。
何故なら、壁を越えられないから。
二日前は居住区への侵入を試みたが人の目に阻まれあえなく断念。
そのまま入れる場所を探し続けるも…見つからず。
だから、入れる場所を探す為に這いずり続ける。可能性を追っていく。
迷い人からの言いつけを守り、人の目につかないように草むらの影に出来るだけ隠れながら進む。
草むらが揺れてしまっておりバレバレである。
ご案内:「学園地区郊外」にマトさんが現れました。
■マト >
今日は初めての服で未開拓地域、遺跡群へ向かっていたマト
購入したてのワンピース、その一番の使い道は今度予定している海なのであるが
その前に何度か出歩いて慣れておいた方がいい、と言われたとか言われていないとか
「~~~♪」
ともあれ、鼻歌交じりにワンピースにサンダル姿で出歩く姿はとても気楽そうである、のだが
「……おや?」
それはきっと偶々だろう、視界の端、遠くに映った何か
元より好奇心自体は旺盛な方であったマトが、目的地を遺跡群からそれに変えたのは無理も無い事だった
「よっと」
ぴょい、ぴょい、と地面を強くけって高く『跳び』ながらスライムのようなものへと近づく
特に何も無ければ、そのままスライム……あなたの前に降り立ち
「やぁこんにちは、君も散歩中かい?」
少し位置がずれたポシェットを直しながら笑いかけてくるだろう
■『』 > (■■■■■■?!)
それは突然だった。
近くには極小さな気配こそあれど、案内人や迷い人のような気配は感じられなかった。
のにも拘らず、突如目の前に二人のような者が現れ、話しかけてきたのだ。
考える余裕など一切ないまま放たれた声は、混乱に溢れたもの。
いのち無き者の意識にも、混乱としか言えないような声が響くだろう。「誰?!」とか「びっくりした!」みたいな内容だ。
混乱は収まることなく、うだうだと音も言語もない声を響かせながら逃げ出そうと動き出す。
とはいえ人未満の速度。棘もなければぷよぷよの柔らかいそれが逃げることは不可能と言っても過言ではない。
それに、それは混乱しているだけ。少しなだめれば、すぐに落ち着くだろう。
■マト >
「うん?」
頭に響く音に首をかしげて、じぃ、と見つめ……
「……あぁ!」
ぽん、と手を叩き、その反応の理由に思い至ったようで
「逃げないで逃げないで、僕は悪い人造生命体じゃないよ?」
なんて、逃げようとするあなたの横をゆっくりと歩いて
「君、面白い話し方をするんだね、えっと、テレパシー……ってやつなのかな?」
「突然で吃驚したのかな、ごめんね、追いかける時って跳んだ方が早いからさ」
手を広げて敵意が無い事をアピールしながら、ぺこりと頭を下げるだろう
■『』 > 混乱の声を響かせながらずるずると逃げ続けるそれ。
しかし、並走するいのちなき者からつたわってくるイメージから悪意を感じ取れない事に気づけば、ゆっくりとその速度を緩めていき。
(■■■■?)
ほんとう?
恐る恐る尋ねるような声。とはいえ、聞くまでもなく悪意がない事は分かっている。
だから、その声は確認と安心を求めるもの。
そして、問われれば少し思案し。
(■■■■■■■■■。■■■■■■■■■)
よくわかりません。つたえたいと思えば伝わります。
そんな旨の回答をするだろう。
それは、伝えたい事を伝えているだけで、話しているというつもりはない。
伝えたいと思えば伝わるのだ。それ以上の事は全く考えたことも無ければ、意識したことすらなかった。
だから、問われても曖昧な事しか返せない。
(■■■■■■■■■■■。)
びっくりしたのは、いのちを感じ取れなかったからです。
驚いた理由についても答える。
もし事前に気配を察知出来ていれば、これほど驚く事はなかっただろうし、むしろこちらから近づいていただろう。
それは、いのちなき者が魂を持っていなかったという事をそれが分かっているという事になる。
■マト >
「本当だよ、怖い事をする理由も無いし」
「仲良くできるなら、それが一番だろう?」
速度を緩めたあなたに追いつくと、目線を合わすようにしゃがみこむ
「成程、なら、それが君の言葉何だね」
伝えたいと思えば伝わる、という言葉に一つ頷くと
んんん……と暫く唸る
なお、この際マトは逆に自分の意思が伝わったりするかな?と試していたりする
「いのち……あぁ、成程、意識した事は無かったけど」
「僕は生まれた、というより造られたものだからね、きっとそこの差なんだろう、多分」
「ともあれ、改めて自己紹介しよう、僕はマト、今は散歩に向かっていたんだけれど」
「君はこんな所で何をしていたんだい?」
あなたへの興味にくりっ、とした青い目を光らせながら問いかけるだろうか
■『』 > (■■■■■■■)
そうみたいですね?
