2024/09/10 のログ
ご案内:「Free1」に土海幸彦さんが現れました。
土海幸彦 > ーー土海さん!土海さん!

僕の名前を呼んでいる。でも、僕はその言葉を無視している。

コイントスをした結果、ハズレだった。それに呆然しているんだ。あの患者のオペ、本当に成功するかどうか、、不安なんだ。

ご案内:「Free1」から土海幸彦さんが去りました。
ご案内:「『数ある事務所』 / 午後」にエルピス・シズメさんが現れました。
ご案内:「『数ある事務所』 / 午後」に落花彩晴さんが現れました。
エルピス・シズメ >  
 待ち合わせは歓楽街の何処か。
 彼の目線では落花彩晴は表に近い知人。露骨には落第街の名を出しづらい。

「お久しぶり、落花さんっ。えっと……元気だった?
 僕は……ちょっと色々あって、義肢が生体になったり、想い人が出来たり、少し縮んだり……」

「色々あったけど、僕は元気だよ。ただ……想い人が持ち出した呪いと言うか、何と言うか……
 ……ちょっと悩むことが多くて、知見を頼りたいけど、頼れる人が落花さんしか思い浮かばなくて……。」

 そんな挨拶の後、会話をしながら自らの事務所()に案内する。
 特に何事もなく、彼の事務所()までたどり着くだろう

 落第街の裏通りの路地に面している2階建ての建造物。
 増改築が行われた事務所は他の建造物と比べてやや新しく、
 水や食糧、電気等もあり、落第街では珍しい日常を営める建物だ。

「……その話は中でするとして、ここかな。
 想い人のイーリスと、一緒に住んでるんだ。」

 だいじな他の同居人も居るけれど、後で説明しようと考えて、一度割愛。
 
 

落花彩晴 > まさか自分がお呼び出しされるとは思わなかった少女。
誰かと約束して待ち合わせ、という事自体殆ど無いので緊張頻りだ。
ともあれ、歓楽街にて待ち合わせてから移動する事になったのだけど。

「あ、どうもお久しぶりです……って、えーと…?それはまた色々ありましたね…。」

何か、お久しぶりに…否、この前の納涼祭の時に久々にお会いしたとけれど、あの時は覚えのある姿だった。
…それが今、どういう訳か義手が生身のようなそれになっていたり、好きな人が出来ていたり、何か縮んている?
流石に理解が追い付かず、少しの間呆然と生返事に近い形だったが、直ぐに我に返る。

「…つまり、呪いに関して聞きたいって事ですか?…その、私もそこまでスペシャリストという訳では無いのですが…。」

確かに、祭祀局に本当に短期とはいえ所属していたし、島に来たのもそもそも外部招聘(スカウト)されたからだ。
…が、専門知識が抜群かと言われると少々怪しい。少女の場合呪術的な知識よりどちらかといえば――…

ともあれ、彼の案内で彼の住む自宅…事務所?へと案内される事に。
落第街に関しては、何度か単独で足を運んでいる上にかつてとある怪異とタイマンした事だってある。
なのでそれなりにどういう場所化は知っているが、外観からして他とは少々違う気がする。

(…新しい…というか、表側の生活感に似たものを感じますね…。)

繁々と外観を眺めていたが、慌てて彼の言葉に後に続きつつ。

「同居されているんですね…私がお邪魔して大丈夫なんでしょうか…?」

エルピス・シズメ > 「そんな感じかな。
 僕の知識は頼りないし、色んな人の知見も欲しくて……
 ……一人で抱え込みすぎるのもよくないかな、って。」

 落花彩晴──彼女を択んだ理由は色々あったけれど、
 自分があてられて不調だった時に手を貸してくれたことが一番大きい。

 優れているものよりも、信頼のおけるものに選んだ。
 合理的な理由だけでなく、心理的な私情が混ざってる。

「うん。他にも住んでる人がいるから。
 こまってそうな子を匿ったりも、してるんだ。」
 
 多くは伝えないが、二人だけで住んでいる訳ではないこと。
 また、一時的な駆け込み寺のようなことにもなっていることをそれとなく伝える。

「こっちが応接間。お水はペットボトルでごめんね。
 今、メモとかサンプルとか色々持ってくるから、待っててね。」

 案内された応接間には、既に水が置かれている。
 其れなりに冷えて、未開封。

 本館の応接間はダイニング程でないが広く、
 時折、食事の場としても活用してそうな痕跡もある。

落花彩晴 > (…エルピスさん、多分ですけど人選間違ってると私は思うのですよ…。)

