2024/08/31 のログ
ご案内:「『Il morte di Coppelia』」に『ラケル』さんが現れました。
ご案内:「『Il morte di Coppelia』」にコッペリアさんが現れました。
■今宵の演目は―― >
『灰の劇場』。
落第街に幻出する、芸能の蜃気楼。
今宵は常と趣を変え、大規模編成の管弦楽に満たされる。
高精細の光学魔術による視覚効果に、
名うてであることを隠しきれぬ匿名劇団員たちの熱演は、
どんな酸鼻も猟奇も実物であるかのごとく演出される。
主演は名もなき女優。
演目は誰も知らない一筆。
決して公の歴史に綴られることはない、一夜限りの特別公演。
※既知は、招待状を受け取った方のみにて……
■舞台袖にて―― >
――果たして。
この公演の集客見込みは、よくて20から30。
そう怪人はあのガルニエで語った。
様々な条件を鑑みれば、積み上げたものもない芝居など。
いかに豪奢な劇場を開いたとて、観客ひとりでも関の山。
――しかし、この日。
観客席は満員だった。
主演女優にはその絡繰を一切知らせないままに。
『灰の劇場』の真如を証すべく舞台は、整えられていた。
■『ラケル』 >
「準備は?」
開演を前に。
舞台袖の闇のなかで、楽団が、演出が、演者が。
それぞれが十全の仕掛けを整えるなかで。
普段と装いを違えた、落第街に咲く紅は、シャンティ・シンに静かに問うた。
なにひとつ、この状況に対する説明もないままに。
■コッペリア > 落第街に沈む暗い銀は、どこか気だるく応える。
「……できて、は……いる、け、どぉ……」
そこには更に陰がさしているようにも聞こえる。
「……これ、は……想定、外……すぎ、ない? なに、か……した、わ、ね?
本来、なら――せい、ぜい……招待、客、と……もの、好き……くら、い……で、しょう?」
見えない目を、問いかけた相手に向ける
■『ラケル』 >
「そりゃ、なにかもするだろ」
肩を竦めた。
「式典委員会でも名うての管弦楽団に演出家、
そこから在野まで裾野を広げて役者を集めた。
クソ暑い常世島の夏に、遊びも公演も我慢して駆けずり回ってな」
固唾を呑む観客の熱狂が裾からもうかがえる。
四桁を超える気配を前にして、微塵も動ぜぬのはこの光景に慣れた極星がゆえ。
「型落ちとはいえ、場内に光学魔術の投影設備まで張り巡らせて――
運び屋と設備屋にも渡す必要があった。
ぜーんぶボクのポケットから出てんだぜ。
仕切りとしても、せめても回収したいし」
本来、設備投資なんてのは長い時間をかけて回収するもの。
静かに、しかし、追及を躱すように視線は反らしたまま。
「佳い夜にしようってのは、エンターテイナーとしての性でもある。
……どしたの。ビビってる?」
片方だけの瞳が、そちらを見た。
■コッペリア > 「……」
小さな吐息。単騎としてなにかを仕込むであれば、自分もそれなりのことはできる。
かつての大道具の肩書は伊達ではない。
とはいえ。人を揃えるとなると、別。
金はあってもコネはない。そうして任せたのだし、こういう結果も予想しなかったわけではない。
ただ、少々想定を超えていた。
「ま、あ……いい、わ。貴方、の……こと、だ、もの……
やらか、す……と、は……思って、いた、わ」
その分、損失などあれば全部被せようかしら、と考える。
埋め合わせても十分な資金はもっているが。
「そう、ね……おそ、れて、いる……と、いえば、そう。
で、も。無様、が……無様、を……さら、さ、ない……よう、に……は、かわら、ない……もの」
■『ラケル』 >
金で買えないものはない、とは言わない。
しかし、金による契約を軽視するものは、この社会では生きられない。
金と人。
この社会において、これらが秘める絶大の力を、絶対に軽視してはならぬと心に決めている。
(口止め料が一番バカにならないんだよな……)
契約要項までがっつり仕掛けた時は珍しく寝不足を感じたものだ。
「――ボクだってそうだよ」
彼女の静かな事実の吐露には。
「舞台に立つまえはいつだってビビってる。
やらかしたら、その日にすべてを喪うかもしれない。
失墜し、腐り落ち……自分ではいられなくなる、ボクの最後の日かもしれないってな」
す、と手を上げた。演者たちが、動き出す。
「……だから挑むんだ。
そこにしか掴めないものがあり、ボクはそこでしか生きられないから。
……こんな機会、二度も巡るもんじゃない。
人生最高の大波に――見事乗ってみせろよ、コッペリア」
■第一幕 >
――開演のブザーが鳴り響く。
■第一幕 >
スポットライトが照らすは、なにやら雑多な道具にまみれたひとりの少女。
まるで人形のように打ち捨てられた有り様が、舞台上に映し出される。
――おまえは何者だ?
