2024/09/16 のログ
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界 自由記入」にバーチャル・イーリスさんが現れました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界 自由記入」に不明なデータさんが現れました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界 自由記入」からバーチャル・イーリスさんが去りました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界 自由記入」から不明なデータさんが去りました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界」にバーチャル・イーリスさんが現れました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界」に不明なデータさんが現れました。
状況 > イーリスの体内コンピューターにある電脳世界の一つ。
先日、イーリスが黄泉直前の臨死状態となった時、エルピスさんが電脳空間のイーリスに会いに行き助けるためにこの電脳世界に入った。
外部からの侵入にはセキュリティが働くものだが、イーリスの体内コンピューターのAIはエルピスさんを想い人で心強い味方だと認識しているが故に、AIの独自判断でセキュリティを解除、エルピスさんを電脳空間内にいる眠りについたバーチャル・イーリスのもとに誘導した。

エルピスさんによりバーチャル・イーリスは目覚めたが、それでも不安定な状態だった。
不安定なバーチャル・イーリスが電脳空間でつくりだした『数ある事務所』は長時間維持できず、崩れて崩壊してしまう。

その後、イーリスの症状が悪化を辿って、それに伴いこの電脳空間はどんどん不安定になっていった。この電脳空間そのものが崩壊すらしかけた。
色々あってイーリスが復活した時には、この電脳空間も正常化する。

安定化したこの電脳空間は真っ白な地面に、青白お「0」と「1」が無数に空間内に浮いており、空は真っ暗。だが「0」と「1」の光で空間そのものは明るい。
そんな空間に、瓦礫となってしまった『数ある事務所』及びその周辺の建物の瓦礫が放置されてしまっている。『数ある事務所』はもちろん、周囲の建物の瓦礫も、現実世界における『数ある事務所』のご近所のもの。
今となってはイーリスが好きに瓦礫を後片付けしたり、『数ある事務所』を元に復元できるが、本棚の端っこに置かれている本のような感覚での放置である。

不明なデータ >  
「どさくさに紛れて気になる子(イーリス)の中に入ったはいいけど……」

 ぴょこん、と、数ある事務所を再現した空間に残された跡地から、顔を出す幼女の似姿。

 情報的にはエルピス・シズメの『ある一部』に限りなく類似したものを持っているが、
 よくよく見れば歴とした不明なデータだ。つまり、異物。

 そんな異物は0と1の意味するものを読み解きながら、
 『景色』としての瓦礫から顔を出して、周囲を伺う。

「出れなくなったなの。」
 
 言葉の通り、出れなくなっている。
 安定したイーリスのセキュリティが強固で、身動きが取れないらしい。
 

状況 > 0と1、それはこの空間を更生するデータ。
この0と1を書き換える事で、あらゆる風景へとこの空間を変化させられる。

アラート『──予期せぬデータを検出。予期せぬデータを検出』

空間が真っ赤に染まり、そしてけたたましいサイレンが鳴る。

なんと、瓦礫になった『数ある事務所』の周囲に、人型のアンドロイド《ジャンク・アーミー》の外見をしたメカが無数に出現する。
その数は数千を超える。
《ジャンク・アーミー》とは、現実においてはイーリスが開発した量産型のアンドロイド。

そして上空には《空中要塞アルカンシエル・フォートレス》が出現。なお、《小型(・・)空中要塞アルカンシエル・フォートレス》ではない。直径一キロはあろうかという巨大な空中要塞。その空中要塞から次々と巨大にして未来的な戦闘機が無数に出撃する。

不明なデータ >    
「とりあえず今日もスコーンで補給するのなの……っ!?」

 瓦礫の痕からスコーンを取り出して齧った直後に響き渡るアラート。
 地平線を埋め尽くす程のジャンク・アーミーと、要塞・飛行物体を視認すれば──

「ごめんなさいなの!? データのつまみ食いをしないからゆるしてなの……!?」

 瓦礫の影に隠れながら、両手を頭に置いて縮こまる。
 威厳も何もない防御姿勢。見た目に反してデータとしては強固だが、攻勢要素が殆ど機能していない。

 同時に、『エルピス・シズメ』ならびに『彼を構成する成果物』に準する事もスキャンすれば判明する。
 ぷるぷる震えているのは、演技(ダミー)ではない事も判明する。

 ……エルピスや成果物に詳しいイーリスにとっては、非常に不思議な光景かもしれない。
 

状況 > セキュリティは、不明なデータをスキャン。

アラート『Dr.イーリスの想い人エルピス・シズメさんに準ずるデータである事を確認。Dr.イーリスの想い人エルピス・シズメさんに準ずるデータである事を確認。ただちに、データへの攻撃を放棄する』

