2024/12/29 のログ
追影切人 > 「…まぁ、実際対処能力とか慣れが身に付くだけでも違うからな…。」

未だに生死不明で、公安でも居場所を掴めていない…遺体を発見出来ていない。
おそらくもう島には居ないのかもしれない。結構自由人な所もあったからあながち正解かも。

「――俺の技はあれっきりだから、手の内盗まれると面倒なんだけどな…いや、お相子か。」

自分も彼女の流派の技の一つを不完全ながら模倣した事があるし、お互い様だろう。
それに、門下生になったからには、会得できるかは別として技もいずれ習うかもしれない。

「――何か面倒そうだな…親父さんからねぇ…?」

何か憂鬱そうに溜息を零しているが、何か無茶な事でも言われているのか?と思いつつ。

「…ほら、クリスマスってアレだろ?プレゼント渡したりとかそういう習慣?…があるっぽいから適当に選んだ。」

サンタが子供達にプレゼント、という認識が彼には無いらしい。
まぁ、今までクリスマスにほぼ無関心だったので、どうもズレた認識で覚えているようだ。
ちなみに、彼女の前に置かれたのは掌に収まるサイズの巾着袋。桜色の生地に白い桜があしらわれている。

「――ちなみにプレゼントはその中な。」

彼女が巾着を開けば、出て来るのは――白っぽい桜…冬桜の意匠が施された簪…髪留めである。
髪に差す部分は赤っぽい…緋色の色彩が鮮かで、白い桜と併せて紅白の装い。

「オマエ、今もそうだけど髪の毛纏めてる事が多いから日常的にも使えんだろ多分。」

桜のデザインは彼女の苗字から。そして彼女の名前がヒイロ…なので、”緋色”の色彩もあるのを選んでみた模様。

桜 緋彩 >  
「何を言いますやら。
 桜華刻閃流に入ったからには技と手の内は盗まれるものと覚悟していただかなければ」

にやりと笑って。
戦い方も使う技も人によって千差万別の流派なのだ。
ならばその技を盗む相手は敵対者とは限らない。
身内相手だろうが何だろうが、盗めるものはなんでも盗むと言うのが桜華刻閃流である。

「ええ、まぁ、その。
 ――婿を見付けてこい、と」

流石に恥ずかしそうにそっぽを向きながら。
これでも当主なのだ。
世継ぎ問題は最重要である。
多分父は早く孫の顔が見たいだけだろうけれど。

渡された巾着。
彼の言葉を聞きながら、それと彼の顔を交互に見比べて。

「――くり、すます」

鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしながら開けてみれば、そこに入っていたのは綺麗な簪。
ぽかんとしたまま、どんどん申し訳なさそうな顔。

「ああ、なんと、いや本当に申し訳ありません。
 二十四日、はい、そうでした、完全に失念しておりました。
 こんな素晴らしいものを貰ったと言うのに、私は何も用意しておらず……。
 このお礼はいずれ必ず、命に代えてもさせていただきますので……!」

皿を横に退けて、机にぶつかる寸前まで深く頭を下げる。
この女、今日がクリスマスだと言われるまで一切気付いていなかったのである。
通りでいつもより街中でカップルを良く見かけたはずである。

追影切人 > 「…異能以外は全部盗まれそうだな――…。」

まぁ、そもそも男の異能は既に一部が盗まれて弱体化しているが。
何かムカつく知己の顔を思い出したのか、渋面になるが直ぐに一息零してコーヒーを口に運んで。

「……アレか?世継ぎ云々とかそういうやつ?」

そういうの詳しくないが、大まかに知識の端にはあったのか、首を傾げて。
彼女の態度に、いや別にそこまで平身低頭せんでも…と、思いつつ。

「――別に礼というか見返りを期待した訳でもねぇし、手ぶらも何だと思ったから用意しただけだっての。」

と、口にするがそれでコイツが納得するかは分からない。
なので、少し隻眼を反らして考える間を置いてから――

「んじゃ、今回オマエからの誘いだったし次は俺からの誘いに付き合え。丁度一度行ってみたい場所つぅか行事がある。」

そう、それはクリスマスの後に必ず来るもので、クリスマス以上に男には縁が無いものだった。それは――

「――初詣…だっけ?常世神社の。新年時間あれば付き合え。それでチャラな。」

桜 緋彩 >  
実際異能以外ならば全部盗むつもりであるし、そう言う流派でもある。
とは言え盗まれたら使えなくなる、と言うわけでもないから、安心?だ。
世継ぎ云々、という言葉には何とも形容しがたい表情で頷いた。
世継ぎの前に恋人とかどうとかもよくわからないのに、と顔に書いてあるだろう。

