2025/01/01 のログ
■伊都波 凛霞 >
「…あ、顔赤くしてた」
くすくす。何考えてたの?
なんて、妹の煩悩をつんつんしながら…。
「だってこうして悠薇とお出かけすることも、最近減っちゃってたしさ」
たまには、もちろん出かけるけれど。
特別な日に一緒に過ごすのはなんだか久しぶり。
「ごめんね、迷惑かけちゃって」
風邪が治って良かったね。
そんな言葉には苦笑しつつ、ありがと。と続ける。
周りの人にも、もちろん妹にも、いっぱい世話になった。
「悠薇に感染さなくてほっとしたけどね…あ」
ぽん、ぽん。と。
夜空に小さな花火があがる。
年が開けた。
■伊都波 悠薇 >
「なんでもないっ」
つんつんしようとしてる指はペシペシ叩き落として。
「そりゃ、そうだよ。お姉ちゃん彼氏いるし。仕事も一杯だし」
仕方ないでしょ、と口にして。
「いいよ。家族だし。迷惑はかけてかけられて、だから」
年があければ。
「明けましておめでとう。今年も、よろしくお願いいたします」
■伊都波 凛霞 >
「悠薇との時間も、私にはすごく大事なものなんだけどね。
……悠薇に素敵な彼氏さんが出来たら、さすがに時間を減らすかな?」
くすり、笑って。
「おめでと。今年もいっぱいよろしくね。悠薇」
にこやかに言葉を返す。
淡雪散る境内の二人を、ぽんぽんと夜空を彩る光彩が照らし出していた──。
■伊都波 悠薇 >
「……当分、ないよ」
そういう人もいない。
いたとしても、天秤が動いているのなら。
くすりと、笑った。
同じように。
花火と、鐘の音。
それを眺めながら……からんと、下駄を一回だけ鳴らして。
心地よい時間が年の始まりだった。
ご案内:「伊都波姉妹 - 恭頌新禧」から伊都波 悠薇さんが去りました。
ご案内:「伊都波姉妹 - 恭頌新禧」から伊都波 凛霞さんが去りました。