2024/07/26 のログ
ご案内:「青垣山 廃神社」にアーヴァリティさんが現れました。
アーヴァリティ > 「あぢ~~~!」

第二回遠征!
本当は転移荒野の方にお家を探しに行きたいけど…襲われたこともあって、ちょっと慎重になっているのだ。
って言っても別に襲われて戦って~てのはいいんだよ?
でも…突然襲われると、ほら、変身?するときに服がね…
前みたいに借り物を台無しにするわけにもいかないじゃん?
だから今日はいろいろ試しに来た!

「にしだってあづい…~うぅ」

見上げたら…うっ眩しい。
なんかジージーうるさいし、夏って言うんだっけ?早く終わらないかな。

「早く済ませて帰ろう…」

そう、こんな廃墟に来たのには理由があるっ。
という訳で、先ずは服を脱ぎます。
地面に直置きは汚いから…あそこの軒下に置いておこう。
ぬぎぬぎ

ご案内:「青垣山 廃神社」にエルピス・シズメさんが現れました。
アーヴァリティ > 「う~ん…ほっぽりだされた時を思い出すなぁ」

服を脱いで晒された地肌がじりじりと焼かれる感覚。
しげたかさんと初めて会った日もこうだった。
でも、今日はあの日よりも刺激が強い。

よし、全部脱いだ。

「よし!それじゃあ始めよ~」

軒下に服を置いて…離れる。
う~軒下に居たい。でももし巻き込んだりしちゃったら大変だし、ここは耐える時だ。
多分、始めたらこの暑さも気にならなくなるしね。

両手を上に差し出して~

「いくぞー!」

両手に力を込めて…いざっ

エルピス・シズメ >  
「こっちの方に来るのは久しぶり。」

 『この辺に管理できてない神社があるから、写真だけでも撮って現状の様子を保存してきてほしい』

 学園の方でそんなアルバイトを受け、遠路はるばる青垣山へ。
 荒れたを越えて、ようやく開けた場所を見つける。

「蒸し暑いけど……山だとなんか涼しく感じ……いややっぱ暑い。」

  汗だくになりながら到着し、これが件の廃神社──
  ────いざっ、と、今にも何かしそうな"何か"が見えた。
 

アーヴァリティ > 回帰(リカージョン)!!!」

さぁ!あの時の再現だ!
この前転移荒野でやったみたいに力を籠めて!
2度目になる力の奔流と、懐かしく馴染む感覚が全身を巡っていく。
かつての自由で強力な肉体へと!

視界の端に映る黒髪の色が抜けて、真っ白になっていく。
そして四肢の感覚が大きく変わって思考回路が溶けていくような感覚!
人間のボクと、昔のボクの丁度中間の…!

「再現成功!よーしよしよし!」

触手に変わった両手を上げてバンザイ!
うまくいってよかったー!

「それじゃぁ、次は…ぁー…?」

この状態になった時に放たれた魔力が教えてくれる。
誰かいるって。
まさかね。いやまさか。ボクがそんな気付かないなんて。

「わー!!!」

いるじゃん!!!!見てる!!!
触手で指さして叫んじゃったよ!
え?!いつから見てた?やばいやばい!
ああしかもまだ裸だよ!良くない良くない!!!

エルピス・シズメ >  
「わ、っ!?」

 奔流を認める。力が"何かへと集い巡っている。
 正体こそは分からないものの、嫌なものは覚えない。

(何か、じゃなくて、誰かが何かをしてる──?)

 ついついそのまま見入ってしまう。
 黒から白へ、手から触腕へ。そのまま進むのかと思えば、力の流れが止まった。

 放たれていた魔力も在るものに跳ね返るように、"誰か"へ"誰か"の存在を伝えただろう。

「わー!!!???」

 見ちゃった。
 知らない女の子の身体を見てしまった。
 異能の練習中だったのかもしれない。

「ご、ごめん!!」
 
 それでも見ちゃうのはよくない!!
 咄嗟に木陰に隠れ、見ないように背を向けた。

アーヴァリティ > 「あっあー!あっあっ!」

どうしよう!?
あ、隠れちゃった!?
見られてた?!やばい!人間は今のボクみたいなのは怖がるし、襲ってくる!!
討伐対象になっちゃう
と、とりあえず人間に…!

