2024/12/23 のログ
ご案内:「スポーツアミューズメント施設「ファイナルラウンド」常世店」に八坂 命さんが現れました。
ご案内:「スポーツアミューズメント施設「ファイナルラウンド」常世店」に伊都波 悠薇さんが現れました。
八坂 命 >  
総合スポーツアミューズメント「ファイナルラウンド」。
ボウリングやテニス、バッティングセンターをはじめとしたさまざまなスポーツ体験や、カラオケとかゲームセンターと言った定番の遊びも楽しめると話題の施設である。
先日知り合った友人と受付を済ませ、大きなロビーをキョロキョロウロウロ。

「おわー、温水プールもあるんやって悠薇ちゃん。
 どこいくどこいく?」

おのぼりさんみたいにくるくる回りながら、同行している彼女に呼びかける。

伊都波 悠薇 >  
「…………」

ガタガタブルブル。

陰キャである自分にはとんでもない、環境。
陽のものの証、その象徴のような場所だ。
震えが止まらない。

「え!? ぷ、ぷーるは……ちょっと……」

そーっと、目をそらす。
対して、一緒に来た彼女は全然気にしていない様子。
やはり陽キャ……すごい……

尊敬の念を抱く。

八坂 命 >  
「あ、プール苦手?
 ボクもそう、ほら、こんな腕やん?」

何故かガタガタ震えている彼女に近寄り、その義手を見せて。
生身ではない腕、あまり人に見られたくはない。

「ゲームするとこもあるらしいし、バッティングセンターとかボウリングとかもあるよ。
 なんかしたいこととか、気になるもんある?」

そうして隣の近い位置に移動し、パンフレットの地図を広げて一緒に見る。
ポップな絵柄で描かれた店内マップに、色々書いてある。
大まかにスポーツエリアとアミューズメントエリアに分かれているようだ。

