2024/12/26 のログ
ご案内:「電脳世界《イーリス・イリジウム》」にバーチャル・イーリスさんが現れました。
■バーチャル・イーリス > 『虹の聖女:お困りのようですね。あなたの事はアイリスマキナが救済してくださいます。』
それはネット上の書き込みだった。
『匿名:馬鹿か? 我々を救える奴なんか、どこにもいないよ。』
『虹の聖女:悲観なさらないでください。きっと、希望はあります。もう一度、前を向いてみませんか?』
『匿名:いやもういい、疲れた。死んでやるんだ……。』
■バーチャル・イーリス > 『アイリスマキナ:諦めるのはまだ早いですよ。出来る事はまだあります。私の事をまずあなたの仲間達に知らせてください。大切なのは団結ですからね。あなた達が苦しんでいる事を周囲に知らしめてあげなさい。そして…………(省略)』
アイリスマキナの助言はまるで未来を予知したかのように具体的だった。
『匿名:そ、そうすればいいのか……。いやそれでも無理だよな……。いや、駄目が元々でやってみるよ!』
『虹の聖女:私はあなた達の苦しみが取り払われる事を願っています。頑張ってくださいね』
■バーチャル・イーリス > イーリスの体内コンピューターに広がる電脳世界。真っ白な空間で青白く光る『0』と『1』が飛び交う空間で、バーチャル・イーリスは漂っている。
イーリスは眼前の虚空に映るモニターから手を放した。
「この電脳空間は、世界中の苦しみが聞こえてくる場所でもあります。私のような、ストリートチルドレンとして苦しみを耐える人がひとりでも少なくなる温かい世界……。苦しむ私を救ってくれた人達がいるように……この世界が優しさで包まれていますように……」
バーチャル・イーリスは祈るように両手を組んだ。
この世界で苦しむ人々に救済あらんと……。
ご案内:「電脳世界《イーリス・イリジウム》」からバーチャル・イーリスさんが去りました。