2024/11/22 のログ
ご案内:「えるいりぴすが学園を探索するだけ 」にエルピス・シズメさんが現れました。
ご案内:「えるいりぴすが学園を探索するだけ 」にDr.イーリスさんが現れました。
Dr.イーリス > 【前回のあらすじ】
エルピスさんとイーリスは学園を探索していた。
教室棟を回っていたふたりだったけど、今度は部室棟を回る事になった。



そして、部室棟の廊下をふたりで歩いていた。

「常世学園は物凄い数の部活がありますからね。《たこやき研究会》……。《なにわの海の会》……。《なんでやねん同好会》……。ほんとに、色んな部室があります」

この辺りの部室、偏りがあるような気がしなくもないけど……。

「《たこやき研究会》からなんだか爆発音と共に煙があがっているような気がしますけど、なんだかユニークな事が行われているのですね」

何が起きたのだろう、とイーリスは小首をかしげていた。
爆発音がするけど、部室内で片付くことではあるようだ。明日、『《たこやき研究会》のとある実験によりたこ焼き機が謎の爆発を起こした』、『怪我人はいなかった』みたいな内容が校内新聞の端っこに書かれる事になるらしい。

ともあれ、ふたりで部室棟を歩いていく。

エルピス・シズメ >
 自習の気分転換に、常世学園のあちこちを散策してみよう。
 そんな切っ掛けから常世学園をお散歩し、部室棟に足を踏み入れたエルピスとイーリス。
  
「こっちにも《カジュアル大阪弁研究会》《虎柄愛好会》。
 何だかユニークなのが多いね。そういう棟なのかな……?」

 小首を傾げながらゆっくり歩く。
 《たこ焼き研究会》からの爆発音に驚きながらも、ユニークな部室棟を通り抜ける。
 部室内から聞こえる騒ぎ声からは『いつものこと』のような手慣れた賑やかさがあった為、大過なしと考えたらしい。

 ……黄色と黒の虎柄のカラーリングが多かったするのは気のせいかな?

 そんなことを思いながら、また別の部室棟へと移ってゆく。
 

Dr.イーリス > 「似たジャンルで集まっている棟なのでしょう、たぶん」

服装も虎柄の人が多い気がする。

どこかの部員A「あの部活、また爆発させとんか。こりへんねんな」
どこかの部員B「まずいたこ焼きしかつくられへんのやから、さっさと部室たためや」
どこかの部員C「もうしらんで」

(し、辛辣……)

爆発起こしている部室に、ここの人達中々容赦がない……。
エルピスさんとイーリスに、虎柄のセーターを着たおばちゃんが歩み寄ってくる。

おばちゃん「見ない顔やな。飴ちゃんあげるで」

おばちゃんがいちごキャンディをエルピスさんとイーリスに差し出す。

「あ、ありがとうございます……」

急にキャンディくれた……。



そうして別の部室棟に移動してしばらく歩く。
先程の棟よりも派手さは一応なくなった。

空き教室が突然空いて、数人の男子生徒がエルピスさんとイーリスに立ちはだかる。

コスプレ研究部 > 部員A「君たちは、ハロウィンの時に大胆にもらぶらぶなことをしていた赤ずきんとおおかみの同性カップルだな!」
部員B「空き教室で待ち構えていたが、良いカップルに出会えた! 今日は、この二人に決めた!」
部員C「我々は!」
部員D「コスプレ!」
部員E「研究部!」
部員F「YesコスプレNoタッチ!」
部員G「我らが部室にご案内!」

ハロウィンの時の動画は、SNSなどで拡散されてしまっていた。
エルピスさんのことを女の子と勘違いしていて、同性カップルと思っているようだ。
コスプレ研究部がエルピスさんとイーリスを攫って部室に連れ込もうとしてくる。

エルピス・シズメ > 「わっ、誰か出てきた……。」
  
 空き教室かと思っていた扉が突然開いたかと思えば、
 数人の男子生徒が自分自身とイーリスを取り囲んだ。

「えーと……って、わっ……ちょっと待って……!
 とりあえず僕男の子だから……!」

 自称コスプレ研究部。
 よく分からない奇妙な集団。

 言葉では制止を呼び掛けながらも危険なものではないと判断して、
 軽くいなしながら、イーリスの様子を見ることにする。暴力は出来ない。 

Dr.イーリス > 立ち塞がっただけで、まだ囲まれてはいなかった。
後ろに逃げ場がある。

「コスプレ研究会……。よ、よくわからないですけど、えるぴすさん逃げましょう……!」

エルピスさんの手を引いて背後に走り出した……けど、イーリスはあんまり足速くない。
危険ではないのかもしれないけれど、いきなり部室に連れ込もうとする迷惑系の部活ではあるようだ。