「初詣、ですか。
 それはもちろん構いませんが」

プレゼントの代わりにと提案された内容。
きょとんとした顔を彼に向けて。
だがすぐにぱっと顔が明るくなる。

「――ええ、構いませんよ。
 その時には私からも何かご用意しておきましょう!
 では、早速使わせていただきますね」

そうして今使っている髪留めを外し、纏め直してから簪でぐるぐると髪を巻いて留める。
髪の長さが長さなのでお団子にとはいかないが、ポニーテールを留めるぐらいは出来た。

「いかが、でしょうか……?」

追影切人 > まぁ、男も剣術を学ぶために門下生入りを決意した身だ。
今より更に”斬る”為には、今まで手を出してこなかった剣術を習得する必要がある。
――何より、超実践的な彼女の流派の方針は男の性格にも割と合っているのが大きい。

「まぁ、恋人云々とかそういう甘ったるいのは俺もよくわかんねぇが。
昔の時代じゃねーんだし、世継云々考えずに普通にそういう恋愛?みてぇなのをゆっくり学んでいけばいいんじゃね?」

と、アドバイスなのかどう分からん事を述べつつ。そしてドーナツに手を伸ばす。

「…おぅ、何か割とあっさり了承されたな…年末年始は帰省したり忙しい奴多いから意外だが。」

僅かに目を丸くしつつ。そして、初詣の時は桜が何か用意するらしい。
「別に無理に用意せんでもいいんだが」と言いつつ、もし当日に何かプレゼントされたら素直に受け取るだろう。

「――いいんじゃねぇか?赤みかかってるけどオマエほぼ黒髪だから、白と赤の髪留めは割と映える?と思う。」

あくまで男の美的センス?というか感覚での素直な感想だから、他の連中が見てどう評するかは知らない。
取り敢えず、見慣れたポニーテールの状態でも浮いていないし、中々悪くないと思う。

ちなみに、それなりに値段が張ったのだがそこは流石に言わぬが花というもの。

桜 緋彩 >  
「ううむ……。
 ですが、今までお付き合いした方もおりませんし。
 そもそも恋愛と言うのがどういうものかと言うのもよくわかっておりませんで」

誰それが付き合いだしたとか、どこそこの誰がカッコいいとか、そう言う話は友人たちが良くしている。
けれど自分はそれを聞いてもふうんとしか思わないのだ。
学ぶも何も、どう学べばいいかわからない。

「私はお正月も帰省する予定はございませんので。
 しかし、はは。
 送られたものを付けて見せると言うのは、なんと言うかこう、気恥ずかしいと言いますか……」

ちょっと照れて笑う。
友人同士でクリスマスプレゼントの交換のようなことはやったことはあるが、男性に贈られるのは初めてだ。
しかも一緒に出掛けた先で。
チケットの一件と言い、これではまるでデ――

バシィン!

思いっきり自分の顔面を両手でひっぱたいた音である。
思い出したらまたへにょへにょになっちゃうので気合を入れた音だ。

追影切人 > 「あぁ、うん…さっきの入店の時のアレでオマエがそういうの不慣れぽいのは…まぁ、分かってたけど。」

男も恋愛感情なんて抱いた事が無いので人の事はとても言えないのだが。
まぁ、確かに身の回りでもそういう話題はよく耳に挟む。学生らしいというか何と言うか。

「まぁ、ぶっちゃけ俺はそういうセンス?ねぇから、流石にアドバイスは貰ったり――…大丈夫か?」

何か、いきなり自分の頬を両手でバチィンッ!と勢いよく叩いた桜に不思議そうな眼差し。
周囲も今度は何事?とばかりにまた視線を向けているが、取り敢えずそこは無視でいい。

