2024/06/23 のログ
ご案内:「駄菓子屋「おおげつ」」に宇賀野 実さんが現れました。
ご案内:「駄菓子屋「おおげつ」」に黒羽 瑠音さんが現れました。
■宇賀野 実 > 「ふふふふふーんふふん…♪」
ご機嫌に鼻歌を歌いながら、開店準備を進める。
無事常世学園への入学が叶い、安堵していたのだ。
日に日に愛らしい少女のそれへと変化しつつある肉体…。
異能をコントロールできれば、これ以上の変化を防げるかもしれない。
そんな希望が見えてきたので、元気にもなろうというものである。
「よーし、準備OK!」
外にはアーケードゲーム、店内にはずらりと並んだ駄菓子。
そしてそこかしこにぶら下げられている、ランダム封入の
カードやゴムボールのくじ。
いつも通りの駄菓子屋「おおげつ」であったが、
店内の雰囲気は明るく溌剌としていた。
そしてその奥に鎮座する人形のような愛らしい姿は、
見た目は全くの幼い少女である宇賀野であった。
■黒羽 瑠音 >
「ふふふふふー、ふふんふーん♪」
ごきげんに鼻歌を歌いながら歩みを進める私
今日は前に焔城先生に教えてもらった駄菓子屋を尋ねに来たのだ!
「久々にビッグチョコとか食べたいなー」
小銭入れの中には500円玉が一枚、ちょっと飲み物とかを買って態々崩してきたのだ
そう、駄菓子屋はお大臣をする場所ではない――
「限られた金額で何を買うか、そのせめぎ合いこそが駄菓子のだいご味だよね!!」
床屋の帰りなんかに100円まで、という条件付きで買ってもらった駄菓子……
予算内に買い物を済ませる、という当たり前を最初に教わったのは駄菓子屋だった
だからこそ今日は、500円で勝負を決める!いや、500円でも結構大金だと思うけどね駄菓子屋だと
「おじゃましまーす!!」
元気よく挨拶、そのまま入り口の扉をがらっと開けて私は中の様子を見回す
おぉ、思った以上に立派な駄菓子構え……と、奥に……
「―― マシュマロの擬人化?」
と思わず言ってしまいそうな可愛い女の子が見えたのであった
■宇賀野 実 > 「おや、お客さんだ、いらっしゃいー。
今日の一番乗り、元気があっていいね!」
開いてすぐにお客さんが来るのは珍しい。
ちょっと驚くけれど、にこにこと相好を崩しながら迎え入れる。
しかもめちゃめちゃ元気いっぱいな生徒だ。
見ているだけで嬉しくなる。
「おじさんはマシュマロの擬人化じゃじゃないよ。
強いていうならマシュマロは入って右の所にあるかな?
チョコレートソースが入ってて美味しいんだよね。」
柔らかそうでふわふわした衣装だからそう思われたのかもしれない。
立ち上がって彼女のところに歩み寄る。
折角来てくれたのだから、ご挨拶のひとつもするべきであるし。
「おおげつの店長です。よろしくー。」
相手を見上げながらご挨拶。相手からすれば自分は
幼い女の子に見えてしまうのだろう。 肉体的には概ねそうだが、
気持ちの上ではおじさんなのだ。いまのところは。
■黒羽 瑠音 >
「あ、こんにちは!」
ぺこん、と頭を下げる、う、この口調、雰囲気……ま、まさか
見た目と年齢が一致しないパターン……っ!
「あ、わかる~安いしむにーってちょっと伸びるのがいいんだよね、食べる前にちょっと指で遊んじゃったりして」
歩み寄ってきながらマシュマロの話をされると、思わずじゅるりと涎が沸いてきそう
よし、一つはアレに決定だ、どのみち甘いものの中では結構コスパいい方だと思うし
「おじ、さん……?あ、店長、ぉお、お~~」
「く、黒羽瑠音です、一年生です、よろしく、お願いします?」
やっぱり年上だったりするのかなぁ、なら、敬語じゃないと失礼?