他に呪いに詳しい人は幾らでも居ると思うし、祭祀局の先輩方を紹介――…
…駄目だ、あんな形で去る事になったのに、気まずすぎて仲介すら出来ない。
とはいえ、彼も彼で考えて自分を指名してくれたのだろうし、それには応えたいとは思う。

「…成程。避難所(セーフハウス)的な側面もあるという事でしょうか?」

つまり訳ありの人達が何人かここに同居しているのだろう。
そう察すれば、それ以上根掘り葉掘り聞く事は無く。
そもそも、少女はあまり自分から踏み込んで人様の事情に首を突っ込むことが無い。
それは人見知りな所もあるが、良くも悪くも境界線を重んじているからだ。

「あ、いえいえお構いなく…!」

お水でも何でも全然そこは構わないのだけど。慌てて会釈をペコペコしつつ。
一先ず、彼が戻ってくるまでぐるりと室内をオッドアイで見渡す…特段、変わった所は無いが。

(…落第街の住居で、ここまで生活感がありつつきちんとしているのは珍しいのかもしれませんね。)

とはいえ、落第街に出向いた事はあれどこうして誰かの家にお邪魔した経験は初めてだ。
一概にそうは言えないのかもしれないが、あくまで少女がそう感じたに過ぎず。

一先ず、置いてあった未開封の冷えたペットボトルを手に取りつつお水を一口だけ頂こうか。

エルピス・シズメ >  
「そうそう。そんな感じ。……おまたせ。」
 
 内心で悩む彩晴を後目に、資料やら筆記用具やらサンプルの準備。
 程なくしてエルピスが戻ってくる。

 資料とサンプルらしきなにかを脇に置き、
 筆記用具とノートを応接間のテーブルの上に置いて、向かい合う形で座っている。

 応接間には、特に変わったものはない。
 PCがあることぐらいと、生活の色が濃いことぐらいだ。

「お茶でも淹れられたら良かったんだけど、用意がなくてごめんね。
 それじゃあ……その、サンプルとかを診て貰う前に……」

 向かい合うようにして座り、彼女の目を見る。
 
「彩晴さんが呪いについて、どう思って、どんな知識で向き合ってるか、知りたいんだ。……お願い。」

 彼にとってはこれが本題。
 そう言わんばかりの真剣な眼差しで、知見を乞う。

 一つの技術や視点でどうにかするものではなく、多くの観点が必要。
 彼は、持ち出された呪いに関してそう思っている。
 

落花彩晴 > 戻ってきた彼に、少しだけ居住まいを正す…この辺りは染み付いた癖のようなもの。
視線を向ければ、何やら資料やサンプルらしき物に、後は筆記用具にノート。テーブルの上に置かれたそれらを確認し。

「あぁ、いえいえお構いなく…!そもそも、私にお力になれるかどうかも分かりませんし。」

腰が低いというか卑屈というか、小さく苦笑いを浮かべながらも恐縮気味にそう答える。
さて、どうなる事やら…と、一抹の不安を胸に彼の話を聞く事にする。

「呪いについてどう思っているか――ですか?」

僅かに色違いの双眸を丸くして。シンプルだがこれ以上無いくらいに難しい問い掛けが来た。
少し考えるように目を伏せる。…自分にとって呪いとは何か。幾つか答えはあるが。

「――私にとって呪いとは何気ない日常と同じくらい身近にあるものですね。
…そもそも、うちの家系が【大変容】より遥か前から呪いを集め、生み出し、受け継ぐ家系なので。」

そう、答えてから小さく吐息を漏らす。無意識に左目に欠けた片眼鏡に手を触れつつ。

「そして、私にとって呪いとは身近過ぎて知識ではなく感覚で扱い感じ取るものになってます。
勿論、知識が必要なのは当然ですし扱いを間違えれば自滅だけでなく周囲に被害を及ぼすものもあります。

――エルピスさん、貴方には私がどう見えますか?