「おわ、ARシューティングとかも出来るみたいや。
 ゴーグル掛けて立体映像見ながら銃でバンバン撃つやつ」

伊都波 悠薇 >  
「苦手というか。視線がないならって感じ、です」

腕と、言われるとなるほどと。共感できる部分であった。

「な、なんでもいいですよ。八坂さんが、行きたいところで」

こういうのは、身を任せるのが一番。
やっているうちに楽しくなるのを知っている。

「やりたいこと、ありますか?」

ということで質問返し。

八坂 命 >  
「人に見られるのが嫌かぁ」

そんな立派なものをお持ちなのに。
口には出さなかったが、視線は彼女の胸に注がれている。
じぃぃ。

「命でええてぇ。
 んー、今言ったARシューティング、気になるかなぁ」

FPSゲームをよくやるだけに、結構気になる。
個室と言うか、外から見られることもなさそうだし、彼女も人の目が気にならないかもしれない。

「悠薇ちゃんがいいならそこにする?」

地図から視線を彼女の顔に移動させて、聞いてみる。

伊都波 悠薇 >  
「な、なんですか? みられるというか。そも人が多いのが苦手なんです」

さっと手を前に出して視線を隠すように。
陰キャの鏡。
名前に関しては華麗にすーっとスルーして。

「しゅーてぃんぐ」

ゲームはたまにやるけど、そんなにやったことはない。

「はい。お供します」

八坂 命 >  
「あ、そっかぁ……
 ここ人多いし、違うとこのが良かったかなぁ」

モリモリに人の多い施設。
しかも休日だし、尚更。
場所の選定ミスったかなぁ、とちょっと申し訳なさそうな顔。

「ありがと。
 んじゃ行こか――手ぇ繋ぐ???」

にゅ、と突き出される手。
多分断られるだろうな、と思いつつも。

伊都波 悠薇 >  
「あ、いや、気にせず……こういうの慣れていかないといけないですし」

仕事柄行くこともあるだろうし。
申し訳ない顔をしているのを見て慌てて首を横に振り。

「ぴよ?」

手を出されて首を傾げ、手と、顔を交互に見たあと。
申し訳無さそうにさせてしまったのもあり。

「い、いいですよ」

うつむきながら、手を、指だけ摘んだ。
繋いだというよりは、完全に、ちょこっと引っ掛けてるくらいのやつ。

八坂 命 >  
「え、あ」

繋いでくれた。
一瞬ぽかんとして、今度はこっちが彼女の顔と手を交互に見比べる番。

「あは、ありがと。
 ほないこか」

けれどすぐ笑顔になって、きゅ、と彼女の手を握り返して歩き出す。
義手だから感触はわからないけど、なんだか繋いだ手がちょっと暖かい気がする。

「ダンスの方、どんな感じ?
 うまくいってる?」

歩きながらこの間あった時に聞いた彼女の趣味の話をしてみようか。

伊都波 悠薇 >  
俯いたまま、歩き始めるのに、ついていくようにトコトコ。

「え、あ、まぁ、それなりに。上達している感触はあんまりないですけど。楽しく、やってます」

感触がないのは、異能の可能性。
でもそうとも言い切れないので、うまくなっている、ことよりも楽しい方が優先だから、そう告げて。

「八坂さんのほうは、どうですか? 学校生活。腕のこと、とか。順調ですか?」

八坂 命 >  
「そっかぁ。
 そう言うのって自分で実感なくても少しずつ上手くなってるって言うしな」

楽しいのならば大丈夫だ。
にこにこ笑いながらとことこ。

「ボク?
 腕のことは相変わらずやけど、こないだ部活のみんなとクリパしたよ。
 あ、写真見る写真?」

そう言ってオモイカネ8を取り出し、操作する。
画面にその時の記念写真を表示して、彼女の方へ。
沢山のご馳走を囲むミニスカウサミミサンタメイド姿の自分と部員のみんなが写っている写真。

伊都波 悠薇 >  
「誰に見せるものでもないので」

それでいいと、告げて。

「くりぱ」

やはり陽キャ。
すごいなぁと思いつつーー写真を見ると。

‐‐サンタ? め、メイド? う、うさみみ、みにすか???

属性てんこ盛り過ぎない?
こすぷれ……似合うなぁ……

「部活、してたんですか。いいですね、仲良さそうです」

八坂 命 >  
「趣味ってそんなもんよな」

自分もパソコンに相当お金をかけているけれど、別に見せびらかすためにやっているわけではない。
自分がやりたいからやっているのだ。

「クリパ。
 占星術部に入ってるよ。
 星見に行ったり占いしたり、イベントごとにこうやって集まって飲んだり食べたり。
 襲ちゃん――このないすばでーの美人さんと、飛鳥ちゃん――こっちのお嬢様っぽい雰囲気の美人さんな。
 この二人とは寮同じ部屋やから」