でも、流石にこんなにちっちゃい見た目だと、何だかこっちが勝手になでなでしちゃいそうだよ~!
何て心の中で葛藤しつつ、はっ、と思い出す
「えっと、焔城先生にこの駄菓子屋をおすすめされてきたん、だけど、本当にすっごい……レトロ?」
「私の実家にも駄菓子屋あったけど、此処までじゃなかったな―」
なんて、先ずはフレンドリーに会話を振ってみるのだ
■宇賀野 実 > 「はい、こんにちは。 そうだよね~!
おじさんもあのマシュマロ大好きだし、人気商品だよ。
適度に食べごたえもあるしね。」
相手の言葉に深く深く頷く。 想像するだけで、感触や味が思い出せるくらいだ。
「そう、おじさんでーす。 成人男性でーす。嘘じゃないよ?ホントだよ?
はい、黒羽さんね。 宇賀野といいます。ぜひ贔屓にしてね!」
自分の見た目からして疑われるのは間違いない。 きちんと自分の素性を名乗ったうえで、
礼儀正しく名乗ってくれた彼女に頭を下げてご挨拶。
「うん。そうだね…。 おおげつは本土でやっていた駄菓子屋を
そのまま持ってきているんだ。 代々食べ物関連で商売をしていた家系でね。
見た目は古めかしいけど、お店としての役割はちゃんとしてるよ!」
両手を広げて誇らしげに彼女にアピールして見せる。
あんまり威厳のようなものは出ず、むしろ子供が誇らしげにしているように見えるかもしれない。
■黒羽 瑠音 >
「宇賀野…さん?は、はい」
「この学校って見た目とか全然あてにならないですもんね、既に何回か驚いてますし」
やっぱりそうだったー!でも、うちの父さんどころか、母さんに比べても可愛いとしかいえないっていうか
これも異能とか魔術の力なのかなあ?
「なるほどぉ……」
なでぇ…… はっ、私は何を!?
その仕草が私の何を誘ったのか、いつの間にか頭を撫でようとしていたのであった
「え、えーと、勿論駄菓子を買いに来たんですけど、今のおすすめってある?… いや、あります?」
あはははー、とごまかし交じりに笑いながら、きょろきょろとしきりに周囲を見回してみる
普通に自分で色々選ぶのもいいけれど、折角だから店主さんのおすすめを聞いてみようと思う私である
■宇賀野 実 > 「そうだよね~。 異邦人の人もいるけど、見た目じゃわからない人もいるからね。
おじさんもこんな風になってからはしばらく大変だったよ…。」
といっても事態は未だに進行中なのであるからして、あんまり安心はできない。
彼女の気持ちもとてもわかる…と何度も頷いたりした。
「お…!」
頭に彼女の手が触れる。一瞬、しびれるような心地よさが全身を貫いた。
「…そ、その…変な意味じゃなくて、その…いいよ…?」
まるで自分が乙女か何かみたいな発言をしてしまったことに
気恥ずかしさを覚えるが、彼我の身長差である。子供を撫でる感覚で
触りたかったのだろう。 そろそろと彼女にOKを出すことにした。
「おすすめは…そうだね。うーん…」
改めて彼女を見て”感じ取ろうと”する。
なんとなく見えてきた感覚から、二つのお菓子を指し示した。
「…すももの甘酢漬けのやつとかどうかな?甘酸っぱくて
元気になると思うよ。 甘いのなら…チョコレートソースが入ってるこれとか。」
注射器状のケースにチョコレートソースが詰まっているお菓子と、
パックに入ったすもも。なんとなく気に入ってくれそうな気がする。
■黒羽 瑠音 >
「ですよねー… あ、ちなみに私は見た目通りの14歳です!」
びしっ、とウィンクしてポーズを決めつつ
「い、いい……の?」
うわぁふかふかだぁ…!やっぱりマシュマロの擬人化じゃないの!?っていいたくなる
これは友達の家のわんちゃんのお腹をかいぐりした時よりも、ずっと、上……っ!