「…まぁ、取り敢えず食おうぜ。今回の目的でもあるしな。」

と、好物のチョコドーナツを頬張る―――む、中々良いチョコを使ってやがる。
チョコドーナツが好物なせいか、間接的にチョコの質の良し悪しも何となく分かるようになってしまった。

桜 緋彩 >  
「いえ、だいじょうぶ、だいじょうぶです」

うん、しゃっきりした。
彼に手で大丈夫、と示し、周囲にも頭を下げておく。
ぺこぺこ。

「私は二週目に行ってきますね」

そう言って皿を持って立ち上がる。
今度はさっき皿に乗りきらなかったものをさっきの量の半分ぐらい。
代わりに別の更にフルーツやゼリーなど甘すぎないものと、ケーキなどのクリームの乗ったものを少しだけ乗せて戻ってくる。
彼がおいしそうに食べていたチョコドーナツも一つ試してみることにした。

追影切人 > 「…?…まぁ、大丈夫ならいいんだがよ。」

勘は悪くは無いのだが、こういう方面はいまいち鈍いので首を傾げつつ。
一応、大丈夫そうだと判断したのかそれ以上追及もしないでドーナツを頬張る。

「んーー…。」

ドーナツを頬張ったまま、二週目の追加に行く桜を一度見送って。
その間に、口の中のドーナツを味わい終えてから、苦いコーヒーで締める。…うん、悪くねぇ。

「…この感じだと、他のもそれなりに期待しても良さそうだな。」

と、言う訳で彼女が戻ってくるまでの間にドーナツを集中的に食べ尽くしていく。
桜が戻ってくれば、彼女の皿へと目を向けて。お、チョコドーナツ。

「それ、中々悪くないぞ。多少ビター寄りだから口の中が無駄に甘ったるくもならんし。」

桜 緋彩 >  
一皿当たりの量は減ったが、二皿あるので総量としては一週目とあまり変わらない量の食事をテーブルに乗せ、座る。

「そうなんですか?
 それは楽しみです」

チョコドーナツどうやら当たりらしい。
食後の楽しみが増えたな、と思いながら、グラタンを口に。
うん、必要十分な味。

「――そう言えば。
 凛霞さん、恋人が出来たらしいですよ」

聞いた話だが。
何度か街中で男性と親し気に歩いている姿が目撃されたりされなかったりしているらしい。
腕なんか組んでいた、と言う話も聞いたし、多分間違いないのだろう。

追影切人 > 「――まぁ、アイツ普通にモテそうだから男くらい居んだろ…。」

監視役で【鞘】でもある彼女に恋人が居たとしても、それで嫉妬したり不快になる事は無い。
あちらはあちら、こちらはこちらでそれはまた異なる関係であり、それぞれが唯一無二だから。

(…まぁ、あの人気でフリーだったらそれはそれで高嶺の花どころじゃねぇ気もするし。)

その辺り、やっぱり恋愛とかさっぱりだからいまいち分からない所はあれど。
桜の言葉に「アイツに恋愛ってどんな感じか話でも聞いてみたらいいんじゃね?」と振ってみる。
確か、凛霞とも何か手合わせするみたいな事を前に桜が言ってた気もするし。

さて、男もデザートは何時の間にか平らげており、今度は入れ違いで男が二週目を取りに一度席を立つ。

(…デザート追加と…もうちょい肉が欲しいな)

ハンバーグとメンチカツと、ポテトと…サラダも申し訳程度んまた追加。
あと、デザートもまたちゃっかり更に補充して戻ってくるだろう。

桜 緋彩 >  
「ふむ、なるほど……。
 今度尋ねてみることにしましょうか」

彼女のインフルエンザが治ったら、相談してみよう。
もっきゅもっきゅと割と豪快に食事を平らげていく。
彼が戻ってくる頃には、食事の乗った皿の量は半分ぐらいになっているだろう。

