2026/02/27 のログ
ご案内:「開拓村」に幻夢さんが現れました。
■幻夢 >
轟々と月夜に揺らめく炎が乱反射する。
あらゆる建造物が倒壊し、血と死臭が炎に焦がされていく。
生命と呼べるものは最早そこにはない。
喉が焼け付くほど熱い空気の中、唯一つ降臨していた。
堅牢な鎧を身に纏う、どす黒く穢れた肉体を持つ神そのものが。
『此処は……現し世か?』
訝しげにノイズが囀る。
忌々しい記憶は昨日のように覚えている。
確かにあの時、己は敗れたのだ。あの那岐流を名乗る人間達にしてやられたのだ。
ギリギリと怒りが歯ぎしりを立て、大気を震わせる。
怒りに呼応するどす黒い闘気が、周囲の瓦礫を巻き上げた。
『忌々しき定命の者に敗れて幾星霜……!ただ変わらぬ!此の怒りだけはッ!!』
腹の底で渦巻く怒りの炉心は今も尚猛っている。
■幻夢 >
弾ける闘気と共に周囲の瓦礫も吹き飛んだ。
荒ぶる吐息を落ち着かせ、悪神はギラつく双眸を見開いた。
不毛の大地を焼き尽くす炎。集落と思わしき者々と物々。
其処に一つの営みがあった事は想像するに容易い。
成ればこそ、と疑問が消えない。
『此の俺を呼び出したのは何者だ……?』
自分が如何なる存在か自負している。
破壊と混沌の化身。目覚めればやるべき事は唯一つ、破滅のみ。
在り方を知らぬもので無ければ解けず、知っているなら触れ得ざる事になる。
否、疑問こそあれどそんなものは些事に過ぎない。
己の存在意義は唯一つ。
『フン、まぁ良い。此の俺を目覚めさせたのだ。
やるべき事は決まっている。破壊……殺戮の限りを尽くす事だッ!』
『忌々しき肉塊共は、相も変わらず我が物顔で大地にこびりついているようだからな……!』
鋭い眼差しが、遥か彼方の地平線を睨みつけた。
■幻夢 >
確かに感じる。無数の生命を。
あの頃とは違う生命の数々を感じる。気配もそうだ。
何よりも焼け付く空気に感じるのは、より忌々しき"血筋"の気配。
太い牙をしならせ、拳がギリギリと軋みを上げる。
『那岐流め……!忌々しき定命の血統!
良いだろう、此れは宿業だ!今度こそ此の俺が貴様等ごと全てを滅ぼしてやるッ!!』
大地を踏みにじる、突風を巻き上げる。
血風と染め上げ、地鳴りと共に一歩ずつ現し世を踏み鳴らす。
『もう一度我が名を轟かせてやろうッ!定命の者共よ!
貴様等の悪夢をもう一度思い出せてやるッ!ハ、ハハハハハハッ!!』
悪逆の嘲笑が木霊する。
悪夢は此れより始まるのであった。
ご案内:「開拓村」から幻夢さんが去りました。