コスプレ研究部 > 部員A「待つのだ!」
部員B「待たないか!」

部員達、追いかけてきた。

エルピス・シズメ >  
「う、うんっ。」

 振り返って走り出す。
 イーリスの速度に合わせながら、殿を務める具合で今のところは追い払っている。

 来た道を戻るのならば、先ほどのやたらと虎柄カラーの雰囲気な部室棟群まで戻ることになるが──


さっきの部室棟員 >  
どこかの部員C「なんや?(​なんや?)
どこかの部員D「なんや?(なんだと?)
どこかの部員C「なんや!(やるんか!)
どこかの部員D「なんや!(なんだと!)」  
どこかの部員C「なんやとはなんや!(なんだとはなんだ!)」 
どこかの部員D「なんや!(やんのか?)
どこかの部員C「なんや!(やんのか?)
 
先ほどの爆発騒ぎからひと悶着あったのだろう。
何人かの部員が道を塞ぐよう騒いでおり、走って通れぬけられそうにない。

Dr.イーリス > ということで虎柄カラーの部室棟に戻ってきてしまった。

「はぁ……はぁ……」

凄く息を切らしていた。
もうむり……。くたくた……。

イーリスの速度に合わせる事になるので、コスプレ研究会は近くまで迫ってきている。
このままでは追いつかれる。

だが眼前にはさらなる絶望。
なんと、先程のたこやき研究会の騒動で、騒ぎが大きくなっていた。

「えるぴすさん、こっちです……!」

近くの部室の扉を咄嗟に開けて、中に入る。
黒い幕が張られた、明らかに他とは雰囲気が違う部室。
中は真っ暗であった。

コスプレ研究部 > ドドドドドド!!

部員A「なんだ、この人だかりは!」
部員B「いない! あの二人はどこだ!」
部員C「せっかくの逸材が!! そんなばかな!!」
部員D「ところで赤ずきんの仮装をしていた方、男の子と言っていたがどういうことだ……!」

おばちゃん「見ない顔やな。飴ちゃんあげるわ」

部員A「よし、代わりにこのおばちゃんを部室に連れていって、コスプレさせて撮影するのだ!」

おばちゃん「あ~~~れ~~~~」

おばちゃんはコスプレ研究会に連れ去られてしまった。

エルピス・シズメ >
「う、うんっ。」

 手を引かれるまま、黒い幕が張られた部屋の中へ入っていく。
 中は真っ暗。イーリスの手を離さない様に意識しながら、気を払う。

 足音が通り過ぎる。
 おばちゃんが犠牲になったことは、後日部室内にカッコいいオバちゃん登場!?
 みたいな話題をSNSで認識した時に気付く事になる。

 カッコいいオバちゃんは一定の需要があるのかもしれない。
 それはそれとして(閑話休題)

「おじゃましまーす……。」
 

Dr.イーリス > 「お、おじゃまします……。はぁ……はぁ……」

ちょっと不気味な雰囲気の部室。
疲れているイーリスはぺたんと床に座りながら、きょろきょろと真っ暗なお部屋を周囲を見渡しながら、エルピスさんの手をぎゅっと握っていた。

途端に、部室に灯りが灯る。
部室内に置かれている蝋燭が灯りを灯したのだ。

ちなみに、その蝋燭の火は部室内にいる黒いローブの人達がマッチを使ってつけていた。
部室内には、黒いローブを着てフードでお顔を隠す人達は十数人いる。
このお部室、どこかアンティークな本棚やテーブルが並べられた部室だった。

