2026/02/17 のログ
ご案内:「夜の男子寮」に橘壱さんが現れました。
ご案内:「夜の男子寮」に伊那美かんなさんが現れました。
橘壱 >  
程よい疲労感と高揚感があった。
今日の戦績は旧式ではあったが戦艦2つに複数の随伴機。
海域侵犯を犯した不法入島者の排除だった。
はっきり言えば少々物足りなくはあったが、AFを動かした長期戦闘は何よりも気分を高揚させてくれた。
……のだが……。

「…………まっずい。」

今の橘壱は、そんなものが吹き飛ぶ位の焦燥感に苛まれている。
そう、今日は所謂バレンタインと呼ばれるイベント。
風紀の仕事上やや仕方ないとは言え、大事な人との時間を削れてしまった。
この携帯端末に映るメッセージ新着99+の文字を見てくれよ。今から開くのさえ怖い。

「と言っても夜も遅いしなぁ。
 イヴも皆寝てるだろうし、明日なんて言おう……。」

言い訳の一つでも考えておくべきか。もうすっかり深夜だ。
手慣れた手つきで玄関を上がり、自室へと戻った。
自身のプライベート空間。何気ない手つきで、部屋の明かりをつけるのだった。

伊那美かんな > 深夜。
真っ暗な部屋の中、人影がずっと薄暗い携帯の画面を見つめている。
文字を打っては消して。打っては消して。
ずっと。ずっと。
応えの帰ってきている気配はない画面をずっと触っている。

部屋の明かりがつく直前。
闇に包まれた部屋にらんらんと輝く二つの金の瞳が開く扉のほうにむけられた。
明かりをつける前にそちらを見ていれば、闇の中でもはっきりと見えただろう。

そうして、ついた明かりの中。
「あー。ちぃくん。よかったぁ…。」

彼氏のベッドの上に女の子座りで待つ、かんなの姿があった。

橘壱 >  
その輝きに気づいたのはつける直前だった。
ん?と、疑問に思った時、明るく照らされた姿に思わずぎょっとする。

「か、環菜ちゃん!?どうして僕の部屋に!?合鍵渡してない、よね……!?」

そりゃ驚く。だって丁度その彼女本人が目の前にいるんだから。
待て、記憶を思い返してみろ橘壱。合鍵を渡したか?
No。だって男子寮なんだもの。同居の話はしてたけど此処じゃない。
じゃあ不法侵入?窓をチラリ。うーん、バッチシな鍵。
そもそも彼女を疑うのは良くないんじゃないか?ともかく、気持ちを落ち着かせよう。
一つ深呼吸。よし、少しは落ち着いた。

「ビックリしたよ、本当に。
 あ、えっと。ごめんね、連絡返せなくて。ちょっと仕事が忙しくて。
 別に無視してたとかそういうのじゃないんだ、うん。なにか飲む?」

とりあえずまずは連絡できなかった事を謝ろう。
悪いことをしに来てることはないだろうしね。

伊那美かんな >
「うん、無いけど… 来ちゃった。
ちぃくんの返事がなかったから…心配で。」

メッセージ書き換えのスマホをベッドに置いて、

ゆっくりと、徐に。
一歩ずつ近づいていく。

「仕事だったんだ。しょうがないよね。」

ゆらりと揺れて、窓に向かう視線をからめとるように一歩。

「飲み物は、いまはいいかなあ。ちぃくんは喉かわいてるの…?」

一歩。まっすぐではなく、飲み物を取りに行く先をふさぐように。


「うん、ちぃくんがかんなのこと無視したりとか、そんなことしないって
信じてる、から…。」

「だからすごく心配したんだ、よ?」

橘壱の身体に怪我なんかがないかを確かめるように、手を伸ばす。

橘壱 >  
うん、やっぱりなかった。どうやって入ってきたんだ。
そうなると思いつくのは一つ。

「……もしかして、誰かに入れてもらった?」

一番有り得そうな線はこれ。
はっきり言って適当に彼女です、とか言えば入れてもらえそう。
特にイヴ辺りとは顔も知ってるだろうし間違いない。

「いや、全然いてもらうのは良いんだけどね!
 メッセージ確認してない僕も悪いから!うん!」

そう、決して悪いことじゃないんだ、うん。
けどこういう経験はないから驚いたな。まだちょっとドキドキしてる。
とりあえず落ち着かせようした矢先、行く手を遮るように彼女が眼の前にいる。

