2024/09/10 のログ
回想 > それは、マリアさんを待っている間、イーリスがエルピスさんと通話していた時の事だった(エルピスさんよりメッセージいただいてます。ありがとうございます)。
空中要塞にある一室、複数のモニターとキーボードがあつ机の前にある椅子に、イーリスはゆったりと座りつつスマホで会話していた。

ちっちゃなエルピスくん『いーりすおねえちゃん……じゃなくて、いーりす。必ず生きて帰ってきて。立て直すために、逃げるのも大事なことだから。忘れないで』

エルピスさんは今、イーリスを復活させた諸々の反動で小さくなっている。

イーリス「ありがとうございます、エルピスさん。時には退く事も大切……ですよね」

ちっちゃなエルピスくん『……諦めないイーリスなら、どんな窮地でも絶対大丈夫。……大怪我しないで生きて帰るいーりすを、しんじたいんだ……』

イーリス「私、諦めません。何が何でも必ず生きて『数ある事務所』に戻ってきますね。あなたに救われた命、無駄になんてできませんからね。エルピスさん、好きです」

イーリスは、頬を染めながらにこっと笑ってみせる。

Dr.イーリス > エルピスさんとの通話を思い出していた。
マリアさんを操っていた人物、そしてギフト騒動の黒幕が、信頼して尊敬していた人物だった事はとても動揺した。
だけど、動揺したからって、それに飲み込まれてやられるわけにはいかない。

「エルピスさん……ありがとうございます……!」

イーリスの目つきが変わる。
ギフト騒動の黒幕の正体に動揺していたけど、エルピスさんを置いて死ぬわけにはいかない、そんな気持ちがイーリスを奮い立たせる。
イーリスの体内コンピューターが瞬時に空中要塞の制御より、メカニカル・サイキッカーの稼働を優先。

「正義のロボットさんは、私を守ってくださいます……。十年前も……。そして今も!」

正義のロボットさんとの再会を果たした。
そして、メカニカル・サイキッカーは正義のロボットさんを元に生まれた。
メカニカル・サイキッカーがイーリスを左腕で抱き、高く飛びあがってマリアさんの魔力放出を回避した。
イーリスとメカニカル・サイキッカー@;は・@無事だった。

だが、圧縮された魔力放出は、空中要塞を粉々にする。
破壊されていく空中要塞。
あちこちで爆発が起こり、崩れていく。
空中要塞が大きな煙をあげながら、落第街近くの海の方に落ちていく。

マリア > 自分諸共
そう思っていたのに何を動揺したのか防御が無い

(仕留めた!)

そう確信したのに寸前であの機械が邪魔をする
追撃を、そう意識はしても体と魔力が追い付かない

浮遊感、そして重力に体を引かれる
元々空中に居続けた状態で使うべきではない大技まで
この高さでは助からない、あの女だけは殺さねば
そう頭では思っても、やはり地上へ向けて落ちていく

「くそっ!くそくそくそっ!!くそがぁっ!!」

Dr.イーリス > 「マリアさん……!!」

イーリスは崩壊していく空中要塞をなんとか制御して、マリアさんをそこに乗せるよう受け止める。
落ちていく空中要塞だが、地上に落下するまでには幾分時間がある。
メカニカル・サイキッカーも落ちていく空中要塞に着地し、イーリスを降ろした。

「今、洗脳から解き放ちますからね……! 私の、今回のあなたとの戦いにおける真の切り札は、実は空中要塞ではありません」

イーリスは白黒の仮面を取り出して、自身のお顔に装着。
それは《マシナリーギフトマスク》。
マリアさんの体内に注入された無数のナノマシンにより、ギフトを解析して、そして科学の力で独自に開発した外部デバイス。

イーリス・マシナリーギフター > 「ギフトを得よ」
イーリス・マシナリーギフター > 白黒の仮面を装着したイーリス、《イーリス・マシナリーギフター》。
機械に《マシナリーギフトスキル》と呼ばれる様々なギフトを付与する事ができる。

「精神干渉ジャミング!!」

イーリスは、マリアさんの体内にある無数のナノマシンに、『精神干渉を妨害する電波を発する』機能をギフトとして与えた。
マリアさんの洗脳を解くために。
精神干渉ジャミングが発せられ、マリアさんの洗脳を解こうとしている。

もしマリアさんがまだ余裕ある状態で精神干渉ジャミングを発動していても、精神的な抵抗を受ける可能性がある。
だが今はマリアさんは全力で戦い、そして全てを出し切った状態だ。
精神的な抵抗も大分弱まり、精神干渉ジャミングを受けやすくなっている事だろう。

「マリアさん、目を覚ましてください……! 正気に……戻ってください!」

マリア > 運良く…ではない
空中要塞が寄ってきて足場になる
軽く打ち付けられるが地面に落ちるのと比べれば段違い

「まだ、馬鹿にするのか…!」

こいつだけは殺す
そうイーリスの方へと目を向ければ見た事のある似た仮面
そしてその言葉を聞けば視界が赤く染まる程の怒りが沸き上がる

「貴様アアアアァァァッ!!!」

洗脳だなんだとのたまいそしてあまつさえ彼のに姿を真似る
もう何も考えない、体を魔力に変えてでもこいつだけはここで殺す!