ローブの人達の中のひとりが話しかけてくる。

《常闇の魔女》 > 「迷える子羊たちよ。ようこそ、《第三十二黒魔術研究会》の部室へ。私は部長にして大いなる悪魔の使者、《常闇の魔女》」

妖艶な雰囲気の女性の声だった。

「我らが研究会は、常世学園32団体目の黒魔術研究会……。そなたたちはなにゆえ、我が黒魔術研究会に訪れたのかしら?」

エルピス・シズメ >  
「《第三十二黒魔術研究会》……?」
 
 暗がりの中で蝋燭が灯り、部室の名前が告げられる。
 妖艶な雰囲気の女性の声。
 
 要件を問われればイーリスを見てから、視線を妖艶な雰囲気の《常闇の魔女》に戻す──。

「イーリスと二人で部室棟の探検中に、
 偶然、ここに入り込んじゃっで……。」

 騒ぎのことは伝えずに、偶然迷い込んだことを伝える。

Dr.イーリス > エルピスさんのご説明に、イーリスはこくこくと頷く。

「と、とつぜんおじゃまする事になって申し訳ないです」

なんだか黒魔術的な雰囲気に、イーリスはちょっとおどおどしていて、エルピスさんに体を寄せている。

《常闇の魔女》 > 「そなた達のことは知っているわ。ハロウィンの時に拡散されていた、とてもらぶらぶな赤ずきんちゃんとおおかみさんでしょう?」

こてんと魔女が首をかしげている。

「ところで私、というかここの部員全員、ひとつとてつもなく大きな悩みがあるのよ。聞いてちょうだい」

魔女が頭を抱える。

「どうして……うちの部室の周囲は、「なんでやねん」って言ってる部活しかないねん……!!」

ローブ姿の部員達が全員両膝をつき、両手を地面につけて嘆いていた。

部員A「もっとマシな場所に部室を用意してくれてもいいよね……」
部員B「これはいじめ? 新手のいじめ?」
部員C「あたしたちが一体なにをしたっていうのよ……」

エルピス・シズメ >
「うん……その通りだけど……。」

 どうやらハロウィンの一件はそれなりに広まっているらしい。
 ちょっとだけ見せつけるように、イーリスの腕を抱きしめる。・

「たぶん……運と色かな……。」

 視線を泳がせる。
 その時の棟に空きがなかったことと、虎柄模様を構築する黒色であったことのような気がする。

 ちょっとだけ気まずくなりながら、澱みつつも答える。

 

Dr.イーリス > ハロウィンの件を触れられて、イーリスは頬を染めて俯いてしまっている。
エルピスさんに腕を抱きしめてくださると、イーリスはお顔をあげて、恥ずかし気にはにかんだ。

「えるぴすさん……。えへ……」

《常闇の魔女》 > 「いいわねぇ。我が研究会はそなた達に興味津々よ。常世学園の神秘を研究することこそ、我が研究会の使命!」

嘆いていた黒ローブの部員達が立ち上がる。

「少し前に歓楽街に現れた噂の魔法少女、ツイン・メニー。私達は、あの魔法少女の正体を調べているのよ。そこで、私はある推測を立てたわ」

魔女がエルピスさんとイーリスに歩み寄っていく。
ちなみにこの部活の人達、落第街のことを歓楽街と呼ぶ程に、落第街に関わりがない。なにせ落第街は表向きには存在しない。落第街に一切関わりがないここの部員にとって、落第街なんて噂だけのものでありあくまで歓楽街の一部でしかなかった。

「ハロウィンの赤ずきんちゃんとおおかみさんこそが、ツイン・メニーの正体だってことよ!」

びしっ、と魔女がエルピスさんとイーリスを指差した。

エルピス・シズメ >  
「……えーと、それは──。」

 ちらり、と、イーリスを横目に見る。
 間違っていないし、正体を紐解いたのは素直にすごいと思う。
 ただ正直に答えてしまっていいものか悩んだので、イーリスの出方を伺うことにした。

Dr.イーリス >
「あの……えっと……。それはその……」

ちらりとエルピスさんに視線を移す。
魔法少女は、正体を明かさないもの。
イーリスもイーリスで、どうしようかと、困ったような表情でエルピスさんに視線を送っていた。

その反応が物凄くわかりやすい。

《常闇の魔女》 > 「やはりそういう事なのね。そなた達、分かりやすいわねぇ」

フードの下では、勝ち誇った顔をしている……ような雰囲気を出している。

「せっかく来たのだし、座りなさい。我が黒魔術で、ふたりのことを占ってあげるわよ」

魔女がアンティークなテーブルの方にエルピスさんとイーリスを誘導しつつ、椅子に座る。
魔女と対面になるよう、他の部員さんがふたつの椅子を引いて、エルピスさんとイーリスが座るよう促してくる。
別の部員さんが魔女にカードを渡していた。