「あっだ、ダメだ!」

いや、ここで人型に戻ったら擬態してると思われるかもしれない!!
ボクのお家にもいる宝箱に擬態するあいつと同族だと思われかねない!

「こここ、こんにちは~~!」

とりあえず無害を主張しよう。
やばそうなら…うーんいやでも殺すのは…ダメだし。
笑って手、じゃなくて触手を振って挨拶!
上手く笑えてるかな?ダメそう

エルピス・シズメ >  
「わっ………!わ……!」

 どうしようどうしよう。
 アルバイトだからこの廃神社の写真を撮るだけでいいんだけど、
 何と言うか色々それどころじゃない!

(変身系の異能だと思うけど……!?)

 待っていたら人に戻って服を着てくれるだろうか。
 この際ある程度怒られるのはしょうがない。

「あ、こ、こんにちわあっ!?」

 元気?なアイサツが帰ってきたからチラリと覗く。
 ぎこちなく笑って触手を振ってるけど、まだ服は着てない!
 もしかしてそういう趣味……!?

 また後ろを向き、艶めかしい?姿を見ない様にする。

 白い髪に、裸の身体。
 自分とは違う『継ぎ目すらない綺麗なフォルムの腕』に艶のある触手。

 ……想起出来てしまう。思いっきり見てしまった。

「え、ええと、服、服とか着れる系!?」

 混乱している。
 混乱しながらも、精一杯のお願いを告げた。

アーヴァリティ > 「あっああぁ!そうだね!服…えーっと…」

服を軒下においておいてよかった!
制服を見られたら色々バレたかもしれない…
さて、どうしようか。あんまり敵視はされてないみたいだけど、でもすごい警戒?はされてる気がする。
ここで服を着なかったりしたら…やばいかも…!

そ、そうだ。ここはひとつあれを使って…!

深淵錬精(アビサルマテリアル)…!」

小声で詠唱。
魔力で服を作って…これならサイズも合わせられる!
どうせなら、馴染む感じで…

「着たよ!」

ドレスっぽい服にした!
よし、上手くいった!

「な、何か用事ですか!」

もしかしたら、追ってきたのかもしれない?
人間の時には全然気づけないってだけかもしれないけど、分からなかったし!
警戒警戒…!

エルピス・シズメ >  
「よかった!これで前を向ける!」

 着たよ、との声で心底安堵した声で振り向く。
 ドレスにも似た綺麗な衣装だ。一安心。

(やっぱり変身系?)
(好きな服作れるのいいなぁ……)

「え、えっと、学園からのアルバイトで来たんだけど……
 この辺に管理者のいない廃神社があるって話で……」

 廃神社の住民? にどう伝えようかと悩みながら話す。
 なんとなく、嘘やごまかしはない方が良い風に思えた。
 
「『現状確認はしたいから写真を撮ってきて』
 ってことで、この廃神社の写真だけ撮って帰るつもりなんだけど……」

 そして、これを聞くのは躊躇う。
 躊躇うものの、単刀直入に聞いた方が相手も自分も話が早い。

「"わけあり?" それなら、上手く誤魔化して撮るけど……」

アーヴァリティ > 「な、なるほど~うんうん
アルバイトなのね、大変だね~」

お仕事ってそんなのもあるんだな~ボクもおしごと探さないとな~
いやいや現実逃避してる場合じゃない!

「そ、そうだね。まあ確かにわけあり?なの~かな?
うん、多分そうだから誤魔化すのお願いしてもいいかな?
ちょ、ちょっと待ってね」

撮影されるのは良くない。
いろんな人にまで見られちゃうとまずい!
それに、制服も隠さないと…!軒下からもっと安全な場所に!

