未開拓地区に存在する小高い連山の総称である。
古くから常世島に存在する連山であり、その名の由来はヤマトタケルが大和を偲んだ歌から来ている。
古代から祭祀の場であったらしく、祭祀の遺構が数多く見つかっている。
世界の変容後、一種の異界となったらしく、神話上の存在などが山の中に潜んでいるなどのうわさも存在する。
入山は自由であるが、整備されているわけではないので注意が必要である。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:09:50 更新
ご案内:「青垣山 廃神社」からクロメさんが去りました。
ご案内:「青垣山 廃神社」から橘壱さんが去りました。
■クロメ >
「褒めるところがあるか?」
今度は冷たく言い放つ。
しかし、底冷えはない。ただ、温度が低い。
いくら冷たくしても無駄だ。
といっても温かくする理由もない。
「……臭いな」
手をパタパタと振る
まるで本当に匂いが漂っている、とでもいいたげに。
「祈っても無駄だろう。
せいぜい、気張れ、というだけだ」
無事を祈っても、という言葉
それこそ、そんなものを神に祈ったところで……と思う。
しかし、本人に祈ったところでもっと意味がない。
なんとかしろ、と丸投げするだけだ。
「……そうだな。」
ちらり、と荒れ果てた社をみる。
ここは一体、どれだけの人が祈ってきたのだろうか。
「来年……か。
どうなることか。」
もし、アレが成るなら……いや、今は考えても仕方がない
「……行くか」
そうして、帰路につく
■橘壱 >
わかっている。それこそ闘争を生き甲斐としている以上、
何かの拍子に自分はただの殺戮者に成り下がる可能性だってある。
だからこそ、信じなければいけない。自分の可能性を。
自分の善意を、人の善意を。
「そういう台詞って僕が言う側じゃあ……。
まぁ、別に放任するってことはないだろうけどさ」
無責任なことはしない。
仕事でなくても、そうすることはない。
「そこまで言う!?酷いなぁ……もっと褒め言葉とかないの???」
棘があるのは相変わらずだが、直球言われるとクる。
おかしいな、愛してくれてる女性は一人くらいいるのに。
トホホ、流石にちょっと肩を落とす。
「──────いや、あるよ」
ふ、と笑みを浮かべて淀み無く答えた。
「けど、今のキミに祈ることは出来ないからね。
だから、"今は"言わないさ。それに、全く酷いな。
これから長い付き合いになるかも知れないのに、無事位祈ってくれてもいいのにね」
此処に祈りの言葉はある。
そういうように、自らの胸元をトントン、と指先で小突いた。
但し今は何も言えない。もし言えるときがあるなら、その時だ。
それこそ、初めの時と比べれば随分と会話もはずんだ。
なんだか、それがおかしくてふふ、と吹き出した。
「じゃあ、義理は果たしたし帰ろうか。
また来年も来れるといいけどね、お互い」
■クロメ >
「……なら、言うべきことはない」
人は度し難い。
何処にでも悪意はあり、悪意の芽はなにかのきっかけで巨大に芽吹くことがある。
なんであろうと、その可能性は潜んでいる。
……たとえ、自分自身であろうと、信じられるものではない
それでも信じるというのなら、好きにすればいい
いくらでも打ちのめされればいい
のように
「放任だ」
度し難い人間を心配したところで無駄だ。
心配などしてはいない。
投げ捨てただけにすぎない、とそういった。
「……」
僕に、などという軽口に、軽く顔を眺める。
「益ではなく、厄がつきそうだな。
そういう空気だ」
そう言い捨てた
「参じただけで十分だろう。神に対する義理くらいは果たしたのではないか?