陽キャ集団と言えばそうかもしれない。
特に今あげた二人とは同室と言うこともあり、そうとう仲は良いと思う。

「後はバイトかなぁ。
 ピザ配達したりケーキ予約の呼び込みしたり。
 原付の免許も取ったしな」

ブイサインをして見せて。

伊都波 悠薇 >  
「占星術」

聞いたことがない。オウム返しを続けてしまっているが……

「いいですね。仲の良い友人。それに多趣味? なんですね。結構いろんなこと、チャレンジしてて」

とてもいいことだと思う。
アグレッシブで。自分とは違う行動力に笑みが溢れる。

「えっと……そろそろ、ですか?」

手を繋いでいる恥ずかしさが、そろそろ限界だ。
目的地近くか、聞いてみることに。

八坂 命 >  
「んー、と。
 星を見て占う占いかな。
 陰陽術とかその辺のやつ」

ざっくりした説明。
星占いのもっと高度なヤツ、と言う認識で多分大体あってると思う。
たぶん。

「やりたいこと多いとお金かかるやん?
 バイト沢山やらんとなんも出来んから」

ヘラ、と笑いながら。
みこと、おかねだいすき。

「多分そろそろ着くと……あっ、ほらあそこ」

そして行く先に見えたARシューティングの看板。
ぱ、と顔を輝かせ、手をつないだまま小走りで駆けよっていく。

伊都波 悠薇 >  
「なるほど。魔術的な、感じですかね」

そっちの知識はまったくない。
触っていない、といったほうが正しい。姉が触っていたのは、知っているけども。

「おかね……そんなに、苦学生、なんですか?」

そうはあまり見えないけれど。

「わっ」

そのまま引っ張られて、されるがまま。

八坂 命 >  
「うん、占い術!」

走りながら答える。
そんなに速度は出しておらず、受付の近くまで来てようやく繋いでいた手を離した。

「お姉さん、二人、空いてる?」

そのまま受付のお姉さんに元気に話しかけて。
てきぱきと受付を済ませ、二人分のARゴーグル――スポーツ用のサングラスみたいな見た目だ――と部屋の鍵を受け取った。
部屋番号を伝えられ、ごゆっくり、と声を掛けられて受付は終了。
とりあえず会計は自分が二人分出しておいた。

「一時間で千二百円やって。
 はいこれ悠薇ちゃんの」

伝えられた部屋に向かいつつ、彼女の分のARゴーグルを渡す。

「なんやったっけ――あ、お金か。
 苦学生って訳やないけど、趣味にお金結構使うから」

伊都波 悠薇 >  
「占い、か」

あんまり、好きじゃないなと思いつつ。

受付をしている姿を見て、慣れてるなぁと思いながらゴーグルを受け取り。

「そんなにお金がかかるんです?」

装着してみた。

八坂 命 >  
「パソコンが一番金食い虫かなぁ。
 パーツ一個で十万円とかしたりするもん」

結構高い奴ではあるが、そうじゃなくても普通に数万円する。
高い趣味だと思っているけど、やめられない。
やめられないからバイトする。

「あった、ここここ」

目的の部屋に入り、自分もARゴーグルを掛ける。
部屋の中は訓練施設の小さい版みたいな感じ。
手前側にしゃがんで身体を隠せる壁があって、基本はそこから銃を撃つらしい。
壁には色んな銃が掛けてあって、体格や好みで色々選べるようだ。

伊都波 悠薇 >  
「パソコンってこだわると、すごい値段しますもんね」

なるほどと納得する。確かに、自分もPCは使うからわかりやすかった。
それを、自分で賄おうとしているあたりに尊敬の念を抱く。
自分は親に出してもらっているから。

「……」

銃。
触ったことがない。

どうかなぁ……

「うまく、できるといいですけど」

八坂 命 >  
「あとはソシャゲのガチャとか。
 あんなんお金いくらあっても足りんわ」

最近のキャラはあっさり引けたけど、沼るとどんどんお金が溶けていく。

「最初ならライフル系が良いんやないかな。
 これ、こうやって構えて、ここの赤いとこに合わせて――」

自分もライフルを取って、構えて見せる。
ストックを肩に当てれば、自然とサイトが目の前に来るだろう。
そのサイトの中の赤い点に弾が飛んでいく。
リロードは弾倉部分がそのままレバーみたいになっていて、がちゃんことやればリロード完了するらしい。
その後コンソールを色々弄って、

「色々あるなぁ、ゾンビモードとか射撃訓練風とか。
 悠薇ちゃんゾンビとか平気な人?」

伊都波 悠薇 >  
「ソシャゲは、あんまりやらないですね……そうなんですか……」

趣味といえば読書。あまりお金は使わない。
同人のとき、くらいかな……

「あ、はい。触って、みます」

勧められた中をそのまま選んで。

「苦手ではないですよ」

八坂 命 >  
あとえっちなものを買ったりする、と言うのは流石に言わなかった。

「じゃあゾンビ撃退モードでいこか。
 難易度は、Normalでいけるしょ」

ピッピッとターミナルを弄り、モードを選択。
スタートボタンを押せば、おどろおどろしいBGMが鳴り響く。
所定の位置に着いて、銃――自分もライフル系にしておいた――を構えた。
ゴーグル越しでのみ見えるカウントダウンの後、ゲームが始まり、

