2024/12/02 のログ
シア > 「ん……死ぬのもいるんだ、寂しくて。
 大変だ、それは」

嘘知識かもしれないが、生真面目に受け止める。
でも、世の中そういうこともあるかもしれない。

「なるほど……『人それぞれ』
 確かに。」

他人は他人、自分は自分。
それはどこまでいっても現実である。

「年季…… 時間…… 経験……
 ん……足りない、それは……」

間違いなく不足しているものだ。
だからといって、それを得たとしてもどこまで自分が変わるだろうか?

「十数年……足りるかな、それで」

成長は大事だと思う。
しかし、十五年かけてこれである。
同じ程度でどれほどになれるものか。

「そう……『人それぞれ』、か……」

先程の言葉通り。別に、周りに乗る必要もない。
彼は、そんなふうに過ごす、というだけだ。

「クリスマスに興味ないの、眞は?」

自分でクリスマスの話題を振りつつ、しかし特には考えてはいない。
周りの様子を見て、何を感じ、考えていたのだろう。純粋な疑問だった

御崎 眞 >   
「あぁ、もしそういう奴にあったら気を付けたほうがいい」

実際、目を離しているうちに死んでいた、何て奴は意外といるものだ。
孤独死、何て言葉もある事だし、兎より人の方が余程当てはまる気がする。

「そ、人それぞれ」

便利な言葉だ、下手な特に無駄な対立を避けるには。
そして、だからこそ壁になる言葉でもあるんだろう。

「一瞬で変わるものもあれば、何年何十年かけてゆっくり変わるものもある
それこそそれぞれだろうな、まぁ、多くの人の場合…
前者は自分の意図しない変化、後者は自分で望んでの変化、が多いだろうが」

望まない形で変わらざるを得なかったものもいれば。
努力して、望んで、変わっていった者もいるだろう、大抵の場合成長と言われるやつだ。

「シアには変わりたい事でもあるのか?ま、あるだけ立派だと思うがな」

足りるかな、というからには、少なからず成長したいという気持ちはあるのだろうか。

「… 今は、あんまりクリスマスに一緒に過ごす相手に心当たりがないからな
だから一人で過ごすならそれはそれでいいし、機会があれば参加しなくもない
何と言うか、そんな感じだ… 嫌いって訳では無いけどな」

軽く肩を竦めながら自嘲気味に笑う。
何と言うか、ちょっと寂しい奴に見られていないか少し不安だ。

シア > 「ん……」

今のところ、それらしい存在は居ない。
そこまで弱い生き物は、確かに気をつけないといけないのかもしれない。
知っている以上に、人間は脆いものらしい。

「意図しない変化と、望んでの変化……
 あるんだ、そういうことも。ん……」

思えば、こうして会話をしている自分、というのも意図しない変化と言えるかも知れない。
望んだ変化、でもあるのかもしれないが。
考えるだけで難しい。

「ん……未熟、ボクは。
 変わりたいというか……変わらないと?
 変わるしかない?」

何もかもが追いついていない。
追いついていない、で嘆いても仕方がないので追うしかない。
そういう認識。言葉にするのは難しかった。

「嫌いではない……ん。んん……選べる……
 なるほど。自由だ、眞は」

なんだか不思議な解釈をした。
すくなくとも、こいつぼっちだ、みたいな感じではなさそうである。

御崎 眞 >   
「あるさ、あるんだよ、人には  そうだな…
極端な話、大怪我で手や足が動かなくなったり
歳をとって体が衰えたり… そういう身体的なものも
変化だって言えるだろ?そうして体が『儘ならなくなる』と
勝手に気持ちも体に引きずられて変わるものだったりするさ」

特に自分は、ある意味目覚めるために『変化』を余儀なくされていると言ってもいい。
といっても、ロクな変化じゃないんだが。

「… 変わりたいけど、どう変わればいいのか
変わるにはどうしたらいいのか、そもそも変わらなければいけないのか」

「そして結局、変わった所で自分が何をしたいのか」

何もかもが中途半端で、結局何がしたいのか。
―― 彼女の言葉に思わず口を突いて出た言葉は、自分自身を表すものだった。

「―― 自由か、自分でいうのも何だがこういうのは優柔不断っていうんだぞ、シア」

自由だなんて言われたのは初めてで流石に面喰いつつも首を振る。
本当に自由な奴は、それこそパーティーの掛け持ちとか自分から開催する奴だろう。

シア > 「……ああ。そうか。
 変化だ、欠落も。変わることもあるか、心も……」

怪我、体の衰え、肉体の変化
それによる、ほかへの影響……

自分の知る範囲においても、じいさまなどはそういうことだった、のだろう、か。
少しだけ、納得した気がした。

「……ん」

言葉が返せない。
確かに、変わったところで何が変わるのか。
肉体的成長、精神的成長。そのどちらにしても、その先にあるのは?
なんのために?