「わぁ…… すもものやつは実家にもありました!こー、夏場とかちゅーちゅーしながら食べると美味しいですよね」
「後、こっちのソースの奴も面白そう、はっ、みるくせんべいと組み合わせれば……!?」
わくわくした様子を隠さずにそれらふたつをぽいぽいと籠にいれる、思い立ったが何とやらだ
「凄いですね、一目で私が好きなやつを見抜くなんて……駄菓子屋の勘ですか!?」
目をぱちくりする私は思わずまた宇賀野さんを撫でてしまっていた、いや、だってOK貰えたからつい……
■宇賀野 実 > 「14歳!いいねー!若々しいもんね!」
おおー!と思わず拍手。 元気いっぱいのポーズを
見ているだけでなんだかこちらにも活力が湧く気がしてくる。
「…もちろん、いいです…。」
敬語になってしまうぐらい、恐る恐るだった。
というのも、あんまりおねだりするのもちょっと気が引けるのだ。
「すもものやつはね、うちのはきっちり冷やしてあるし、冷凍のもあるよ。
みるくせんべいが好きならソースはこの辺にいっぱいあって…。
この辺は最近でたマンゴー味のソース。10円高いけど味はいいよ。」
嬉しそうにお菓子を発見していく彼女にアドバイス。
自分のことを褒めてもらえると、照れくさそうに耳まで赤くなった。
「こういう異能なんだよ。 誰かの食べたい駄菓子がなんとなくわかるみたいな。
だから駄菓子屋をやっていけるみたいなところもあるかもしれないね。」
のんびりとした調子で答えていた所に、三度彼女の手が頭に伸びた。
「―――っ…♡」
柔らかく長い髪に彼女の手が触れるたびに、じんわりとした
甘い感覚が全身に広がるのだ。 性的なそれではなく、
全身のちからが抜けていくような、柔らかい心地よさ。
うっとりと目を細め、彼女の手に自分の頭を委ねた。
■黒羽 瑠音 >
「照れます」
ふふぅ、としながら いや実際そうやってしっかり褒められると結構照れるっていうか恥ずかしいなこれ!
「おぉ、冷凍… おうちで何時も冷凍してました、おぉ~~~」
「あ、こっちには10円のラーメンのやつ…当たりつきの!」
「なっつかし~~~~」
宇賀野さんの頭を撫でながら、駄菓子を片端から見ていく、なんだこれは、テーマパークに来たみたいだぜぇ
そしてマンゴー味のソースも美味しそうだ
ふふ、今の私は10円の上乗せくらいは楽勝、それどころか……
「フルーツ飴にも―― 挑戦しちゃおっかな!」
そう、引っ張った紐によってついてくる飴が違う奴……!
何時もは自分にとって外れの味だと損した気分になるからやらないけれど
今の私は怖いものなしの無敵モードだ!宇賀野さんを撫でて立ち上るこの感情、まさしく勇気!
「というわけでとりあえずフルーツ飴いっこくーださい!」
ちゃりりーん、 賽は投げられた
■宇賀野 実 > 「まあまあ、照れない照れない!