質問に質問を返すのは不作法かな、と思いつつも静かにそう尋ねる。

エルピス・シズメ >  
「大変容の前……と言うと、少なくとも生まれる前。
 彩晴さんの家系は、大変容前から呪いと向き合っていた

 筆記用具を走らせながらも、彼女から視線を離さない。
 一句一句と、その意を聞き逃さぬように耳を傾ける。

「大変容前から、呪いはあって……落花さんの家系は、それを集めていた。
 それも、昔からずっと……継いできた。日常で、身近。扱いを間違えちゃいけなくて、知識と感覚……」

 そこに、どのような意があったかは分からない。
 ただ、古くからあって、受け継がれる呪いがあることを初めて知る。

 どう見えるか。
 その問いを不作法とは思わない。
 真剣に、何かの思惑の元に問うた落花彩晴を見る。

「青い髪で、紫と緑のオッドアイの、整った顔立ちの女性……
 優しい雰囲気で慮ってくれる人なのは僕の経験も踏まえての印象で……
 そのままに見ると、髪も目も日本人っぽくなくて、オッドアイでモノクル、非対称なのが……少し気になる。
 髪飾りは似合っていると思うけど……理由があるのかおしゃれなのかは、わかんないかも。」

 思ったままを口にする。
 特別な何かを見ようとせず、感じたままを答える。
 

落花彩晴 > 「…そうですね。そして、呪いを代々受け継ぐ家系によく聞かれるのが”蟲毒”です。
無数の呪い同士をぶつけあって、勝ち残った強い呪いを引き継いでいく。
――けど、うちの場合は特殊で…古今東西様々な呪いを共存させつつ纏めて引き継ぐ、という感じです。」

量より質ではなく――質より量。奇しくも少女の物事に取り組む姿勢と同じだ。
勿論、数が多ければ――とんでもない呪いだって多少なり混じってくる。
特筆すべきは、些細な呪いも危険な呪いも潰し合わせず共存させながら受け継がせる事。
――そして、必要なる大前提が一つ。

「当然、それだけの呪いを引き継ぐには普通の人間の肉体では持ちません。可能だとしても短命だったり何かしら重いリスクがあります。
…なので、私の家系は、あらゆる手段を用いて無数の呪いに耐えられる器を生み出しました。」

そこで一息。自分の家系の事をここまで話す必要も無いが、数少ない知り合いの頼みだ。
前提として、どうしても自分の家系の事を大まかに知ってもらう必要がある。

「…うちは、いわゆる【旧家】と言われる古い家系でもあるので、分家筋もそこそこあるんですが…。
私は本家筋の人間なので、その「器」の素養と――数々の呪いも引き継いでいます。」

いわば、無数の呪いが詰まった人の形をした器。…それが落花の直系だ。今代では自分に当たる。

「…あ、えぇと…ありがとうございます…ではなく!
…コホン。髪飾りは一種の抑制装置みたいなものですね…気休めですが。
……重要なのはむしろこっちでしょうか。」

コンコン、と片眼鏡…正確には紫水色の左目を示して。
そして、おもむろに片眼鏡を外し…裸眼になる。それだけなら別に何の変化も無い。
だが、右目を不意に閉じて左目だけで彼を見つめる。