「……難しい。
 変わると思った、変われば」

どこか矛盾したような物言い。
自分が変われば、成長すれば、何かが見えるかも、と思った。
しかし、そんな甘い話があるはずもない。
そもそも、先を見据えずして、何を変えるのか。

「……そういう、もの?
 なにをしなくても、なにをしてもいい、なら。
 自由……かな、と」

首を傾げる

「……ん。優柔不断。
 ボクも……かも」

それなら。上手くやれていない自分も、そうなのかもしれない。

御崎 眞 >   
「そう、そして時間の経過だって言ってしまえば変化だ
… だからさ、良くも悪くも生きてるだけで変わる事はあると思う
いい事か悪い事かが、人によって違うだけでな」

ぽつり、ぽつりと呟くようにしながら、自身の人生を振り返る。
―― 時間による変化、悪い事ばっかりな気がするよ、自分の場合はさ。

「難しいよな、それを考えられてる奴ばかりなのかな、此処に居る奴らは
そうだとしたら、正直それだけで立派な奴らだと思うよ
俺は、まだ変わった先の俺自身に、判断を委ねるくらいしかできない」

「やりたい事もはっきり決められていないけど、変わらない事もそれはそれで怖いものだからさ」

先なんて見据えられていないし、変わった所で何が変わるのかもまだ分からない。
だが、変わらないでこのまま無為に過ごすのは、それはそれでとても怖い事だと思っている。

「… 何をしてもいい、と『何でもできる』は違うからな、本人の能力次第って所で」

肉体的、あるいは精神的に出来る範囲が、『何をしてもいい』の事実上の制限なのだから。

「自分も優柔不断、か、そう思うなら、それこそクリスマスは参加してみてもいいかもな
俺みたいな陰気なタイプよりも、参考になる相手はこの島には大勢いるだろうし」

何だかんだ、色んな相手と知り合うならパーティっていうのは悪くないだろうからな。

シア >  厄介だ、いいも悪いもあるなら」

確かに、そうなのかもしれない
そんな博打みたいなものは厄介でしかないが
明確にわかるもののほうがありがたいが……そうもいかないのだろう

「どうだろう。
 色々考えてた気はするけれど、ボクのあった人は。
 わからないひとも、いた」

もがき苦しむ人。それでもと進む人。
平然と見えて考えてそうな人。
色々と、居た気はする

「……うん。わかる。
 怖い、変わらないのは」

自分も、そうだ。
進む先がわからない。わからないまま、呆然と過ごせばいい……はずなのだが。
それはそれで、何かが、嫌だ。
それを言語化するなら、怖い、というのは間違っていない気がする。

「それは、そう。確かに。
 なんでもはできない、ボクも」

中にはそういう人もいるのだろうか。
前にあった教員などは、何でもできそうな気がしないでもない

「ん……それなら。眞は?
 参加しないの、クリスマス?」

首を傾げた。同じ優柔不断で、参加したほうがいいなら。
彼は?

御崎 眞 >   
「… それが人生って奴なのかもな」

それっぽい事をそれっぽく言ってみる。
達観してるわけじゃない、投げやりになっているだけだ。
少なくとも真正面から向き合えるようになるまでは。

「あぁ、怖い、変わらない事は
だから… 変わりたい、とは思う
結局、俺たちは俺たちなりにもがくしか無いんだろう」

たどり着くのは似たような結論だが、誰かとその言葉を共有するのは。
少しだけ、胸のつかえが良くなった気が、した。

「… 少しは、参加する気は、出来たかな
と言っても、何処にとかはまだ考えてないが」

そうして、話している事で少しだけ、気持ちが傾く事もある。
この考えも、多分その一つで。
――此処まで話した上で自分は何もしないのは、何と言うか、嫌だし。

シア > 「……むずかしい」

なるほど、さんざん言われてきたようにやはり自分は未熟らしい。
やむを得ない理由で此処まで来たが……人生、などというレベルを考えると気が遠くなりそうである。
真面目に首をひねった

「ん。そうだね。
 やるしかない……できる中で。できる程度に」

未熟な自分にどこまで何ができるかなどは分かったものではない。
それでも、もがくしかないのだ。
変わろうとするならば。大変なことだ。

それでも。こうして、それを確認できただけでも大きい。

「ん。まだだし、ボクも。
 その時はその時だし、見つからなかったら。
 そうするしかない。」

やるだけやってみて、だめなら次しかない。
もがく、というのはそういうことだ。
あとがなくなったとしたら……それこそ、そのときはその時、だ
死ぬまでは、動ける。

「……うん。やるかもしれないし、委員会とかで大きいの。
 ありかもしれない、そういうのも。」

今年始めてきたから知らないが、どこかが大きくやるかも知れない。
この間も、なにかの祭をやっていたし。この際、そういうのでもいいだろう。

「……参考になった」

御崎 眞 >   
「難しいな」

本当に。
一つ息を吐きながら同意するように頷く。
自分が子供であることを、否が応でも自覚してしまう。

「… ま、それも含めて色々『やってみるって事で』」

総合すれば、今の話題の着地点は之でいいんだろう、クリスマスについても、うん。
此処まで話に付き合ってくれた、目の前の彼女のそれが上手くいくようにだけ願っておこう。

「どういたしまして、というのも変な話か、あれだあれ…
お互い様、って奴で」

軽くひらり、と手を動かす、何だかんだ長く話し込んでしまった。
片手にもった袋の重さを今更ながらに強く感じながら、また空を仰ぐ。
… 先ほどまでより、少しはマシな色に見えた気がする。

「じゃ、俺は之で、シアも… まぁ、よい一日を?」

シア > 「……そうだね」

色々やってみる
何もないものは、そうして足掻くしかない
教えてくれるものは居ない。与えてくれるものも居ないのなら、それしかない。

「そう? いいならいいけど、それで眞が」

お互い様、とはいうが自分はそんな大したことをいった覚えはない。
しかし、相手がそう思うのならそうなのかもしれない。
自分のわからないことはいくらでもある。

「ん……よい一日を」

どうやら相手は行くらしい。
自分も、そろそろ行こうか。
行く宛など、今のところないのだけれど。
それを含めて、やってみるしかない。

ひらりと、手を振りかえした。

ご案内:「どこかの道」からシアさんが去りました。
ご案内:「どこかの道」から御崎 眞さんが去りました。