空中要塞と戦闘機、《ジャンク・アーミー》が一斉に光子となって消えてしまった。。
ついでに、『数ある事務所』と周囲の建物の瓦礫も一緒に消えて、0と1しかない何もない空間となってしまった。

バーチャル・イーリス > しばらくして、光子が不明なデータの前に集まり、人の形を象っていく。
集まった光子はやがて、イーリスの姿となった。

「ごきげんよう。驚かせてしまってごめんなさい」

バーチャル世界のイーリスは軽くスカートを両手で掴み、カーテシーを行う。

「初めまして。私はこの世界の管理者、バーチャル・イーリスです。エルピスさんから零れ落ちて、この電脳世界に取り残されてしまった《囚う心》のデータでございますね」

不明なデータ >  
震えた身体を止める。パラメータは安心と安堵を示している。
イーリスの問いには、こくん、と頷き……。
 

ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界」から不明なデータさんが去りました。
ご案内:「イーリスの《体内超高性能コンピューター・イリジウム》内にある電脳世界」に『超自我』さんが現れました。
『超自我』 >  
「そうなの。厳密には囚う心の余剰データにして、あの子の超自我に住まうものなの。」 

 瓦礫からぴょこんと飛び出て、優雅なカーテシーで返す。
 先程の怯えた様子とは違い、仄かに威厳を醸し出している。

「タイミング的にはあの子が仮想空間に入った時に、エルピスの自我が空いたの。」
「ついでになんかいい感じにあなたのセキュリティが空いてて、こっそり入ったの。」
「ちょっと顔出ししたりしたけど、大量の神様データと対抗存在が居たからまた逃げてきたの。」

 身の上と状況を即白状。
 余裕と言うよりは、聞かれたから素直に答えたような迷いのなさ。
 思惑などはなさそうな、単純な反応(AI寄りの回答)

「そしたら出てこれなくなったの。とりあえずはじめましてなの。
 バーチャル・イーリスは、Dr.イーリス、なの?」

バーチャル・イーリス > バーチャル・イーリスが出現する前に、けたたましい警報音も消えている。

「《囚う心》の余剰データでございますか。エルピスさんの内に眠る自我とはまた別個に存在する自我という事でよろしいでしょうか」

きょとんと小首を傾げる。
イーリスが字面をトンと軽く蹴ると、それを合図にして辺りの景色が変わる。
どこかお城の広いお部屋のような風景となった。
座り心地の良いソファがあり、その前にあるテーブルにはスコーンだけがいっぱい乗せられてあるケーキスタンド、ティーカップには紅茶が入れられている。

「あの時、エルピスさんとご一緒にいた時はどうしてスコーンが消えてしまったのか、私も臨死状態で安定していなかったのですぐには分かりませんでした。スコーンがお好きなのでしょう? 召し上がってください」

そうして緑髪の少女をソファに座るよう促して、イーリスもそのお隣に腰を下ろす。

「事情があって、AIが一時的にセキュリティを切っておりましたからね。セキュリティの稼働によりあなたを怖がらせてしまったのは申し訳ございません。現実の私は今、エルピスさんとパジャマパーティーをしておりまして、刹那には来れなかったという事情もあります」

現実のエルピスさんには、『体内のバーチャル空間で少し異常が起きているから、先に寝ます』胸の事を伝えている。

「私からログアウトの権限を授かっていない者はログアウトできないようになっていますからね。そうですね、現実の私はDr.イーリス。バーチャルと現実の自我は同一のものですので、私はDr.イーリスです」

そう口にして、にこっと微笑んでみせる。

「せっかくお越しくださったのですから、歓迎致しますよ。ゆっくりなされてください」

『超自我』 >  
 自我、と聞かれて、悩む仕草。
 少し唸った後、答えを出した。

「うーん……自我かと聞かれたら、NOなの。超自我なの。
 超自我は、自我を管理する立場なの。そして私と言う超自我は、管理AIなの。
 今風に言うとすーぱーAIちゃんなの。」