「う、ウワー!!!
 思ったよりリアルでグロイ!!!」

バチクソリアルで血みどろのゾンビが次々と奥からやってくる。
シチュエーション的には走るトラックの荷台にいる感じで、とんでもない速さで追いかけてくるゾンビを次々撃ち倒す感じらしい。

「ゾンビがトラックより早く走るな!!!」

伊都波 悠薇 >  
「いいいいい!?」

急に始まったゲーム。
トラック、早い!? でもゾンビも!?

「わーーーーっ!?」

びょんっと飛び跳ねながら、引き金をがちがち。

ひいたところ、音がなって、頭が吹っ飛ぶ吹っ飛ぶ。

狙ってないから、ラッキーショット。

八坂 命 >  
「多くね!?
 ゾンビ多くね!?!?」

一匹一匹は大して固くないらしく、しかも身体のどこかに弾が当たれば動きが止まる。
とは言え量が多い。
ろくすっぽ狙わずとりあえず乱射するだけでもどこかのゾンビに弾が当たるぐらい。
キャーキャー騒ぎながら楽しそうに銃を乱射していく。

「あっデカい!
 あいつ絶対ボスやろ!
 撃て撃て撃て!!」

ゾンビの数が少なくなってきたころ、大型ゾンビが現れた。
こっちは撃っても怯まないが、そっちにかかりきりになっていると雑魚ゾンビが近付いてくる。
雑魚を蹴散らしつつボスに銃弾を叩き込む。

伊都波 悠薇 >  
「え、わ。え、そっちも、あの……っ」

うつうつうつ。
あたったら止まる。そこだけが安心。
でも残念ながら全部は当たらないわけで、ハズレもして。

にしても、八坂さん、上手い!?

「わあああああ、お、おおきい……」

でもあれ? なんか、既視感。

「わわわわわ」

大型の方を、打ってみる。
ライフルの弾があたると、肩からすこしだけ、弾かれた。

八坂 命 >  
「大丈夫!
 HPバーは減ってるから!」

弱点に当たらないと弾かれるらしい。
それでも頭に当てればみるみるHPバーが減っていく。
しかしドンドン大型ゾンビは近付いてきて、

「ってか近くで見るとキッモいなぁ!!!」

グロイ。
とにかく造詣がグロイ。
ホラー耐性がない人が見ると気絶しちゃうんじゃないか。
ボスの体力は残り僅か、しかし距離もあと少し。
バシバシ撃って、結果は――

→1d6で4以上ならクリア

八坂 命 > [1d6→6=6]
八坂 命 >  
巨大ゾンビの腕が振り下ろされる寸前、先にボスのHPが0になる。
映像の中のトラックは急加速してゾンビを振り切り、無事街を脱出したらしい。

「やったー!!
 いえーいクリアー!!」

隣にいた彼女に抱き付いてぴょんぴょん跳ねる。

伊都波 悠薇 >  
「はわわわわ」

うろたえていただけなので。
やったーと言われると、ぽけーとしてしまい。

「あえ? くりあ?」

抱きつかれたままだがあまり気にならないのは、少し、放心してるからである。

八坂 命 >  
「やったやった、ほら、クリアしたら記念写真取れるんやで。
 ほらピース」

ARゴーグルには自分たち二人の姿が映し出されている。
抱き付いたまま、カメラ目線でダブルピース。
彼女がポーズを取れば、カメラのシャッター代わりのトリガーを引いて記念撮影。