元気は照れるもんじゃないからね!」
満足げに答える。 彼女と歩調を合わせて、頭をなでてもらいながら
店内を見て回る。まるでペットかなにかのようだが、とても心地よかった。
「うん、そのお菓子は入荷したばっかりだし新鮮だよ。」
「珍しいのでいうと…この辺のラムネかな。ガラナ味で…。」
声色がちょっととろとろしているのは、頭をなでてもらっている
心地よさに影響されているからだった。
しかし、フルーツ飴と言われた瞬間、目に光が戻る。
「…フルーツ飴、ちょうど入れ替えたばっかりだけど…。
やるんだね、わかった…!」
入れ替えたばかりということは、候補が多いということである。
はたして彼女は希望のそれを当てることができるのだろうか。
ドキドキしながら彼女にうなずきかけた。
「好きな紐を引っ張ってもらっていいよ。」
ちょこちょこと彼女を離れ、フルーツ飴の方へ。
商品を取り出すための準備である。
■黒羽 瑠音 >
「そ、そうかもしれないですけど~~」
理屈と心情と、それをじっこー出来るかはまた別だったりするわけで
それでもそういわれると、私もはにかんだ笑みを返してみるのです
「ほほぉ……ガラナ味、あんまり飲んだ事は無いけれど、折角なら友達に買っていこうかな、皆で飲んでも美味しいよね」
「実はルームメイトにも色々買っていこうと思って……」
何時から私が…500円だけだと錯覚していた?
一人頭500円以内、つまりルームメイトと私の分で、合計2000円まで
今日の私はやっぱりお大臣なのであった
それにしても―― 右手が心地いいなぁ…… ぁ?
「あっ、っと、ふふ、挑戦しますよ~~」
何時まで撫でてるの私~~~これ完全に失礼な奴では?いや、まぁいいとは言ってもらえたけど……
先ほどまで宇賀野さんを撫でていた手を見てぐー、ぱーとして、多分羞恥心から顔が赤くなる
「よし、じゃーあー……」
紐の一つを選び、そして思いを込めて引っ張る!
具体的には1d10でいい目が出るほど大きいのが手に入る気がする!
■黒羽 瑠音 > [1d10→7=7]
■黒羽 瑠音 >
そして引き抜かれたのは――私の好きなバナナだった!
■宇賀野 実 > 「いいんだよ~。 おお、ルームメイトたちにもお買い物を!
感心だねえ。 そしたら…あとでいい感じにアソートを用意しようね。
飲み物と、甘いのと、塩気があるのとね!」
彼女は元気なだけではなく、ルームメイトも慮れる性格らしい。
とても素晴らしい。 ちょっと感動して瞳を輝かせながら、
彼女の持ち帰り用のお菓子を準備する旨を誓うのだった。
「どれどれ……。おっ、バナナ味の中サイズだ。いいのがあたったね!
はいどうぞ、召し上がってくださいね!」
紐を解いて、彼女のところへバナナ味の飴を持っていく。
彼女に飴を差し出しつつ、撫でてもらいやすい位置に改めて待機。
■黒羽 瑠音 >
「あ、それいいですね!あったなぁアソートパック、子供会で公民館に集まった時とか」
「最後にご褒美で貰えたんですよね、ポテトフライとか美味しかったなぁ」
宇賀野さんの提案に目を輝かせる、そんなサポートもしてくれるなんて、やはり焔城先生がおすすめするだけあるね!
