2025/05/29 のログ
ご案内:「常世城塞」にシェン・トゥアールさんが現れました。
ご案内:「常世城塞」にウィンドミルさんが現れました。
■ウィンドミル > おじさまの気持ち!!
それは自分にとって読めないもので、彼にとって読めるもの
ここに不思議な関係が成り立っているような、そうじゃないような
それでも大きなモチベーションになったのは事実だろう
彼女は次に向かうと聞けばぴょんっと立ち上がる
その際、建付けの悪い部分の床が小さく軋んだのはご愛敬として
「そのお客様は、ミルと会った事あるのだわ?」
おじさまが進む道に沿いながら、疑問に思う事
■シェン・トゥアール > 「うん、ある。 前に逃走経路をやったときに、やり取りをしながら歩いただろう。
覚えているかい? あのへんは俺にとっては…事務所にとっては、
とっても大事なお客様なんだよ。
お店の手伝い、探し物、探し人、借金の取り立て……。
探偵らしくないかもしれないが、仕事をくれる相手なら誰でも歓迎というわけ。」
彼女が立ち上がったのを見て、自分の隣に招いてから歩き始める。
「この辺が”重要顧客”のいるところさ。 ほら、上の方。」
細い通路の左右に、小さな店舗がずらりと立ち並び喧騒を奏でている。
上を指差してみると、たしかに…自分とミルさんが歩いた、庭園につながる
通路が見えるだろう。
『あらシェンちゃん! ようやくお友達が出来たのねえ!』
『やっと彼女さんを娶る気になったのか? 甲斐性なしって言って悪かった!』
『”大事な人”だって言いふらしてたもんねえ、よかったねえ』
自分たちの姿を見た住人たちが次々に声をかけてくる…祝福七割ぐらいの感じだった。
「やあどうも。ありがとう。プライバシーのために回答は控えるよ」
そんな住人たちを挨拶しながらいなすも、こころなしかその顔は羞恥に染まっていた。
■ウィンドミル > 「やっぱりね?うふふ」
進んだ道で察していた場面。以前はそんな説明を受けてはなかったけども
だって彼らが『顧客』だと知る必要は、同じく『顧客』には必要ないもの
この異邦街の一部で、自分を助けてくれる存在として、だった
一方で今回、自分がその一部としてあちこちで噂されている
彼女は通りかかる道すがらで何度も挨拶を交えながら、その大きな耳は不思議な言葉を捉えていた
「おじさま。ミルはロボットよ、人じゃないわ?」
不可解な祝福、だからそう尋ねたのは一つの建前だ
一体ミルの知らない間に、おじさまの気持ちに何が起きたの?
■シェン・トゥアール > 「ミルさんを大事にしていたのを、彼らは…その、アレだ。
すごく素敵な相手が俺にできたんだ、と考えているわけだよ。
さっきの管理人さんを見ただろう? ここの連中は種族なんて気にしないんだ。
ミルさんをミルさんとして受け入れると決めた…そういうことだよ。」
道すがらすれ違う住人たちが、祝福とばかりに自分やミルさんに
物を渡していく。 飲み物であったり、アクセサリであったり、
なんだかわからないケーブルであったり…内容はともかく、喜んでいるのはまちがいないだろう。
「彼らは、俺に新しい仲間が出来たのが嬉しいんだ。
探偵業が功を奏したというべきだ。 それから…。」
行き交う人々をひらりとかわしながら言葉を続ける。
ミルさんと手を繋いだり、離したり、また繋いだり…
あるいはくるりと身を捻ったり。 往来をいなすのも楽じゃない。
「ミルさんをきちんと社に受け入れようという話を彼らに相談したんだ。
それが彼らの中で変に盛り上がってしまって、今の状態ってわけだよ。」
■ウィンドミル > 答えなようで、答えじゃない。さっきの紹介の主観はおじさまよ!
種族を気にしない、そう受け入れる、それはおつかいで何度も知った事
『自分の好き』も見つからず、ウロウロしていたミルを気にかけてくれた
結局何も買えず、帰るミルに何度も手土産を持たせてくれた事を記憶してる
ダンスのように、往来の人々の群れをおじさまに引かれて歩んでいく
いつの間にか時間が過ぎた。今は一体どのくらいなのかしらと、影の角度を計算しながら
今日のおじさまの連れ歩きで、深まった疑問はこの影よりもずっと深い色をしていた
「こんなに貰って、どうするのかしら?お金にするには物足りないのだわ」
感謝の程はいくらでも募れど、だ。スカートを受け皿に積もった祝福の中から拾い上げたケーブル。ガラテアの規格には合わなさそう、と唇を尖らせた
■シェン・トゥアール > 「ミルさん、いっぱいプレゼントを貰ったね。 歓迎の印だよ。
使えなさそうな物品は事務所のロッカーに入れておこう。
そのうち『xxがほしいんだけど』っていう依頼が来るよ。
そんで、答えは…だいたいこの中のどれかなんだ。」
いっぱいもらった品々の中のガラクタに怪訝そうにする彼女を見てちょっと笑った。
受け皿にしたスカートの上にえいやと盛られたお祝いの品々は、
彼女にとってはまだよくわからないものだろう。
「さて、顔見せも終わったから事務所に戻ろうか?
明日になればここの住人のほとんどがミルさんのことを探偵社の人だと
認識してくれるはずだよ。 初仕事、大変だったね。」
このままでは彼女も歩きづらいだろう。 ミルさんに近づくと、
盛られたお祝いの品々を自分のジャケットの袖にえいえいと突っ込む。
ある程度突っ込んだところで、彼女にといかけた。
■ウィンドミル > 「そんないくらでも入る袋みたいな使い方はどうなのだわ?」
おじさまの言葉は結局『そうなんだ』って感じだし
これを仕事として見るには何かと、不可解な面も多かったけれど
思い返せばこれを何度も繰り返して、人脈を築いてきたとはデータにある
あこがれていた、おじさまの職業の1つだという実感が湧いてくるのは自宅に帰ってしばらく後になるだろうけれど
袖の中の荷物にまぎれた、おじさまの手を探して強引に自分の手も押し込んでみた
そしてぎゅっと閉める、その動きは今日の機嫌の度合いを表していたのかも
「おじさま、最後に聞きたいの。ミルはおじさまの助手なのだわ?」
■シェン・トゥアール > 「普段は暗器をしまってるけど、暗器だけあっても仕方ないからね。
道具は使いようってことだよ。」
彼女の言葉にしれっとこたえつつ、彼女の荷物をそれなりに自分の方に移した。
これでよし。 袖を振ってもこぼれてこないのは、このジャケットの良いところだ。
メカニズムは……まあいろいろあるはず。
「お、おお…。」
彼女の手がずぼ、と袖の中に飛び込んでくる。
細い指同士が絡む。 なんだか気恥ずかしくなるのは、
彼女をきちんとした存在として見てしまったからだ。
「そうだね…。 ミルさんは助手で、大事なパートナーだ。
護衛対象じゃなくなって…事務所の番や買い出しをお願いしていた時から、
そういう風になってもらおうと考えてたよ。」
正直な気持ちを彼女に吐露してから、ゆっくりと深呼吸。