■コッペリア > 「むかし むかし あるところに
ものがたりが すきで すきで たまらない しょうじょがいました」
少女は微動だにしない
ただ、虚しく声だけが響く
「はれのひも くもりのひも あめのひも かぜのひも
ものがたり ばかりを よんでいました」
けれど――
「ある日、悪い魔女が少女から物語を取り上げてしまいました。
少女は辛くて、悲しくて、泣いて、泣いて。」
気が付いた時には
「少女はお話することも、考えることもできなくなっていました。
まるで、お人形さんのように」
そして
「少女は どこかへ置いていかれたのです」
■『ラケル』 >
恵まれず。
奪われて。
何もない。
置き去りの少女に、手を差し伸べるものがあった。
――燃ゆる鳥の旗印が、劇場の宙空にひるがえる。
スポットライトが、もうひとつ。
人形の少女に誘いをかけたるは、
なれば洒脱な身なりの男――であるはずだった。
観衆が息を呑む。
■『団長』 >
『はじめまして、かわいいお人形さん』
眼前に、現れたのは。
天使のような見た目をした、ともすれば少女のようにさえ見える金髪の女性。
滑らかな手をそっと差し出し、ヤコブの梯子を垂らすが如く。
『こんなところで眠っていては、退屈でしょう?』
そこにいたのは。
ブロードウェイの魔王。
新世代の傑作。
――ミカエラ・ベルナール。
その柔らかな存在感で歓心を攫い、舞台を呑む――輝きの権化。
『あなたさえよければ、私と一緒に生きてみるというのはいかが?』
観客を埋め尽くした仕掛け。
タイムズ・スクエアの若き極星。
――招かれた者を除き、誰もコッペリアを見てはいない。
■コッペリア > 『……………』
見向きもされない人形は、こ、き、き、き、と軋むような動きで首を動かした。
虚ろの目が、虚ろな視線を、虚ろに美しい金髪に向ける。
『…………』
誰にも見向きされなかった人形は、しばらく、虚ろな目を向けたまま動きを止めた。
物言わぬ、動かぬ人形そのままに。
『………』
人形は、ごぎ、きき、と腕を伸ばして差し出された手を取る。
きき、ぎぎ、と軋んだままに、立ち上がる。
『……』『…』
口を動かす人形。
誰にも観られない人形の声は、どこにも響かなかった。
『…』
ご、ぎ、と首を縦に振り……ぴたりと止まる
■『団長』 > 『いいのよ?』
ふわりと抱きしめて、頬を擦り寄せた。
それは、赦した。
少女のすべてを赦した。
『最初は模倣から。
積み上げていけば少しずつ、少しずつ。
そこにあなたが生まれていく……生まれ直せる』
肩に手を添えて、腕を伸ばす。
虚ろの少女に、稚気の笑顔を突き合わせた。
『だから、世界と繋がれる手段を、あなたにあげるわ!