「はい、バナナ好きなんですよね~果物でも良く食べるし♪」
ぱくっ、とバナナ味の飴を受け取って口に入れながら、右手を丁度いい頭の上に置いて、なでぇ……
「後は… あ、ビッグチョコとよっちゃんは外せないよね……個人的にはピリ辛のやつも…」
なで、なで……撫でているだけで何だか気持ちがぽかぽかしてくるような、まるで日向ぼっこをしてるみたい
「あ、それとそれと、お湯を入れるペペロンチーノのやつとか……音夢ちゃん辺りが面白がってくれそう」
「後はやっぱりギャンブル要素のあるのもかかせませんよね!すっぱいのが混ざってる……」
何て延々と駄菓子談義を続けてしまえそうな気持でいっぱいだ
■宇賀野 実 > 「そうですそうです! アソートは色々あって楽しいし、
苦手なものとか好きなものを交換できるのでコミュニケーションにも良いですしね。」
嬉しそうにする彼女を見て、自分のぱっと表情が明るくなった。
お客さんが喜んでくれるほど嬉しいことはないのだ。
「そうなんだ…また飴のくじ引きに来てね。
ちゃんと用意しておくから…ぁ…♡」
彼女の手が頭の上に載せられると、それだけで幸せな気持ちになる。
優しくなでてもらうたびに、うっとりと表情をとろけさせて、
全身を包む幸福感にすっかり酔いしれるのだった。
「駄菓子といっても色んな味はあるし…。黒羽さんのおすすめで
アソートを作っていこう。 ビッグチョコ、それから酢漬けイカ…。
あとは、この酸っぱいガムと、お湯を使うやつと…」
一緒に歩きながらお菓子を見繕っていく。色々な味が安価に楽しめて、
なによりチープさがあって楽しい。 目を輝かせて色んな商品を
見てくれるお客さんの隣にいるだけで、自分もすごく幸せな気持ちを味わう。
■黒羽 瑠音 >
「あ~~ありましたありました!味が苦手な奴とか、歯にくっつくやつとか交換してる子いたなぁ」
うんうん、と頷く私である、いやぁ本当懐かしい…といっても2,3年くらい前なんだけど
「うん、次は友達も連れてきたいな……、って、あ、ごめんなさい、ちょっとやりすぎですよねっ」
何だか宇賀野さんの顔色が悪い?いや、赤い?みたいな事に今更気づいて、慌てて手を離す
「飲み物はさっきのガラナラムネで決まりですね!後お約束のうんまい棒のやつも……」
「1パックの予算は500円以内で……」
何て宇賀野さんと相談しながら内容を詰めていく、お店の人と相談してアソートパック作成
今、私ちょっと大人っぽい事してない!?何だか嬉しいなぁ、なんて嬉しくて鼻歌が混じってしまうのだ
■宇賀野 実 > 「おじさんのときはねー、そうだね。 『歯につくやつはだめってお母さんに言われた!』
みたいな人もいたなー。 まあ虫歯治療の直後だったんだろうねえ。」
うんうん、と彼女と同じように頷いた。 虫歯の治療も大変だもの。
ソフトチューインガムはどうしてもそういうところがあるし。
「あっ、いや…その、いやじゃないので、続けてもらって…大丈夫…」
手が離れてしまうと寂しげな声色で相手に答えた。
自分が子供っぽいおねだりをしている事に気づいて頬を赤くするも、
それはそれ。願望は願望なのである。
「うん、じゃあうんまい棒の人気のやつを4種類と、あとは10円チョコと、
それからこれで…」
籠を用意して、彼女と一緒に必要数と種類を予算にまとめていく。
個々人用に大きなビニール袋を用意して詰め、最後にリボンで入口をきゅっと締めた。
「これでよし、と…。 うん、きっと喜んでもらえると思う。
おじさんが太鼓判を押すよ!」
味、そしてユニークさ…そしてなにより、彼女が選んだということ。
ルームメイトに喜んでもらえるであろうそのギフトを見て、満足げな笑顔を浮かべた。
■黒羽 瑠音 >
「虫歯治療?へぇ…」
「でも、チューインガムとか、コンビニとかだとあんまり見かけないけどすきだったなぁ」
後で知った事だけど、銀歯にひっついてとれちゃったりする事があったらしい、虫歯治療も大変なんだなぁ
「…… 」
「そ、それならお言葉にあまえて~~」
なでぇ……
だめだ、撫で欲を… 抑えられない…!