微妙に伸びて行ってる触手たちで制服を見えないように包んで…適当な草むらにでも入れておこう。
ああ、せっかく汚れないようにしてたのに…帰りは草塗れだ。

「お、おまたせしました!撮ってもおっけーです!」

自分も草むらの裏に隠れておこう。
女の子?の後ろ側に立って写真に写らないように立ちまわって…

エルピス・シズメ >  
「思ったより出費が重なっちゃってね……」

 たははと軽めの自虐を混ぜて笑う。
 お金は大事です。尽きた訳じゃないけど、備えも必要。

「了解。ちょっと待つよ。」

 待っている間、周囲を見渡す。

 この廃神社は青垣山中腹付近にある管理を放棄された区画であるが、
 当然ながら落第街のような無秩序さはない。ある意味、この荒廃すらもの自然のように思えた。

 この廃神社へ向かうルートも安全なものが確保されていた。
 暑さと距離こそあったが、危険も苦労なく平和な道のりだ。

「ん、それじゃあ外観から撮っていくね。
 ……過度な生活感のある部分は、ちょっと聞くかもだけど」

 外観から撮り始める。
 人が向かうこと自体は想定されているだろうから、痕跡も『過度なもの』以外はそのまま撮ることにする。

「この廃神社も、これで一つの自然の形なのかな。」
「お姉ちゃんはどうおもう?」

 なんとなく、彼女に話を振ってみた。
 沈黙が続くと気恥ずかしさが増しそう……と言う感情もあったかもしれない。

アーヴァリティ > 「生活感…?あぁっここに住んでる訳じゃないよ!」

何か勘違いされているみたいだから訂正。
今は学生寮に住んでる…って言う訳にもいかないけど。



…気づかれているとはいえ、背後とってると考えちゃうなあ。

今なら、仕留められるなあ、とか。

だから、話しかけてくれてよかった。ボクの意識を人間に寄せてくれた。

「え?あ、えっと~…う~ん…自然…自然かあ」

自然なんて、殆ど触れ合ったことは無い。
今も自然に囲まれているのだろうけど、それでもあくまでも背景ぐらいにしか思えない。
でも、この廃墟の感じはボクのお家みたいに廃れている感じはする。

「自然…風化してるって感じはするな~」

見ればわかるか。でもそれぐらいしか感想が出てこなかった。
むむむ、勉強不足。

「え~っと、あなたは…どう思うのかな?こういうのって自然?って感じなのかな?」

自然ってこういうのなのかな?

エルピス・シズメ >  
「安心したよ。それじゃあ遠慮なく……」

 中も含めて撮影を進める。
 特筆すべきものやこともなし。

 撮っている最中、一瞬だけ背筋が冷えた気がした。

(おばけ……じゃないよね。)

 気のせいだろうと思いつつ、区切りがついた所でドレスの彼女と話す。

「風化、風化だね。うん。」
「しっかり人が建てたものでも、手入れしないとこうなっちゃう。」

 共感と肯定の頷き。

 踏めば崩れそうな床。触れればそのまま砕けそうな朽ちた戸。
 撮影を進めていれば否応にも感じる風化には、細心の注意を払っている。
 
「僕は……融和……ううん、回帰かなぁ。」
「この廃神社も、いつかは塵になって自然に帰っちゃうのかなって」
「もともと祭っていた神様と、その意味ごとね。」

アーヴァリティ > 「回帰…そっかぁ。」

自然に帰る。この神社もきっと人の営みの結果。ボクのお家みたいに誰かに作られたもの。
それが、自然へと帰る。そういうものなのかな?
難しくてよく分からないや。

「ここには神様がいたの?ボクにはあんまりそうは見えないけど」

神。なんだか、胡乱で疎ましい響きだ。
意味も何となく分かるけど、ちょっと嫌いかもしれない。
だから、ちょっとだけムッとしてしまう。
むむ、ボクが今ここで自然に帰そうかな。
いやでも勝手に壊すのは良くないって言われてるしな~

むむむ、人間社会って面倒だ。

エルピス・シズメ >  
「うん。誰もいなくなったら、自然が全部還しちゃう。
 だから廃墟も自然の過程なのかな、って。……ごめんね、変な話しちゃって。」

 困惑している彼女に、軽く謝る。
 思いついた話を振ってみたものの、結果としてはちょっと変な空気。

「どうだろう。居たかもしれないし、居なかったかもしれない。」
「ただ……居た事にしたかった想いはあったと思う。少なくともエルピスは、そう思う。」

 しゃがんで倒壊した鳥居を触る。
 ……居たとしても居ないにしても、「想いはあったはず」と。

「『ここに神様が居てほしい』『私たち島民に飢えも病も争いもない、平和な生活を齎して欲しい』って。」
「人間が自然の中で生きるのは、とても大変だからね。実は居ないって分かっていても縋りたい。みたいな。」