無数の視線のような気配が全て彼を見ているように感じられるかもしれない。

エルピス・シズメ > 「蟲毒……聞いた事はあった、つもりだけど。
 ……すべての呪いを“継がせる"。そうやって、呪いを背負う。」

 続く言葉を見守る。
 予感するものはある。でも、思いこみのないように彼女の言の葉を待った。

「そうなるよね。あらゆるためには、あらゆるものが必要。
 それで、本家筋って、彩晴さんは……。」

 器、と言うことになる。
 ありとあらゆる呪いを継承し、保存するための(蟲毒よりも重く背負う)、器。

 無数の呪いを継承する器。
 そのありさまにどことなく既視感を覚えた気がしたが、それ以上に背筋が冷える。

 (どうして、そんなことをしているんだろう。)

 不安に陥る前に『ありがとうございます』と、緩んだ雰囲気の声が聞こえて冷静さを取り戻す。
 何で言ったのかは分からなかったけど、空気が緩んだ気がした。

「────え?(怖い)

 そう思ったのも、束の間。
 一瞬気が緩んでしまったから、より恐怖する。

 無数の視線が僕を見ている。
 理解の出来ない視線で僕を見ている。

 そこに明確な殺意がないから(落花彩晴なる器と無数の視線に)奮い立つ気もなれなかった(戦意で対抗する気にはなれない)

 強い感受性が、エルピスの恐怖を掻き立てた。
 自分の身体を抱えて、震えて、何とか態勢を立て直そうとする。
 
 顔は蒼いし、呼吸も荒い。
 いつか見た時以上に────具合が悪そうだ。
 危機も敵意も作れない、正体不明の視線。
 呪いだろうと分かっていても、既視感も黙っていて落ち着く気になれない。

落花彩晴 > ゆっくりと、右目をまずは開く。ただそれだけで無数の呪い(視線)のような圧は消えるだろう。
更に、左目に片眼鏡を装着すれば、完全に先ほどのソレが嘘のように彼は楽になる…と、思う。

「…すいません、エルピスさん。口で説明するより実際に体感…感じ取って貰った方が多分分かると思いまして。
…お察しの通り、私の左目には受け継いだ呪いの群れが常に渦巻いています。
…私が把握しているだけでも百…実際はもっとあると思います。」

ゆっくりと息を吐き出す…そして、深々と頭を一度下げた。
結果的に彼には身を以て体感して貰う形になってしまったが、それに対するせめてもの謝罪。
実際、口だけで説明しきれないのが呪いというものだ。その深淵は計り知れない。

――そして、本来片目程度に収まる筈が無い呪いの群れ。それを内包しながら人の形を保っている。
己の意思があり、こうして普通に受け答えが出来ている。それが既に異常なのだ。
――彼の目の前に居るのが、つまり落花の【呪い】の結晶とも言えるモノである。

「…あ、えぇと…すいませんエルピスさん!その、こうして伝えた方が分かり易いとは思ったんですが…!」

そして、あわあわと慌てる。まるでさっきの少女とは別人のように挙動不審だ。
青ざめた顔に呼吸も荒い。初対面の時よりも酷い様子に自分でやった事ながら後悔も正直ある。

けれど――呪いというものは、言葉だけではとても説明しきれない。実体験を少しでもして貰わないとおそらく伝わらないから。

エルピス・シズメ >   
 エルピスの感受性は聊か高すぎる。感情や意を理解しようと意識を働かせていた。
 ひとつひとつの視線を理解しようと追ってしまうが故に、この手の状況には強く反応する。