なでぇ……なでなでぇ……
「それにしても、その格好とかも、えーと、異能?関係なんですか?」
女の子みたいな姿は兎も角、服装も完全に女の子なのがちょっとだけ気になって、完全に撫で魔になるまえに聞いてみつつ
「5円があるよで最終調整っ!」
ぎっしり詰まった、瑠音特製アソートが完成した、満足……
「ありがとう宇賀野さん、いやー、こんな体験ができるなんて、来たかいがあったなぁ、えへへ」
はにかむように笑いながら、人数分のアソート、ぎっしりとした幸せの重さが入った袋を手に取るのだ
■宇賀野 実 > 「そうそう、チューインガムとかソフトキャンディとかね…。」
相手の言葉に答えながら、商品を見繕う。
概ねいい感じにまとまってきているみたいで良かった。
「この格好は…うん、異能関連で…。
こういう服がすごく、着やすくて…。
逆に普通のとかは着てると違和感がすごくて…。」
とろとろとした調子で相手に答える。
ふわふわとした心地よさが自分を満たしているのが、
とっても幸せで、いつまでもこうしていたいぐらいだった。
「うん、できあがり…、よかったぁ…!」
しっかり作れたアソートに彼女も満足だし、自分も大満足だった。
折角の大口顧客だしちょっとだけおまけもしてある。
総額2000円でも十分喜んでもらえるものが入っているだろう。
「ぜひまた来てくださいね。 その…ちょっとガラナ飲んで、
撫でに来てくれるだけでも、良いですから…。」
まるで子供みたいなおねだりだった。はにかみながら相手に告げて、
しっかりとお菓子が詰まった袋4つをわたした。
■黒羽 瑠音 >
「おっきいカリカリ梅とか…こんぶのやつとかも渋くていいですよね~~」
「そうなんですか……大変ですね、この撫で心地の良さもじゃあもしかして、とすると何て恐ろしい異能……私とは大違い……」
ただ一つこのお店の問題を上げるなら……
来るたびに宇賀野さんを撫でたくなることかもしれない
「きっとみんな喜びます、あ、そうだ、えーと、此処にいるって事は……宇賀野さんも、先生か生徒、なんですよね?」
「もしよかったら、アドレス交換しませんか?」
出来上がった幸せの重さをかみしめつつ、すぅっ、とスマホを取り出して
「……勿論来ます、こんないいお店、他に中々見つからないでしょうしっ」
というか此処でその笑顔を撫でにきて、っていう言葉はインパクトがっ
まるで従兄弟のちっちゃい子が甘えてきてるみたいで可愛すぎる~~
こ、この自然な可愛さも、異能なんだろうか、いや、何でも異能のせいにするのは良くない気もするけど!
■宇賀野 実 > 「そのへんはね、あるとグッと締まるのもあるよね…。
でもほら、異能は持っていて良いことと悪いこともあるからね、
そのへんは悩みのタネで…。」
彼女の言葉から、なにか悲しげなところを感じる。自分の異能が
あんまり好きではないのかもしれない。 自分だって、異能の根源のせいで
自分もこうなっている可能性が高いわけだし、捉え方なのだと諭そうとした。
「うん、おじさんはこの前生徒になったんだよ。
だから黒羽さんの後輩っていうわけ。 端末はこれだよ。
…えへへ、またきてくださいね。」
彼女が端末を出してくれたのを見るとにっこりと笑いかける。
端末を取り出してお互いのアドレスを交換してから、画面を確認。
これでよし、と頷いてみせた。
■黒羽 瑠音 >
「……ふふっ、そうですね」
「私、自分の異能をもっとうまく、欲を言えば役立てられるようになりたくて此処に来たんです」
「でもまだまだ研究とかしてもらっている途中で……」
「あはは、でもまだまだ之からですもんね!ありがとう宇賀野さん♪」
ぽんぽん、と少し強めに宇賀野さんの頭を撫でる
「実際、良い事も無いわけじゃなかったですしね、どんな形であっても、それがあったから今ここにいて、宇賀野さんにも会えたわけですし?」
嘘偽りない言葉と共にはにかむように笑いながら、アドレスを交換する、おぉ…後輩!
「は、初めての後輩……ふふふ、何か困った事があったら聞いてくださいね、お役に立つので!」
ぐっ、と親指を立ててサムズアップ、まぁ相談されても答えられない事の方が多いと思うけれど
今日既に色々お世話になったようなものだし、何かあったら力になりたいなぁ、とはぼんやり思うのである
■宇賀野 実 > 「なるほど、じゃあおじさんと同じなんだ!