「――そういえば。
 追影どのはどうなのですか?
 好みの女性、と言いますか、理想の恋人、みたいなものはあるのでしょうか」

なんとなく気になったので聞いてみた。

追影切人 > 「――そういうのは、経験者とか現在進行形で彼氏やら彼女が居る奴に聞くのが一番だからな。」

多分だけども。あと、戻ってきたらすでに半分桜が自分のを平らげてた。
地味に俺より食うスピード早いんじゃ?と思ったがあまり気にしない事にする。

「…俺?そういうの考えた事ねぇつぅか、恋愛とかいまいち分からんし…そもそも一級監視対象だぞ俺。」

恋愛すると仮定して、島から出れないどころか【罪人】だ。
何時死ぬかもわかったもんじゃない。
つまり、自分は兎も角としても相手がそういうの受け入れる度量が無いとまず無理だろう。

「…まぁ、強いて言うなら髪の長いのが好み…かもしれねぇな。」

周りの知己の女子がロングヘア―が比較的多いのもあるのかもしれないが。
特に好みとか思い浮かばないし、理想なんてないが強いて言うなら、そのくらいだろうか?

あぁ…何が、とは言わないが”大きい”方が女性らしくて好み…かもしれない。多分。

「…って、何でこんな話になってんだ…。」

これが恋バナとかいうやつか?まさか自分がそれっぽいのする事になるとは思わなかったが。

桜 緋彩 >  
「監視対象とは言え、私は友人だと思っていますから」

友人の好みを知りたいと思うのは当然――いやこれは当然のはずだ。
知り合って間もない友人の食の好みとかは聞いたりするし。
うん。
一度首を傾げ掛けるが、うん、と頷いて。

「なるほど、長い髪の女性、ですか。
 私も髪は長い方が好きですね。
 戦闘面では邪魔になることが多いですが――む、私の話になっていますね?」

彼の女性の好みの話だったのに、なぜか自分の髪型の好みの話になっている。
おや、と一度首を傾げて。

「友人がしていたような話を真似してみたのですが……。
 こういった話はお嫌いでしたか……?」

追影切人 > 「…そりゃ、どうも…。」

ぶっきらぼうに礼を述べるが、小さく笑った。自分の変化を少し実感した気がする。
何か首を傾げてるが大丈夫かアイツ?今日のコイツは挙動不審な所がちょいちょいあるが。

「――そういや、髪が長いのって普通に手入れとか大変?ぽいけど、やっぱそうなん?」

髪のケアの話とかマジでさっぱりだから、食事の合間の会話のネタとして振ってみる。
そもそも、戦闘面で邪魔と自覚していてもそのままなのは、本人が言うように長い方が好きなのだろう。

「…ん?まぁいいんじゃね?話題なんて結構ころころ変わったりするもんだろ…。
…つぅか、好きとか嫌い以前に、この手の話をまともにした覚えがほぼねぇからなぁ。」

男女問わず、知己とこういう話題で盛り上がった経験がさっぱり無いので。
好きか嫌いかも正直いまいち分からないのだ。まぁ不快ではないのは確かだろう。

桜 緋彩 >  
ぶっきらぼうでもお礼を言われたのなら、にっこり笑って返す。

「他の友人たちにもよく聞かれるのですが、特に何もしておりませんね。
 洗うのは大変で、石鹸の消費は激しいですが、それ以外に特にこれと言ったことは」

なんとこの女、髪を石鹸で洗っている上に手入れも何もしていないのである。
コンディショナーどころか、風呂上りにも髪をざっとタオルで拭いてそれっきりなのだ。
ナチュラルボーンつやさらヘアー。

「ふむ。
 ではこの際です、一通り経験してしまいますか!
 例えば、ふむ、追影どのから私に聞きたいことなど!」

割とテンションが上がっている。
上がっているせいで、自分に恋バナを振ってこいなどと大それたことが言えるようになってしまっている。

追影切人 > 「…それ、羨ましがられたり逆に殺意抱かれたりしねぇ?」

女は…いや、女に限らないが髪の毛や肌のケアとかそういうのは、特に学生とかは気を遣ったり色々ありそうだが。
そういうのが鈍い男ではあるが、流石に石鹸だけで他に手入れしていないのはナチュラルすぎる、という見解。
…実は何か特殊な血筋でもあるんじゃないのかコイツ、と思いつつ。

「…オマエ…いきなり無茶振りしやがって……。」

何を言い出すんだコイツは。明らかにテンション上がってるのが普段の桜のノリを一応知ってるので分かる。

(――無難な所だと、好みの男のタイプとかそういうのか?)

