2024/06/08 のログ
ご案内:「学生通り」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 昨日の夜の学生通りの”事件”は、風紀委員会の警邏部に所属するこの男にも届いていた。
それで、警邏部の端くれとして色々と聞き込みやら調査やらをしているのだが…。
「……面倒臭ぇ…。」
同僚達がそれぞれ頑張っているにも関わらずこの独り言である。
とはいえ、ちゃんと現場付近の聞き込みや調査に同行しているだけマシなのだろう。
一昔前の男なら余裕でバックれて後で処分が下されていたかもしれない。
■追影切人 > 『おいコラ追影。愚痴零してないでお前も聞き込みとか手伝えっての。
何か加害者と被害者以外に第三者らしき人物も居たって話も出てるし情報を集めて整理しないと、』
仕事熱心な”先輩”の有難いお言葉に、露骨に渋い表情を浮かべて。
それでも、「へいへいうっせぇなぁ。」と悪態を零しつつも周囲の聞き込み調査に参加する。
「あ~そこのテメェら…じゃねぇ、お前ら…あ~~アンタ等?まぁいいか。
ちょっと話を聞かせろ…じゃねぇ、聞かせてくれや。」
そんな感じで聞き込みを始める青年を見て同僚達は思った。
(((『『『だから何でそんなチンピラっぽいノリが何時までも抜けねぇんだよ!!』』』)))
■追影切人 > 聞き込み調査にやっと参加したものの、そのぶっきらぼうさとガラの悪い態度もあり成果は散々だ。
他の同僚達の方が遥かにマシ、というより余程真面目に正しく出来ている。
元々、風紀に所属しているのも【枷】の一つなのだ。とはいえ。
『…あれでも態度が軟化してマシになってるらしいからなぁアイツ。』
同僚の一人が青年を眺めながら呟いている。青年も実は聞こえているが特に気にも留めない。
そうこうしている間に、交代の連中が来たようだ。
「……やっとかよ。」
それに気付けば、さっさと聞き込み?を切り上げて交代の連中に引き継ぎを。
その後は、同僚達に適当に挨拶をしてその場を離れ―ー少し離れた一角で一服していた。
「……ふぅ、本当、俺にゃ向かねぇわ。」
警邏部の連中の巡回ルートは地味に頭に叩き込んである。
なので、そのルート上から外れた学生通りの細い路地の壁に背中を預けて。
口の端に煙草を咥えたまま小さくぼやく。飼い殺しどころか朽ちさせるつもりか連中は。
■追影切人 > 「…あぁ?」
学生通りの細い路地裏の奥から何か聞こえたかと思えば…野良猫だ。
三毛猫…のようだが、毛並みの色彩が淡いパステルカラーを思わせる感じの。
煙草を口の端に咥えたまま、暫し野良猫と見つめ合う。
野良猫は威嚇はしてこないし、警戒している様子も見えない。
ただ、じっと青年を眺めている。こっちも眺め返す…ガンを飛ばしているに近いが。
(…動物の類は苦手なんだが。コイツの縄張りか何かかここは。)
ぼそり、と心中で呟きながらもチンピラ座りに移行。
生憎と猫が食えそうな物は何も持ってないが。
■追影切人 > よくよく見れば、片方の耳が桜カット?されている。
地域猫、みたいなものだろうか。一応そのくらいの知識はある。馬鹿だけど。
で、睨み合い合戦の膠着状態が続く…かと思いきや。
野良猫はそのままトコトコと物怖じせずに青年へと歩みより…。
『にゃっ!』
何故か膝の上、とかではなく”頭の上”に飛び乗った。
おいコラ待てや、何でいきなり人の頭の上に乗ってやがんだ図々しいどころじゃねぇ。
「…おいこら降りろやネコ。さもないとぶった斬るぞテメェ。」
と、威しを掛けるが野良猫は気にした様子も無く、むしろ器用に香箱座りをしていた。
…地味に重いし、頭の上が暑苦しくて叶わないんだが。
■追影切人 > (クソが、昔からこういう動物の類は本当に…!)
スラム時代も、恩人に世話になっていた時も、あの時もあの時も…。
青年は如何にもイラッとした様子で、何なら口の端に咥えた煙草を嚙み潰す勢いだが。
野良猫は香箱座りをキメたまま、欠伸をしている始末だ…寛ぎすぎだろコイツ!!
(地域猫の類にしても甘やかされすぎだろうが。つーか地味に重いんだよ!!)
この青年の事を多少でも知っている人間からすれば微笑ましい、かもしれないが本人にとっては不満たらたらでしかない。
■追影切人 > 「痛っ…てぇなぁ!おいコラ、ちゃっかり爪を立てんじゃねぇ!!」
■追影切人 > がっちりホールドする勢いで頭皮に食い込んでいる!
いい加減にしろや!と片手を頭の上に伸ばして猫を引き摺り下ろ…せない。
何だこの滑稽な図は、と変に冷静な部分で思うが取り敢えず爪を立てるのを止めろ。
(クソが、まじでぶった斬ってやろうかこのパステルデブ(?)猫…!!)
と、思いつつも無理に引き摺り下ろすのは渋々と断念。そういう所は昔と違って丸くなっている。
ちょっと仕事終わりに隠れて一服の筈がどうしてこうなった…クソでか溜息を一つ。
■追影切人 > 路地裏、とはいえすぐそこはもう学生通りなのでたまーにチラッと視線を感じる。
「あぁん!?」と、いった感じでそちらにガンを付けると、そそくさと立ち去る人達。こいつ風紀です。
偶に笑いを堪えてる人も居るが、明らかに青年の頭の上で寛いでいる猫のせい。
(こんな所を知り合いとか同僚に見られたらネタにされるだろうが…。)
煙草を蒸かしつつ、隻眼で上目で猫を見遣るが野良猫は堂々と頭の上に居座ったまま動く気配が無い。
むしろ、よく見ると目を閉じてリラックス全開だ…おいマジでふざけんなコイツ!
■追影切人 > そして、煙草を吸い終えても微動だにしない…と、いうか半分寝てる疑惑のある頭上の猫。
このままだと埒が明かないので、思い切り立ち上がって猫を振り落とそうとする…が。
「………コイツ…!!」
そもそも猫はバランス感覚が良いらしい。流石に香箱座りは保てなかったようだが。
それでも、がっしり”また”青年の頭皮を前足と爪でホールド…だから痛ぇんだよ!!
結果立ち上がっても頭の上に猫がデーン!!と、鎮座しているシュールな光景は継続となる。
「……やっぱ俺は動物は苦手だわ…。」