そう確信した瞬間、マリアの体中から大量に血が噴き出した

マリア > 『駄目であるぞマリア、激情にとらわれてもクールに行動しなければ。』

全身が血に濡れ倒れるはずが、しっかりとその足で姿勢を保つ

『それにしても、私の能力を真似るとは味な真似を覚えたであるなぁイーリス嬢。
使い方にまだ難があると見受けられるが、素晴らしいと言わせてもらうである。』

パチパチと拍手を送る

イーリス・マシナリーギフター > メカニカル・サイキッカーがイーリスを守る位置に陣取りながら、イーリス・マシナリーギフターはマリアさんの体内にある無数のナノマシンにギフトを与えていた。

「馬鹿になんてしていません。私は、あなたを助けたいだけです……!」

メカニカル・サイキッカーがイーリスを守るために構えた、その瞬間。
マリアさんが大量の血を噴き出した。

「マリアさん……! 無茶をしすぎてしまったのですね……」

洗脳を解除したら、治療が必要だ……。
そう思考していると、マリアさんの雰囲気が突然変わった。

「ギフター……さん!!」

白黒の仮面をつけたまま、ギフターさんを睨む。

「よもや、あなたがギフト騒動の黒幕とは……私も随分とあなたの掌の上で踊らされていたようですね。私は……あなたがギフト騒動に関わっていないと信じていたのに」

ギフターさんと名乗っている事、白黒の仮面を筆頭に、ギフターさんがギフト騒動に関わっていそうな要素がある中で、それでもイーリスはギフターさんが風評被害であると信じていた。
だが、現実は信じた結果にならず、ギフターさんがマリアさんの体を乗っ取り立ちはだかった。

「あなたとお話したい事は山ほどあります。しかし今はひとまず、あなたをマリアさんから追い出します! マリアさんを救う事が先ですからね!」

マリアさんの体内にある無数のナノマシン、その精神干渉ジャミングがギフターさんをマリアさんから追い出そうとしている。

マリア > 『凄いであるぞぉイーリス嬢、マリアをここまで激怒させたのは過去から見てもイーリス嬢だけである。
クールタイムが必要であろうと飛び出てしまった程。』

ナイスな仮面である!と褒めたい所だが場所が場所
一応できる限り手短に

『信じるとは、自身の勝手な思い込みを相手に押し付ける行為である。
勝手に裏切られたと被害者面はやめた方が良いと思うであるぞ?
あぁそれと、出血は安心するである。
できうる限りナノマシンとウイルスを集めて吐き出しただけで、マリアはイーリス嬢に会う前程健康体である。』

怒りと攻防による血流の高速化
そのタイミングでせっせと体の中でこし取っていたものを出しただけ
ジャミングも呪いの干渉も、体の中に目印が無ければ意味は無い

『もはや理由が無くともマリアはイーリス嬢を殺しに行くである。
どこかに逃げるなんて不安は捨てて、堂々と待っていると良い!

それでは、今宵はマリアの心身のケアの為失礼である!』

ほっ、と地面を…空中要塞を海の方へもう一段蹴り飛ばす
そしてマリア…ギフターは街の方へと落ちていく

イーリス・マシナリーギフター > 「……皮肉をどうもありがとうございます。結果として、私は随分とマリアさんを怒らせてしまいましたね」

ギフターさんを信望するマリアさんは洗脳されている。
洗脳を解けば、マリアさんの怒りも収まるはずだ……。

「……仰る通りではありますね。あなた自身に、私が勝手にあなたを信じていたと言われたなら反論はできません……。しかし、ギフターさんは、《月輪の王》を倒すために私にお力貸してくださったではないですか……。一緒に……サンドウィッチ食べたではないですか……。私はあなたに教えていただいた事、今も胸に刻んでます……。あなたは……私に、何の情も抱いていないのですか……? そんなの……悲しい……です……」

イーリスは悲し気に視線を落とす。
だが次に聞かされる事に、イーリスは目を見開く。

「ナノマシンとウイルスを……。そ、そんな……」

イーリスは二歩程後退って、再び動揺する。
ナノマシンはギフトを与えられ、吐き出された後で無意味に精神干渉ジャミングを発信していたという事だ……。
確かに、イーリスの体内コンピューターも、マリアさんの体内にあるナノマシンが彼女から吐き出された事を示すデータが送られていた。

Dr.イーリス > イーリスはマスクを外す。

「私は……逃げも隠れもしません! 今度こそ、マリアさんを救います……! 必ず……! ギフターさん、あなたの真意もいつか見定めます……! あなたのような方が、どうしてギフト騒動なんて起こしてしまったのか……。私は……やはり、あなたの事を信じたいですから……!」

落ちていくマリアさんの体を見下ろしながら、そう叫んだ。

その後、イーリスは万が一空中要塞が落下した時に備えたセーフルームに向かう。イーリスとメカニカル・サイキッカーが入れる広さのセーフルーム。

ザボン!!
崩壊する空中要塞が海に落ち、大きな水飛沫をあげ、そして沈んでいく。
イーリスとメカニカル・サイキッカーは沈む前に脱出したが、空中要塞を崩壊させられた被害にイーリスは後々頭を抱える事になる。
だが今は、マリアさんとギフターさんの事で頭がいっぱいいっぱいだ……。

ご案内:「落第街の上空」からマリアさんが去りました。
ご案内:「落第街の上空」からDr.イーリスさんが去りました。