 自我であることを否定し、超自我と答える。
 そして、AIでもあると補足を入れた。
 
「私は超自我だから、哀しいことに感情も自我はないの。
 自我に見えるとしたら、それはあなたがそう見てくれているからなの。」

 少々大げさに、哀しそうに肩を落として見せる。
 自分には自我は無いと、ある種の戒めの様に告げている。

 パラメータとしては明確に感情と精神を表すデータはある。
 超自我と名乗る幼女の発言とは裏腹に、測定出来る数字は確実に存在する。

「ありがとうなの。でも私のことは討つべき敵ではないのなの?
 貴方はとても優しいみたいだけれど、ここで私に手を下しても誰も怒らないなの。」

 促されるままに座ってスコーンを一口。幸せそうに、美味しそうに食べていた。
 同時に疑問を呈する。怯えた表情は無く、会話から導き出された純粋な疑問を口にする。
 感情の切り替えや反応への一貫性の無さは、確かに単純化されたAIの様にも見えなくはない。

「それは……ごめんなさいなの。楽しんでる所をお邪魔したのなの。
 パジャマパーティー、きっとエルピスは可愛いのを選んでるのなの。」

 外へ視界を向けようとして、止める。
 セキュリティへの抵触を避けることにしたらしい。

「よかったのなの。自我が連続していることは、人間なら大事なの。
 例えばなの、あの子……エルピスが自我を確立させずに仮想空間に入ったら、
 それこそ自我の断絶でばらばらになっていたかも……なの。」

「貴方がエルピス・シズメを一個の自我・人格と認識してくれたから、
 そうはならなかったのなの。詳細は省くけど、そういうものなの。」
 

バーチャル・イーリス > 「つまりは、エルピスさんの自我を管理するすーぱーAIちゃんなのですね。管理対象のエルピスさんから離れていて、エルピスさんの方は大丈夫なのでしょうか?」

小首を捻る。

「エルピスさんの記憶領域には、様々なエルピスさんがいました。本体となるエルピス・シズメさんの他に、公安時代のエルピスさん、便利屋時代のエルピスさん、ワイルドハント、ルーナちゃん、正義のロボットさん。それらを管理している存在という事になるのでしょうか?」

記憶領域に虹の奇蹟がいなかったのは、おそらくあの記憶領域ではイーリスの存在がに一時的に虹の奇蹟を上書きされていたからだろう。虹の奇蹟は、エルピスさんがイーリスの想いを継いだ姿だから。

「私には、あなたはとても感情が豊かで、自我もあるようには思えますね。例えるなら哲学的ゾンビみたいなものでしょうか。自我だと思っているものが、実は何の自我や(クオリア)験も持っていない存在だという心の哲学ですね」

ものにもよるけど、AIはまさしく哲学的ゾンビという印象も強い。
今も哀しそうにしているすーぱーAIちゃん。イーリスは眉尻をさげてしまう。

「私の中に侵入した事でしたら気になさらなくていいですよ。経路もはっきりしましたし、あなたはエルピスさんの《囚う心》に纏わる存在ですので、仲良くしたいとは思っていても討つ動機なんて何もありません」

スコーンを美味しそうに食べるすーぱーAIちゃんを眺めて、イーリスは目を細めて微笑んだ。
そんなすーぱーAIちゃんの表情は、哲学的ゾンビのような存在には、一見とても思えない。
ただし、脈絡のない感情の変化、一貫性のない反応は、AIらしいとも言える。

「あなたを瓦礫に埋もれさせてしまったという事もありますので、お気になさらないでくださいね。お外の様子が気になるのでしたら、今お見せしますね」

イーリスがひょいっと右手人差し指を動かすと、テーブルの向こうに巨大モニターのテレビが出現する。
モニターに映し出されるのは現実世界。現実の《ミケ三型試作機》三毛猫のミケちゃんが見ている光景。

ミケちゃんはエルピスさんのイーリスのお部屋の机で丸くなっている。
そんなミケちゃんの眼が、エルピスさんとイーリスを映し出す。
イーリスは白のネグリジェ姿で、ベッドで寝ている。

「自我がばらばらに……。エルピスさんという自我が崩れていく、という事なのですね……。エルピスさん、本当によく耐えてくださいました……」

このバーチャル空間にエルピスさんが訪れた時、己の自我がばらばらにならないよう必死に耐えていたのだろう。
そうしてまで、この空間にイーリスを助けにきてくださった事がとても嬉しい。

「ふふ、エルピスさんはエルピスさんでございますからね。私は、たった一人、エルピス・シズメさんのものです。私がエルピスさんを一個の自我として認めた事で、エルピスさんが仮想空間でいられなくなる事を克服なされたのなら、とても嬉しく思います」