伊都波 悠薇 >  
「え、あ」

激動である。
そのまま、ピースと言われると前髪で視線を隠したまま、陰キャピース。

ほとんど八坂さんが倒していた気がする……

八坂 命 >  
写真を撮った後、彼女がまだ放心していることに気が付いた。

「悠薇ちゃん?
 だいじょぶ?」

ちょっとはしゃぎすぎてしまっただろうか。
未だに抱き付いたまま、彼女の顔の前で手をひらひら振ってみて。

伊都波 悠薇 >  
「あ、えええ、いえ。なんだか、怒涛の展開だったなと」

ひらひら、手を振られてようやくはっとして。

「だいじょうぶですだいじょうぶです。八坂さんゲーム、上手ですね。動きもすごかったです」

八坂 命 >  
「あはは、ありがと。
 結構ゲームばっかりやってるから」

よかった、戻ってきてくれた。
とりあえず離れよう。

「ちょっと思ったより忙しいゲームやったね。
 もうちょっとゆったりめのやつにする?」

コンソールを弄って他のゲームを探す。
的当てとか、銃で撃つジェンガみたいなやつもある。

伊都波 悠薇 >  
「ゲーム、好きなんですね」

自分もやりはするが、どちらかといえばノベルゲーだ。

「いえ、何でも大丈夫ですよ。やったことないやつはそれはそれで新鮮ですし。今のも楽しかったです」

八坂 命 >  
「うん、アクションでもRPGでも、ゲームなら割と何でも好き」

勿論スケベなゲームも。

「んー、じゃあ適当にやってこかぁ」

そうして一時間、あれこれ色んなゲームをやって。

「んー、楽しかったけど疲れたぁー。
 なんか食べる?
 お腹空いてない?」

ARシューティングから退出し、次に行くところを決めるべくまたパンフレットを開く。

伊都波 悠薇 >  
「全般でしたか。じゃあ、ノベルゲームとかも? あの、英雄を少女にした系、とか」

自分の引き出しを少し出してみる。

「……ぉぉ」

なんでも、上手な八坂に感嘆。
自分とは言えば、じゃまにならない程度にちょこちょこっとクリアのお手伝い程度。

「あ、いいですね。なんでも、大丈夫ですよ。辛いものが、好きですが嫌いなものはないので」

あまり、おまかせするのもあれだから自分の好みも添えてはみる。

八坂 命 >  
「ノベルゲームとかもたまにやったりするよぉ。
 おっ、それは性転換もの?
 それとも転生の方?」

開いた引き出しに突っ込んでいくスタイル。

「辛いもん食べれるんや。
 ボク辛いもん苦手やから……。
 インドカレー屋さんとかあるよ」

インドカレーとは言え辛さの調整は出来るだろう。
提案してみる。

伊都波 悠薇 >  
「どっちもですね。どっちも読み物として面白いですし。キャラデザも良いことが多いので」

どっちも自分は、好き。性転換は人の好み左右するけど。

「あ、そうなんですか。じゃあ無理しなくても……インドカレー」

おおと、明るめの声。

「いいですね。そこにしますか」

八坂 命 >  
「面白いのはホント面白いからねぇ。
 えっちなゲームもいい話のやつ多いし」

ちょっとだけこっちからも引き出しを広げてみて。

「全く食べられんわけやないから、多分だいじょぶ」

そうしてやってきたインドカレー屋さん。
店の外で既に香辛料のにおいが凄い。

「二人でーす」

店内に入って店員さんに人数を伝える。
テーブルに案内されてそこに座ろう。

伊都波 悠薇 >  
「え、えっちなの……」

こほんっと咳払い。

「そっち系、多いですもんね。英雄系のジャンル」

ぽそぽそ、小声。嗜んでますよ、と返答。
案内され、メニューを見て。

「あ、あの。一番辛いカレーで、お願いします。あと炭酸水で」

さらっと注文。

「あ、八坂さんはゆっくり決めていただいて」

こういうとこでは頼むものは決まっているのだ。

八坂 命 >  
「ふふ、やっぱり」

そちらもですか、なんて囁き返し、笑う。