それ以外に思い浮かばない…いや、あるといえばあったが普通に説教とか下手したら手が飛んできそうだが。

「――先に言っておくけど怒るなよ?手は出すなよ?別に助平心とかではねぇからな…?」

と、きっちり予防線?前置きはしてから、周囲の人の様子をざっと確認してから、少し声を抑えて。

「――オマエ、そんだけ乳デカいと男の視線とか色々あるんじゃね?

あと、普通に肩こりだとか戦闘面できつそうな。サラシで締め付けたりしてるんだろうか?

桜 緋彩 >  
「ええ、大抵皆そのまま私の髪を触り出しますが」

特別なことなどしていないのに何故、と言った表情。
特別なことをしていないからなのだが、皆そうだと思っている様子。

「――へぁ」

気の抜けた声。
ぽかんとして彼の顔から自身の胸、そして宙に視線を動かし、

「え、ぁ。
 そ、そう、ですね。
 視線は、結構わかるので、はい」

ちいちゃくなってしまった。
今までの勢いはどこへやら、俯いてもじもじ。

「まぁその、視線は、男性であればわかると言いますか、女性からもよく見られるので、まぁ、はい。
 ――、追影どのも、やはり、大きい方が、好きだったりします……?」

顔をちょっとだけ赤くして上目遣いでちら、と彼の顔を見る。

追影切人 > 「…どんだけ髪質が良いんだオマエは…。」

特別な事をしていない所か、ケアなんてほぼしていないようなものでソレなのか。
そりゃ同性からはかなり羨ましがられそうだな…と、思いつつ。羨望と嫉妬が凄そうだ。

「…あーー…まぁ、胸の大きい女は、特に男の視線に敏感、とかいうのは誰かから聞いた気はするな。」

自然とそこに目が行きがちだし、更に異性の視線となれば余計に分かるのだろう。
…あぁ、同性からも見られるのか、まぁBIGサイズではあるだろうしな…。

あと、何かカウンターで返答に困る事を尋ねられた。とはいえ、少し考えてから。

「…まぁ、正直。…大きいか小さいかで言えばデカい方が好みかもしれない。」

とはいえ、別にそれだけが判断材料ではないのは勿論の事。
矢張り女性らしさの象徴ともいえる部分だから、大きいと惹かれるものは男子ならあるんじゃないだろうか。

(――まぁ知らんけど。)

と、いうか説教とか拳が飛んでこなくて良かった。
まぁ、時と場所次第ではそれも普通にあっただろうが。

桜 緋彩 >  
髪質が良いのは確か。
本人に自覚はないけれど。

「と言うか、視線が、ですね。
 どこを向いているか、と言うのはわかると言いますか」

自分のような武に生きるものでなくてもわかる程度には、そう。
目の前にいなくても、道行く人のすれ違いざまの視線とか、気を付ければ男性でもわかるのではないか、と。

「そ、う、ですか。
 なるほど、うん……うん?」

ちょっと安心。
直後、なんだか今自分に不自然な事があった気がして首を傾げる。

追影切人 > 「まぁ、俺も自分に向く視線は普通に分かるがよ…。」

男の場合、立場とか人相とか空気とかそういうのがあまりよろしくないので、嘲笑とか嫌悪で見られる事も少なくない。
だから、敏感であると同時にいちいち他者の視線を気にしていられない、というのがある。

「…と、いうか何か結局、俺の好みの話になってね?…じゃあ、オマエの好みの男のタイプとかどんな感じよ?」

そういうのサッパリだとしても、何となくこういう男性は良いかも、という漠然としたのは彼女だってある…と、思う。

桜 緋彩 >  
「ま、まぁその。
 男性として、そう言うところに目が行ってしまうと言うのは理解していますので。
 はい」

仕方のないことなのだろうなとは思う。
自分が強い人の話を聞いて目を輝かせたように。

「私の好み、ですか?
 まぁそれは強い人ですね。
 腕っぷし、と言うことではなく――いやまぁそれが強いに越したことはありませんが。
 剣でもなんでも、それこそ料理でも創作でもなんでもいいとは思います。
 とにかくそれ一本で食っていく、と言うぐらい何かが強い人が私は好きですね」