アーヴァリティ > 「ふーん。いないものに縋っても意味なんてないのに」

想い。人間はよく分からないものに縋る。
ボクのお家に攻めてくる冒険者達も神に縋るやつらはいた。
ボクはそれを薙ぎ払ってきたのだから、神なんて居ないと思っているし、縋るだけ、祈るだけ無駄だ。
でも、それを言える空気ではない。
筈なのに言ってしまった。神に祈る人間を触手で叩き潰すときの感触を思い出す。

「あ、ごめん…えっと、人間は弱いもんね。安心したいもんね…!」

驚きながら慌てて訂正するけど、たじたじになっちゃう。
何であんなこと言ったんだろう。最近のボクはあんなこと言わないのに…
…最近のボクだから、なのかな?

「えっと、そ、そうだ!神様ってどんなだと思う?やっぱりすごい強いのかな?」

とりあえず、話題を逸らしたい。
強いと思った理由?ボクに殺される前に祈るってことは、そう言う事じゃないの?

エルピス・シズメ >  
「……?」

 なんとなく、さっきと雰囲気が違う。
 怯えた様子も慌てた様子もない、少しピリピリしたような雰囲気。

(もしかして地雷だったかな……?)

 エルピスは目の前の少女の来歴を知らない。
 神に祈る人間を触手で叩き潰したことなんて知らない。

「うん。人間は弱いよ。けど……あっ、えっと、かみさま?」

 言いかけた言葉を呑み込み、新たな話題へと思考を切り替える。   
 『神様』と言っても多種多様。ただ、そういう話でもない空気も感じる。

「そうだね。すごく強いと思う。……もしくは、すごく優しいのかもしれない。」
「祈ってお願いしただけで、助けに来ちゃうぐらい。」

 彼は目の前の少女に殺される前に祈った者が居た事を知らない。
 彼でも祈っただけで救われることなど奇跡でしかないことは知っている。
 
 それでも、"そうであってほしいだろうな"と思う神様のイメージを答える事にした。

「居たら、だけどね……。」

アーヴァリティ > 「そっかぁ。優しい…そうだね、神様はきっと優しい」

居れば、だけど。でも、居たらいいなと願うならいい物を願いたい。
それはボクだって同じだと思う。
神と聞いて嫌な感じはするけど、恨みも何もないのだし、せっかくならいいように思っておく方がいいのかもしれないなあ。

「まぁ、奇跡は起こるし、それと神様を重ねちゃうのは仕方ないかもね!
ボクもこの前奇跡を体験したばっかりだしね!」

人間になった日の事。あれは正に奇跡だっただろう。
引きこもりをしてたところから引きずり出されて、人間にされた。
とても素晴らしい奇跡だった。おかげでボクは知らない世界と新しい刺激に出会えた。
こうして日光を浴びて、新しい力も得た。
もしかしたら、これも神様がやったのかもしれない…かもね。

エルピス・シズメ >  
「奇跡? お姉ちゃんに何か……あっ。
 ……つい気になって聞きかけたけど、聞いて大丈夫なやつ?」

 そういえばこの子は訳アリだった。
 話している最中に思いだせば、質問をはぐらかす。

「とりあえず、僕はエルピス。エルピス・シズメ。
 お姉ちゃんの名前は聞かない方が良さそうだけど……とりあえず、名乗っておくね。」

 一方的に名前を名乗りながら、撮影用に支給された多機能カメラを仕舞う。
 帰り支度を始めているようだ。

「えっと……その、お楽しみ中?の所、ごめんね?」

 話した限り、特訓や鍛錬を必要とする人間の口ぶりではなかった。
 もしかすると精神的に何かあるかもしれないが、弱く見るようなことは失礼かもしれない──

 ──そんな空回りでお楽しみ中? となってしまった。