あなたがどんな人生を私に見せてくれるのか。
いまから、とっても楽しみよ。お人形さん』
■『劇団』 >
大凡赦されぬ団員たちの手で。
妖怪が跋扈し。
嫉妬が死を産み。
嬰児は括られ。
人体は分かたれ。
血肉は焼かれ。
亡骸は嗤い。
異文化を脅かし。
蒼白の騎士が奔る。
おどろおどろしいオーケストレーションとともに、
投影される、あまりの酸鼻、惨憺、猟奇――グラン・ギニョルの実演。
――間近で観て。
観て、ただ、観て。
人形がなにを識ったのか、想ったのか。
確かなことは――正義はそれを赦さなかった。
■『団長』 >
断罪の刃がひとつ、ふたつ。
振り下ろされた先で。
『――これより。彼の猟奇殺人の首謀者たるこの魔女の処刑を執り行う』
邢台にかけられた彼の『団長』は、晒し者となり。
今や三度目の刃を待つその身は、不意、目覚めたように碧眼をあけて。
群衆のなかに在る――人形を見下ろした。
■コッペリア > 『ああ、団長……』
少女は、虚ろなままの目で邢台を見上げる。
『あなたは、魔女なのですね。
どこまでも魔女なのですね。
いつまでも魔女なのですね。』
その口が、その眼が、何をするのか。
虚ろな目は、じっと見つめている。
『ああ、なんて、なんて……』
少女の口は虚ろに言葉を繰り返す
虚ろな手は滑らかに宙をかきむしった
■『審問官』 >
目深にフードを被った騎士が、静かに階段をあがる。
断罪の刃を抜き払い、『団長』の横に立った。
少年の有り様をした審問官は、ただ静かに問うた。
結論の決まり切った、形式的な問答だった。
『なにか言い残すことはあるかね』
■『団長』 >
伸ばされた手に応えることは今や叶わぬ。
否、叶ったとてもはや差し伸べることはなかったであろう。
伝えるべきことはすべて伝えた団員に対して。
金糸を静かに揺らし、顔を上げた。
『紳士淑女の皆様がた。
今宵の演目のために遠路遥々お越し頂きありがとうございます』
場違いに優しく、朗らかな微笑を見せた。
仰々しく叫ぶことも、悲嘆にあえぐこともなく。
『ご来場は何度目でしょうか?ええ、はじめてでも楽しんでいただけますよ。
私の舞台のすべては、理想の世界を幻出させるため……
この短き生涯を賭して培った伎芸で導いたもの』
怒るでもなく。罵るでもなく。
『雨と連なる悲嘆、嵐のような恐れ、雪のような眠りに炎と燃える怒り。
私にはわかります。見えますとも。
皆様の目に、胸に……強く私が焼き付いているのがわかる』
陶然と――……満ち足りた、どこか力の抜けた笑顔。
『……すべてを出し切りました』
僅かに動く首で、空を見上げたあと、
また頭を垂れる。
『ここまで生きられる人生が、この世界にどれほどあるでしょう?