その上で剣も強ければ言うことはないが。
料理をすっかり平らげ、今度はスイーツの皿に向かう。
ゼリー等のさっぱり系と、ケーキなどの甘さ強めのものを交互に。


追影切人 > 「…凛霞とかレイチェルもデカいから、そういう女は色々大変そうだな…。」

この男は、助平心がまだ希薄だからマシではあるかもしれなが、視線が向く時は矢張りどうしてもある。
…何か、知り合いの女の巨乳率が地味に高い気がするが、それはそれとして。

「――つまり、形式問わず何かの強さに特化してて、それを極めてる感じのが好き…みたいな感じか?」

それに加えて剣の腕、となると…意外とハードル高いな。
まぁ、あくまで好みの傾向の話だから、それに合致する相手というのは基本ゴロゴロ居たりはしないだろう。

男も、話の合間に肉とサラダをちゃっかり平らげており…後は同じくデザートの皿のみ。
やっぱり最初にドーナツから手を付けながら、そういえば、と。

「…また胸の話でアレなんだがよ?戦闘とか稽古の時とか地味に大変じゃねぇか?
桜はかなり鍛錬みっちりしてるタイプだろうが、動きの阻害にはどうしてもなるだろ。」

道着ならサラシとかで何とか締め付けて抑える、というのもありかもしれないが。
あと、健啖家でかなり鍛えているのに栄養は全部胸とかそっちに比重が傾いている可能性が…。
流石にそれはデリカシーどころではないと理解はしているので、口にはしないけれど。

ふと思ったが、割とこいつのプライベートな部分にダイレクトに突っ込んで色々聞いている気がしないでもない。

桜 緋彩 >  
「平たく言えば、そうですね。
 もっと言うなら、何かに打ち込んでいる人は、男女問わず素晴らしいと思います」

好きなものに一直線、と言うのは単純に人間として好ましいと思う。
小さいシュークリームをひょいひょいと二、三個続けて口に放り込んで。

「んぐ、――っ、はい、まぁ。
 稽古の時などはサラシで締めてはいるのですが、この大きさではどうしても限界はありますし……。
 あと、そう言う用意がない時に動かねばならない時などは、結構困りますね」

思わずな問いかけにシュークリームがちょっとのどに詰まる。
良い温度に冷めた紅茶で流し込んで、頷いた。
稽古の時、運動する時、風紀委員としての仕事をするときはある程度対策しておけるのだが。
突発的にそう言う事態になった時などは結構困る。
そういう時はもう邪魔だと思いながらも無理矢理何とかするしかない。

「――あと、その。
 服や、……ゴニョゴニョ――のサイズ、がすくなかったり、します」

困り度合いとしてはこっちの方が深刻だったりはする。

追影切人 > 「まぁ、好みのタイプというか”好きな人間”みてぇなもんかね…。」

男女問わず、種族問わず、年齢問わず。何かに打ち込む奴をコイツは好むのだろうな、と。
あと、流石にちょっとこの話題をまた出すのはマズかったか…と、思いつつ。
…色々知り合いからアドバイス貰ってた気がするが、既に台無しになってる気がする。