「……うん、うん。継承した……いろは、さんでも、把握しきれてないん、だね。」

 恐怖の最中でも、理解のプロセスは進ませる。
 それが呪いであり、渦巻くものであり、彼女にとっては当然で精確な数すら意識しないもの

 それでも尚、平然とすることができる。
 彼女の持つ呪いとその在り方────向き合いとも共存とも呼べるし、
 そうあるべき器とも呼べる、とくべつなそれを垣間見る。

 理解はできないが、そうあるものは認識した。 

「ごめんね、ちょっと感受性が高いみたいで……もう、大丈夫。
 呑み込めれば楽になるんだけど……僕の方の、問題だから。おかげでなんとなく、肌で感じた。」

 恐怖しても無為では終わらない。
 意識を乱されながらも、説明しきれないものを体感した。

「……これが、大変容前から受け継がれてきた【呪い】の一端、なんだね。
 いろはさん、すごいものを、抱えているんだ……。」
  

落花彩晴 > 「――先祖代々ですからね…私としては正直、こんなものは全く要らないんですけど…。」

把握しきれていない、というより…把握したくないのが偽らざる本音だ。
呪いの深淵を覗いて正常な意識を保てる自信は無い。少女は器でただ抱え込んでいるだけ。
自分で把握しきれていない呪いの群れを理解なんて、ただの自殺行為でしかない。

共存と言えばそうだ――実際そういう形で継承されているのだし。だけれど。

(こんなモノはさっさと捨てたいんですけどね…。)

捨てれないし消せない。だから自分が人生が終わるその時まで抱え込んでいるしか選択肢が無い。
重荷といえば重荷だし、これのせいで少女は祭祀局を除籍される羽目にもなった。
――それでも、ずっとこれを背負って生きていくのが少女の業だ。どんなに理不尽で望まなくとも。

「…感受性だけではない気が――…えっと、まぁ大丈夫なら…何よりです…。」

どうしても必要とはいえ、矢張り垣間見せるべきではなかったなぁ、と痛感する。
特級の怪異すら一瞬ではあるが怯ませた呪いの圧だ。生半可なものではないだろう。
片眼鏡の位置を念入りに調整しつつ、改めて申し訳なさそうに一度頭を下げて。

「――まぁ、これが私の抱えてる【呪い】の姿というか形といいますか。
…多分、全然参考にならない気もしますけど…。」

血が受け継がれるように呪いも受け継がれる。
呪い同士を食い合わせるのではなく、共存させつつ無数に増やす。
そして、それに耐えられる人間を生み出す。

――その目的?そんなものは少女が知りたいくらいだ。そして、知りたくも無い。

(…どうせ碌な目的でもないでしょうし)

だから、少女にとってこの【呪い】は切り札でも心強い味方でもなく、ただの業でしかない。

エルピス・シズメ >  
「そう、だよね……。」

 同意(同情)を示すことは出来るが、それしかできない。
 器であり役目であることは落花彩晴の問題で、踏み込めないもの。

 代々続く業を、認めながら話を続ける。

「そう、かも。異能もあるからね……。
 僕の異能は想いを継ぐ類の異能だから、どうしても。」

 少しだけ、自分の身の上を語る。
 高い感受性を持つ理由にして、高い感受性だけでは済まされない理由。

「……ううん。色々な意味で参考になった。直接的には、ではないけど。
 色々考えることは、増えたと思う。……大事な事、教えてくれてありがとね。彩晴さん。」 

 生い立ち的にも取り扱いが大事なことで、教訓としても大事だと思ったこと。その両面から、礼を述べる。
 彼にとって────危機のない形で強烈な呪いを視線として認識出来た事は、貴重な事象だ。

「それで、これが件の呪いだけど……正直、僕の理解は超えていて……。
 コントロールそのものはできるみたいだけど、過剰に使うことがあるみたいで……。」

 イーリスと呼ばれる少女が誰かに与えるために持ち出して、その反動として残っていたもの。
 紅き屍骸の呪いから更に濃度の高い、紅き屍骸の“王熊”の呪いの一部をイーリスが独自に解析し利用しているもの。

 不死の呪いの上に、機械にも影響を与える様になっており、コントロールされた安定された呪い。
 ……のはずが、過度な使用で反動となって染み出たもの。

 猛毒を希釈分析して改良して再濃縮して、管理できる筈のものを過剰に利用し、反動(報い)
 真実は分からないが、エルピスはそう認識している。

「"なごり"だけでこうで、結構大変だったから……
 ……こういう“反動"との向き合い方でも、分かればいいんだけど……」