「え、あ、いや……少しは乾いた、かも?
 一応仕事したばっかりだし……あの、え、えっと……」

彼女の空気にやや気圧されている。
それこそ拒否はしなかった。
熱く、汗ばんだ硬い体と衣類の感触が指先に伝わるはずだ。

「し、心配かけたのはごめん。
 だけど、その、仕事帰りだから汚い、よ?」

主に汗とかそういうの。

伊那美かんな > ちらっとイヴくんが寝ているあたりに目線をひととき向けてから
唇に片手の指先を当てて、くすりと微笑む。
「秘密にしておくね。」

そうかもしれないし、そうでないかもしれない。

常人の女性よりは少し、だいぶ強めの力で壱くんを掴んで
逃がさないように、かすり傷なんかがないかを確かめる。

「そっか、ちぃくん悪いと思ってるんだぁ。
でも…怪我なんかはしてない、かな。
かんなはちぃくんが汗かいてても気にしないよ。汗は、ね…。」

むしろ急いだんだろうな、とは思うだろうか。

「じゃあちょっとくらい、埋め合わせしてくれる、よね。
喉乾いてるなら、ちょっと待っててね。」

掴んだその手を引いて、彼のベッドのほうへ彼自身を座らせようと誘い。
そうして手をはなすと、飲み物を用意するのかコンロのほうへ向かう。

橘壱 >  
察した。やったなコイツ。
まぁそれくらいで目くじら立てることでもない。
不法侵入者として諭す必要がなくなったくらいだ。
それよりも、だ。

「そ、そりゃあ返事出来なかったし……。
 い、いや、でも帰ってきたばかりだから……。」

相変わらず凄い力で掴んでくる。
まるで、逃さないとしてるかのように、目力も心無しか凄い。
今日はかすり傷もなかった。疲労は見えるが至って正常な体だ。

「流石に戦闘中とかにメッセージ見る暇はないとはいえ、ね?
 い、いや、僕が気になるよ。結構集中力使うから汗だって出るし……。」

帰る時に走ったりもしたし。
しどろもどろ。どうにもまだ彼女の雰囲気に負けがちだ。

「……ちょっとじゃないよ。埋め合わせと言わなくても、全然一緒にいるよ。
 え、何か作ってくれるの?いや、流石に家まで来てそれは……行っちゃった。」

流れるままに座らされて、そのまま共有スペースの方へ行ってしまった。
来客に何か用意されるのってなんか悪いな、と頬を掻く。
とりあえず待とう。止めるのも悪いかも知れない。
トランクを足元において、ベットの上で軽くリラックス。

「……ふぅ……。」

でもまぁ、彼女に好意(恐らく)を向けたれている分には悪くない。

伊那美かんな > バレンタインの約束。
こういうときせっかくの約束が台無しになったんだから、と
怒るべきなんだろうな、とは思う。
もちろんすっぽかされたデートに怒ってはいる、んだけど。

「既読くらいは…つけてほしかったな。」

怪我とか、何かあったとかではなかったことにほっとしている自分もいて。
そして待つのにはもうずいぶんと慣れてしまった。

だからどうするべきか、わからなくなって。
でもとりあえず用意していたものをそのまま、火にかける。
ゆっくり温めたミルクに溶かすチョコレート。
特製のスパイスを少し。仕上げにハートのマシュマロを二個ずつ。

二人分をカップに注いで、ベッドに戻ってくる。
温かくて、甘くて、甘くて、どろりと濃厚で。
乾いた喉にはちょっとだけ不親切かもしれないけれど。

「はい、ちぃくん。
用意してたバレンタインの、やりなおし。」

戻ってきてそのカップを彼の前に差し出した。
これくらいは許されると、思う。

橘壱 >  
痛いところを突かれて乾いた笑み。

「ホントにごめん……。」

そりゃあ言えないよな。
戦闘が楽しくてそれどころじゃなかったって。
今更になって罪悪感に苛まれるのも自分勝手な男だと思う。
彼女の不満をよそにこれだものな。怒られても仕方ない。

「(けど、やめられないよなぁ……。)」

こればかりは、どうしても。
そうこう考えている内に漂ってくる甘い匂い。
彼女の手にもつカップから漂ってくる。
中身はミルクチョコレートなんだろうか。

「ごめんね、環菜ちゃん。わざわざありがとう。ハート、可愛いね。」

ともかく、今は改めてバレンタインだ。
柔く彼女に微笑みかけ、受け取ったカップで軽く乾杯。
軽く喉に流せば暖かくて、甘くて、濃厚だ。

「美味しい……。待たせた上にちゃんと用意してくれて、嬉しいよ。
 にしてもちょっと懐かしいなぁ。昔は届いたっけ、事務所にこういうの。」

プロゲーマー時代のファンから届いたのは覚えている。
ある意味人生で一番モテていた時代かもしれない。

伊那美かんな > 夜遅くのバレンタイン。
軽くカップのふちを合わせて、かんな自身も口にする。
シナモンを基調としたスパイスの香りと、チョコレートの匂い。
半ばチョコフォンデュくらいにどろどろなそれが口の中に残り。