私は、何にも祈る言葉は持ち合わせていないからな。
それは、お前もだろうが。」
■橘壱 >
「その善意を持つ人間が、するんだろう。
……知ってるよ。僕が今、何処の委員会にいるか忘れたのかい?」
そう、例えどんな人間でも小さな悪意を持っている。
悪意、という意味なら小さい頃身近で感じてもいた。
そして、親としての最低限の"善意"も。
只々盲目的という訳じゃない。そう、だからこそ─────……。
「だから僕は、信じるさ。
自分の選択と、自分が信じたものを。
例え、裏切られたとしてもね。後悔はしないよ」
それこそ真っ直ぐに、何処までも高く羽ばたいて見せる。
その時暗い気持ちに陥ったとしても、羽ばたくことを止めはしない。
「もしかして、"心配"してくれたのかい?クロメ」
「後悔なんて、後からでも出来るさ。
……そう言えば結局、お参りしてないなぁ。
どうする?キミも、僕にでも"祈って"くれるかい?」
なんて、からかうように言ってやった。
■クロメ >
「その"善意"を持つ人間が……
いや……信じるなら、好きにしろ」
小さく息をつく
どうせこの頑固者は、それを信じるのだろう
それが裏切られたとしたら――
そのときに、男が考えることだ
それでも信じ抜くのか、それとも――
「……言っても聞かないようだな」
何かを想起する。
そういうものこそが……いや、考えるまい。
「後悔しても、私の責ではない」
あえて言うことでもなかったが、口にした
何事も、自分が背負うしかない。
……背負うしか、ないのだから。
■橘壱 >
「……それは、否定しないよ」
自分のこの戦いへの欲求だって欲望だ。
高みを目指すということは、飽くなき欲望だ。
一介の人間だからこそ、身に沁みてわかっている。
「けれど、何時だって始まりは"善意"だって、僕は信じてる」
過去のことを全て見透かすことなど出来やしない。
全ての事象を理解できるほど超越的な存在でもない。
ただ、そうであったように、きっと物事の始まりは、善意だと信じてる。
それこそきっと、彼女の近いにいた人も、
或いは最初に"祈り"を捧げた人も、もしかしたら───────……。
「失敬だな、そういうのじゃないよ。
まぁ、イケメンって程じゃないけどさ」
整ってはいる、気はする。
全くと、困ったような表情を浮かべて今度は軽く頬をつついてやった。
「イヤだね、"僕の勝手"だ。
それに、いいことなら充分あるさ」
今がそうで、あるように。
■クロメ >
「……人の想いは。欲は、きりが無い」
ぽつり、と零す。
温度の感じられない、奇妙な声だった。
「只人のまま、足掻がいい」
「言葉通りだ。気色の悪い笑いだ。
番ってから、余計か?」
ワシャワシャと撫でられながら、冷えた声でいう
皮肉なのか冗談なのか。その声の調子からは読み取りづらい。
手については、意にも介してないのかそのままにさせて
「忘れろ。いいことはない」
男の言葉。"忘れてやらない"
それに心底面倒そうに、応えるのであった。
■橘壱 >
「そう、ただの人間さ。
地球生まれの、地球育ち。
異能も無ければ、水の上を走ったり、空も飛べない。
多分、何処まで行ってもきっと変わらない、とは思う」
何が起こるかわからない世界だ、絶対はない。
ただ、神秘が当たり前の世界で少年は神秘に愛されなかった。
何の適性も持ち得なかったが、唯一の取り柄がある。
「だからこそ、足掻いてるのさ。
足掻いて、足掻いて、上を羽ばたいてる。
その生き方だけはずっと変わってないよ。今も、昔もね」
諦めない、前に進む力。それでも言い続ける、意志の強さ。
それを補強する鋼と、少年の意思。
人間性は変わっても、それだけは変わりはしない。
軽く手をヒラヒラさせると、徐ろに少女の頭上に乗せた。
「胡散臭いってなんだよ、こう見えて嘘は吐けない方だよ」
ワシャワシャと髪が乱れる位撫で回してやろう。
せめてもの"仕返し"ってやつだ。
「……全く、キミも大概頑固者だろうに。
まぁ、でも、そうだな。そう、僕の寿命は多分人間一人分だ。
キミに比べればそれこそ一瞬の時間かも知れないけれど、敢えて言うさ」
「僕は、キミの事を忘れてやらない」
それだけは、伝えておこう。
■クロメ >
「……ただの人間、だな」
失笑する男に、呟く
ひどく、平坦な声だった。
冷たくも、温かくもなく。
ただただ、平らな。
「小賢しい割に、わからない男だな。
それなら、それでいい。」
小さく、本当に小さくだけ肩を竦める。
解への道は示した。
解けないのは本人の資質か……さもなければ視野の問題か。
解かれないのなら、それでもいい。
解かせたいわけではないのだから。
「それに。
……いずれ、わかることもあるやもしれない。」
少しだけ、あらぬ何処かを見ているようであった。
この先の、いずれだろうか。
「お前か?