「一番辛いの……うわこれすご」

何のためらいもなく一番辛い物を頼む彼女にちょっと怯む。
店員さんが示したのはグリーンカレー。
しってる、下手に赤いやつよりよっぽど辛い奴だ。

「うーんと、じゃあ、このバターチキンカレーで」

見た感じそんなに辛くないらしい。
まだ注文しただけなのに、もう口の中が辛い気がする。
水を飲む。

伊都波 悠薇 >  
「まぁ、その。読み物として面白いというレビューを見てから、ずるずると」

ぽそぽそ。

「そうですか? 結構、見た目優しくて想像よりもってこと多いですよ」

対して、結構余裕そうな感じ。
苦手と言っていたから、そういうのも過敏なのかも。

「あとで少し舐めてみますか?」

興味があるならと、提案だけ。

八坂 命 >  
「まぁ、ボクは実用性の方が、うん」

ぽそぽそ。

「うん、辛いやつって辛くなさそうな見た目で油断させて来るよね」

メニュー見てるだけで汗かいてきた。
メニューは横にのけておく。

「う――悠薇ちゃんがあーんしてくれる、なら?」

舐めてみるだけなら、うん。

伊都波 悠薇 >  
「……じつっ!?」

コホン。
これ以上は危ない気がしてきた。
撤退。

「……ぁ、いや。大丈夫です。はい」

やめておくことにする。撤退。

「あ、来ましたね」

メニューが届けば、手を合わせて。

「いただきます」

もぐもぐ。至って普通に食べ進める。
なんだったら炭酸水もがぶ飲み。

「ん。おいしいですね」

八坂 命 >  
「へへ……」

ちょっと突っ込みすぎてしまったか。
こちらも撤退。

「ウソウソ、後でちょっとだけ貰うね」

流石にそこまでは無理だったか。
辛いモノに興味もあるので、少しだけ貰おう。

「いただきまーす」

手を合わせて。
もぐもぐ。
こっちは言うほど辛くないので普通に食べられる。

「んー、おいしい」

伊都波 悠薇 >  
「いいですね。食べやすいカレーです」

じっくり煮込まれたカレーには、たくさんのスパイスが入っていて。
そこそこな激辛くらいの辛味であるが、この少女には、余裕だ。

「はい、いつでもどうぞ」

取りやすいように、皿をそちらに向けつつ。
もぐもぐ……

「このあとはどうしますか? いいところといえば良い時間ですが」

昼ご飯を食べたあとを、聞いてみる。

八坂 命 >  
「じゃあ一口……」

スプーンの先っちょにカレーを付けて、恐る恐る舐めてみる。

「お?
 意外と――ぴっ!?」

意外とそうでもない、と思ったら急に来た。
舌が焼ける様に痛い。

「ひー、すごい……」

慌てて水を飲むが、辛さは水ではどうにもならない。
ご飯を頬張って中和。

「んー、他に気になるとこ無ければ、売店でも見て回ってみる?」


伊都波 悠薇 >  
「ほんとだ。辛いの苦手なんですね」

反応にクスリ。可愛らしい。
今日初めて、ちょっとだけ余裕が出てきた瞬間だった。

「結構ちょうどいいくらいだと思うんですけど。ピリ辛で」

ピリ辛、らしい。

「売店、いいですよ。何が売ってますかね?」

八坂 命 >  
「ピリ辛……」

一番辛いやつのはずなのだが。
ピリ辛どころか激辛のはずだ。
凄いな……。

「辛いの、味わからんようなるからなぁ」

口の中もヒリヒリするし。

「お土産、って程でもないやろうけど。
 オリジナルグッズとかあるみたいよ」

伊都波 悠薇 >  
「結構慣れですよ」

うんうんと頷く。でも言わんとすることもわかる。

「姉にお土産買っていこうかな。そしたら。八坂さんはどんなの買うんです?」

オリジナルグッズか、と呟いて。
お菓子、とかのほうが喜びそうだなーと想像しつつ。

八坂 命 >  
「それ食べたら明日お尻すごいことになりそう」

こわい。

「何あるかなぁ。
 パソコン周りのもの、流石になさそうやし。
 キーホルダーとかお菓子とか、部活のみんなに買ってこかなぁ」