2024/09/11 のログ
落花彩晴 > 実際、ただ愚痴が零れてしまったみたいなものだ…結局、向き合うのは自分自身。いずれ何とかするしかない。

「異能――ですか、成程…。」

何か含みがあるような間を置いて頷く。少女は異能を学園に申請していない、という事情もあり。
それはそれとしても、高い感受性…それだけでも結構大変な事が多い気もするが、異能なのでそれだけではない、というなら尚更に色々あるだろうに。

「…いえ。まぁ呪いに関しては私は正直知識面ではお恥ずかしながらあまり力にはなれそうもないので…。」

それこそ、現役の祭祀局関係者や、それとは別に呪術などに精通してる人に聞いた方がおそらく確実だろう。
自分が出来る事は、己の抱える呪いを垣間見せて呪いの形や性質にも色々あると体感して貰う事くらい。

「…呪いをコントロール出来る…任意で操作できる、という時点で結構驚きですけどね私は。
…ただ、過剰に使用する事がある…それは、使い手の性格的なものもある可能性がありますね。」

コントロール出来るのなら過剰に使う必要はまず無い。
そうせざるを得ない状況だったのもあろうが、呪いの持ち主の気質や思考も影響している気がする。
…そもそも、機会に影響を与える呪いというのは流石に少女には心当たりもほぼ無い。
器物に宿り影響を及ぼす、というだけなら幾つか心当たりはあるし自分の呪いの中にもあるが…。

「…そもそも、呪いを基本的に制御できるのなら反動もある程度制御できるとは思います。
任意で使えるとするなら、反動も見越して例えば出力を抑えるだとか安全機構(セーフティ)を設定するとか。
…過剰に用いてしまうのなら、自分の意志では出来ないように第三者がロックを掛けるという手もあるにはありますが。」

この場合、手順が相応に複雑になりそうだからお勧めは難しい。
そもそも、自分の知識には無いタイプの呪いだからこのアドバイスが正しいかも自信が無い。

「あるいは、反動を引き受けるか分散する仕組み…機械とか魔導具とか、何かしら用意するのも有効かもしれません。」

エルピス・シズメ >  
「僕もこれが制御出来る上に、アレンジを加えられるに驚きだけど……
 ……………うん、そう、だよね。使う人の意志……だよね。」

 長い沈黙の後、同意の頷き。
 エルピスは、イーリスに非常に甘い。……ので、当然の事実を認めるまでに時間が掛かった。

「セーフティ……は、たぶん外しちゃうかな……
 ……分散……うん、反動を分散する道具とかなら、まだ手伝えそう。
 異能で僕が継ぐこともできるけど、相当しんどかったしね……。」

 だからこそこのサンプルがあるのだが、解決にはならない。
 当たり前の話として、エルピスは落花彩晴のような呪いの器足り得る物ではない。

「その辺りは、イーリスと相談してみるね。
 ……うん。大分方向性が見えてきた。今日はありがとね、彩晴さん。ぁ」

 そうだと、言って再び給湯室に出入りする。
 給湯室から出てきた彼は、紙袋を渡す。少しお高めのマカダミアナッツチョコレートの詰め合わせ。

「これ、お礼……と言うより、海水浴旅行に行った時のお土産。
 苦手じゃなかったら、食べてくれると嬉しいかも。」

落花彩晴 > 「――それなら、これをお渡ししておきます。反動の問題点については多少力になるかと。」

そう口にすれば、何時も付けている薔薇の髪飾りを徐に外して彼の前にそっと置こうと。

「先ほども少し言いましたが、これは呪いの抑制効果がありまして。
これをそちらで解析して頂いて、反動を分散、抑制するヒントにでもして頂ければ。
…あ、ちなみに予備の髪飾りがありますので私の方は平気ですので!」

と、そう小さく笑って説明を。ささやかだが反動問題の解決の一助にはなる…と、いいのだけど。

「――結局、使う人の意志で大概どうにかなってしまいますからね…。
話を聞いた限り、イーリスさん?はかなりご優秀なようなので…。
むしろ、彼女でも手に負えない抑制措置となるとかなり手段は限られそうではありますね。」

呪いの器としては、反動や過剰出力への確実な対処が無いのはどう考えても自殺行為だ。
彼女やエルピスもだからこそ色々考えているのだろうし、今回自分が呼ばれたのもその対策のための一環だろう。

お水を合間にちびちびと頂きつつも、方向性がある程度見えてきたのなら幸いであろうか。

「いえ、私でもお役に立てたなら幸いです…え?あ、えっと…お構いなく…。」

紙袋を渡されて中身を確認。思わずキョドって返そうとするが、折角なのでおずおずと受け取る事に。

「ありがとうございますエルピスさん…。さて、と。話はこんな所でしょうか。
また、何か呪いに関してご相談とかあれば気軽にご連絡してください。

…私に出来る事なんてたかが知れてますけどね。」

自己評価が如何にも低い言葉を添えつつ、苦笑気味の表情でゆっくりと立ち上がる。
お水はまだ残っているが、礼儀としてこちらできちんと持ち帰る事に。

エルピス・シズメ >  
「……えっと、受け取りたいのはやまやまなんだけど……」

 受け取っていいものかどうか、迷う。
 それは技術の面としては、魅力的。だけれど……。

 分散や抑制の一助にはなる、綺麗なアクセサリー。

「この綺麗な髪飾りは彩晴さんのものだから、イーリスに渡すのは……
 ……気持ち的に、ちょっとふくざつだから……じぶんで似たようなもの、探してみる。」

 こと男女の機微には鈍いエルピスではあるが、
 他の女性のアクセサリーを基にして制御用のものを開発する、と言う点には流石に気が引けてしまう。
 
 なので、自分で探すと告げることにした。

「……ううん。彩晴さんから教わったことは、少なくてもいっぱいある。
 また困ったり、息詰まったら相談させて貰っても……いいかな。」

「ひとまず、歓楽街までは一緒に送っていくよ。今日はありがとね。」

落花彩晴 > 「えぇと…(ただ分解というか解析して貰おうとしただけなんだけどなぁ…)」

完全にアクセサリー云々ではなく、いわば技術提供みたいな感覚で渡したつもりだった少女。
ただ、どうやら複雑というか彼には引っ掛かりがあるようなので、渋々髪飾りをまた手に取って前髪に装着。
少女は恋愛どころか友達すらほぼ皆無なので、その辺りは正直さっぱり機微が分からなかった。

「ええ、私なんかでよければ――えぇと…。」

実は落第街も歓楽街も割と地理は把握しているから、一人でも全然帰れるのだけれど。
これは、彼の申し出を断るのも気が引けるので少し迷った末にお願いする事に。

「…じゃあお願いします。エルピスさん。」

ぺこり、と頭を下げつつ。ペットボトルは紙袋に一緒に入れておきつつ…
彼の付き添いで歓楽街の辺りまで送り届けて貰う事になるだろう。

ご案内:「『数ある事務所』 / 午後」からエルピス・シズメさんが去りました。
ご案内:「『数ある事務所』 / 午後」から落花彩晴さんが去りました。
ご案内:「Free1」に土海幸彦さんが現れました。
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