今や皆々様の胸に私が満ちている。私の胸は皆々様の愛で満たされている。
これ以上は望みません。それではさようなら。
どうぞ、お帰りの際はくれぐれもお気をつけて……』
■『団長』 >
『暖かな寝床についたさき、その眠りのなかで、
またみなさまと相まみえられますように!』
■『騎士』 >
審問官の手を受けて。
断罪の銀剣は、静かに振り下ろされた。
虚構の処刑に、ころり。
あっけなくその首は落ち。
亡骸は炎へとくべられた。
■コッペリア > 『あ……』
ころがった ころがった
ぷちんときれて なまくび ころがった
もえた もえた
からだが きれいに もやされた
『あぁ……』
人形の少女の顔に、影が差す
闇の中で、少女の顔が歪む
泣いたような 笑ったような
不思議な不思議な笑顔をたたえていた
『……いつか、きっと』
少女はじっと灰を見つめていた
■『ラケル』 >
鋭く響いたヴァイオリンの旋律を最後に、灯りが落ちる。
名優の独演――これにて、これだけで『団長』の出番は終い。
またも置き去りにされた少女の背に。
幕がかかる。
■ミカエラ・ベルナール >
――幕間、舞台袖。
一度引っ込んだコッペリアにも、口々にねぎらいの声がかかるなかで。
「あ」
舞台袖に引っ込んできた、黄金の極星は。
どうも、と言いたげにコッペリア――シャンティ・シンに手を振った。
短い出番ながら、演じぬいて相当に気持ちよかったらしい。
その顔は晴れやかだ。シャンティのための舞台を凌辱しつくして。
■コッペリア > じっと晴れやかなそれを見る。
「まった、く……嫌味、も……なく、嫌味……な、人……ね?」
気持ちいいくらいに破壊されていった舞台。
あれが極星という劇物にして毒薬。
共演者すら破壊していくという噂はほんとうにも思えてしまう。
「ま、さか……来る、とは……思わ、な、かった、わ」
紅を横目にしてつぶやく
「えぇ……なれ、て、る……わ。こう、いう……の、は。」
それなら
「……次、から……ね」
■ミカエラ・ベルナール >
「えへ。美味しいところをもらっちゃった!
さいしょはあっちの舞台が目当てだったけど。
あなたも素敵だったよ?スシーラ」
するりと極星はコッペリアの前に滑り込んだ。
――元公安委員会の。
「やる気十分で、うれしい。
すぐ腰が抜けちゃう子も多いから。
じゃ、わたしは席に引っ込むね。このあとも期待してる!」
相変わらず、少し年齢の低く見える微笑とともに。
その細指を、唇のまえにたてて。
思い出も、信念も、誇りも、その奥にあるシャンティの根幹さえ呑もうとしながら。
「―――わたしのための引き立て役を、おねがいね?」
にこり。
そう笑うと、休める場所に。舞うように、颯爽と――
■『ラケル』 >
「ですってよ」
横目に観られた紅の色。
ローブを被った処刑人の役を負う仕掛け人は、
シャンティと並んでミカエラの後ろ姿を見送った。
「やれるか?」
■コッペリア > 「あの、さぁ……」
颯爽と去っていく後ろ姿を、見えない目で捉えながら
紅に語りかける。
「あかい、のの……舞台、が……目当て、だった……って……
あかいの、は……どう、なのぉ?」
くすくすと、いつもの含み笑いを浮かべる
「もち、ろん……私、次第、なの、は……そう、だけ、どぉ……
相手、だって……肝心、よ?」
表情がきえた
「私は。やれるも……なにも。
やるだけよ」
■『ラケル』 >
「なんか飛び入りしたいって物言いがあったんだケド。
アレの滞在期間中にボクの公演の予定はなかったからな。
近い将来、マディソン・スクエア・ガーデンでお会いしましょう……
――ってコトになりました。ホントだよ」
手指を組み、裏返して、ぐいーっと伸びをしながら。
生贄の羊として差し出したわけではない。
もとより、この舞台の予定で詰まっていた。
まあ、視えないとわかってても顔をそむけているのは、
ぶっつけでこの状況にしたことはずいぶんなことだと自覚があるから。
試練を超えられなければ死んでもらう。