いまいちよく分からないという声。それは、声から言葉を聞き取っていないのだ。イメージは伝わっても、理解に至らない。
それは、声に乗った意図を読み取り、解釈している。
とはいえ、声の付随しない意識まで読み取ることまでは出来ない。
あくまでも、声から読み取っているだけなのだ。
だが、声に乗った意図であれば、裏でも嘘でも本心でも、読み取れるだろう。
(■■?■■■■■■?)
■■?それはなんですか?
いのち無き者に複数のイメージを投げかけられる中で、それが応えたのは名乗りの部分。
マトとはなんだ。それにはそれが分からない。名前が無いそれに名前という概念は理解出来なかったのだ。
つくられたという部分も気になったし、何をしていたのかも応えたいが、その前にそこがどうしても見過ごせなかったのだ。
その心情は、声を通しいのち無き者にも伝わるだろう。それが全く理解できないでいる様がよく分かるだろう。
■マト >
「面白いね、それに多分便利なのかな?」
色んな意味で伝わりすぎるところもありそうなそれに対しても何処か楽し気に答えて
だが、その後に続く言葉に対しては、むむ、と口元に指をあてた
「名前、だけど―― そうか、成程、君は無いんだね」
「そうだな、一番スムーズな説明は……個体を簡単に識別するためのものだよ」
「あれば便利というか、人の中で暮らすには多分必要になるものかな」
目の前の存在が、それこそ目覚めたばかりの自分よりも知らぬものなのだろうとマトは推察する
ならばと、マトなりに一番ストレートに、名前があるとはどういう事かを伝えてくるだろう
「聞きたい事があるなら何でも答えるよ、どうやらこの場では僕のほうが先輩みたいだからね」
くすくすと、その顔は楽しそうな笑みを浮かべていた
■『』 > (■■■■■■■■■…?)
固体を識別するもの…?
これまで、相手の存在について尋ねていたそれにとって、そのようなものがあるのは目からうろこであった。
名前さえ憶えておけば、楽に相手を識別できるかもしれないという可能性に驚いている。
…のだが、そこで少し沈黙する。
沈黙の理由は、それに名前がない為である。
それもそのはず、数多の残留思念と生命の集合体であるそれに名前などないのだから。
いまいちよく分からない。何が分からないのかもわからない。だけど、一つだけ確かに思った事があった。
名前は、欲求を叶える可能性の一端を担っているという確信。
言い換えるならば、名前が欲しいという願望。だがそれは今でもないという意思が湧き上がってくる。
生まれて間もない今得るものではない。
(■■■■■■■■?)
聞きたいことですか?
■■の声に、少し悩み気味な声で返す。
聞きたい事、と言われてもよく分からないのだ。それは、自ら疑問を抱く段階にない。本能と、得た価値観に応じた行動をするだけの段階。
となれば、先ずは先ほど流れてしまった疑問から…
(■■■■■。■■■■■■■?)
造られたとは、どういうことですか?
いのち無き者が、造られたと言っていた事について尋ねた。
■マト >
「そうだよ、そして、それは無二のものだ」
「君に無いなら――君はそれを得る機会と自由があるってコト!」
「もし、見つかったのなら教えてね?」
マトはしゃがみこんだまま、彼の疑問交じりの言葉に対してさらに答え、自身の考えを伝える
名前に対して興味があるならば、きっとあなたは何時か、それを得るのだろう
「ふむ、そうだね……」
悩まし気に少し唸る
マトの記憶があいまいな事もあるが、子供として生まれてくる事と、造られたものとして生まれてくる事の違い
それを目の前のあなたに対してどう伝えるべきか……
「うーん、そうだね」
「あくまで僕の考えだけれど、生まれたその時から明確な使命を持っている子、かな?」
道具のようなもの、という説明をしても、あなたが道具という概念を知っているとは思えない
だから慎重に言葉を選ぶ
「例えば僕の場合は――誰かの、人の役に立つ、とかね」
「基本的にいのちは、生きていくうえで、生きる以外の目的を見つけるもので」
「僕たちはその生きる以外の目的を最初から与えられている、それが使命ってことさ」
伝わるかどうか不安に思いながらも、マトなりの持論を並べていく事だろう