「…。」

許す、と言えればいいんだろうとはわかるけれど
そういうつもりにもなれなくて黙ってしまって。

ゆっくりと溶けるハートのマシュマロを褒められて
「バレンタイン、だから。」

「…今日もいっぱいもらって捕まってるのかとも、思った。
だってちぃくんは昔も今もすごいから。」

子供のころから、そして調べたプロ時代のことだって。
モテるのは当然だ。ちぃくんはすごいんだから。


「用意したけれど、これはね…おまけ。
ほんとうは――」
もう一口、ホットチョコレートを口に含んで。カップを置き。
覆いかぶさるように壱くんに迫る。

橘壱 >  
普段食生活に気をかけない壱にとっては珍しい口触り。
多分女の子のセンスってこんな感じなのかなぁ、とぼんやりだ。
家庭環境の関係、育ちの悪さはそういうのにも出る。
甘いチョコレートを喉に流しながら、ちらりと彼女を見た。

「(……やっぱり怒ってる、よなぁ……。)」

結構心配も掛けてしまったみたいだし、連絡もしなかった。
せめて事前に一言言うべきではあったんだが、それさえも忘れてしまったんだ。
どうしようかな、と思案を巡らせてはカップを傍の棚へと置いた。

「ハハ、まさか。今は本当のただの学生だよ。
 昔こそ、だったけれど。今はそれこそ環菜ちゃんくらい。」

或いは自分のファンはこの島にもいるかもしれない。
かと言って、知らなければいないも同じ。
そもそも余り頓着もなかったし、不安に思うこともない。

「だから、そういうのじゃないよ。
 やっぱり風紀委員で戦えるってなると、余計に忙しい時もあるからね。
 だから、大丈夫だよ。そういうのじゃ……え、環菜ちゃ……!?」

とにかく彼女を安心させようとした時だった。
そう、全くの不意打ちだった。反応も出来ず、流れのままに。
目を丸くしたまま、覆いかぶさられてしまったのだ。

伊那美かんな > 言葉の途中で、言い訳を遮るように。

壱くんの手もカップをこぼさぬよう片手で支えながら、
唇と唇を重ねて、無理やりかんなの口からチョコを壱くんに流し込む。

ほんの少しだけ熱い熱を持ったそれと、
かんなのうねるような長い舌と。
器用な舌遣いでハートのマシュマロまで押し込んで。
口を離す。

「…はっぴーばれんたいん、ちぃくん。
お返しを期待してるから。」

言い訳のような千の言葉よりは、ちゃんとあとで行動で示してくれたほうがいい。
ちゃんと本命のチョコを無理やり流し込んで。

橘壱 >  
「……!?」

何なんだ、と考える暇はなかった。
唇が重なる。熱と冷たさが交差する。
更にねっとりと熱く、更に熱く舌をなぞるように、押し込まれた。
口に残されたマシュマロの甘さと、チョコと、彼女の感触がまだ口内に残っている。

「……え、あ、えーっと……。」

余りにも唐突だったから、意識が飛んだように錯覚してしまった。
でも何をされたかだけはしっかり覚えている。
顔どころか全身が熱い。戦闘の高揚感とはまた違った熱が、駆け巡る。
汗ばんだ体が、余計に汗だらけにもなった。

「は、はっぴーばれんたいん……。」

ちょっと上ずった声でとりあえず。
こういう所があるのは知ってはいたけどまさか、だ。
軽くマシュマロを咀嚼して飲み込んだ。美味しい。
ともかく半身を起こして、まだどきまぎする気持ちを落ち着かせながら目を向ける。

「そ、そうだね!勿論もらった以上は勿論、ね。
 ……い、一応僕の部屋って言っても、同居人はまだいるんだけど……。」

今ので起きてないか?バレてないよな?
逆に嫌なドキドキがしてきたぞ。

「……、……そ、そういえば!同居、うん。同居だよね。
 環菜ちゃんと一緒に住む部屋、とか。近い内に考えておかないと、ね?」