設定自由部屋です。常世島内であるならご自由に設定を考えてロールして戴いてかまいません。
また、ここでは回想的なロールも可能です。ですので常世島の外でも構いません。しかし、あくまでメインは常世島の内部でお願いできればと思います。
その他常世島内の特殊な場所や、シチュエーションなどにご利用ください。
参加者(0):ROM(1)
Time:08:26:30 更新
ご案内:「常世寄席」から八名亭 島雨さんが去りました。
■八名亭 島雨 >
「しかし、子は親に似る。
意地汚い父親から生まれた意地汚い坊は。
蜜団子の蜜をぜーんぶ舐めた後に。
おい団子屋ー、と笑いながら話して蜜の壺に団子を突っ込んだとさ」
一礼。
「この親とこの息子じゃあ女房も大変でしょうさぁ。
この噺、常世島の話に落とし込んだらどうなっちまうんでしょうね?
最近は物騒物騒やれ物騒。
女と異能には振り回されるなとは言いますが、
そうもいかねぇこの浮世、毎度、えー……馬鹿馬鹿しいおはこびで」
「ありがとうございました」
頭を下げて退場。
■八名亭 島雨 >
「坊はお次、団子屋の前でグズる。
団子を買ってくれ! 餡団子は嫌だ! 蜜団子がいい!」
カァッと呆れた様子で何もない場所で財布を探る動き。
「しょうがねぇ、蜜団子を一つ。
だが意地汚い父親は蜜を舐めてから坊に渡した!」
肩を竦めて白目を剥く。
「お父、蜜のない蜜団子なんて嫌だ!!」
はぁ、と肩を落として。
「おい団子屋、手前ぇケチな商売してんじゃねぇぞ。
ここは天神様の顔に免じてだな……あっ、天女が空ぁ渡ってる!!
団子屋を騙して父親は見事、蜜の壺に団子を浸して坊に渡した」
■八名亭 島雨 >
「お父は噛んだら飴が早くなくなるから言ってるんだと坊は早解き! お見通し!
賢しらに振る舞ってもまぁ子供、飴に上機嫌で上向いて歩く。
父親はおい! ふらふら歩くんじゃねぇと坊の頭をはたいたわけだ」
扇子を軽く振る。
「すると坊が火のついたように泣き出した!
お父、僕…飴を落とした!
なんだと、どこの水たまりに落としたんでい?
さっと水で洗えばまた食えると父親、焦って土さらい。
坊が一言、僕の腹ん中に落とした」
■八名亭 島雨 >
「坊はしれっとこの言葉だ。
お父は河童なんぞ信じてバカみたいだ」
「父親は顔を真っ赤にして、じゃあ伊勢屋の質に入れちまうぞ!と脅す。
坊は涼しい顔でとうとう質草がなくなって子供まで入れる気かい?
せいぜい利上げだけはしないでくれよと親を馬鹿にする始末」
「天神様が近づけば、静かにしてたから何か買ってくれと坊が騒ぐ。
りんごの屋台? りんごは毒だからやめときな。だって一個35円だぜ?」
ああ、そりゃあ毒だよ毒。
神妙な顔で扇子を握り、膝を打つ。
その後に客に向かって
『現代では280円ですぜ』とゲスな顔で囁く。
「飴屋に来れば飴玉だらけ、父親は育ちが悪く一個飴に触っちゃあ指を舐め、
飴屋に叱られる始末。
ようやく選んだ飴を坊にくれるとこれまたエッラそうに、
坊…飴に歯を立てるな、虫歯になるからな…飴は舐めるもんだと講釈を垂れる」
■八名亭 島雨 >
「初天神、1月25日に天神様がお見えになられるってんでこのお題。
終い天神は12月25日、粋だねぇ。
これが参拝だとそうはいかない。
初詣はともかく、クリスマスに気取って最終詣なんて言ってりゃ格好悪くて仕方ねぇや」
「羽織を着て天神様を参ろうとすりゃ嫁の奴が子供を連れていけとうるさくて仕方ない。
そんなもん坊があれ買えこれ買えとせがむに決まってるじゃあないか。
親の前に夫、夫だが親。
二人に言われりゃ立つ瀬がない。
ああ、わかったわかった。連れていくけどなぁ…