「……あぁ……何というか、そういうのって専門店?とか特注になりがちなんだっけ?」

何で知ってるのかといえば、警邏部の同僚でスケベなのが何人か居るからだ。
お陰で、別に知るつもりも無かったそういう豆知識?もある程度頭に入ってしまう。

桜 緋彩 >  
好きな人間、という言葉にこくりと頷いて。
それでもイチゴを何個か続けて口に放り込んで、少し落ち着いた。

「ええ、まぁ。
 その辺に関しても、凛霞さんに色々助けていただきました。
 あの方も、その、大きい人ですから」

服の相談とかもしたし。

「後は単純に高い、ですね。
 こちらに関しては、特に他に使う宛もないので、私にとってはさほど苦ではありませんが」

今度はチョコクリームの乗ったケーキに向かう。
思ったほど甘くなく、しかししっかり甘みは感じるいい塩梅。

「追影どのの方は、と言いますか。
 服の好みと言うか、やはり今着ているような雰囲気のものを好みますか?」

追影切人 > 「…そりゃ、まぁアイツ辺りに相談するのが最適解ではあるかもな…。」

ところで、俺は何で乳のデカい女の下着事情を普通に店で話したり聞いてるんだろうか?
…我に返ると言うか、冷静に考えてちょっと駄目だなこれ…と、今更に思った。

「――私服はまぁ、俺もあんまり持ち合わせねぇけど最低でも夏場と冬場の奴は何着かあった方がいいかもな。」

春と秋のコーデもまぁあれば四季に対応できるので悪くない。
こちらの格好については、いんや、と首を左右に振って。

「嫌いじゃねぇがどっちかっつぅと革製品…革ジャンとか革パンとかが割と着てたな。」

そればっかりもアレだからと、今着ているのも含めて色々購入はしたので、私服は意外とそこそこある。
ただ、お洒落には相変わらず疎いのでいまいち服装の組み合わせとかサッパリだが。

桜 緋彩 >  
「凛霞どのは頼りになりますし、そういう方面に詳しいですから」

困った時はどうしても頼ってしまう。

「なるほど……。
 しかし今日の格好はお似合いですよ。
 なんと言うか、かっこいいです」

しゅっと決まっていてカッコイイ。
背も高いし、様になっている、と言う感じ。
自分の様に服に着られている――と自分では思っている――ような感じもしないし。

「となると、ふむ。
 お洋服を贈るのはあまり良い選択ではなさそうですか。
 なかなか難しい問題ですね……」

ううん、と顎に手を当てて考え込んでしまった。

追影切人 > 「…アイツ、本当に完璧超人だな…。」

だからこそ、色々と苦労もあるのだろうが。
まぁ、それはそれとして。

「…おぅ、そりゃどーも…つか、似合うのはオマエの方もだが?」

ニットセーターにロングスカート、コートも悪くないと思う。
とはいえ、男の感覚でしかないので実際他の奴がどう見ているかは本当に分からん。

「あーー正直衣服とか…今の季節だと防寒具?は特にいらねぇな。」

どうやら、”お返し”のブツの候補も考えていたらしい。
とはいえ、桜には悪いが衣服の類は正直別に困っていない。
かといって、アクセサリーとかも別に興味は無かったりする。

「まぁ、別に無理に考える必要もねぇけど。…つか、さっきの髪留め。
それ、丈夫ではあるけど限度はあるから、戦闘とか稽古中には付けない方がいいぜ多分。」

桜 緋彩 >  
「ううむ。
 やはり凛霞さんに相談――いや、インフルエンザにかかっている方に負担を掛けるわけにも」

流石に弱っている時に負担はかけたくない。
第一インフルエンザならばしばらく会う訳にもいかないだろう。

「んぐ。
 あ、りがとう、ございます。
 正直、自分ではわからないものですね、こう言うのは」

自分ではよくわからないが、多分彼が言うのならば良いのだろう。
少なくとも、自分よりはその辺の感覚はあるはずだ。

「いえ、私が気に病みますので。
 ――あぁ、了解いたしました。
 その際には外すことにいたしましょう」

簪に触れる。
強度もそうだが、確かにこのまま倒れたりぶつかったりしたら危なそうだ。
怪我防止の観点からも外すのが正解だろう。

「ふむ、では他に何か興味のあることなどございませんか?
 クラスの男の子たちはゲームやパソコンの話などをしている人も多いですが」

追影切人 > 「…そういや、アイツはダウンしてたっけか…。」

取り敢えず、今は安静にして置いて貰いたい。
ただでさえ、こっちの監視役で負担掛けているし”上”の事で不満も溜まってるだろうし。

「――まぁ、今の季節はいいとして夏場とかの方がハードル高そうだけどな。」

どうしても薄着になるだろうし、それで私服となると…まぁ、彼女のスタイルを考えると尚更目立つだろうな、と。

「…あー、まぁオマエならそう言うと思ってたよ…。
…ん。そうしとけ。…いや、そっちの方面は特に興味ねぇしな…。」

気が向いたら手を出すかもしれないが、少なくとも今の時点で手を出す気は無い。
ゲームはさっぱりだし、パソコンも扱えはするが一応ノートパソコンではあるが所持はしている。

