2024/10/09 のログ
レイチェル >  
「なるほどな、オレと同じで、負担の大きい異能って訳か。
 その異能を使ってまで、オレを守ってくれた訳だ。
 ……ありがとな」

気を遣ってくれたのは、間違いないだろう。
だから、そこについてはきちんと感謝を伝える。

ただ。

「とはいえ、だ。
 今後は女湯で走るなよ? マジで危ないからな。
 ったく……怪我でもしたら見てられねぇからよ……」

この程度の注意で済ませてしまうのは、凛霞の言う通り、
自分は『華霧に甘すぎる』のかもしれないが。

「ははっ、貴子ならそんな風に言いそうなもんだ。
 あいつも、世話焼きだからな」

……懐かしい、本当に。

「おう、二言はねぇぜ」

嬉しそうに肉サンドを頬張る華霧を見て、
レイチェルは幸せそうな笑みを浮かべる。

そうだ。
こういう時間こそが、自分(風紀)にとって、最も大切な――
守るべき日常で。
こういうお前こそが、自分(レイチェル)にとって、最も大切な――
守るべき(ヒト)なのだ。

「事前に計画してちゃ、見逃してただろうな。
 こういうのも、悪かねぇ。楽しい帰り道になりそうだぜ」

そうして。

「……ははっ」

自らの両手に残ったサンドを見ながら、
それでもレイチェルは、華霧を見て嬉しそうに笑うのだった。


帰路は、まだ始まったばかりだ――。

一時中断 > かけがえのない日常。
ちょっとした無謀な冒険。
そして華霧の口から語られる、彼女の異能についての話。 
語りたいことは、まだまだある。
二人の帰り道も、始まったばかり。


――続く物語は、また次の機会に。


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ご案内:「【委員会合同慰安旅行 - 二人の帰り道】」から園刃 華霧さんが去りました。