設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。
参加者(0):ROM(1)
Time:02:20:54 更新
ご案内:「新作を持たないミア・コレットと、彼女の巡礼の都市」からミア・コレットさんが去りました。
■ミア・コレット >
私は店を出た。
スサノオーを見つけるまで私の旅は続く。
■ミア・コレット >
ふと、隣にいた学生さんと目があった。
あっという顔でお互い見つめ合う。
鼓動が高鳴る。
別に恋ではない。
「い……」
「いる系ですか……?」
系ですかってなんだ。
相手は錆びついたくるみ割り人形のように首を縦に振った。
「ど、どうぞ」
冷や汗をかきながら相手に差し出した。
根負けである。
そして相手の靴を見ればわかる。
自分以上に険しいオデッセイの果てにこの店にたどり着いたのだと。
■ミア・コレット >
『タヌマ』売り切れ。
『スガバシ常世店』売り切れ。
『アーマード・ゾーン』売り切れ。
そしてプラモ店『菅沼プラモ店』に足を踏み入れる。
あああああああ!?
あった!! スサノオー!!
最後の一つ!!
ニッコニコでプラモの箱を手に取る。
■ミア・コレット >
降りて歩く。
次の店までは近い。
『グラッジオブアンダードッグ』。
パンク系ライブハウスみたいな名前だけどプラモ店。
とりあえず新作コーナーを見てみる。
ない。POPでスサノオー売り切れですと書いてた。
わかりやすくていい、98点。
(スサノオーが売ってたら100点)
次の店に向かおう。
■ミア・コレット >
巡回バスに乗り込む。
中は空調が聞いていたけれど。
私は居心地が良いとは感じなかった。
装光刃鬼スサノオー。
メタリックラグナロクに先行実装と同時にシリアルコードがプラモについた新作。
どうしても欲しい。
ゲームでも使いたいし、部屋にも飾りたい。
でも売ってないものは売ってないから仕方ない。
■ミア・コレット >
落ち着こう。落ち着いて考えよう。
店員さんだ、店員さんに声をかければわかるかも知れない。
売り切れてた。
知ってた。一番落ち着いてない状態だよ私。
ともあれここにいてもスサノオーは手に入らない。
ここから先は祈りだけ。
常世プラモショップお遍路が始まる。
足を使い、どうしても新作プラモを手に入れなければならない。
バンナメを疑ってはならない。
スサノオーを妬んではならない。
それは巡礼にも似た敬虔なりし者の旅路。
私はプラッチックユニバースを出た。
11月なのに、妙に外気は暖かった。
■ミア・コレット >
ここはプラモ店『プラッチックユニバース』。
棚を隅から隅まで見渡す。
新作コーナーをもう一度見る。
もう一度棚。
そして新作コーナーに視線を移し。
私は。
BANZAI NAMEKOの新作プラモ『装光刃鬼スサノオー』を買えなかった事実を噛み締めていた。
絶望の味がした。
ご案内:「新作を持たないミア・コレットと、彼女の巡礼の都市」にミア・コレットさんが現れました。
ご案内:「未開拓地区-Assault Waves-」から鶴博 波都さんが去りました。
ご案内:「未開拓地区-Assault Waves-」から橘壱さんが去りました。
■鶴博 波都 >
「……ふぅ、到着しましたが、見たままの状況です。
物資は……たぶん、問題ないとおもいます。」
車両を降りて、待機人員と視線を合わせて敬礼。
レーザ―による破壊と炎上、最高加速による負荷。
それでも物資は"不自然なまでに無事で、欠けていない"。
何なら物資は"多めにもってきている。"
多めに持ってきた物資は人為的な細工がなければ大したことのないものだ。
疲れた顔つきでゆっくり降りる。
橘壱の話題が出たところで表情に陰りが見えかけたが──
──当然の様にモニター越しに彼の声が届く。
既に車両から降りているため、声だけ聴いている状態。
慌ててモニター前に戻って、通信機越しに声を返す。
「はとちゃんも無事です。壱さんも無事でよかったです。
今度、食事のお礼ぐらいはさせてくださいね。」
仕事とプライベートの半々の感情。
仕事意識でギリギリ理性を保っている。
「ですね。こっからが本番です。
でも……あの、でも、ちょっとシャワーを借りたいです。」