「そうねぇ、ふたりの何を占ってあげようかしら?」

エルピス・シズメ >  
「でも……よく調べたね。危なくなかった?」

 活動範囲が活動範囲(歓楽街と言う名目の落第街)
 目の前の魔女の身を案じながら、そっとイーリスから腕を離して椅子に座る。

「黒魔術の占いなんだ。
 イーリス、占ってみたいことはある? 僕は……そうだね。」

「どうにも、僕とイーリスのことを好く思っていない、イーリスの知り合いがいるんだけど……
 ……その人と話し合えたり、和解出来る機会があるのかどうか、知りたいかな。」

 占ってもらいたいものの一つを告げる。
 暈してはいるものの、イーリスには『ルビー山本』の事であるのは明らか。

 エルピスにとっての、少しの心残り。
 複雑に思っているものの事は、どうにも気になる。
  

《常闇の魔女》 > 「ネットで調べて、そこから部員達と議論を交わして、わりと勘で陰謀論的に紐づけたら、たまたまあたってしま……こほん、我が黒魔術に一切の不可能はないのよ!」

危険な事は全くしてない模様。
彼女たちはネットの情報を頼りにしている陰謀論者。ただし、わりと鋭い。
陰謀論があたって、背景と化しているローブ姿の部員は「キャーキャー」と喜んでいたりもしていた。

Dr.イーリス > 「あの……私達がツイン・メニーであることは口外しないでくださいね……?」

ぺこりと頭を下げてのお願い。

「占ってみたいこと……。確かに、ルビー山本さんと和解できるかどうかは、気になりますね」

こくん、とエルピスさんに頷いてみせる。
そしてイーリスは、魔女が握るカードを見る。

「黒魔術と言いながら、普通にタロットではないですか……!」

魔女が握るのはタロットの大アルカナの束。
黒魔術でもなんでもなかった。

《常闇の魔女》 > 「そうねぇ、新聞部にはそなた達が魔法少女ツイン・メニーだという情報を売らないでおいてあげるわ。我が部活は、学園内のお気に入りカップルを見守りつつ応援したいって方針もあるのよ」

そして、エルピスさんの占ってほしい内容に耳を傾ける。

「ふむふむ、そなた達のことを嫌っている人……。メニー・ホープは、その人と仲良くなりたいのかしら?」

魔女が首を傾げつつ、タロットをシャッフルする。

「シャラップよ、メニー・レインボー! 私が黒魔術と言えば黒魔術なのよ! カードを三枚引きなさい」

【6d22でダイスを振ってください。『引いた大アルカナ(過去)+奇数が正位置、偶数逆位置(過去)+引いた+引いた大アルカナ(現在)+奇数が正位置、偶数が逆位置(現在)+引いた大アルカナ(未来)+奇数が正位置、偶数逆位置(未来)』22のアルカナは愚者】

エルピス・シズメ >  
(意外と優しい所かも……。)

 暖かく見守る方針と聞けば安堵。
 さらりとお気に入りのカップル認定されていることに気付けば、照れ混じりに微笑みながらタロットを引く。

「ほ、ほら、黒魔術自体カバーする範囲が広いから……ひとまず引くね。」

 細かい事は置いといてひとまず、素直にタロットに応じる事にする。
 引いたカードは……。

エルピス・シズメ > 「おっとと……」
 多少手がもつれそうになるものの、しっかりと手順通りに3枚引く。
[6d22→3+4+8+9+14+21=59]
《常闇の魔女》 > 「過去、女帝の逆位置。現在、力の正位置。未来、節制の正位置」

魔女は、エルピスさんの引いた大アルカナを凝視する。

「そうねぇ。そなた達の嫌っているその人、ルビー山本さんは、とても不安定な時期を長く過ごしていたのね。妬みから、そなた達を嫌っているのでしょう。そなた達が仲良くしているのをルビー山本さんは良く思っていないみたいね。だけど、そのルビー山本さんはそなた達のことを不本意ながら見守る決心をしているようね。甚だ、そなた達の関係を見守るのは、ルビー山本さんにはとても気に入らない事でしょうけどね」