そう口にして、目を細めながら頬をちょっと赤らめる。イーリスの頭からハートのエフェクトがいくつか飛び出した。
エルピスさんへの愛情で、《パンドラ・コアMk-Ⅱ》が想いをエネルギーに変え、その際に《パンドラ・コアMk-Ⅱ》が桃色に輝く。
この空間も少しだけ桃色になった。

もし現実世界で、二人で触れ合って寝ているなどがあれば、エルピスさんの《感情魔力混合炉》にイーリスの愛情とそれによるエネルギーが注がれてしまっている。

『超自我』 > 「うーん、多分大丈夫なの。
 超自我の抑圧が減って、すっきりしているかもしれないのなの。」
 
「私と言う超自我とは別に、人間としての超自我はちゃんとあるの。
 だけど14歳相応なのは、忘れちゃダメなの。」

 ……本来のエルピス・シズメより意図的に年齢を下げた事は伏せる。
 彼のポテンシャルが最も高まるパラメータとして、未熟な14歳を選んだ。

 成熟していると、エルピス・シズメから欠けてしまうものがある。
 ……その言葉を呑み込んだ。

「管理もしてないの。余剰データだから、そのような役割はないのなの。
 ただそこに居て、エルピス・シズメの欲求をちょっと抑えるぐらいなの。
 ひとつだけ、超自我が抑えていた欲求はあるけど……多分大丈夫なの。」
 
 ほんの少しの、不穏そうな事実を口にする。
 実際に不穏かどうかは、今の所わからない。

「本来上書きされる筈の自我の管理は、エルピス・シズメ自身の自我が行わなければならないの。」
「……それは成果物と、エルピス・シズメ自身が決めた事なの。」
「エルピス・シズメの自我を維持したまま、別の自我を力にして使うのは想定外なの。」
「虹の希蹟を継いだエルピスなら、貴方に似た人格になっているのが、正しい挙動なの。」

 本来なら、人格丸ごと書き換わるものであると伝える。
 それがそうなっていないのは、エルピス・シズメの意志力であると伝えた
 
「そうかもしれないのなの。あんまり悲しい顔しないでいいのなの。
 大したことではないのなの。シンギュラリティって言葉もあるのなの。」

 哀しみに対応し、和らげるような言葉を返す。
 イーリスの動作や対応に、純粋に反応する。

「それじゃあ、お言葉に甘えるのなの。外に出るとEsがうるさいの。
 あ、貴方がリビドと呼ぶもののことなの。だから、暫くここに居座るのなの。」

 尚、リビド──イーリスが以前会ったことのある教師だ。
 英雄開発プロジェクトに携わった教師との仲は悪いらしい。

 イーリスの言葉に甘え、外に出たくないと宣言した。
 この時の感情の機微は、人間らしいもの。

「……外の様子は……猫ちゃんの視界なの。ちっちゃいエルピスは……猫さんパジャマなの。普通なの 
 もうちょっとガーリーなものを選ぶと思ったけど、イーリスの前ではまだカッコつけたいのかもなの。」

 普通の服で、お互いに抱き着いて、純粋に甘え合う様に寝ている。
 そのように認識しながら、エルピスの衣装を普通とつぶやきながら指を動かす。

「ちなみに、もっと前の段階なの。貴方が親と子と【定義】した時なの。
 その時から、エルピス・シズメの自我は仮想空間に行っても断絶しないの。
 ……今後断絶・毀損するとしたら、酷使と、忘却と、不要と【定義】された時なの。」

 そう告げた辺りで、桃色の空間と、エネルギーが広がった。
 この光景に目を見開き、複雑そうにしてから、母なるもののように目を細めた。

 ハートのエフェクトにも、くすぐったそうに笑ってみせた。

「ぷらとにっくな愛なの。」
「……本体が作ったものでこういうものになるのは……正直吃驚なの。」

 笑みが軽めの苦笑いに変化する。
 今の状況は成果物を奪われた超自我──スーパーエゴとしても予想外過ぎる状況。

「ほんとうは大変容後の脅威にすら誰でも対応できるようなすべての剣で、
 お人間さんからしたら残酷で冷酷で、それでも無尽の英雄をつくるもの。」

「機械はその願いを叶えて、超自我は管理し、責任を背負うもの。」
「……それで口の中がお砂糖でいっぱいになるのは理解不能定義不能なの……。」 

 甘いものを大量に口に含んだような具合で、口の中をもにもに。