荷下ろしを行う前に、彼女らしくないお願いを申し出る。
「あの、汗かいちゃって…………。
……それで着替えも一式借りたいんですけど……。」
何故か、シャワーを借りたいらしい。
初陣に心を落ち着かせる為だろうか。あるいは、別の理由か──。
──鶴博 波都が一般鉄道委員上がりだったことも幸いしてか、
大体を察して慣れた所作で先輩方が気を利かせてくれたとか。
■橘壱 >
『──────僕がどうかしましたか?』
まさに狙ったかのように、回線モニターに笑みを浮かべる壱の素顔が映った。
程なくして空気を切り裂く音と共に、蒼白の機体が並走する形で飛んでおり、
格納車両へと問題なく着地する。ふぅ、と壱は一息を吐いた。
『無事ですよ。あの程度、逃げ切れないほどじゃない。
……ちょっとヤバかったけど、妙に諦めも早かったしね』
あの直後、弾切れは一瞬だった。
全兵装を排除(パージ)し、内蔵火器を使って囮になる予定だったが、
妙に相手の食いつきが悪く、向こうから撤退してくれた。
此方としてはありがたい限りだが、明らかに"作為的"な何かを感じる。
『(さっきの狙撃といい、狙われていた……?)』
この未開拓地区といえど、人がいない訳では無い。
寧ろ、身を隠すならある意味、落第街(アソコ)よりうってつけだ。
事実、変わり者や危険な違反組織も潜んでいる事も多いのだ。
一連の出来事には、間違いなく人為的要因が絡んでいる。
とは言え、襲撃や追撃の気配はない以上、今は考えることではない。
軽く首を振れば、モニターの向こうに見える波都にはにかんだ。
『……お疲れ様です、波都先輩。
約束は守りますから、任せてください。
さ、これからが大変でしょ?何せ、物資は山のようにあるんだから』
こういう所には滞在する側も命がけだ。
故に、此方の物資もそれこそ"多め"に持ってきている。
ある種潤沢な組織力の強みとも言えよう。
エリア到着とともに出迎えた開拓班と共に、激動の日々は過ぎ去っていくのである。
■ロベンツ・カーティマン >
青白い稲光が車輪付近から迸る。
最大加速によるGが全員に襲いかかり、衝撃に震える。
その迷いない加速が一直線に突き抜け、最早爆音は聞こえない。
無我夢中だったのだろう、目標エリアに到達したのだろう。
気づけば窓の向こう側には、調査団と思わしき数名と大型トラックが見える。
「…………お見事、でしたな」
ロベンツはある意味での戦慄を覚えていた。
彼女に戦闘経験はなく、初経験だったはずだ。
なのにこの一切の戸惑いもなく、突っ切ってみせた。
何ならば、橘壱の介入がなければ一矢報いる気兼ねも見えた。
末恐ろしさだ。何故彼女が選出されたか、よく分かる。
「拡大表示してみた所、間違いないようです。
未開拓地区の開拓班の皆様も首を長くしてまっていた頃でしょう」
「ところで、壱殿は……」
■鶴博 波都 >
「……ありがとうございます。」
声を返すが、賛辞を嬉しく思える余裕がない。
まだ仕事は続いている。何が起こるか分からない。
才覚こそあれど、鶴博 波都はこれまで一般鉄道委員だったものである。
今の彼女は目的を達することと、操作に集中することに意識を割き続けた。
「分かりました。他の事は皆さんを信頼して、走行を続けます。」
魔物ではない攻撃。
その意図を深く考えることはしなかった。
無心で走る所に、二度目のアラート音。
先端に無数の牙と大口を持つ魔物。
ゲームの画面でしか見たことないような、大きな砂蟲。
その怪物が突如として顕れ、大口を開けて車両を──
(前線の委員の皆さんって……こんな大変なお仕事をしていたんですね。)
諦めたような顔で、緑桜の加速度を最大限にセットする。
後はセーフティも外して、限界を超えた加速と駆動で自壊で一矢報いよう。
そう思ってセーフティの解除に手をかけた所で──
──頼もしい声と、音と振動の洪水にその手を止める。
「壱、さん。」
状況は良く分からないが、何らかの手段で路を空けてくれた。
守ると告げる声が頼もしく、鶴博 波都に正気と平常を取り戻させる。
「今度お礼させてください。」
短く告げて、セーフティが許す限りの最高加速で突き抜ける。
そのまま突撃するつもりだったのではと思わせる、迷いのない最高加速だ。
鶴博 波都がお礼を言い切る頃には、緑桜の姿は目視出来ない程遠くへと離れていた。