なんだかすごく親近感が湧いたよ…!
どういたしまっ、あっ、ぁっ♡」
強めに頭を撫でてもらう。それがたまらなく幸せで心地よくて、
思わず気の抜けた声を上げてしまった。
「うん、たしかにね…出会いは、どんなことがあっても経験になると思う。
その考え方で異能ともうまく付き合っていこう…!
じゃあ、色々あったら是非連絡させてくださいね、先輩…!」
相手と同じようにぐっと親指を立てて見せる。
なにしろ、自分は常世学園に入りたて…異能の制御はいろはのいしか知らないのだ。
そういう意味でも彼女という先輩はものすごくありがたい。
にこにこと笑顔を浮かべながら、彼女を見上げた。
■黒羽 瑠音 >
「うん、まぁ、私のは自分から使おうとしなければ特に何も起こらないんだけど……」
「使うと基本、私が損をするっていうか、私が嫌な結果が起こる能力っていうか……あはは、説明難しいかも」
「今度、だいじょーぶそうなものでみせてあげますね?知り合ったよしみってことで」
「……」
撫でているとその声に何だかどきっ、とした気持ちを覚え……いやまて私
相手は大人の男の人なんですけど!見た目は完全に私より年下の女の子だけどさぁ!
「先輩……いい響き……おぉ、何かが湧き上がって来そう」
「ともかくっ、と、今日は之でお暇させてもらうね、また絶対遊びに来ますから!」
名残惜しいけれど、ゆーっくり手を離して、ぱぁ、とできる限りの笑顔とお礼を伝えながら、私はもう一度店内を見回した
次は、何を買おうかなぁ何て考えながら
■宇賀野 実 > 「色々ありそうだね…。 わかった、今度見せてね。
なあに、おじさんだって年の功があるから大丈夫!
先輩の悩みを一緒に解決していこう!」
彼女の告白に元気よく…彼女が挨拶でやったように、明るく答えて見せる。
ぐっと親指を立てて、力強く彼女のちからになることを宣言した。
「それじゃあまたね、先輩! お買い上げありがとうございました!」
頭を撫でてもらえる幸せの時間は、とりあえず終わり。
彼女に元気よく挨拶を返し、その背中に手を振って見えなくなるまで見守るのでした。
■黒羽 瑠音 >
「……ふふ」
「じゃあ、最後に指切り、しませんか?」
そういって私は宇賀野さんの手を握り、小指を絡める
「また、絶対お買い物に来ます、ってことで」
「ゆーびきーりげーんまん、嘘ついたらはりせんぼんのーます、指きった!」
きゅっと指を切って、次の約束をしてから店を出る
「じゃあ、また!学校でも会えたらいいねー!」
そういって、私も何度も宇賀野さんに振り返って手を振りながら、楽しく家路につくのでした
■宇賀野 実 > 「はい!ゆびきりげーんまん、嘘ついたらはりせんぼんのーます!」
屈託のない笑顔で彼女の提案に乗って、小指を絡めて約束する。
こんなことをしたのはすごく幼いとき以来だけれど
そのときに勝るとも劣らないぐらいに、幸せで楽しい時間だった。
「ゆびきったー!」
小指を離す。 これできちんと約束は成されたのだ。
そうしてくれる彼女の思いも嬉しくて、にこにこと笑顔を浮かべた。
「はい! お買い上げ、ありがとうございました! 学校でまた!」
何度も振り返る彼女が見えなくなるまで、きちんと見送って手を振る。
ものすごく幸せな時間を過ごした今日の営業は、とっても楽しく
過ごせるに違いない。 そう思わせてくれる彼女の残した小指の感覚が
ものすごく大事に思えた。
ご案内:「駄菓子屋「おおげつ」」から黒羽 瑠音さんが去りました。
ご案内:「駄菓子屋「おおげつ」」から宇賀野 実さんが去りました。