魔女は、目を潜めて語る。

「ルビー山本さんは、本心ではメニー・レインボーと仲良くしたいと願っているのでしょう。だけど、ルビー山本さんは素直じゃない。さて、ルビー山本さんのこの気持ちがどんなものなのか、ご想像はそなた達にお任せするわね」

ローブの下で、魔女が微笑んでいるような気がした。

エルピス・シズメ >  
「そっか……その、ありがとうございます。」

 過去、女帝の逆位置。
 現在、力の正位置。
 未来、節制の正位置。

 告げられた解釈も相まって、『いずれ機会がある。』
 その様に認識しながら、占いの結果を受け留めた。
 
 ぺこりとお辞儀。概ね好意的に受け留められるものだったので、
 表情も明るくなる。

「外が落ち着いたので、今日は行きます。
 えっと、その……デートの途中で部室棟巡りをしていたから……。
 楽しい体験になりました。」
 
 デートの言葉を打ち出しながら、お礼の言葉
 カップルと見做して見守ってくれていることも含めて、厚意への礼を強めた。

「それじゃいこっか、イーリス。」
 

《常闇の魔女》 > ルビー山本の気持ちの解釈は、ふたりにお任せ。
魔女は占いで間接的にルビー山本の気持ちを伝えるにとどまり、暈していた。

「メニー・ホープがルビー山本さんと腹を割って語り合う機会ができたなら、その時はメニー・レインボーが好きだという気持ちを真っ直ぐ伝えてみてもいいわね。ルビー山本さんと仲良くする道は険しきものになるかもしれないけれど、挫けてはだめよ」

魔女は最後に、そう付け加えた。

「ともあれ、《第三十二黒魔術研究会》一同、そなた達は学園のお気に入りカップルだから、今後の幸せを願っているわ」

魔女と部員達は、エルピスさんとイーリスに手を振った。

Dr.イーリス > エルピスさんがルビー山本に好きだという気持ちを真っ直ぐ使えてみる、そんな魔女のアドバイスにイーリスはお顔を染めていた。

「あの、ありがとうございました! ルビー山本さんと和解できるよう、がんばってみます!」

ぺこり、魔女と部員達に頭をさげる。
エルピスさんに頷き、そして部室を出よう。

「諦めなければ、ルビー山本さんと和解できるかも、ですね。それにしても、ルビー山本さん……私達の仲をよく思ってくれていないのですね……」

かなしげに視線をさげる。
一方で、イーリスにはちょっと心当たりがありげな感じではあった。

快活そうな少女 >
(過去、女帝の逆位置。現在、力の正位置。未来、節制の正位置……)

 考えながら部室棟を進む二人。 
 しばらく部室棟を進んで行くと、一人の少女が声を掛けてくる。

 制服を着崩した、快活そうなミディアムショートの女性。
 部室のドアには『幻実現想演奏同好会』の表札
 
「ね、ね、そこのお二人さん。
 暇だったらデジタルパーティクルライブ観て行かない? 編集に一区切りついた所で、誰かに観て欲しくてね!
 部室丸ごとに投影する全天型だから、機材のセットアップとかはこっちに任せて!」

 そう言って部室への扉を開く。
 中には四人。案内人含め女性二人、男性二人の部活らしい。

 機材を見るに、魔術と電子技術を合体させた映像作品を作る同好会らしい。

「……あ、演出の一部に視覚や聴覚に干渉する演出オンにしていい?
 もし怖かったりレジストするような能力を持っていたら、一部分はアナログ演出に切り替えるよ。」
 

Dr.イーリス > ミディアムショートの女性にお声をかけられる。
すぐ傍にある部室の表札を眺めると『幻実現想演奏同好会』とあった。

「デジタルパーティクルライブ、わぁ、観てみたいです! えるぴすさん、観に行ってみましょう! おじゃましますね」

イーリスは興味が湧いて、瞳を輝かせていた。
そうして楽し気に、部室にお邪魔させていただきましょう!
部員は男女二名ずつの四名らしい。
部室には、色んな機材がある。とても触りたい……。

「私達の視覚や聴覚に直接干渉する魔術的な演出を行うということでしょうか? すごい技術ですね! 私は改造人間で、視覚と聴覚はデジタルと生物的な機能の両方が備わっていますけど、だいじょうぶでしょうか?」

きょとんと小首を傾げた。