「当代のクリスティーヌをじきじきに喰らえる機会は惜しいケド。
……大物をキミの糧にできる機会も、惜しかったからな」
視線を向けて、シャンティを見た。
覚悟の決まった断言に、目を瞠って笑った。
「そうこなきゃ」
火がついたのなら。
「いこう」
■『ラケル』 >
第二幕。
一夜をあけてなお、少女はそこにいた。
晴天は魔女だった灰を無惨に照らし続けていた。
やがてそこに現れたるは、処刑の刃を振り下ろした影。
フードを目深に被った長駆が、傍らに立ち。
人形であった少女に、そっと手を差し伸べた。
■コッペリア > 『……』
差し出された手も見ずに、少女は灰を眺め続ける。
手には本が抱えられている。
『此処には魔女が居りました』
誰にともなく、少女は語りかける。
『騎士様は正義のために魔女を討ちました』
目はずっと灰を見続ける。
『これでものがたりはおわるのでしょうか』
■『ラケル』 >
『ご安心を』
■『ラケル』 >
一声で十分。
少女の問いが垂れ込めた暗雲を吹き払うように。
声を武器にするその役者は、天使に魅入られた観客を奪い取る。
『あなたのような方が眠るのをおそれるほどに、彼の魔女は……
あの燃ゆる鳥の旗印は、おぞましくも誇り高く翻っていた』
その手は、少女の細い肩にそっと添えられ。
処刑台からみずからへと、その体を向かせた。
『……なれど、もう心配には及ばない』
フードを、払う。
現れたるは、勇壮にたなびく二つ結びの金糸。
白皙の美貌には、その造作を非対称にする大仰な眼帯がつけられていたが。
片方だけの紫紺の瞳には、熱く、まっすぐな輝きが宿る。
これは、落第街の怪人、ノーフェイスであることが明白であり、
■『ラケル』 >
『――このラケルがおります。
もう、あの惨劇を繰り返させることはないと、誓いましょう』
かの風紀委員、レイチェル・ラムレイの似姿であることも、明白である。
常世島だから通じる二弾構えの決め球、脚本家の描いた仕掛け。
『どうか、手を取っていただけますか。
穏やかに眠れるところまで、ご案内いたします』
公明に、正大に。
ラケルは真摯に、少女へと向き合っていた――何も知らずに。
■コッペリア > 『本当に?』
少女はようやく目を向けた。
その眼は濁って虚ろなまま。色味を帯びないままに、ラケルを見る。
『騎士様は。ラケル様は、本当に。
本当に、惨劇をお止めくださるのですか?』
ゆったりと首を動かす。
その動きは滑らかで、まるで人のようであった。
『貴方が。ラケル様が、何があろうともその誓いを守ってくださるのなら。
私は貴方の手を取りましょう』
スカートの裾をつまむ。
右足を斜め後ろの内側に引き、左足の膝を軽く曲げる。
背筋は美しく伸ばしたままに。
『ご返答は如何に?』
ゆるりと手を伸ばし、問いかけた
■『ラケル』 >
『私は、この街を愛しております。
ここに暮らす人々を、守りたいと考えております。
此度は遅きに失し、犠牲者も出た……私の不徳ですが』
憂げに、瞳を伏せるものの。
すぐに髪を揺すって、跪く。
『誓いましょう』
糸に繰られたカーテシーを前に。
片方だけの瞳が、その光なき眼を照らそうとする。
――恐怖から救おうとする、太陽のように。
そう、月に注がれるために用意された太陽として。
『それこそが私の択んだ道であると。
……信じて、いただけますか?』
■コッペリア > 『信じましょう、貴方の愛を。
信じましょう、貴方の誓いを。』
片方だけの瞳を見つめる。
曇り無く、陰りのない瞳で。
『貴方の選んだ道を、正しさで舗装してくださると。
貴方の進んだ道を、誠実さで彩ってくださると。』
朗々と謳い上げるように少女は語る。
『嗚呼……きっと、天上の皆々様もすべてお聞き届けのことでしょう。
ラケル様の正しさを。ラケル様の誠実さを。』
つ、と少女は進む。
静かに、ゆるりとラケルの手を取る。
『それならば、手を取りましょう。貴方様の、ラケル様の慈悲の手を。
嗚呼……この先行きに、祝福があることを願います』