おい坊! 出店でおねだりなんぞしてみろ、川に放り込んで河童に食わせるぞ」
■八名亭 島雨 >
「師匠は呆れてこの言葉。
やい島雨、怪談噺だけ磨いて芽が出ずそのまんま幽霊になった奴は大勢いる。
お前が食い物の噺を続けても食い詰めるだけだってね」
呵々と笑って額を扇子で打つ。
「食わせ者になりたいモンですが、人様の食い物になるのは御免ですなぁ」
「では師匠は何を磨いてきたんですかと聞けば人情噺と答えちまう。
師匠は人情が服を着たような噺家にゃなっていませんねぇ」
「楽屋落ちを続けていても、白けるばかり。
本日の噺は初天神でございます」
■八名亭 島雨 >
「あっちの家ではテレビゲーム、
こっちの家では兄弟との会話くらいしか娯楽がございません。
おい島雨、面白い話をしろと言われ育ってこの姿。
今も面白い話ができないまま前座にしがみつかれておりますな」
扇子を開いて口元を隠す。
「師匠からもおい島雨、手前ぇはいつになったら芸が冴えるんだとお叱りの言葉。
一芸磨けばモノになります、わたくし飴幽霊、青菜、初天神と食い物の噺で食っていきますと」
■八名亭 島雨 >
「マクラマクラと申しても、枕を高くして眠るこたぁできない世の中でございます。
世の中、悪党がよりにもよって眠る時間にご登壇。
ヴィランヴィランとニュースが大騒ぎ。
一方、わたくしは色街巡ってびらんびらんと花びら大回転。
共通するものは悪どく稼いでいることですな」
ぽん、と高座扇子で左掌を打つ。
「わたくしもまた子供の頃から悪童で名高く。
爆竹をほぐして手製花火なんて夏の手慰み。
親は本来、止める立場ですがわたくし、八人兄弟でございまして。
もっとやれ、顔を狙え、数が減ってから帰ってこいと温かいお言葉。
狭い部屋から狭い島に来たのもまぁまぁ順当」
■八名亭 島雨 >
今日は大変お日柄もよく。
暗闇の世界で一芸ときた。
出囃子。
前座が高座返し(演者が入れ替わる際に座布団をひっくり返すこと)を済ませれば
後はバカバカしいお笑いの世界だ。
座について礼。
「毎度馬鹿馬鹿しいおはこびで」
首を傾げて高座扇子で頭を叩く。
「ようこその話をひとつ……?」
「すいませんお客さん、昼に蕎麦屋でミョウガを天ぷらでいただきまして
最初の挨拶を忘れちまいました」
「どうも八名亭 島雨というケチな噺家でございます、そいじゃあ早速噺でも…」
ご案内:「常世寄席」に八名亭 島雨さんが現れました。
ご案内:「麺処たな香」から七海 美那菜さんが去りました。
ご案内:「麺処たな香」から田中 浩平さんが去りました。
■田中 浩平 >
「かっこいい……!?」
そして好き!?
その響きに目を見開いたまま。
会計を済ませて帰っていくナナちゃんを見送りながら。
「山田くん!! 俺、モテ期来たかも知れない!!」
山田くんは引き笑いで『大声やめてくださいね』としか言わなかった。
忙しくなる店、そしてピクニックの日がやってくる。
■七海 美那菜 >
「うち、勝負を見守るね……!」
電柱の影から見守りそうな勢いである。
そんな勝負は一生行われることはないが
「うんうん。いいねいいね。そゆとこ、かっこいいよ、たなこっち。
料理人だねー。うちは好きだなー」
なにかに一生懸命なのはいいことだ。
それがなんだろうと。で、それが美味しいラーメンなら言うことはない。
「んっ、ごっちそーさまー!!
……あれ、たなこっちは? え、皿洗い? そっかぁ……
えっと、じゃあお会計! ダーヤマっちヨロー」
日は沈むがまた昇る
そういうときも、ある
人生とは山あり谷あり、波もあり
「まったねー!」
こうして旋風は帰っていくのであった
夕日の中に