「――ぶっちゃけ欲しい物とか特にねぇんだよな…強いて言うなら、それこそ予備の刃物とかになるし。」

これである。物欲が元々そんなにあるタイプでもないし、あるとしても刃物に偏りがちだ。

桜 緋彩 >  
今度、妹さんにでも頼んでお見舞いの品を届けることにしようか。

「夏、と言えば、海も行ってみたいですね。
 今年は海には行ったのですが、ずっと焼きそばを焼いたりお客さんの相手をしていましたから」

夏――と言うには少し早い時期に海でやった生徒懇親会。
その一回きりだ。
来年こそはちゃんと泳ぎに行きたい。

「うーむ、そうですか……。
 予備の刃物、ふむ、なるほど。
 ふむ」

何やらピンと来た模様。
考え込みながらうんうんと頷いている。
その間にもさまざまなスイーツが口に吸い込まれていく。
甘いものは別腹、と言わんばかりに。

追影切人 > 「海ねぇ…釣りくらいしかやってねぇな。」

泳げはするがあまり遊泳、もとい海水浴に興味が無いのでした事がほぼ無い。
確か、海水浴はアレでも、そういうのが体験できるレジャー施設はあったような無かったような。

…あと、泳ぐのは良いのだがそのサイズの水着を用意するの大変なのでは?と思う。

「……?」

何かピンと来たらしいが、そこは深く追及はしない事にしておきつつ。
少々手が止まっていたので、ドーナツを平らげながら残りのスイーツもきっちり食べていく。

(…しかし、異性とこういうちょいぶっ込んだそっち方面の話題とか初めてだな…)

案外悪くない…気もする。まぁ桜の方は羞恥心も凄そうではあるが。

桜 緋彩 >  
「釣り、ですか。
 私はやったことがないのですが、楽しいですか?」

釣りと聞くと、堤防で釣り糸を垂らしてアジか何かを釣っている彼の姿が想像された。
なんだか妙に似合っていて、少し笑いが漏れる。

「あぁいえ、お気になさらず。
 当日までのお楽しみです」

くすりと笑って右手の人差し指を口に当てる。
そうしているうちにすっかり皿の上は綺麗に片付いてしまった頃。

「ふう、ご馳走様でした。
 追影どのは食べ損ねたものなどございませんか?」

手を合わせてごちそうさまでした。
彼の方は満足しただろうか。

追影切人 > 「あーー…魚を釣る事より、釣れるまでの待ち時間をどう過ごすかがポイントかもなアレ。
考え事したりぼんやりダラダラしたり。気分転換には案外悪くないかもしれねぇな。」

機会があればオマエもやってみりゃいいんじゃね?と、言いつつ男も綺麗に食事とデザートは平らげた。

「…ん、取り敢えず食いたい物はきっちり食ったからここいらでいいだろ…そろそろ出ようぜ。」

と、彼女に答えつつ脱いでいたコートを羽織って伝票を片手にレジへ。
ドリンク分は払わないといけないので…ちなみに、奢りと言っても桜が聞かなそうなので割り勘のつもり。

まぁ、こういうのも慣れないが悪くない。男なりに満足はした様子。

桜 緋彩 >  
「なるほど。
 今の時期は寒いでしょうから、シーズンになったら追影先生にご指導願います」

ふふ、と笑って。
流石に初心者一人で行っても勝手がわからない。

「それは良かったです。
 初詣も、楽しみにしておりますね」

こちらも席から立ち上がり、コートを着る。
伝票を取ろうと思ったら先に取られたので、慌てて追いかけて行って。

ドリンク代の会計で、こちらも奢ろうとしてちょっとひと悶着あり、最終的に割り勘で落ち着いたのはまた別の話――

ご案内:「スイーツバイキング「デザートヘヴン」」から桜 緋彩さんが去りました。
ご案内:「スイーツバイキング「デザートヘヴン」」から追影切人さんが去りました。