胡散臭い笑い、頑固者、意気がり。
実に度し難い。」
淡々と、感情を交えずに口にする。
実に散々であった。
「そして、お節介でもある。
度し難い、が。それくらいは認めてもいい」
■橘壱 >
当然、アリもしないものに帰って来るはずもなかった。
全く、我ながら藁にも縋る思いというか、
普段やらないことをやるべきじゃないな。
「……ハッ」
思わず、失笑。
ゆるりと立ち上がり、トランクを蹴り上げキャッチする。
「いや、わかってる。
流石にちょっと必死過ぎたな。
やりもしないことを曲げようとしたけど、ノーカンかな」
だって本当にいなかったんだし、仕方ない。
やれやれ、と困ったかのように頬を掻いて少女に向き直る。
そして、思わず肩を竦めた。
「難しい事ばかり言うな、キミは。
いや、いいんだ。困難な方が燃える性質だしな。
それにキミは何時も突っぱねてばかりだけど、
進展してるのはわかるしね。どう?少しは信用できるかい?僕は」
寧ろ、自分からそういったのだ。
それだけでも寧ろ今は充分なくらいだ。
たまには少しばかり調子に乗ったように、はにかんだ。
■クロメ >
世の中は変わる。変わらないものもある。
だが、すべてがそうではない。
そんなことは自明である。
しかし
「……そんなものは」
自分が一番よくわかっている。
そうは、言わなかった。
言うわけには、いかない。
「………」
本殿であったであろう場所に向き合おうとする男。
目を閉じて、おそらくは見えもしない"何か"に問いかけているのであろう様子を黙ってみる。
「言葉通りだけと思うな。
……小賢しい頭で、考えろ。
神を考えろ」
小さな吐息を吐く
「……今は、お前にはそこまでしか言わん」
■橘壱 >
「……確かに変わらないものもある。
だけど、全部がそうじゃないし、世代が変われば比率も変わるさ。
勿論、その結果失われるものもあるのは、わかるけどね」
忘れ去られ、風化していく。
今まさにこの土地がそうだった。
くだらないというのはきっと、何よりも思うことがあるはずなんだ。
「…………」
じ、と見据えたまま視線を外さない。
根比べなら負ける気はしない。石の上にも何万年だっていてやる。
ただ、埒が明かないのは事実だ。
はぐらかすための冗談か。或いは本気で言っているのか。
「(既にいない神のはずだが……、……。
……"困った時の、神頼み"、か。まさか、ね……)」
トランクの底を押し、地面に置いた。
そして軽く本殿の方へと向き直った。
荒れ果て、朽ちて、疾うの昔に信奉は失われた。
此処に訪れるの者もほとんどいない、忘れ去られた未開拓地。
「───────……。」
静かに目を閉じ、事問うた。
いるかもわからない神に、彼女の在りようを。
何も起きなければ、それこそ"サムズダウン"で上等だ。
■クロメ >
「くだらない」
実に、くだらない。そう吐き捨てた。
笑顔。そんなものは、とうの昔に……
ああ、昔に、だ。捨て去った、のだ。
「人は変わった。ああ、そうだ、人は変わる。
だが、根は変わらない。
それを、私は知っている。」
冷え切って尖っているが、どこか吐き捨てるような言葉。
その矛先は、どこに向かっているのか。
人への怨嗟か。はたして。
「今、お前に言えることは、もうない。
"此処の"神に問え。」
こちらも、譲らぬ、という顔をしている
冷たく、変わらぬ表情でもそれが伝わるだろうか。